こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
2022年1月28日にBeats by dr dreの最新完全ワイヤレスイヤホン「Beats Fit Pro」が発売されました!
今回からH1チップが搭載し「デバイスの自動切り替え」「空間オーディオ・ヘッドトラッキング」「アダプティブEQ」に対応。ほぼAirPods Proのごとく使えるようになりました!
前作のBeats Studio BudsはH1チップは搭載しておらず、これらの機能は使えませんでした。これだけでもかなりの進化ですね!
ということで今回はBeats Fit Proがどれほどの実力なのか、AirPods Proや、前作のBeats Studio Budsと実機を使って比較していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
動画版では空間オーディオなどのバーチャル体感ができます!
Beats Fit Pro 外観・付属品
それではまずBeats Fit Proの外観や付属品のチェックをしていきましょう カラーは「セージグレイ」を選びました。
パッケージ
Beats Fit Proのパッケージは非常にコンパクトで、プラスチック素材を省いたサステナブルな素材で構成されています。
開封してみると、本体が「ドンっ!」という感じでいきなり現れたのでびっくりしました。
本体の下には付属品がまとめられていました。
付属品|イヤーピース、USB-Cケーブル、ステッカー
- イヤーピース(シリコン製)3ペア
- USB Type Cケーブル
- Beatsステッカー
- マニュアル
シリコン性のイヤーピースが3ペア付属しています。本体カラーと合わせてグレーの配色になっていますね。
充電用のケーブルは短めのUSB-Cケーブルが付属しています。
あとはBeats製品おなじみのステッカーも付属しています。
充電ケース・本体
Beats Fit Proの充電ケースは角丸の正方形デザインです。
手のひらに乗せてみるとこんな感じ。思ったより大きい……。
ただ、厚みはそこまでないので携帯性は悪すぎることもないのかな?という印象。ズボンのポケットに入れても邪魔にはならなさそうです。
Beats Fit Pro、Beats Studio Buds、AIrPods Proの3機種で比べてみると、やはりAirPods Proが一番小さいですね。
デザインだけで言えばBeats Studio Budsが一番好みですね。
厚みで比べても、一番薄いのはAirPods Pro。一番厚みがあるのはBeats Fit Proです。
携帯性だけで考えるならAirPods Proが一番良いですね。
充電端子はUSB Type Cに対応。最近Lightning端子を使うことが無くなってきたのでUSB-C仕様はありがたいです。
ただ、残念なことにワイヤレス充電には対応していません。
Beats製品はワイヤレス充電を頑なに搭載しないのですが、なにか理由があるのでしょうか? まじ不便。
充電ケースは側面側からパカっと開きます。
本体は取り出しやすくマグネットの吸着性も高いですね。
イヤホン本体は「b」のマークが際立つおしゃれなデザインです。さすがBeatsブランド。
上部のウイングチップは取り外しができず、ワンサイズとなっています。
このウイングチップが人によっては圧迫感を覚える可能性もあるため、この仕様は一長一短ですね。
内側は着脱センサーが備わっており、人の肌を検知して音楽を自動で再生/停止の動作を行ってくれます。
ちなみにBeats Studio Budsと比べるとこんな感じ。
ウイングチップがついていないだけと思いきや、Beats Studio Budsの方が本体が少し小ぶりだったり、光沢もあります。
Beats Fit Pro、Beats Studio Buds、AirPods Proの3つを並べるとこんな感じです。
デザイン性だけで言えば、Beats Studio Budsが一番好みかな。
最後にBeats Fit Proの重さですが、総重量は66.3g、本体片耳で5.8gです。
他の完全ワイヤレスイヤホンと比べても平均的な重さですね。
ちなみにBeats Studio Budsは総重量58.2g、本体5.2g。
AirPods Proの総重量は56.7g、本体5.6g。
サイズ感の違いのわりには重さはそこまで変わらないですね。
Beats Studio BudsとAirPods Pro、Beats Studio Budsを比較レビュー
それではBeats Studio Budsの性能をチェックしつつ、AirPods Proとの違いを徹底比較していきましょう。
スペックを比較|ほぼAirPods Proと化した
スペックを比較
Beats Fit Proから「H1」チップが搭載したのが大きな変更点ですね。
H1チップが搭載したことによって、iPhone、iPadなどAppleデバイス間の接続切り替えがシームレスに行えるようになりました。
また、空間オーディオにも完全対応になり、ヘッドトラッキングも使えるように。ほぼAirPods Proのように使える素晴らしい進化を遂げていますね。
