こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
ついにJBLから、待ちに待っていた完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップモデルが登場しました!
それが今回紹介するJBL TOUR PRO 2です。
充電ケースに液晶がついていますね。こんなイヤホン見たことがないです。
前作のTOUR PRO+ TWSは、2020年に大ヒットしたモデル「CLUB PRO+ TWS」のマイナーチェンジモデルという位置付けだったのですが、今回はなんと「フルモデルチェンジ」されましたよ!
一見、このモニター付きの充電ケースに目が行きがちで、前作よりちょっとスマートになったくらいじゃない? という印象を受けるかもしれませんが、実際に使ってみると全然違います!
TOUR PRO 2の主な特徴はこちらのとおりです。
- 新開発のPEN+DLC10mmドライバー搭載
- リアルタイム補正機能付きハイブリッドノイズキャンセリング機能
- 広がりのある音響空間を楽しめる「空間サウンド」を新たに搭載
- Bluetooth 5.3対応でLEオーディオにも対応予定
- ショートスティック型を進化させたハイブリッドデザイン
- 個人の耳にサウンドを最適化する「Personi-Fi 2.0」に新たに対応
- 進化したマイク性能と、ウィンドノイズ対策によるクリアな音声を実現
- スマート充電ケースを新たに採用
- マルチポイントがついにフラグシップモデルに対応
- ワイヤレス充電にも対応
と、まあ音質強化と機能追加もてんこ盛りな、究極の全部入りのワイヤレスイヤホンというわけですよ。
実際に先行で2週間ほど使わせてもらいましたが、かなりの完成度の高さでしたね! 前回発表した完全ワイヤレスイヤホンランキングのTOP5には間違いなく入ると思います
ということで今回はこちらのTOUR PRO 2をレビューしていきます。
総合評価
4.8/5
- 音質と機能性をハイレベルで兼ね備えている
- ロックやポップス、エレクトロとの相性が良い
- JBL製品史上最高の装着感の良さ
- 再生時間をはじめスペックが高い
- ノイズキャンセリングレベルもハイクラス
- アプリの設定項目が非常に多い
- 空間サウンドやビデオモードなどでマルチに使える
- マルチポイントで2台同時接続できる
- スマートケースで気軽に設定の変更ができる
- aptX AdaptiveやLDACに対応していない
- 音量操作を実質割り振れない
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
5.0
装着感
4.4
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.8
マイク性能
4.8
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体8時間/ ケース込み32時間 |
コーデック | SBC,AAC,LC3(対応予定) | 充電時間 | 約2時間 15分充電で4時間駆動 |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 6.1g/84.9g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
▼動画版はこちら▼
JBL TOUR PRO 2とTOUR PRO+ TWS、LIVE FREE 2とスペックを比較すると
JBL TOUR PRO 2とTOUR PRO+ TWS、LIVE FREE 2とスペックを比較すると、次のとおりです。
製品名 | JBL TOUR PRO 2 | JBL TOUR PRO+ TWS | JBL LIVE FREE 2 |
ドライバー | PEN+DLC10mmドライバー | 6.8mmドライバー | 11mmドライバー |
Bluetooth | 5.3 | 5.0 | 5.2 |
コーデック | SBC,AAC LEオーディオ対応予定 | SBC,AAC | SBC,AAC LEオーディオ対応予定 |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体:8時間 ケース込:32時間 | 本体:6時間 ケース込:24時間 | 本体:6時間 ケース込:22時間 |
充電端子 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 |
防水 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | ◯ | ◯ | ◯ |
ビデオモード | ◯ 80m-100ms | ◯ 150ms | ◯ |
空間サウンド | ◯ | – | – |
マルチポイント | ◯ | – | ◯ |
スマート充電ケース | ◯ | – | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | ◯ | ◯ |
外音取り込み | ◯ | ◯ | ◯ |
アプリ | ◯ | ◯ | ◯ |
Personi-Fi 2.0 | ◯ | – | – |
価格 ※Amazon参考価格 | 33,000円 | 25,300円 | 15,950円 |
JBL TOUR PRO 2 になってドライバーが刷新されたのと、Bluetoothも最新の5.3までバージョンアップ。
コーデックはLIVE FREE2同様、LEオーディオに対応予定です。
再生時間は本体8時間、ケース込み32時間と最近の機能性重視のワイヤレスイヤホンとして、非常にタフネスで、前作よりも大幅に向上しています。
低遅延を実現するビデオモードが今回も搭載していますが、80ms-100msと遅延レベルがより少なくなっています。前作だと少し遅延を感じていたので、この進化は超ありがたいですね!
