こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
TaoTronicsからSoundLiberty 94以来のノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン、『SoundLiberty Pro P10』が2021年4月に発売されました。
前作より本体がサイズダウンし、スペックや利便性も向上。
価格は7000円台とお求めやすくなり、自動装着検出や風切り音防止機能などさらに機能性が充実しました。
果たして実力はどれほどのものなのか?Amazonのセールで安くなったタイミングで購入してみましたので、実機を使って検証してみましょう。
総合評価
4.5/5
- ノイズキャンセリング、外音取り込みはそれぞれ十分な性能
- 装着感が高く防水性も高いのでジョギング用途に最適
- 風切り音防止機能のおかげで外でも快適
- 通話時も相手にノイズをほとんど伝えない
- 操作性が良く、外音モードの切り替えもスムーズ
- 器用貧乏
3.6
高音
3.7
中音
3.7
低音
4.2
ノイズキャンセリング
4.2
外音取り込み
4.8
利便性
Bluetooth チップ | 5.2 Airoha AB1562A | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体6.5時間/ ケース込23時間 |
コーデック | SBC,AAC, | 充電時間 | 約2時間 |
ドライバー | 9mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | – | 防水 | IPX7 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 5g/44g |
外音取り込み | ○ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ○ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
1万円以下のおすすめ完全ワイヤレスイヤホンをお探しの方は以下の記事をご覧ください。
TaoTronics SoundLiberty Pro P10 概要
SoundLiberty Pro P10の概要はこちら
- -35dBのノイズ低減を実現したハイブリッドノイズキャンセリングを搭載
- 9mmダイナミックドライバーを搭載
- Bluetooth5.2に対応
- 自動耳検出を搭載
- 風切り音も無効化
- 外音取り込み機能を搭載
- etc…
今回はBluetooth5.2と最新規格にも対応し、さらに風切り音も無効化する『Anti-Windモード』も搭載し、価格も7000円台とノイキャン搭載機としては比較的低価格で抑えられています。
外音取り込み機能もついており、ゲーミングモード以外全ての機能を備えた『全部入り』の完全ワイヤレスイヤホンです。
カラーバリエーションはブラックの一色のみとなります。
それでは早速SoundLiberty Pro P10を開封していきましょう。
TaoTronics SoundLiberty Pro P10 外観・付属品
パッケージ
SoundLiberty Pro P10の外箱は、いつものTaoTronicsらしいコーポレートカラーのオレンジで枠組みされたコンパクトなパッケージになっています。
開封してみるとマニュアル類がずらり。
付属品一覧は以下をご覧ください。
- イヤーピース(シリコン製)4ペア
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーピースはシリコン製のものが本体装着文を含め4ペア付属。形状がかなり特殊で、縦長の楕円型の形状をしたイヤーピースが付属しています。
傘の内側には溝があり、他社でも見たことのない仕様。
SoundLiberty Pro P10専用に製作されたイヤーピースのように感じますね。
充電用のケーブルは短めできしめん型のType Cケーブルが付属します。
短すぎて使いにくいですが、ノートパソコンやモバイルバッテリーで充電するときはこの短めのケーブルが取り回しが良くて便利です。
充電ケース・本体
SoundLiberty Pro P10の充電ケースは、AirPods Proのように自立しない角の取れたデザインになっています。
厚みもそこまでなく、手のひらサイズで携帯性は良好。胸ポケットにもすっぽりと収まるサイズ感です。
他の完全ワイヤレスイヤホンと比べると、厚みも含めてかなりコンパクトな仕様。AirPod Proとほとんど同じ寸法です。
充電端子はUSB Type Cに対応していますが、ワイヤレス充電には対応していません。
再生時間は本体のみで最大9時間、ケース込みで33時間。ノイズキャンセリングONでも最大6.5時間、ケース込みで23時間とそれなりに長め。
ノイズキャンセリングONで6.5時間持てば、仕事中にずっと着けていても、音楽を聴きっぱなしにでもしない限りは1日は持ちますね。
イヤホン本体はAirPodsのように下にアンテナ部が伸びるスティック型を採用。