再生時間もAirPods Proよりも長く、利便性もかなりのもの。充電端子もUSB-Cに対応しているので汎用性も高めです。
しかし、ワイヤレス充電に対応していないのが一番の残念ポイントでしたね。個人的によく使う機能なんですけどね……。
装着感|スポーツ用途ならBeat Fit Pro
装着感を比較
製品名 | Beats Studio Buds | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
装着感 | (4.8) | (5.0) | (4.6) |
ひとこと | ジョギング、ワークアウトに最適 耳の小さい人は注意 | 軽快でずっと装着していられる | 装着感はかなり良いけど、AirPods Proの方が上 |
装着感はいずれのモデルもかなりの良さ。
Beats Fit Proはウイングチップが搭載しているため、耳にがっしりとホールドしてくれます。ジョギングやワークアウトで使っても耳から落ちる心配がほとんどありませんね。
ただ、サイズが外国人向けになっているのか圧迫感が強め。長時間装着していると少し耳が痛くなってくる感覚がありました。
耳の小さな方だとサイズの大きさには注意が必要かもしれません。店頭で少し試しただけだと痛くなるか分からないので、耳が小さい自覚がある方は正直おすすめはしません。
対して、AirPods Proは耳が小さな方でもフィットしやすい印象。長時間装着していても圧迫感がなく、軽快な装着感を得られます。装着感は3つの中ではAirPodsが一番良いと感じましたね。
ただ、スポーツ用途で使うと汗で耳から滑りやすくなる印象。ジョギングで使うならフィット感によってはイヤーピースの変更をおすすめしたいですね。
AirPods Proおすすめのイヤーピースは以下の記事で紹介しています。
Beats Studio Budsも装着感は決して悪くはないのですが、他の2機種と比べると安定感や軽快さが劣る印象です。
ウイングチップはついていないのでホールド力はイマイチです。しかし、圧迫感は少ないので長時間装着していても耳が痛くなりにくいですね。
音質|楽しく聴くか、ゆったり聴くか
音質を比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
高音 | (4.2) | (4.1) | (3.7) |
中音 | (4.2) | (4.2) | (3.8) |
低音 | (4.1) | (4.2) | (3.7) |
ひとこと | メリハリ感のあるパワフルなサウンド 低音はやや控えめ | 落ち着きのある柔らかいサウンド BGMでずっと聴いていられる | 雑味の多いサウンド |
Beats Fit ProとAirPods Proの音質は同等クラス。音の性質のみが異なるような印象です。
Beats Fit Proは音にメリハリ感があり、どんな楽曲でもフレッシュにハリよく聴かせてくれる楽しいサウンドです。
AIrPods Proと比べるとパワフルでありつつも低音は少し控えめのようにも感じましたね。
対してAirPods Proは柔らかで優しいサウンド。BGM感覚でゆったり聴くときに最適です。
Beats Studio BudsはBeats Fit ProやAirPods Proと比べると、低音が少し薄く荒めな印象を受けます。3機種の中では音質グレードは一番悪いように感じましたね。
Beats Fit ProとAirPods Pro、どちらが良いかは好み次第という印象でした。
- 音楽をノリよく聴きたい → Beats Fit Pro
- BGM感覚でゆったり聴きたい → AirPods Pro
こんなイメージですかね?
Beats Fit Proの音質にそこまで期待はしていませんでしたが、思ったより楽しい音を鳴らしてくれますね。ロックやポップス好きの方におすすめです。
操作性|やはりAirPods Proが最強
操作を比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
再生/停止 | L or R側を1回押す | L or R側を1回押す | L or R側を1回押す |
曲送り | L or R側を2回押す | L or R側を2回押す | L or R側を2回押す |
曲戻し | L or R側を3回押す | L or R側を3回押す | L or R側を3回押す |
音量を上げる | L or R側を長押し ※設定で反映できる | Siriで対応 | L or R側を長押し ※設定で反映できる |
音量を下げる | L or R側を長押し ※設定で反映できる | Siriで対応 | L or R側を長押し ※設定で反映できる |
ノイズキャンセリング 外音取り込み | L or R側を長押し | L or R側を長押し | L or R側を長押し |
音声アシスタント | L or R側を長押し ※設定で反映できる | L or R側を長押し ※設定で反映できる | L or R側を長押し ※設定で反映できる |
Beats Fit Proは及びBeats Studio BudsはAIrPods Proでは出来なかった「音量調整」に対応しています。
BGM感覚で聴いていると本体のみで音量調整したい場面が結構多かったので非常にありがたいですね!