それだけではなく空間サウンドにも新たに対応したことによって、臨場感のあるサウンドで楽しめるようになりました。これは後ほど解説します。
またマルチポイントも新たに搭載したことによって、iPhoneとiPadのように、2つのデバイスに同時に接続できるようになりました。
なので音楽を聴きたいときはiPhoneを使って、YouTubeを見たいときはiPadを使ってといったことが可能になりました。
あと、ユニークな点としては、スマート充電ケースと、個人の耳に最適化を行う「Personi-Fi 2.0」ですかね。
JBL TOUR PRO 2 外観・付属品
それではJBL TOUR PRO 2の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
JBL TOUR PRO 2のパッケージはこんな感じ。いつものアメリカンな感じのデザインです。
開封するととこんな感じで、本体が出てきます。
付属品
- イヤーピース(シリコン製)3ペア※本体装着分も含む
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーピースは、LIVE FREE 2でも採用していた、耳の形にあわせてピッタリとフィットするオーバルシェイプ型を採用しています。
個人的には、今回はこのイヤーピースでもフィットしやすい印象でしたね。
充電ケース・本体
JBL TOUR PRO 2の充電ケースは、まず目に入るのは、この液晶部分だと思います。
これも後半でお伝えしますが、思った以上に便利な感じです。
天面から見るとこんな感じ。思ったより厚みはないですね。
サイズ的には少し大きめにも見えますが、ズボンのポケットにも問題なく収まる程度ではあります。
TOUR PRO+ TWS、LIVE FREE 2と比べるとこんな感じ。
LIVE FREE 2よりは大きくなりましたが、TOUR PRO+ TWSと比べると厚みが薄くなっているので、携帯性は上がりましたね!
充電端子はUSB Type Cに対応。
もちろんワイヤレス充電にも対応しています。
ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
充電ケースを開けるとこんな感じ。ちなみに開いたら充電ケースの液晶も点灯します。
本体は取り出しやすいこともなく、特別取り出しにくいこともなく、まあ不満はないかな?という程度。
イヤホン本体は、TOUR PRO+ TWSのような、耳の中にすっぽり収めるようなタイプと、LIVE PRO 2のようなショートスティック型をかけ合わせた「ハイブリッドデザイン」を採用しています。
スティック部分は平べったくて、きしめん状になっていますね。ロゴも主張しすぎない程度に入っています。
本体部が10mmドライバーを搭載していることもあって、重心が上に行っているような感じです。
内側には薄くL/Rの表記があるくらいで、シンプルなデザインになっています。
ノズルもイヤーピースの形に合わせて楕円形状になっていますね。
ただ、他社のイヤーピースを使う場合、充電ケースの収納部がかなりギリギリなので、軸が短めの完全ワイヤレス向けのイヤーピースを選ぶ必要がありますね。
最後に重さですが、総重量は84.9g、本体片耳の重量は6.1gです。
ケース込みだと重ためですが、本体は軽いですね。
JBL TOUR PRO 2 レビュー
音質|前作よりもさらにパワーアップ
JBL TOUR PRO 2の音質ですが、前作よりもなかなかにパワーアップしていますね!
