こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はソニーより、超久々のインイヤーモニターの最新モデル「IER-M500」を紹介します。

プロのステージモニタリングを想定して開発された、IER-Mシリーズの新モデル。
市場推定価格は20,000円前後(税込)で、2026年8月28日発売。

上位モデルにはBAを5基積んだ「IER-M9(15万円)」や、4基積んだ「IER-M7(10万円台)」がありますが、今回のIER-M500は新開発の5mmダイナミックドライバー1基で構成した約2万円のシンプルな構成。
ソニーのまだお手頃なインイヤーモニターは「MDR-EX800ST」依頼じゃないですかね? 発売日いつよ? 2010年よ? 16年ぶりじゃないですか、パネェ。
先行で試させてもらいましたけど、これかなり良かったですよ。イヤホン版「MDR-M1」みたいな感じです。
今回はソニーさんより紹介用に一時的に貸出いただいたので、実機を使って検証していきましょう。
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ソニー IER-M500 外観・付属品
それではソニー IER-M500の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
ソニー IER-M500のパッケージはこちら。最近のソニーらしいデザイン。ソニーって感じ。語彙力終わってる。

開封するとこんな感じです。

付属品|フィッティングサポーター、イヤーピース、ケーブル、ポーチなど

- ノイズアイソレーションイヤーピース(XS, S, M, L)
- フィッティングサポーター(XS, S, M, L, XL)
- ヘッドホンケーブル(約1.6m)
- ケーブル固定クリップ/キャリングポーチ
- 取扱説明書(保証書)
イヤーピースは独自のポリウレタンフォーム素材を使った「ノイズアイソレーションイヤーピース」をXS〜Lの4サイズ付属。

フォーム系なので密閉感が高く、ステージモニターとして使っても高い遮音性や安定した装着感を実現してくれそうです。
ただ、フォームタイプしか入っていないので、シリコンタイプが好みの方は別売りのイヤーピースをご購入ください。
注目は新開発フィッティングサポーター。耳のくぼみに引っかけてホールドを高めるパーツとなります。

5サイズ(XS〜XL)の揃っていて、耳の形に合わせて調整も可能で、プロが使っているカスタムIEMのようなフィット感を2万円台でも確保できるのが特徴
持ち運び用のキャリングポーチも付属。大きさ・薄さ的にもちょうど良い感じ。

中はダブルメッシュポケットになっていて、イヤホン以外にもアクセサリーを入れることができそう。

さらにケーブルを服に固定できるクリップも付属。ステージでの動きにも配慮した、実用的なセット内容です。
本体・ケーブル
ソニー IER-M500のイヤホン本体は、ソニーのモニターヘッドホンの伝統を踏襲した、左右がわかりやすいデザイン。

カラーはブラック/レッド&ブルー/クリアの3色で、どれも中身が透けるスケルトン仕様。プラグ部は右レッド・左ブルーで、暗いステージでも素早く左右を判別できます。

内側はエルゴノミック・サーフェス・デザインで、耳の形に沿ってフィットしやすくしています。。

ドライバーはソニーの高音質ノウハウを投入した新開発の5mmダイナミックドライバー。大型アコースティックチャンバーと本体容積の最適化により、コンパクトながら10Hz〜40,000Hzの広帯域ハイレゾ再生に対応。

完全密閉構造にすることで汗から本体を守りつつも遮音性もかなり高く確保できているようです。まさにステージモニター設計。
ケーブルは着脱も可能で、コネクタはソニー独自規格(MMCX準拠)に対応。

ほぼ独自規格なのでリケーブルで遊ぶのは難しいかもですが、頻繁な抜き差しや激しいステージパフォーマンスにも耐えつつ、汗の混入なども防ぐ耐久性の高いコネクターとなっています。
ノズル部は音導管の内径が広めで、汗による詰まりや音割れのリスクを抑える設計。

ケーブルは約1.6mと一般的な1.2mのタイプのイヤホンと比べると少し長め。というのもステージで送信機から音をモニタリングするために、あえて長めに設計されています。

普通にズボンのポケットに入れて使うと少し長く感じますが、その代わりデスクトップでは逆に使いやすい長さになりますね。
取り回しも良くしなやかなケーブルですが、細いせいでケーブルのまとめ方によっては少し絡まりやすくなるのが難点。
コネクタ部はソニー独自規格(MMCX準拠)を採用。ほぼ専用ケーブルのようなものなのでリケーブルの選択肢は少なそう。

耳掛け部はフレキシブルに耳の形に沿うイヤーハンガー式になっていて、装着感も安定しそうな感じです。
分岐部はシンプルですが、上部にケーブルを服に固定できるクリップがはじめから装着されています。

このクリップをシャツの襟などに装着することでケーブルが暴れず、さらに安定した装着感を得られるようになります。
プラグはL型のステレオミニ(3.5mm)を採用。さすがにプロユースで作られているので4.4mmバランスではありません。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

