こんにちは、元イヤホン専門店スタッフのかじかじ (@kajet_jt)です。
いきなりですがイヤホンに求めるものはなんでしょうか?音質?使いやすさ?機能性?
ぼくは・・・全部ですね!
結局は音楽を楽しくストレスなく聴くことが重要なので、欲を言えば全部必要なんですよ。そんな全部入りのイヤホンが登場しました!
それが今回紹介するSENNHEISER(ゼンハイザー) MOMENTUM True Wireless 2 です。
- 音質に一切妥協なしの完全ワイヤレスイヤホン
- 前作より大幅スペックアップ
- ノイズキャンセリング × 外音取り込み対応の全部入りイヤホン
ゼンハイザーはドイツの老舗音響機器メーカーで、高級イヤホン・ヘッドホンといえばゼンハイザーを選べばとりあえず間違いないといえるほど音質に定評のあるメーカーです。オーディオに興味がなくても知ってる方も多いかもしれません。
前作である大人気完全ワイヤレスイヤホンMOMENTUM True Wirelessのスペックを大幅改善し、ノイズキャンセリングも搭載。カラバリも2色となった最新作MOMENTUM True Wireless 2を今回徹底レビューをしていきます!
MOMENTUM True Wireless 2 レビュー
総合評価
4.9/5
- 音質は完全ワイヤレスイヤホンで最高クラス
- 操作性が高くカスタマイズもできる
- 外音取り込みはも自然
- 装着感も良好
- ノイズキャンセリングはオマケ程度
5.0
高音
4.7
中音
4.9
低音
3.2
ノイズキャンセリング
4.5
外音取り込み
4.8
利便性
Bluetooth | 5.1 | 最大再生時間 ※ノイキャンON | 本体7時間/ ケース込28時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 約1.5時間 10分充電で1.5時間動作 |
10ドライバー | 7mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ○ | 防水 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 6g/70g |
外音取り込み | ○ | 保証 | 2年 |
自動装着検出 | ○ | 公式サイト | こちら |
パッケージ
MOMENTUM True Wireless 2のパッケージがこちら。ゼンハイザーのアクセントカラーのブルーの色が結構好きです。
開封
早速開封していきましょう。
付属品一覧
- 充電ケース
- USBーCケーブル
- イヤーピース
- 保証書
- マニュアル
運用していく上での最低限の付属品。これ以上は別にいらない。
イヤーピース
イヤーピースはすでに装着されているものを含め4ペア付属。傘が浅めで開口部がバッテン型の独自のイヤーピースです。サードパーティー製のイヤーピースを色々試してみましたが、今のところ付属のイヤーピースが音のバランスが良かったです。
USBケーブル
USBケーブルは特にメーカーロゴは印字がないシンプルなもの。
充電ケース
充電ケースはファブリック素材。高級感がありデキる男のガジェット感があります。傷もつきにくいので金属素材よりもこちらのほうが好みですね。充電部はUSB-Cを採用。
充電ケースオープン
充電ケースの中身はこんな感じ。イヤホン収納部は深めの設計のため、傘が長めのイヤーピースでもケース内に収めやすいです。内側のSENNHEISERロゴによってより高級感が増しますね。
イヤホン本体
イヤホン本体。SENNHEISERロゴ部はタッチパネルとなっています。ノズルがかなり短めのため、装着できるイヤーピースは限られてきます。
スペック
前作「MOMENTUM True Wireless」と比較とともにご覧ください。
スペック | MOMENTUM True Wireless | MOMENTUM True Wireless 2 |
---|---|---|
再生時間 | 最大4時間 /ケース込み16時間 | 最大7時間 /ケース込み28時間 |
充電時間 | 1.5時間 | 1.5時間/10分の充電で1時間半駆動 |
Bluetoothバージョン | 5.0 | 5.1 |