底面はマイクと充電用の接点が備わっています。
アンテナやマイクは下部に集約しているため、耳の収納部はコンパクト。装着しても圧迫感を感じにくい仕様です。
また、SoundLiberty Pro P10は完全防水レベルのIPX7相当の防水に対応しています。
ジョギングや雨天時の使用の保護はもちろんのこと、水につけて閉まったとしても30分以内であれば壊れる心配がない最強クラスの防水性能を備えています。
SoundLiberty Pro P10のノズル径は楕円形で短辺は4.6mm、長辺は5.8くびれ部はmm、ノズル長は3.0mm。
ノズルは短く楕円型でかなり特殊な形状ですね。
充電ケースの収納部も純正イヤーピースを装着して超ギリギリに設計されているため、他社製のイヤーピースで装着できるものはかなり限られそうです。
SoundLiberty Pro P10の総重量は44.8g、本体片耳で5.0g、ケースのみは34.9g。
この価格帯の完全ワイヤレスイヤホンだと、総重量は50g、本体5gがおおよその平均値のため、平均より少し軽めですね。
ここまでまとめると
- サイズはAirPods Proと同程度でコンパクト
- 充電端子はUSB-C
- 再生時間はノイズキャンセリングONで6時間/ケース込み23時間
- 本体はスティック型でコンパクト
- 防水性能はIPX7と完全防水レベル
- ノズル径は特殊な形状
- 重量は軽め
といった感じで、全体的にスペックは高め。
7000円台としてはコンパクトで再生時間も長く、防水性能も高くて充電ケースもコンパクトとなかなかに隙のないイヤホンのように感じますね。
基本スペックは高め!
TaoTronics SoundLiberty Pro P10 ペアリング方法
外観や付属品のチェックが終わったところで、スマートフォンと実際に接続してみましょう。
ペアリング方法
スマートフォンと接続する際のペアリング方法はこちら
SoundLiberty Pro P10のペアリングはこちらで完了です。
また、SoundLiberty Pro P10はイヤホン本体どちらかを充電ケースに入れた状態にして、片耳のみ使うこともできます。
片耳だけ装着してヘッドセットとして使ったり、YouTubeやVoicyなどの音声コンテンツをBGM感覚で楽しむときに便利ですよ。
TaoTronics SoundLiberty Pro P10 レビュー
スマートフォンとの接続が終わったところで、実際にSoundLiberty Pro P10を実際に使ってみましょう。
装着感|圧迫感がなく快適
SoundLiberty Pro P10は耳の収納部がコンパクトかつ耳の形状に沿ったデザインで、長時間装着しても痛くなりにくく快適な装着感です。
耳からの飛び出しも少なく、見た目も相まってスマートな印象ですね。
走ってみても耳から落ちる気配もなく、IPX7と高い防水性能もあるのでジョギングで汗だくになっても壊れる心配がありませんね。
外音取り込みもついていて、周りの環境音を聞きながらBGM感覚で音楽を聴けるのでスポーツ用途にも最適です。
装着感 | (4.5) |
装着感は全く不満なし!
自動装着検出機能が便利
SoundLiberty Pro P10には自動装着検出機能が備わっており、イヤホン本体を装着すると音楽が再生され、外すと音楽再生が止まる仕様になっています。
7000円台という価格帯でノイズキャンセリング機能を搭載しながら装着検出機能を備えているイヤホンはかなり珍しいですね。
ちょっと会話をしたいと思ったタイミングで耳から外すだけで再生が止まるので、わざわざ停止ボタンを押す必要もなくスムーズに会話に移行できます。
コンビニでお会計をする時に便利。
音質|中低域寄りのマイルドなサウンド
SoundLiberty Pro P10の音質は刺さりが少なく、中低域寄りのマイルドなサウンドで、長時間聴いていても聴き疲れがしにくいように感じました。
各帯域ごとの特徴は以下のとおりです。
- 高音:音のこもりは感じないが、音質にこだわりがあると高域の伸びや鮮明度が物足りなく感じる。
- 中音:厚みがあり豊かで聴きやすい印象。ボーカルは楽器隊と同じくらいの立ち位置でフラットに聴かせる。
- 低音:広がりと厚み重視のやわらかい低域、重低音はそこまで鳴らない。
- 音場:やや広め。
- 傾向:中低域寄りのやわらかくて聴きやすいサウンド。
- 解像度:価格相応レベル。
得意なジャンル
- ポップス
- ロック
- ヒーリングミュージック
音質レベル自体は価格相応といったところで、同価格帯だと『ag COTSUBU』や『SOUNDPEATS Sonic Pro』の方が1ランク上の音質ですね。
同社と比べると、3000円台で買えるコスパ最強イヤホン『SoundLiberty 97』よりほんの少し音場が広くて中域が豊かかな?といった印象ですね。
音に対してのこだわりがそこまでなくて、ノイズキャンセリングなどの機能性にこだわりたい方や、長時間聴いていても疲れにくいBGM用途で使いたい方におすすめかなと感じました。
高音 | (3.6) |
中音 | (3.7) |
低音 | (3.7) |
柔らかい音で聴き疲れはしにくいね。
こちらも参考にしてね!
