こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
低価格で高品質なスマートフォンで有名な『OPPO(オッポ)』のサブブランド『realme(リアルミ―)』。
2018年にOPPOから独立し、そして2021年4月に日本に上陸!
日本国内向けデバイスの第1弾として、ワイヤレスイヤホンが発売されました。
今回紹介するのは13000円台で最大-35dBのノイズキャンセリング、外音取り込み、そしてゲームモードを備えた完全ワイヤレスイヤホン『realme Buds Air Pro』を購入しました。
ノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンとしては価格はそこまで高くはなく、お手頃な価格でスマートなデバイスを手に入れることができます。
実際に試してみましたが、バランスが良く優秀な面もあれば、ちょっと気になる点もチラホラ…。
今回はこちらの『realme Buds Air Pro』を深掘りしてレビューしていきます。
総合評価
4.3/5
- まろやかで聴きやすいボーカル寄りのサウンド
- ゲームモードで音声と映像のずれが少ない
- 携帯性の高い充電ケース
- 装着感が良好
- ノイズキャンセリング、外音取り込み性能はそれなりに高い
- 風切り音がうるさい
- 外音取り込みがほんの少し刺さる
3.6
高音
3.9
中音
3.7
低音
4.3
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.2
利便性
Bluetooth | 5.0 | 最大再生時間 | 本体5時間/ ケース込み20時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 約2時間 |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | 〇 | 防水 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | 〇 | 質量 ※片耳/ケース込 | 5g/39.5g |
外音取り込み | 〇 | ゲームモード | 〇 |
自動装着検出 | 〇 | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
realme Buds Air Pro 概要
realme Buds Air Proの特長はこちら。
- 最大−35dBのノイズキャンセリング
- 10mm口径のドライバーを搭載
- 外音取り込み対応
- アプリに対応
- 最大94msの低遅延を実現したゲームモードを搭載
まとめるとノイズキャンセリングと外音取り込み、そしてゲームモードによる音声のズレを軽減したマルチメディア向けイヤホンといった印象。
スペックや性能だけを見るとかなりのコストパフォーマンスの高さに見えますね。
あとは音質を含めたそれぞれの性能かどれほどかが重要になってきます。
カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色。
今回はブラックを選びました。
それでは本体をチェックしていきましょう!
realme Buds Air Pro レビュー
パッケージ・付属品
realme Buds Air Proの外箱はrealmeのブランドカラーであるマスタード色に近いイエローであしらわれたシンプルなデザイン。
AirPods ProやGalaxy Buds Proのように型番と製品写真だけが掲載された無駄のない美しいデザインですね。
このあたりのデザイン設計がスマートフォンブランドって印象を受けます。
開封してみるとユーザーガイドと本体がお目見え。『Noise off.Game ON.』と書かれている箱に付属品が入っています。
付属品一覧はこちら。
- イヤーピース(シリコン製)S,M,L,XL 4ペア
- USB Type Cケーブル
- ユーザーガイド
イヤーピースはシリコン製のものがS,M,L,XLの4ペア付属。ちなみに本体にあらかじめ装着されているものはLサイズです。
個人的にはMサイズが耳にしっくりきましたね。
充電用のUSB-Cケーブルはかなり短めでブランドカラー色のケーブルが付属します。短すぎて使いにくいっ!