ふつうに音質が良いです。
JBL TOUR PRO 2の音の特長は次のとおりです。
4.6
高音
4.7
中音
4.8
低音
- 高音:こもり感を一切感じさせないクリアな高音。ストリングスなどのアコースティック系の自然な高音の伸びを再現するのは苦手ですが、ポップスにおけるドラムやギター、シンセサイザーなどの音をハリよくキラびやかに鳴らすのは超得意。刺さり感も一切なく、パワフルでありつつも聴きづかれや不快感を感じさせない音作りですね。
- 中音:厚みたっぷりで、ギターやシンセサイザーの音も重厚に鳴らすパワフルな音作りですね。男性、女性問わずにボーカルも常に輪郭がクッキリと聴こえているような感覚で、サビで音圧が高まっても埋もれることが一切ありません。ボーカルものはかなり得意ですね!
- 低音:一番良いと思ったのはこの低音で、フロアを揺らすような迫力と、跳ねるようなスナップ感のある音で、とても楽しく聴けますね!解像度も高くて、ベースラインからバスドラムも厚みたっぷりの音でありつつも、その輪郭をしっかりと追えますね。
- 音場:なかなかに広めで、ライブハウスのように臨場感を味わえる音を体感できますね!ただ、自然に伸びていくような抜け感の良い音を再現するのは苦手です。
- 傾向:JBLらしいパワフルかつフレッシュな音作り。ひとつひとつの音に厚みがありながらも重厚になりすぎず、スナップ感の効いたレスポンスの良い音作り。
得意なジャンル
- ロック
- ポップス
- アニソン
- エレクトロ
- ヒップホップ
ロックやポップスはかなり得意な印象で、良い意味でキレイに鳴らしすぎずに、ノリの良さやボーカルのハリの良さとか、楽しく気持ちよく聴くことに重きを置いたチューニングですね。
「ずっと真夜中でいいのに。」「Ado」「Eve」「YOASOBI」とかの最新のポップスを全部聴いてみましたけど、全部相性が良かったですね!
逆にストリングスを多用した楽曲や、クラシック、弾き語りとかは合わない印象ですね。弦楽器の自然な抜け感の良い音を再現するのは苦手なようです。
JBL TOUR PRO+ TWSと比べると、一聴して確実に音質が良くなっていますね。前作も音質はかなりのものでしたが、低域の深みや臨場感、高音の粒立ちの良さや、中域の厚みや情報量など、全てがパワーアップしている印象でした。
他の音質特化のワイヤレスイヤホンと比べると、コーデックと音質の良さを掛け合わせて、もっとクリアで緻密な音を再現するワイヤレスイヤホンもありますが、ロック•ポップスを楽しく聴く上では、それらの製品と比べてもかなり良い線はいってます。
なんというか、「普通に良い音」を極限までに極めた感じですね。刺さりとか、クセとかもなく、欲しい音を欲しいがままにくれるような感じなんですよね。
高い機能性を誇りつつも、これだけの音質の良さを再現できるあたり、さすがJBLといったところです。
こちらも参考にしてくださいね
装着感|JBL史上最高の装着感
JBL TOUR PRO 2の装着感は、今までのJBL製品の中では、おそらく一番良いですね!