ただし、音量調整の設定を行うと本体のみで外音モードの切り替えができなくなってしまうので一長一短。個人的には外音モードの切り替えの方がよく使うので割り当てることはないですね。
Beatsのイヤホンどちらもですが、背面部分が全てボタンになっています。そのため、装着位置を調整する際に指で奥に押し込もうとすると、ボタンも一緒に操作されてしまうのがわずらわしく感じました。
操作のしやすさだけで言えば、本体下部のステム部分を挟むだけでいいAirPods Proの方が快適でしたね。
誤動作の少ない物理ボタンを採用してくれるのはありがたいですが、装着位置を調整しやすい設計にして欲しかったです。
ノイズキャンセリング|どの機種もかなりの性能
ノイズキャンセリングを比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
ノイズキャンセリング | (4.8) | (4.9) | (4.6) |
ノイズキャンセリング性能はいずれの機種もかなりの遮音性の高さ。強いて言えばAIrPods Proが一番遮音性は高かったように感じます。
いずれの機種も電車や車の走行音をストレスのないレベルまでかき消します。通勤時も走行音に悩まされることなく快適な通勤ライフを送れますね!
オフィスやカフェでも空調音やタイピング音を気にならないレベルまでノイズを下げてくれます。作業に集中したいときにかなりの実力を発揮してくれますよ!
いずれの機種も風切り音が入らず、ビルのすきま風も全く気になりません。走った時の着地の振動音も内部で遮音しているようで、ジムのワークアウト時も音楽だけに浸りながらトレーニングに集中できますね。
通勤用、作業集中用、ワークアウト用など、あらゆるシチュエーションで使えるノイズキャンセリング性能の高さを誇ります。
外音取り込み|Beats Fit Proもかなり自然
外音取り込みを比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
装着感 | (4.8) | (5.0) | (4.3) |
Beats Fit Proの外音取り込み機能はかなり自然ですね。AirPods Proの「ほぼ耳」のような自然すぎる感覚ではありませんが、他の完全ワイヤレスイヤホンと比べてもかなりのレベルです。
装着しながら小音量で音楽を聴いていても、家族と普通に会話ができます。
Beats Studio Budsだと装着して無音状態でも家族と会話がしにくい印象です。Beats Fit Proになって外音取り込み性能がかなりパワーアップしていますね!
こちらも参考にしてね!
自動デバイス切り替え機能がとにかく便利
自動デバイス切り替えを比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
自動デバイス切り替え |
Beat Fit ProはH1チップを搭載したことで、iPhone、iPad、Mac感の自動デバイス切り替えに対応しました。
この機能は本当に神すぎて、僕がAirPods Proを愛用する理由でもあります。
例えばiPhoneで音楽を聴いていて、途中からiPadでYouTubeを閲覧したと思った際、他のワイヤレスイヤホンだと以下のような手順が必要です。
- イヤホンをペアリングモードにする
- iPadのBluetooth設定を開く
- Bluetoothリストから「機種名」をタップして接続完了
- iPadでYouTubeの音源を再生する
同じワイヤレスイヤホンを使って他のデバイスで聴きたいと思った際、このような手順が必要になるので結構めんどくさいんですよね。
しかし、この自動デバイス切り替え機能があると、iPhoneからiPadに接続先を変えたいと思った時に次のようなステップで完了します。
- iPadでYouTubeの音源を再生する
以上、1ステップ! 超簡単じゃないですか!?
わざわざ接続設定を行うことなく、iPhone、iPad、Macをシームレスに接続できるのでAppleファンにはたまりません!