ユーザーガイドはしっかり日本人向けに作られており、かなり見やすい親切設計ですね。
国内代理店が相当しっかりしていると見受けられます。
ユーザーガイドの丁寧さで、国内サポートの優秀さがなんとなく把握できたりもしますよ。個人的な見解ですけど。
充電ケース・本体
realme Buds Air Proの充電ケースはピアノブラック調のツヤッツヤデザイン。
指紋や皮脂がけっこう目立ちます。
デザインはHuaweiのFreeBudsシリーズとめちゃ似てますね。
厚みも薄く、手のひらに収まるほどのコンパクトなデザイン。底面も丸みがあるため自立はしませんね。
充電ケースの寸法は56.0×60.3×24.0(mm)。
充電ケースが比較的小さいAirPods Proなどと比べても同程度のサイズ感でかなりコンパクト。
携帯性はかなり高いと言ってもいいでしょう。
充電端子はUSB Type Cに対応。ただしワイヤレス充電には対応していません。
1万円超の価格帯であればワイヤレス充電はつけて欲しかったなぁ。
再生時間は本体のみで最大6時間、ケース込みで25時間。ノイズキャンセリングONで本体のみ最大5時間、ケース込み20時間。
ノイズキャンセリング搭載機としては特に長いわけではなく平均的な再生時間ですね。
イヤホン本体は下にアンテナ部が伸びるスティック型。見た目以上にプラスチック感が強く、本体だけ見たら安物感がありますね…。
ドライバーは10mmのダイナミックドライバーを搭載し、立体的なサウンドを鳴らしてくれます。
- ダイナミック(D)型ドライバー → イヤホンで一般的に採用しているスピーカー。豊かで自然な音が特徴。
realme Buds Air Proのノズル径楕円形で長辺部は7.2mm、短辺部は5.1mm、ノズル長は3.0mm。
特殊なノズル径で充電ケースの収納部も余裕がないため、使える他社性のイヤーピースは限られますが、AirPods Pro用イヤーピースのSpinFit CP1025とsednaearfit xelastec for airpods proは使えました。
realme Buds Air Proの総重量は50.0g、本体片耳で5.1g、ケースのみは39.8g。
充電ケース、本体ともに完全ワイヤレスイヤホンの平均ど真ん中のような重さです。
また、realme Buds Air ProはIPX4相当の防水に対応しています。
水の飛まつに対して保護される防まつ形。スポーツ時の汗からの保護や雨天時でも安心して使えます。
汗や雨に強いため、ジョギング中に使ったり雨天時に使っても壊れる心配が少なく安心できますね。
ここまでまとめると本体のプラスチック感は気になりますが、それ以外はTHEスマートデバイスといった感じで利便性は悪くはなさそうです。
ペアリング方法
スマートフォンと接続する際のペアリング方法はこちら
2回目以降のペアリングは本体をケースに入れて開けた状態で側面のボタンを長押しするとペアリングモードにできます。
realme Buds Air Proのペアリングはこちらで完了です。
なおAndroid6.0以降の端末であればGoogle Fast Pairに対応しており、ペアリングモードにすればポップアップで接続画面が表示されます。
ペアリングが超便利なので、iPhoneでもAirPods以外のイヤホンでこれができたらいいのに…。
また、realme Buds Air Proはイヤホン本体どちらかを充電ケースに入れた状態にして、片耳のみ使うこともできます。
左右どちらも親機として認識されるため、L/Rどちらを取り出しても接続されます。
片耳だけつけて通話用のヘッドセット代わりに使ったり、もっと周りの音を取り込みながらラジオを聞いて作業するのにも向いていますよ。
耳の形状に合わせた軽やかな装着感
realme Buds Air Proの本体は耳の形状に合わせた長円形型のデザインで、かなり安定した装着感を得ることができます。
実際に装着してみるとこんな感じ。
前から見ても耳からの飛び出しが少なく、スマートな見た目。装着してみるとそこまで安っぽさはでないですね。
彩りの少ない無骨なデザインで、フォーマルな服装との相性が良さそうです。
実際にジョギングをしてみても耳から落ちることなく、安定した装着感を得られました。
また、自動装着検出もついているので、イヤホン本体の着脱で音楽の再生/停止が自動的におこなわれるのも便利です。
装着感 | (4.7) |
装着感はかなり良好ですね!