今までのJBLのフラグシップモデルって、本体が大きいものばかりで、小さな耳の人だとフィット感がイマイチという方が多かったのですが、今回はその心配はなさそうです。
前作と比べると、体積が約30%減っていて、快適な装着感が得られるようになりました。
実際に装着してみるとこんな感じ。本体部が耳の形に沿った形状になっているので、耳内も圧迫感をほとんど感じない状態。
それでいてしっかりと密閉できているような感覚ですね。
前から見ても飛び出しが少なくて、前作よりもかなりスマートな感じになりました。
実際に、新アニメのニーアオートマタと考察動画をガッツリ見るために、リアルに6時間につけっぱなしで使っていたのですが、全然耳が痛くならないんですよね。
耳の外側から内側まで、重さが見事に分散されているような感覚で、耳への負担がめちゃくちゃ少ないんですよね。この装着感は素晴らしいです。
イヤーピースは今回は変えずに使っていますが、純正イヤーピースでも個人的には問題なさそうです。
わりとホールド力も高いので、軽いジョギングくらいであれば、耳から落ちる心配もなく使えそうですね。
装着感 | (4.8) |
ノイズキャンセリング|かなりの遮音性
JBL TOUR PRO 2のノイズキャンセリング性能ですが、かなりの遮音性の高さですね。
前作とのノイズキャンセリングレベルを比較した表があるのですが、低域から中域にかけて遮音性がアップしています。
ただ、中高域ラインの遮音性は少し弱くなっていますね。
実際に使ってみた感想としては、まずノイズキャンセリングのノイズ感の少なさに驚きました。
JBLのイヤホンってどれもそうなんですが、ノイズキャンセリングのサーっとバックで鳴るホワイトノイズが少なくて、めちゃくちゃストレスが少ないんですよ。
その上で、JBLのなかでも最高クラスのノイズキャンセリング性能を発揮してくれるので、めちゃくちゃ静かです。
とくに、電車や車の下から響くような音は、かなりカットできている感覚で、なんか普通の電車でも、モノレールにでも乗っているかのようにスーッとスライドしながら動いている感覚になります。
TOUR PRO+ TWSでもかなりの遮音性だったのですが、装着した瞬間から、TOUR PRO2の方が遮音性が高いことがわかります。
アプリで最適化も可能
さらにアプリを使えば、ノイズキャンセリングの個人の耳に対して最適化ができます。
アプリでできる設定としては、以下の4つがあります。
- アダプティブノイズキャンセリング
→周囲のノイズレベルに合わせて、自動的にノイズキャンセリングレベルを調整する機能 - 音漏れの補正
音漏れの状態をチェックしてリアルタイムでノイズキャンセリングレベルを調整する機能 - 外耳道の補正
→外耳道の形状に合わせて、ノイズキャンセリングを最適化を行う - 外耳道のテスト
→外耳道補正用の最適化を行うためのテスト
これらの設定をすべてONにすることで、TOUR PRO 2のノイズキャンセリング性能を最大限まで活かすことができます。
それぞれのON・OFFによる違いは大きくはないですが、少し遮音性が上がったり、場面によってノイズキャンセリングレベルを弱くして圧迫感を弱くしてくれたりと、確実に効果があるものになっています。
ノイズキャンセリングだけで、ここまで設定があるイヤホンも珍しいですね。
とりあえず全部ONにしておきましょう。
ノイズキャンセリング | (4.6) |
こちらも参考にしてくださいね
【最強はこれ!】ノイズキャンセリング対応完全ワイヤレスイヤホンおすすめランキングTOP10
外音取り込み|かなり実用的ではある
JBL TOUR PRO 2の外音取り込みですが、こちらも実用的なレベルですかね。イヤホンをしている状態でも、ふつうに相手と会話ができるレベルに集音してくれます。
音楽を小音量で聞いている状態でも、相手の声も聞き取れるので、BGM感覚で音楽を聴くときにも使えますね!