ノイズキャンセリング機能 | × | ○ |
外音取り込み | ○ | ○ |
対応コーデック | SBC,AAC,apt-X,apt-XLL | SBC,AAC,apt-X |
防水性能 | IPX4 | IPX4 |
保証期間 | 2年間 | 2年間 |
上記のスペック表を見てわかるように、バッテリーを中心にスペックが大きく改善され、さらにノイズキャンセリングも搭載しました。
また本体の大きさも2mmほどサイズダウンし装着感もアップしています。なぜかapt-X LLだけ非対応となってしまいました。動画ではなく音楽を聴けということなんでしょうか。
- SBC・・・音質悪め/遅延多め/接続は安定しやすい/基本どのスマホでも使える
- AAC・・・音質普通/遅延普通/接続安定性は普通/iPhoneなどで主に使える
- apt-X・・・音質良い/遅延少なめ/接続は安定しなこともある/Androidスマホなどで使える
- apt-X LL・・・音質良い/遅延が非常に少ない/接続は安定しなこともある/一部のAndroidスマホなどで使える
また前作の弱点として、バッテリーが自然放電されてしまい、気づいたら充電がなくなっていたことがありましたが、MOMENTUM True Wireless 2はそちらも改善されているようです。
ペアリング方法
スマートフォンと接続する際のペアリング方法はこちら!
MOMENTUM True Wireless 2 のペアリングはこちらで完了です。「オートペアリング」に対応しているため、次回以降はケースから取り出すだけで自動的に電源オン→スマホと接続されます。
操作方法
- 再生/停止 → L側を1回タッチ
- 音量を上げる → R側を長押し
- 音量を下げる → L側を長押し
- 曲送り → L側を2回タッチ
- 曲戻し → L側を3回タッチ
- 外音コントロール → R側を2秒間長押し
- 音声アシスト → R側を1回タッチ
音量調節や外音コントロール、音声アシストなど、スマホなしでも大体の操作が可能です。アプリで操作ボタンの変更もできるため、自分好みの操作性にカスタマイズできます。
良かった点
- 音質は完全ワイヤレスイヤホン業界で1〜2位を争う
- ボーカルより楽器隊やトラックが聴こえやすい
- アプリが優秀
- タッチパネルの操作性が良い
- 装着感が良好
- 外音取り込みはそれなりに自然
- 音途切れが少ない
音質がトップクラス
MOMENTUM True Wireless 2の音質はとんでもないレベルで、有線イヤホンの2−3万クラスに匹敵します。
音の傾向は上品系ドンシャリ。ドンシャリという言葉が荒々しいイメージであまり使いたくないのですが、表現するとしたら”ドゥンチキ”って感じでしょうか。
低音については締まりがあり芯があるのに空気感も纏う、迫力と解像度を両立した上質な低音です。バスドラムやEDMやヒップホップなどのアタック感のあるキック音から、ウッドベースやティンパニといった生楽器系のサウンドも抑揚まで描写します。傾向でいえば暖かみと広がりのある、解像度が高いウォーム系サウンドです。
反面、高音はカラっとした良い意味で乾いた音です。ハイハットの”チッ”といった繊細なタッチ具合や、アコースティックギターの弦の爪弾く音、エレクトロ系だとグリッチを多様したトラックは”チキチキ”とした音など、超高音の細かな音は全て拾いますよ!くらいの解像度の高さ。
apt-xで聴いてみた
高音質コーデックapt-Xにも対応しているため、対応プレイヤーで聴くと音の密度がさらに向上しました。高域の小気味の良い音に芯と厚みが加わり、さらにアナログライクな音に。AACで接続している時と聴き比べると、一部帯域のちょっとしたザラつきが解消され、有線イヤホンで聴いた時と遜色のないスムースな音に変化しました。iPhoneがapt-Xに対応するのはいつなんでしょうか。
おすすめのジャンルはこちら
- アコースティックギターを多用したロック
- 弾き語りやジャズ
- 大編成オーケストラ
- 緻密に作られたトラックのヒップホップ
得意なジャンルがアコースティック系なだけであって、バンドサウンドやメタル、EDMでも問題なく高音質で鳴らしてくれます。