ボーカルメインのウォームサウンド
realme Buds Air Proの音質はウォームで刺さりの少ないサウンド。
かまぼこ型と呼ばれる中域のボーカルラインが際だったチューニングに仕上げていますね。
ボーカルラインが特に気持ちよく聴かせてくれる音作りで、全体を通して柔らかく優しい音作りなのにボーカルのピークラインはしっかり張り上げてくれます。
低域ドシッとした迫力のあるサウンドですが、若干ボワついた印象もあり。
締まりが少なめのためEDMやロックをゴリゴリと聴きたい方には不向きのように感じます。
高域は苦手なように感じ、こもりは感じさせないけど伸びが悪めで角が取れすぎているように感じます。
全体を通してウォームすぎる印象も受けるので、高解像度でがっつり音楽を聴くのには向いていない印象。
逆にBGM感覚でヒーリングミュージックをリラックスして聴いたり、音声・動画コンテンツを聴くのには適しています。
同価格帯のAnker Soundcore Liberty Air 2 Proと比べるとこんな感じです。
製品名 | realme Buds Air Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro |
---|---|---|
高音 | (3.6) | (3.9) |
中音 | (3.9) | (3.8) |
低音 | (3.7) | (4.0) |
傾向 | ウォーム | ドンシャリ |
Soundcore Liberty Air 2 Proと比べると性質は真逆。
ボーカルメインで聴き疲れしないサウンドならrealme Buds Air Pro、激しさメインのドンシャリサウンドならSoundcore Liberty Air 2 Proといった感じですね。
音のクオリティ自体はどちらも同程度かなとは思いました。
好み次第って感じだね。
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操作について
realme Buds Air Proの操作はタッチパネルでおこないます。
操作方法は以下のとおりです。
▽音楽再生
- 再生/停止 → L or R側を2回タップ
- 曲送り → R側を3回タップ
- 曲戻し → アプリで設定可能
- 音量を上げる → 設定できない
- 音量を下げる → 設定できない
▽通話
- 電話を受ける → L or R側を1回タップ
- 着信拒否 → L or R側を2回タップ
- 通話終了 → L or R側を1回タップ
▽その他
- 外音コントロール → L or R側を長押し
- リセット → マルチファンクションボタン10秒間長押し
- 音声アシスタント → アプリで設定可能
アプリによって曲戻しも設定ができます。
本体のみで操作できないことが音量調整。
動画やゲームメインで使う場合は音量調整を使うことが多いので、振り分けができないのは不便ですね。
タッチパネルの感度は程よくて操作はしやすいね。
アプリについて
realme Buds Air Proは専用アプリ『realme Link』にも対応しています。
なおアプリ対応はいまのところAndroidのみ。iOS向けには開発を進めているところのようです。
アプリでできることは以下のとおり。
- ノイズコントロールモードの切り替え
- 操作ボタンの割り当て
- ゲームモード・着用検知・音量増加・Bass Boost+のON/OFF切り替え
- ファームウェアアップデート
本体を長押しするとノイズキャンセリング→トランスペアレント(外音取り込み)と切り替えができるのですが、間に標準を入れるかどうかの設定ができます。
まあ、OFFが入ると操作がわずらわしくなるのでデフォルトの設定のままでOKだと思います。
操作ボタンの割り当ては
- 再生/一時停止
- 次のトラック
- 前のトラック
- 音声アシスタント
- ノイズコントロールモードの切り替え
- オフ
をL側の2回・3回タップ、R側の2回・3回タップの計4つに割り当てることができます。
ノイズコントロールはデフォルトで長押しで対応しているので割り当てなしでOK。
3回タップはL側に『前のトラック』を割り当ててあげると便利かなとは感じました。
音量調整も割り当てできてほしかったなー。
ゲームモードのON/OFFもL、Rを同時に長押しで切り替えができるので、アプリで切り替える必要もないですし、
使うとすればBass Boost+とファームウェアアップデートくらいかなとは思いました。
イコライザーは欲しかったですね。
アプリがあれば便利だけど、なくても問題なく使えるかな。
ノイズキャンセリング性能はなかなかだけど風切り音が…
realme Buds Air Proはフィードフォワード(耳の外側)とフィードバック(耳の内側)の組み合わせによるハイブリッド型のノイズキャンセリング機能を備え、最大-35dBの遮音効果を提供してくれます。
実際にノイズキャンセリングを試してみると、なかなか遮音効果は高く電車や車の走行音をグッと引き下げてくれます。
ただ、高周波帯の音や大きめの音は少し聞こえやすいように感じました。Anker Soundcore Liberty Air 2 Proと比べると遮音効果は負けていますね。
数値で比較するとこんな感じの印象です。(主観での評価のため参考程度までに)
製品名 | realme Buds Air Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro |
---|---|---|
ノイズキャンセリング | (4.3) | (4.8) |
また、realme Buds Air Proを風の強い日に外で歩きながら使っていると『ビュー!ブオォォ!』と風切り音がめちゃめちゃ入ってきます。
ノイズキャンセリング性能だけでいえばなかなかの実力だったのですが、この風切り音の処理の甘さが台無しにしている感がありますね…。
単純な遮音効果だけでなく風切り音の処理も大事だよ!