外音取り込みモードはJBLの場合2種類あります。
- アンビエントアウェアモード(L側を1回タップ)
→音楽の音量を下げずに、そのまま外音取り込みに移行するモード - トークスルーモード
→音楽の音量をグッと引き下げて、外音取り込みに移行するモード
音楽を聴きながらBGM感覚で聴きたいときはアンビエントアウェアモードを使って、コンビニやスーパーのレジとかでワンポイントで使う場合はトークスルーモードといった二通りの使い方ができます。
JBLのこの仕様はけっこう便利で好きです。
外音取り込み機能は、前作より性能がアップした感じはとくにないですが、前作同様に実用的な性能のように感じました。
外音取り込み | (4.4) |
こちらも参考にしてくださいね
操作性|カスタマイズの幅がせまい
JBL TOUR PRO 2の操作性ですが、こちらも悪くはないです。
操作は従来のJBLのイヤホンと同様に、タッチパネルで行います。
操作方法一覧は次のとおりです。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | R側を1回タップ |
曲送り | R側を2回タップ |
曲戻し | R側を3回タップ |
音量を上げる | アプリで対応可能 |
音量を下げる | アプリで対応可能 |
外音モードの切り替え | L側を1回タップ |
トークスルーモード | L側を2回タップ |
音声アシスタント | L or R側を長押し |
ペアリングモードへの移行 | R側を1回タップしたあとに、2回めを長押し |
マルチポイントも備わっているので、ペアリングモードを本体操作のみで移行できるのは便利ですね! 2台目のデバイスとも接続しやすいです。
操作自体に不満はないのですが、いつものことながら操作のカスタマイズ性には不満があります。
アプリで操作方法の変更ができるのですが、これJBLのイヤホンのレビューのたびに毎回言っているんですけど、操作のカスタマイズが一括で変更されてしまうんですよ。
操作のカスタマイズですが、次の4つからL/Rに対して2つを選択できます。
- アンビエントサウンドの操作
→1回タップで外音モードの切替、2回タップでトークスルーモード - 音量の操作
→1回タップで音量アップ、2回タップで音量ダウン - 再生&音声アシスタントの操作
→1回タップで再生&一時停止、2回タップで次のトラック、3回タップで前のトラック - なし
個人的には再生停止は絶対必要ですし、ノイズキャンセリングの切り替えも絶対に必要なので、実質本体のみで音量操作ができないようなものなんですよね。
操作ボタンごとに変更ができれば、長押しに音量のアップ・ダウンの割り振りができるのに、この操作カスタマイズの不自由さがいつも残念です。
最近は本体をスライド操作するだけで音量操作ができるものも増えてきているので、JBLも改善して欲しいところです。音量操作は、わりと使うことが多いんですよね。
アプリについて
そのままアプリでできることについて解説します。
アプリでできることは次のとおりです。
- ノイズキャンセリングや外音取り込み機能の各設定
- Personi-Fi(サウンドの最適化)
- イコライザー設定
- Spatial Sound
→空間サウンド - タッチ操作の変更
- ボイスアウェア
→通話時の自分の声の音量調整 - SilentNow
→接続オフでノイズキャンセリングのみ使用 - 装着時の自動再生&一時停止
- パーソナルサウンドアンプリフィケーション
→音声の集音量を大きくして、補聴器的に使う機能 - ボイスアシスタント設定
→スマホデフォルトのものか、Alexaの設定に変更可能 - スマートオーディオモード
→オーディオモードか、ビデオモードの2つから選択可能。ビデオモードだと遅延が少なくなる。 - 音声プロンプト
→音声通知の言語設定が可能 - フィット感のチェック
- 最大音量のリミッター
→85dB以上の音量を出ないようにして耳を保護する機能 - イヤホン本体を見つける
- バッテリーの節約
- ファームウェアアップデート
- スマートケースの設定
と、まあこんな感じで、できることがめちゃくちゃ多いです。
ノイズキャンセリングとか操作方法のカスタマイズは、先ほどお伝えしたので、それ以外のユニークな機能をお伝えしていきます。
Personi-Fi(NEW)
Personi-Fiは今回新しく追加された機能ですね。
年齢や聴力情報を送り、その後に聴力テストを行うことで、個人の耳に対して最適な音響設定を自動で作ってくれる機能です。
JBLの製品としては、今作がはじめてこの機能がつきましたね!