個人的に一番おすすめのアーティストが「the band apart (naked)」。本来のバンドサウンドをアコースティックに再編成した楽曲群です。
楽曲編成がMOMENTUM True Wireless 2の強みを全て押さえており、チャキっとした柔らかくも小気味のよいアコースティックギターのサウンドがなんとも心地良い音で聴かせてくれます。
音質まとめ
MOMENTUM True Wireless 2は、ボーカルを含めたあらゆる楽器隊がフラットな立ち位置です。ボーカルやピアノなど主旋律がメインになることがなく、ギターやベース、ドラムを含めた全ての楽器がメインになるかのような鳴り方です。少しボーカルが引っ込んだ印象を受けてしまうため、ボーカルをメインで聴きたい方にはTechnics EAH-AZ70Wがおすすめです。
総評すると音質レベルは完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップ。トップクラスではなくトップです。解像度や高域の伸び、低域の沈み込みや迫力などあらゆる面でハイレベル。音の良さだけで言えば一番良かったように感じました。あとは好みの差になると思います。
EAH-AZ70Wとの比較はこちらの記事で詳細を書いています。
アプリが優秀
まずこちらからアプリをダウンロードしましょう
こちらのアプリでは以下の設定が可能です。
- イコライザー
- ボタン設定
- 外音コントロール
- ファームウェアアップデート
- その他設定
イコライザー
ビジュアライザーにより直感的に触ることができます。シーソーのようなバランスで、意外と思い通りの音質にすることが難しいです。個人的には元の音質が好みのため、イコライザーは触っていないです。
ボタン設定
ノイズキャンセリングや、外音取り込みなどのボタン設定を変更できます。デフォルトだとR側1タップで音声アシスタントの起動ですが、正直使わないため1タップで外音取り込みに設定しています。好みの設定にしてみましょう。
外音コントロール
アプリでも外音取り込みやノイズキャンセリングのON/OFF切り替えが可能です。外音取り込みについては、”ON”にしたときに音楽再生を止めるか止めないかの設定も可能です。「音楽の再生を続ける」をONにすれば、小音量であればBGM感覚で音楽を聴くことも可能です。
その他設定
そのほかイヤホン着脱時の自動再生停止機能や、ノイズキャンセリングON/OFF、マイクで拾った自分の声をフィードバックさせるか、ファームウェアのアップデートなどの設定が可能です。
タッチパネルの操作性が良い
MOMENTUM True Wireless 2はタッチパネルの操作性がとにかく良好です。タッチの感度が程よく、誤動作が起きにくいです。特に素晴らしい点が、2回〜3回連続してタッチを行う時、”ピッ”→”ポッ”→”パッ”と通知音を流してくれることです。
デフォルト設定だと、外音取り込みはR側2回タッチ、ノイズキャンセリングはR側を3回タッチする必要があり、誤動作が起きそうな気しかしませんが、MOMENTUM True Wireless 2ですと自分が何回押したのか通知音で分かりやすいですし、わりとゆっくり押しても連続タッチとして認識してくれます。
MOMENTUM True Wireless 2はAirPods Proに次ぐ操作性の良さです。いや、音量操作できることも考えればAirPods Proより良いかもしれない。本当にストレスなくスマホレスで快適動作ができ、ノイズキャンセリングや外音取り込みの機能より感動しました笑
装着感が良好
前作の「MOMENTUM True Wireless 」より2mmコンパクト化したこちらのMOMENTUM True Wireless2。装着感も良好です。装着していても落下してしまいそうな不安定な感じが一切なく、一定の装着具合をキープし続けていました。
音質にこだわる完全ワイヤレスイヤホンは、装着感に難があることが多いですが、MOMENTUM True Wireless2はその点もクリアしており、音楽を聴く上で一切のストレスを持ち込ませません。
外音取り込みはそれなりに自然
前提として、必ずファームウェアを4.6以上にしてください。アップデートするまでは、外音取り込み機能は”イマイチな点”に入れようと思ってました。親機であるR側のみ外音取り込みが起動し、L側は機能しなかったのでバランスが悪く不快でした。