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外音取り込みは少し刺さる
realme Buds Air Proは本体を装着した状態でも周りの音を取り込むことのできる外音取り込み機能が備わっています。
1万円以下の外音取り込み機能付きイヤホンと比べると周りの音は自然に聴き取りやすく、音楽を流さなければ会話ができるほどの性能。
ただ、少し気になるのが超高域の刺さりが若干あること。
息をスゥーっ吸い込んだときの『ス』がほんの少し刺さるような棘のある音で、耳障りに感じることがあります。
人によっては気にならないかもしれませんが、個人的には結構気になります。
Soundcore Liberty Air 2 Proの外音取り込みと比較するとこんな感じです。
製品名 | realme Buds Air Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro |
---|---|---|
外音取り込み | (4.4) | (4.5) |
周りの音の拾いやすさはだいたい同じくらいですが、取り込んだ時の音の処理や自然さはSoundcore Liberty Air 2 Proに軍配が上がるかなとは感じました。
取り込み性能は高いけど、ちょっとした刺さりが気になる。
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ゲームモードが優秀!
realme Buds Air Proはゲームモードという映像と音声のズレを最小限の少なくできる機能を搭載。
最大94ms(0.94秒)まで遅延を少なくすることができます。
これはAnker Soundcore Liberty Air2 Proにはない強みですね。
両耳のイヤホンを同時に長押しすると「キキキィ!!ブゥンブゥゥゥン!」とスポーツカーのエンジンをかけた音が流れゲームモードに移行します。
斬 新 !
実際にゲームをしてみた感想としては、FPSだとストレスなくプレイができる印象。
音ゲーだとズレが気になり、タイミング調整をゲーム側でしないと高スコアを取れないですね。
ゲームだけでなくYouTubeやPrime Videoでアニメや映画を見る時にも重宝します。
口元と音声がズレずに完全ワイヤレスでアニメを見れるのは超快適ですね!
また、アプリで『Bass Boost+』をONにすることによって、映画館さながらの臨場感あふれるサウンドを体感できるようになります。
音楽向けというより総合エンターテイメント向けのイヤホンって感じがしますね。
遅延の少なさ | (4.5) |
音声ズレの少なさはrealme Buds Air Proの強み!
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マイク性能はそれなり
realme Buds Air Proのマイク性能ですが、声が聞き取りやすく周りの雑音も取り入れにくいかなといった印象。
録音してみましたので以下の音声をご確認ください。
ややガサつきはありますが、通話くらいであれば十分すぎる性能かなとは思います。
通話品質 | (4.0) |
realme Buds Air Pro レビューまとめ
realme Buds Air Proをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.3/5
- まろやかで聴きやすいボーカル寄りのサウンド
- ゲームモードで音声と映像のずれが少ない
- 携帯性の高い充電ケース
- 装着感が良好
- ノイズキャンセリング、外音取り込み性能はそれなりに高い
- 風切り音がうるさい
- 外音取り込みがほんの少し刺さる
3.6
高音
3.9
中音
3.7
低音
4.3
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.2
利便性
Bluetooth | 5.0 | 最大再生時間 | 本体5時間/ ケース込み20時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 約2時間 |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | 〇 | 防水 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | 〇 | 質量 ※片耳/ケース込 | 5g/39.5g |
外音取り込み | 〇 | ゲームモード | 〇 |
自動装着検出 | 〇 | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
映画やゲームなどマルチに使いたい方におすすめ
- 自宅で映画を一人で見たい方
- FPSなどのゲームを完全ワイヤレスでプレイしたい方
- 柔らかくて聴き疲れしにくい音が好きな方
realme Buds Air Proはノイズキャンセリングの風切り音や、外音取り込みのちょっとした刺さりが気になりますが
同価格帯のAnkerのイヤホンにはないゲームモードという映画やゲームプレイに最適な機能を備えており、マルチメディアで大活躍できるイヤホンです。
欠点はちらほら見え隠れしますが、完全ワイヤレスで遅延がないのはやはり便利ですね。
装着感が良くて音質も柔らかく聴き疲れしにくいので、映画やアニメ・ゲームを長時間見たいという方におすすめです。
以上!realme Buds Air Proのレビューをお送りしました。
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