設定項目としては、まず「性別」「生まれた年」そして「リスニング経験」を入力します。
リスニング経験では「ビギナー」「アベレージ」「アドバンスド」「プロフェッショナル」の4つから選べるのですが、プロフェッショナルは「ハーマン公式のリスニングトレーニングを受けた」とか、マジのプロレベルなんで、僕は「アドバンスド」でテストしました。
テスト中は左右の耳ごとに、周波数ごとに聴力検査のようなものを行います。音が鳴っている間は長押しし続けるようなテスト方法ですね。
実際に製作した波形がこちら。
音質が大きく変わる感じではなかったですが、ほんの少し好きな傾向に補正してくれたような感じですね。
こちらはとりあえずやっておいても良いかと思います。
イコライザー設定
イコライザー設定では、プリセットイコライザーと、マイEQというカスタムイコライザーの設定ができます。
JBLのイコライザーって、とても優秀で、どの設定にしてもいい感じに音を補正してくれるんですよ。
マイEQでは、10バンドに対して±7dBのイコライザー設定を細かく設定できるので、自分好みの音に仕上げやすいです。
Spatial Sound(NEW)
Spatial Soundも今回新たに追加された機能で、いわゆる空間サウンド、3Dオーディオ的な機能ですね。
こちらは「ムービー」「ミュージック」「ゲーミング」の3つから選べます。
「ムービー」は、低音の迫力や臨場感を加えて、映画館で観て観ているFLACHかのような3D感のあるサラウンド音声を、擬似的に再現してくれます。
実際にこれでニーアオートマタのアニメを見ていましたが、戦闘機のエンジン音とか銃撃シーンも映画館っぽく鳴らしてくれていい感じでしたね!
「ミュージック」はステレオ音源をより広げて臨場感を上げるような音に変化させるのですが、こちらで普通に音源を聞いてみたのですが、ややイマイチな印象でしたね。なんかステレオ音源を無理やり広げているような感じで、ただ不自然な印象が残るだけでした。
「ゲーム」は低域の臨場感と、高域の明瞭度を上げて、FPSでも迫力のある音で楽しみつつ、銃声や足音などの音を強調させるような音作りですね。
音楽鑑賞だけでなく、Spatial Soundを使って、映画やアニメ、ゲームまでマルチに使える点もTOUR PRO 2の魅力といえますね。
SilentNow
SilentNowは、かんたんに伝えると、TOUR PRO 2を就寝用のデジタル耳栓代わりに使う機能です。
設定は「スタートイン」「デュレーション」「アラーム音」の3つから選べるのですが
まずスタートインは、SilentNowが始まるまでのタイマー設定のようなものです。このタイマーが終わると、Bluetooth接続が解除されて、ノイズキャンセリングモードになって、ボタン操作が効かなくなります。
「デュレーション」は就寝時間のことを指します。設定されたタイマーが終了すると、SilentNowが解除されて、任意でアラーム音が鳴るようになっています。
夜に寝付けないときに、耳栓代わりに使ったり、休憩時間に仮眠したいときに使える地味に便利な機能です。
スマート充電ケース
そして、JBL TOUR PRO 2の最大の特徴である、スマート充電ケースについて解説したいと思います。
スマート充電ケースの用途ですが、「スマートフォンでアプリを開かなくても、いつでも気軽にイコライザーや空間サウンドの設定ができる!」のが一番の強みです。
はじめは「こんな機能いるの?」とか思ってましたけど、実際に使ってみると思った以上に便利だったんですよね。
設定できる項目としては、次のとおり。
- 再生 / 一時停止
- 音量調整
- アンビエントサウンドの操作
- イコライザー
- アラート設定
- Spatial Sound
- 液晶の輝度の調整
- 壁紙の設定
- ボイスアウェア
- SilentNow
- 自動再生&一時停止
- メッセージのプレビュー
- イヤホンを探す
- FLACHLIGHT(画面を白く光らせる)
特に便利なのが、イコライザー設定とSpatial Soundの2つです。
このケースで聴く音楽にあわせて、最適なイコライザーを気軽に変更できますね!