しかし、アップデートをかけたところ、L/R両方からの外音取り込みが可能となりました。小音量であれば音楽をBGM的に楽しみながら会話もでき、コンビニなどで買い物をした時も相手の声をしっかりと聞き取れます。
レベルで言えばAirPods Pro>>越えられない壁>>WF-1000XM3=MOMENTUM True Wireless2>>EAH-AZ70Wといったところでしょうか。
おすすめの外音取り込み対応の完全ワイヤレスイヤホンでも紹介しています。
イマイチな点
- アクティブノイズキャンセリングはオマケ程度
- 通話品質が良くない→改善済み
アクティブノイズキャンセリングはオマケ程度
MOMENTUM True Wireless 2のノイズキャンセリングはそこまで強くありません。電車内で音楽を流していない状態でON/OFFを切り替えて、ようやく効果がわかるレベルです。
MOMENTUM True Wireless 2は、外側マイク1基のみで集音してノイズを低減するフィードフォワード方式を採用。イヤホンによっては内側のマイクと併せて2基使って、強力なノイズキャンセリング効果を生み出すものもあります。しかし、効果が強すぎると耳がキーンとして疲れることがあるため、MOMENTUM True Wireless 2はあえてノイズキャンセリング効果を強くせず音楽をストレスなく聴くことを優先しているとメーカーも謳っています。
アクティブノイズキャンセリングの効果が弱いだけであって、パッシブノイズキャンセリング(耳栓効果のみで得られる遮音性)効果は高いため、遮音性は十分良いです。
通話品質が良くない→改善済み
MOMENTUM True Wireless 2で初めて通話をした時、相手の声は小さくこもってるし、自分の声はモゴモゴ聞こえるし、完全ワイヤレスイヤホンの中で通話の品質は一番悪いんじゃないかなと感じました。
しかし、ファームウェアアップデートで通話の品質が改善され、非常にクリアまではいきませんが、普通に使えるレベルにはなりました。
どちらにしてもMOMENTUM True Wireless 2は音楽を聴くものであって、マルチメディアは求めてはいけないように感じました。
MOMENTUM True Wireless 2 評価まとめ
総合評価
4.9/5
- 音質は完全ワイヤレスイヤホンで最高クラス
- 操作性が高くカスタマイズもできる
- 外音取り込みはも自然
- 装着感も良好
- ノイズキャンセリングはオマケ程度
5.0
高音
4.7
中音
4.9
低音
3.2
ノイズキャンセリング
4.5
外音取り込み
4.8
利便性
Bluetooth | 5.1 | 最大再生時間 ※ノイキャンON | 本体7時間/ ケース込28時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 約1.5時間 10分充電で1.5時間動作 |
10ドライバー | 7mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ○ | 防水 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 6g/70g |
外音取り込み | ○ | 保証 | 2年 |
自動装着検出 | ○ | 公式サイト | こちら |
- 音質が一番良い完全ワイヤレスイヤホンが欲しい
- 流行りではなく本当に質の良いガジェットが欲しい人
- 楽器をメインで聴きたい人
「完全ワイヤレスイヤホンで1番いいものを頼む」と言われたら、僕はMOMENTUM True Wireless 2を出します。一切妥協なしの音質の良さはもちろん、操作性や装着感もよく、音楽を聴く上で1番ストレスなく高音質を体感できるイヤホンです。
オーディオマニアやガジェットクラスタはもちろんのこと、AirPods Proを買ってみようと思ってるあまりオーディオに興味の無い方も、MOMENTUM True Wireless 2を買ってみて欲しいです。音楽がより好きになりますよ!
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