操作|網羅的に操作でき、感度もほど良くて使いやすい
SoundLiberty Pro P10の操作はタッチパネルで行います。
タッチパネルの感度がちょうど良い塩梅で、誤動作もなくスムーズに操作を行えますね。
操作方法一覧は以下をご覧ください。
▽音楽再生
- 再生/停止 → R側を2回タップ
- 曲送り → R側を3回タップ
- 曲戻し → L側を3回タップ
- 音量を上げる → R側を1回タップ
- 音量を下げる → L側を1回タップ
▽通話
- 電話を受ける → L or R側を1回押す
- 着信拒否 → L or R側を2秒間長押し
- 通話終了 → L or R側を2秒間長押し
▽その他
- ノイズキャンセリングON/anti-wind mode/ノイズキャンセリングOFF → L側を2秒間長押し
- 外音取り込みモード →L側を2回タップ
- 音声アシスタント → R側を2秒間長押し
- リセット → Bluetoothリストを消してから本体を充電ケースにしまい、充電ケース裏のリセットボタンを10秒間長押し
本体のみで再生/停止、音量操作、選曲など網羅的に操作を行うことができます。
ノイズキャンセリングと外音取り込みモードが違うボタンに割り振られているのは便利ですね。同じボタンに割り振られていると、シチュエーションによって切り替えがめんどくさいんですよ。
ノイズキャンセリングモードへの移行もスムーズで快適に使える印象でした。
操作性はかなり良好かと!
ノイズキャンセリング|必要十分レベルの遮音性
SoundLiberty Pro P10のノイズキャンセリング効果はなかなかに高く、音楽を流してしまえば電車の走行音がほとんど気にならなくなります。
同価格帯の完全ワイヤレスイヤホン『SOUNDPEATS T2』や『JPRiDE TWS-5 ANC』とも比べてみると以下のような結果になりました。
比べてみると、ノイズキャンセリング性能は3製品の中でSoundLiberty Pro P10が一番低いのですよ。
といっても遮音性が足りないということもなく、音楽を流してしまえば電車の走行音や周りの雑音は気にならなくなりますので、性能としては十分なレベル。
なにより、装着した瞬間から自動でノイズキャンセリングモードがONになっていたり、ノイズキャンセリングモードと外音取り込みモードがそれぞれ別ボタンに割り振られているので、モードの切り替えが他の2機種より使いやすいですね。
遮音性より利便性重視のノイズキャンセリングって感じですね!
こちらも参考にしてね!
風切り音がうるさい場合はAnti-Windモード
SoundLiberty Pro P10は『T2』や『TWS-5 ANC』には備わっていない機能として、Anti-Windモードという風切り音を防止する機能が備わっています。
L側を2回タップすることにより『ノイズキャンセリングモード』→『Anti-Windモード』に移行するのですが、ONにすると風が吹いた時に耳元で「ビュオオオ」という鳴る風切り音が気にならなくなります。
おそらく外側にあるフィードフォワードマイクをOFFにして風切り音を防いでいると思いますが、その分遮音性が低くなってしまいますね。
個人的な感覚だと以下のような遮音性の違いがあります。
ノイズキャンセリング | (4.2) |
Anti-Wind モード | (3.8) |
遮音性は結構下がりますが、それでも風切り音でビュービューと耳元で鳴るよりは全然マシですね。
外で出歩く時はAnti-Windモードにしておけば、遮音しつつ快適に音楽を楽しむことができますよ。
外音取り込み|音楽を止めれば会話ができる
SoundLiberty Pro P10の外音取り込み性能はそれなりに優秀で、音楽を止めてしまえば普通に会話ができるレベルです。
音楽を流した状態でコンビニでお会計もしてみましたが、店員さんの声が聞こえにくく、スムーズにお会計はできなかったですね…。
ただ、外で外音取り込みモードをONにした状態で音楽を流していたら、後ろから迫る車や自転車の走行音には気付けるので、ジョギング時にも危険を察知しながら音楽をBGM感覚で楽しめますよ。
外音取り込み | (4.3) |
価格を考えればかなり優秀な外音取り込み性能かと!