ちょっと映画やアニメを見たいときは、Spatial SoundのムービーモードをONにすれば、アプリを開かずとも気軽に映画館のような臨場感を味わえるのでとても便利です。
個人的な要望としては、スマートオーディオモードの切り替えが充電ケースで出来たらもっと良かったですね。
スマート充電ケースは、ぜひ他のメーカーも真似して欲しいと思える機能でした。
通話品質|前作同様に優秀
JBL TOUR PRO 2マイク性能ですが、前作同様に優秀ですね。
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
無音状態だとかなりクリアな印象で、前作よりバックのノイズが結構消えている感じがしますね。
ただ、風切り音対策はそこまでできていないように感じたので、風の強い日だとちょっと雑音が入りやすいかもですね。
マルチポイントもついているので、会社のパソコンとつなげてヘッドセット代わりに使っても、めちゃくちゃ使いやすいと思います。
通話品質 | (4.5) |
こちらも参考にしてくださいね
音の遅延|ビデオモードなら違和感なし
JBL TOUR PRO 2の映像と音声のズレですが、まずビデオモードをOFFの状態だと、ほんの少しずれを感じる程度ですかね?
前作だとビデオモードをONにしないと、ズレがけっこう気になっていましたが、TOUR PRO 2はほぼ違和感なしレベルまで少なくなりましたね。
ビデオモードをONにすると、アニメやライブ映像とか映画を見る分には違和感が完全になくなって、リズムに合わせて映像作品を見れるようになりました。
ただ、ゲームに対する遅延は対応できていないようで、音ゲーをすると全然タイミングが合いませんでしたね。
ゲーム用途にはまだまだ使えなさそうです。
遅延の少なさ | |
ビデオモードOFF | (4.0) |
ビデオモードON | (4.3) |
JBL TOUR PRO 2 まとめ
JBL TOUR PRO 2をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
- 音質と機能性をハイレベルで兼ね備えている
- ロックやポップス、エレクトロとの相性が良い
- JBL製品史上最高の装着感の良さ
- 再生時間をはじめスペックが高い
- ノイズキャンセリングレベルもハイクラス
- アプリの設定項目が非常に多い
- 空間サウンドやビデオモードなどでマルチに使える
- マルチポイントで2台同時接続できる
- スマートケースで気軽に設定の変更ができる
- aptX AdaptiveやLDACに対応していない
- 音量操作を実質割り振れない
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
5.0
装着感
4.4
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.8
マイク性能
4.8
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体8時間/ ケース込み32時間 |
コーデック | SBC,AAC,LC3(対応予定) | 充電時間 | 約2時間 15分充電で4時間駆動 |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 6.1g/84.9g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
JBL TOUR PRO 2はこんな人におすすめ
- 3万円前後で音質も機能性も両立したワイヤレスイヤホンを探している
- ロックやポップスなど最新チャート曲を好んで聴く
- 音楽鑑賞だけでなく、映画やアニメ、通話などマルチな用途に使うことが多い
TOUR PRO 2は、現状JBLの最高傑作のように感じました!
前作と比べて、音質もパワーアップしてますし、ノイズキャンセリング性能も上がってますし、なにより装着感も良くなってマルチポイントがついた点がなにより嬉しいですね!
弱点らしい弱点がホント少ないので、とりあえず音質を軸にしつつ、ノイズキャンセリングとかの機能性にこだわりたい方にはピッタリの一台だと思います。
もちろん、TOUR PRO 2より音質が良いモデルもありますし、ノイズキャンセリングが強いモデルもあります。
ただ、TOUR PRO 2というかJBLの強みは、価格に対しての音質や機能性のバランスの良さなんですよ。総合的に見て、なにもかもがちょうど良いんですよね。
これから完全ワイヤレスイヤホンを買おうとしている初心者をはじめ、1万円くらいのワイヤレスイヤホンを使っていてステップアップしたい人とかにもピッタリだと思いますので、ぜひ検討に検討を重ねて、検討を加速してみてください。
以上! JBL TOUR PRO 2のレビューをお送りしました。
おすすめ記事
コメント