ちなみにBeats Studio BudsはH1チップを搭載していないので、自動デバイス切り替え機能は使えません。
この機能が使えるようになっただけでもBeats Fit Proにはおすすめできる価値があると感じました。
Androidとの親和性について
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
Androidアプリ | |||
端末を探す | |||
Google Fast Pair |
Beats Fit ProはH1チップを搭載した影響か、「デバイスを探す」機能が使えなくなりAndroidとの親和性は悪くなりました。
ただ、AndroidでもBeatsのアプリが用意されています。こちらを使えばiPhone同様の設定を行えます。
自動装着検出やボタン設定、イヤーチップの装着テストなどiPhoneで行える設定がAndroidでも出来ます。
ただし、空間オーディオはAndroidで使えません。
個人的にはBeats Fit ProはiPhoneユーザーだからこそ真価を発揮できるイヤホンだと思っています。
Androidユーザーの方はBeatsブランドにこだわりがない場合、高音質コーデック「LDAC」が使えるWF−1000XM4など他のイヤホンを選ぶことをおすすめしますね。
マイク性能|どの機種もかなりのグレード
マイク性能を比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
マイク性能 | (4.7) | (4.8) | (4.5) |
ひとこと | 音声が非常にクリア 周りの雑音もしっかりかき消す | 音声は3つの中で一番クリア | ややノイズ対策ができていない印象 |
Beats Fit Pro、AirPods Pro、Beats Studio Budsの使って音声を録音して見ましたのでチェックしてみてください。
Beats Fit Proの音声をチェック
AirPods Proの音声をチェック
Beats Studio Budsの音声をチェック
いずれの機種もマイク性能が非常に高く、音声がクリアでありつつも周りのノイズもある程度防止してくれます。
Beats Fit Proは周りの音をしっかり遮音しつつ、音声をクリアに伝えられている印象。AirPods Proはステム部が長く音声は一番クリアに聞こえましたね。
Beats Studio Budsも音声はクリアですが、他の2機種と比べるとノイズ対策が少し劣るように感じました。
3機種とも他社のワイヤレスイヤホンと比べても通話品質が高く、テレワークや通話用とにも問題なく使えますね!
こちらも参考にしてね!
音の遅延|どの機種も少ない
音の遅延を比較
製品名 | Beats Fit Pro | AirPods Pro | Beats Studio Buds |
音の遅延 | (4.5) | (4.5) | (4.5) |
音の遅延はどの機種もかなり少ないですね。
YouTubeやプライムビデオを見ても音声と映像のズレがなく、違和感なく楽しめますね。
ゲームプレイは音ゲーなどタイミングがシビアなものは厳しいですが、FPSを気軽にプレイする程度であれば問題なしですね。
なんだったらBeats Fit Proで動画編集をしても問題ありませんでした。
Beats Fit Pro比較レビューまとめ
それぞれこんな人におすすめ
- ジョギング・ワークアウト中にBGMを聴きたい
- 音楽をノリよく楽しく聴きたい
- Beatsブランドが好き
- デザイン性を重視する
※タブで切り替えができます
まとめますと、Beats Fit Proは前作のBeats Studio Budsと比べると以下のような進化を遂げていました。
- 音質アップ
- ノイズキャンセリング性能アップ
- 外音取り込み性能アップ
- 空間オーディオ対応
- 自動デバイス切り替え
- 再生時間もアップ
AirPods Proにも匹敵するほどの実力を備えており、個人的にも十分おすすめできる製品だと感じましたよ!
Appleユーザーの方やBeatsブランドが好きな方、ワークアウト向けのイヤホンを探している方はぜひ検討してみてください!
コメント
コメント一覧 (3件)
いつも買いたくなるレビューありがとうございます!
搭載されている「自動デバイス切り替え機能」は、マルチポイントとはどのように異なるのでしょうか?
自動デバイス切り替えは「Apple製品同士でのみ使えるマルチポイント」のような感じです!
使っているAppleデバイスに自動的に同期されたり、iPhone、Mac、iPadなどあらゆる機器を使っていても自動で接続されたり、機能性だけでいえばマルチポイントの上位互換です!
マルチポイントはApple製品問わずにどんな機器でも最大2台まで同時接続できる機能です!
なるほど、よく分かりました。
お返事いただきましてありがとうございました。
常にiPadとiPhoneを使用しているので、初めて購入したマルチポイント非搭載のイヤホンは予想以上に取り回しが大変でした。
今後も記事を楽しみにしています!