こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はイヤーピースの大定番ブランド「SpinFit(スピンフィット)」より、ハイエンド有線イヤホン向けのイヤーピース「W1」を紹介します。

SpinFitは2009年に台湾で設立された、国内外で人気の高いイヤーピース専門メーカー。
W1は2022年に登場した有線イヤホン向けの上位モデルで、2023年にはSS/MSサイズが追加されて全5サイズ展開になり、VGP2026も受賞しているロングセラーイヤーピースとなります。
以前レビューでも取り上げておりまして、ボクも大好きな有線イヤホン用イヤーピースにはなっているんですけど、今回あらためて紹介するのには理由がありまして〜。
ソニーが約16年ぶりに出したお手頃イヤモニ「IER-M500」こちらとあわせて使ってみてよ〜!とSpinFit様より改めてPRのご依頼をいただいたわけです、はい。

たしかにIER-M500って付属のイヤーピースがフォームタイプのみで、シリコンタイプが好みの人は別売りを買う必要があるんですよね。そのシリコンタイプのイヤーピースとしてW1はピッタリだと思います。
ということで今回は改めてW1の魅力についてお伝えしつつ、IER-M500と合わせて使った時の感想や、最新のイヤホンとの組み合わせについても紹介していきます。
▼動画版はこちら▼
SpinFit W1 外観・付属品
パッケージ
SpinFit W1のパッケージはこちら。S/M/Lが各1ペア入ったセット版と、サイズ単品(SS/S/MS/M/L)の2種類が販売されています。

本体|世界初の「ダブルウェーブ加工」
本体がこちら。パッと見はSpinFitの定番モデルCP100+やNEOによく似ていますが、W1の一番の特徴は軸の内側にある世界初の「ダブルウェーブ加工」。

軸の内側と外側で硬さの異なるシリコンをウェーブ状に成形していて、イヤホンのノズルをガッチリとホールドしつつ、開口部を広めに確保できる構造になっています。この内側のギザギザみたいなやつがダブルウェーブ加工ですね。

チューブ内径は4.4mmで、ノズル径5.0〜6.0mmくらいのイヤホンにしっかり装着できます。細軸のSHUREには非対応で、一般的なノズル径のイヤホン向けです。
傘の部分は医療用グレード(ISO10993認証)のシリコン。CP100+やNEOと比べると傘も軸もやや硬めで開口部が少し大きめ。

サイズは全5サイズ(SS/S/MS/M/L)。軸の色がサイズごとに異なっているので、複数サイズを持っていても見分けやすいです。

そしてSpinFit共通の特徴である特許取得技術「3Dクッション構造」も健在。

軸を中心にクルクルと動く設計で、内側で少しカーブしている耳穴に対してもイヤーピースを真っ直ぐ挿入できます。
これがSpinFitの強み。
寸法
| 寸法(mm) | W1![]() |
|---|---|
| 傘径 | SS:11.0 S:11.5 MS:12.0 M:12.5 L:13.5 |
| 軸長 | SS:9.5 S:9.7 MS:9.8 M:9.9 L:10.1 |
| チューブ内径 | 4.4 |
| ノズル径適合サイズ | 全サイズ:5.0〜6.0ほど |
| 対象 | ハイエンド有線イヤホン |

IER-M500に使える?
本題のIER-M500との組み合わせですが、問題なく装着できます。

IER-M500のノズルは音導管の内径が広めに設計されていて、ノズル径も一般的なサイズなので、W1のダブルウェーブ加工がしっかり噛んでくれます。付け外しを繰り返しても抜ける気配はなし。
IER-M500に付属するのは独自のポリウレタンフォーム素材の「ノイズアイソレーションイヤーピース」(XS〜L)のみ。遮音性や安定感は抜群なんですけど、フォーム特有の高域の丸さが気になる人や、そもそもフォームが苦手な人にとってはシリコンの選択肢がほしいところなんですよね。

IER-M500の場合はフィッティングサポーターで耳のくぼみにガッチリ固定できるので、イヤーピースをシリコンに変えても装着感の安定性が落ちにくいのがポイント。イヤーピース側は音質重視で選べるというわけです。
ただ、一点問題がありまして。
純正イヤーピースは耳垢フィルターがついているのですが、W1はついていません。
そしてIER-M500はフィルターがノズル側に付いていないため、耳垢がノズルの奥までダイレクトで入ってしまいます。
カラッとした耳垢の方であれば、ノズルから掻き出してあげればいいと思いますが、湿っぽい耳垢の方はあまり推奨できないかもです。
SpinFit W1 レビュー
装着感の変化について
まずSpinFit W1の装着感ですが、他のSpinFit製品と同じく異物感が少なく、なおかつ他のシリーズと比べてもガッシリとした装着感で、耳内もしっかり密閉できている感覚があります。