こちらも参考にしてね!
通話品質|周りのノイズをかなりかき消してくれる
SoundLiberty Pro P10のマイク性能は高く、周りの雑音をかなり掻き消してくれます。
音声も録音してみましたので、気になる方は以下の音声をチェックしてみてください。
マイクの音声は声が聞き取りやすく、相手に正確な音声を伝えやすい印象。
それ以上に周りの音をかき消すノイズキャンセリング効果が素晴らしく、バックで鳴らしていた電車の走行音のBGM音がほとんど消えてしまいました。
現場や車の中など、騒がしい環境でもヘッドセット代わりに使える優秀な通話性能を持ち合わせていますね。
通話品質 | (4.7) |
相手にノイズを全然伝えないね!
こちらも参考にしてね!
関連記事:【テレワークにおすすめ!】通話品質の高い完全ワイヤレスイヤホン|マイク性能で選ぶならこれ!
音の遅延|ほとんど感じない
SoundLiberty Pro P10の映像と音声のズレですが、動画を見てもほとんど感じません。
Bluetooth5.2を採用した完全ワイヤレスイヤホンは遅延が本当に少ないですね!
ライブ映像やPVを見ても演奏と音がほぼ合っており、違和感なく視聴することができますね。
流石に音ゲーなどシビアなタイミングが要求されるゲームだと難しいですが、YouTubeやアニメの視聴であれば十分に楽しめると感じました。
遅延の少なさ | (4.7) |
スマホでYouTubeやNetFlixを良くみる方におすすめ!
TaoTronics SoundLiberty Pro P10 まとめ
SoundLiberty Pro P10をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
SoundLiberty Pro P10
- ノイズキャンセリング、外音取り込みはそれぞれ十分な性能
- 装着感が高く防水性も高いのでジョギング用途に最適
- 風切り音防止機能のおかげで外でも快適
- 通話時も相手にノイズをほとんど伝えない
- 操作性が良く、外音モードの切り替えもスムーズ
- 器用貧乏
3.6
高音
3.7
中音
3.7
低音
4.2
ノイズキャンセリング
4.2
外音取り込み
4.8
利便性
Bluetooth チップ | 5.2 Airoha AB1562A | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体6.5時間/ ケース込23時間 |
コーデック | SBC,AAC, | 充電時間 | 約2時間 |
ドライバー | 9mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | – | 防水 | IPX7 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 〇g/〇g |
外音取り込み | ○ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ○ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
お求めやすくてクセの少ないノイキャン搭載TWSを探している方におすすめ
- 予算7000円くらいで完全ワイヤレスイヤホンを探している
- ノイズキャンセリング・外音取り込み機能が備わっているイヤホンが欲しい
- ジョギング用で使えるイヤホンを探している
- BGM感覚で聴く用のイヤホンが欲しい
- アニメや動画を見ることが多い
※タブで切り替えができます
SoundLiberty Pro P10は音質・ノイズキャンセリング・外音取り込み・そして操作性など、全体的にバランスの取れた完全ワイヤレスイヤホンのように感じました。
ただ、それぞれが突出した性能があるわけではないので、悪く言えば器用貧乏でもありますね。
そこを操作性の良さや風切り音防止、自動装着検出機能など利便性の高さでカバーできているように感じました。
セールで安くなっていたらかなりコスパは高いかと!
以上!SoundLiberty Pro P10のレビューをお送りしました。
他にもこんな記事があるよ!
コメント