CP100+やNeoの方がサラッとしていて摩擦なく耳の奥に挿入できる感覚ですが、W1は摩擦がありつつも一度装着してしまえば耳に馴染みます。
イヤーピースが耳にピタッと吸い付くような感覚もあるので、装着感が安定しない有線イヤホンを滑り止め効果で装着感を安定させることもできますね。
IER-M500との組み合わせの場合ですが、付属のフォームタイプだと素材特有のザラっと感が緩和されて、耳に馴染むような不快感の少ない装着感になりました。
ボクもフォームタイプだと耳が痒くなりやすいので、シリコンタイプの方が基本的には好みですね。
フォームほどの高い遮音性は確保できないものの、IER-M500はフィッティングサポーターがあるので安定感は問題なしですね。
ステージモニターで使う場合はプロの方に意見を求めたいですが、リスニング用途で長時間つけっぱなしにするならW1の方がとても快適でしたね。
音質|イヤホンの特性をそのまま太く伝える
SpinFit W1の音質についてですが、SpinFitの中では一番音の変化が大きいモデル。とはいえ味付けを足すというより「イヤホンの特性をストレートに伝える」といったほうが正確ですね。

汎用的なイヤーピースやCP100+と比べると、低域から高域まで全帯域にわたって音の芯が太くなる感覚があります。
また高域のブレ感がなくなって音像がビシッと定まるのも特徴。ドラムのスナップ感も向上するような感覚ですね。耳内はしっかり密閉されているので、音が抜けて高域が刺さるといったこともありませんでした。
イヤホンの特性をそのまま耳に届ける。そんな素材の味を引き出すタイプのイヤーピースとなっています。
IER-M500と組み合わせた場合の音について
では肝心のIER-M500で、付属のノイズアイソレーションイヤーピースとW1を聴き比べてみます。

付属フォームはさすがステージモニター用というだけあって密閉度が高く低域の量感もしっかりめ。その分、高域は少し丸く落ち着いた印象で、IER-M500の特徴である俯瞰的に聴けるマイルドなモニターサウンドとなっています。
W1に変えると、丸みのある高域はある程度そのままに、フォーム特有の減衰されていく感覚がなくなりましたね。
高域の抜け感は少し良くなりますね。ハイハットやアコースティックギターの輪郭がややクッキリとして、IER-M500の持ち味である俯瞰的に聴きやすいニュートラルさはそのままに見通しが少し良くなるような感覚です。
他の楽器隊とフラットな立ち位置にあったボーカルも半歩ほど前に近づいたような感覚で、俯瞰的にボーカルを聴くのではなく、ボーカルの熱量ごとダイレクトに伝わるような感覚になります。
IER-M500はボーカルの質感が元々非常に高いため、そのボーカルの質を120%楽しめるようになったような感覚ですね。
低域は、純正と比べて気持ちフワッとしていた低音が少しタイトになります。締まりのある迫力が出るようになった分、立体感が少し生まれたように感じましたね。キックのリズムはむしろW1をつけた方が取りやすいんじゃないかな。
元はフォームタイプでチューニングされたモデルなので、決して「イヤーピースを変えたら音が良くなった」とは言えませんが、個人的にはリスニング目的で使うならW1の方が好みの傾向になったって感じでしたね。
Neblaにも使ってみた
IER-M500だけでなく、カジェログオリジナルイヤホン「Nebula」にも使ってみました。

結論、かなりアリな変化ですね。
音の重心が全体的に少しだけ低域側に下がり、一音一音の細かな音像もビシっと定まった感覚がありました。
低域にもよりタイトさが生まれて、純正イヤーピースよりも低域の質感は明らかに良くなっていると思います。
ただ、意図的に作っていたボーカルの強めのピークが少し控えめになり、距離が半歩ほど後ろに下がったように聴こえますね。
ボーカルに迫るようなフレッシュさが欲しい場合は純正のままでも良いとは思いますが、もう少し高域を整えたり低域に迫力を加えたい場合はW1にしてもアリだと思います。
なにより装着感や密閉感は良くなるので、そちらの改善という目的だけでも替える価値はあると思います。
SpinFit W1 まとめ
総合評価
5/5
SpinFit W1

- イヤホンの特性を変えずに音の芯が太くなる
- 音像がビシッと定まりやすくなる
- 吸い付くように耳に馴染む装着感
- 豊富なサイズ展開
- 色分けされていてサイズが分かりやすい
- 細軸ノズルのイヤホンには非対応
- 軸が長いのでワイヤレスイヤホンだと
充電ケースに干渉しやすい - 1ペアあたりの価格は少し高め
- IER-M500にシリコンタイプのイヤーピースを合わせたい
- 音の特性は変えずに音の厚みを増やしたり、音像をクッキリとさせたりしたい
- 今使っているイヤホンだと耳が痒くなりやすい
W1は音の抜けを良くするイヤーピースや響きを加えるイヤーピースとは違って、音の特性はそのままに芯を太くして装着感もさらにアップさせる、なかなか他にはないバランスのイヤーピースです。
だからこそボクも気に入っているんですよね。
IER-M500のような素直なモニターイヤホンとの相性はとくに良く、付属フォームとW1の2つで用途に合わせて使い分けるのもおすすめです。
以上! SpinFit W1のレビューと、ソニー IER-M500との組み合わせについてお送りしました。
おすすめ記事





















コメント