ソニー IER-M500の概要・スペック
| スペック一覧 | IER-M500 |
|---|---|
| 形式 | 密閉ダイナミック型(カナル型IEM) |
| ドライバー | 5mmダイナミックドライバー |
| インピーダンス | 16Ω |
| 音圧感度 | 103dB/mW |
| 再生周波数帯域 | 10Hz〜40,000Hz(JEITA) |
| プラグ形状 | L型(3.5mm) |
| コード長 | 約1.6m |
| 重量 | 約6.9g(ケーブル含まず) |
| リケーブル対応 | ○(ソニー独自規格/MMCX準拠) |
| リモコンマイク | × |
| 保証期間 | 1年 |
ソニー IER-M500 レビュー
装着感|抜群の安定感
IER-M500の装着感についてですが、付属のフィッティングサポーターとフォームイヤーピースのおかげで抜群に安定していますね。
実際に装着してみるとこんな感じ。サポーターはついているけど、ぱっと見は普通のイヤモニっぽい感じ。

前から見ても大きく飛び出していないですね。

5サイズのフィッティングサポーターを耳のくぼみに合わせると、カスタムIEMのようにピタッと固定されます。イヤーハンガーも耳に沿ってフィットしていしますし、本体も軽量なおかげで長時間つけても痛くなりにくく、耳からも落ちにくいですね。
あと、遮音性がめちゃめちゃ高いですね。有線イヤホンだけどノイズキャンセリングが全く必要がないくらい耳栓効果だけで周りの音を大幅にシャットアウトしてくれます。ステージモニターで使った際に、モニタースピーカーの爆音に負けずにモニタリングするための仕様ですね。
また、このケーブルの長さとクリップがあれば、実際にステージで使うときのように、あえてケーブルを背中側に這わせて、クリップをシャツの首の後ろ側の襟に挟んで使うのもおすすめ。

スマホ直挿しで使うとスマホの利便性が悪くなるのでオススメしませんが、Bluetooth DACアンプやDAPと組み合わせて使うと、まるでケーブルがなくなったような感覚で使えるのでオススメですよ。ケーブルが長いタイプのイヤホンだとボクもこの使い方をよくしています。
| 装着感 | (5.0) |
音質|俯瞰的に聴きやすいモニターサウンド
ソニー IER-M500の音質についてですが、いや〜思った以上に良かったですよ。ソニーのモニター系は本当ハズレがないです。
今回は米国の著名なモニターエンジニアとの共創でチューニングされたとのことですが、1000Xシリーズのようにマスタリングエンジニアではなく”モニターエンジニア”との共創。ステージ上でアーティストが求めるサウンドを最も理解している人と共に共同制作されたイヤホンとなります。
その音は誇張の少ないとてもニュートラルなモニターサウンドのように感じましたが、なんというかモニターヘッドホンの「MDR-M1」のイヤホンバージョンのような音がします。
MDR-M1も僕は高く評価をしていたんですけど、つまりIER-M500もとても高く評価しています。
- DAP:ソニー NW-WM1AM2
- 接続方式:3.5mmアンバランス接続(付属ケーブル)
- イヤーピース:付属ノイズアイソレーションイヤーピース
- エージング:50時間ほど

ソニー IER-M500の音の特長は次のとおりです。
4.5
高音
4.5
中音
4.5
低音
音の傾向
音の傾向は、低音・中音・高音をフラットに鳴らす「ド」がついたモニター「ドモニター」サウンドでございます。
どこかの帯域を持ち上げてメリハリ感を効かせるタイプではなく、各楽器やボーカルを正確に聴き分けられるバランス。
「MDR-CD900ST」のような粗探し系のシャッキリ系モニターではなく、その上位モデルである「MDR-M1」系列と同様に少しマイルドで長時間のモニタリングでも耳が疲れにくいようなニュートラルサウンドのように感じました。
INZONE E9と比べると、IER-M500の方がもっと音楽にフォーカスに合わせたようなバランスになっていて解像度もさらに高め。
INZONE E9はゲーミング向けということもあって音楽鑑賞だと妙に効果音にフォーカスを合わせて、余韻を削ぎ落としたような鳴らし方になりますね。IER-M500の方が音源が持つ自然な余韻まで含まれている感覚があります。
音場
音場派なかなか広め。それ以上に定位感が抜群に良いです。もはやレイヤー分けがされているかのような
IER-M9のような超高解像度系というわけでもないのに、ダイナミック一発ならではの繋がり重視のサウンドでありつつも、一つ一つの楽器にフォーカスしてそれぞれを聴き分けできるのですよ。
MDR-CD900STのようなキッ!と来るような音の近さではなく、こちらもMDR-M1系列の音を俯瞰的に観るような音場の作り方をしていますね。
ステージモニターにはもちろん、これだけ定位がよければゲーミング用途やDTM用途にもかなりおすすめできそう。
チューニングの違いもありますけど、INZONE E9よりも音場も広くて定位も良く感じますね。
高音
高域は各楽器を意識せずとも追えるほど分離感がとても高いのに、カチッとした硬質な解像度感はなく、聴き疲れしにくいマイルドさを保ちながら粒立ちの良い音で鳴らせていて、とても絶妙。
MDR-EX800STと比べてもかなり聴きやすい音だと思います。MDR-CD900STのような高域の剥き出し感はなく、MDR-M1と同様にマイルドな広域の表現です。
アコギやハイハットの音など細かな音も粒立ちが良く、かといって過度にディテールを細かくしすぎないような感覚。ストリングスも伸びつつも伸ばしすぎない程度で、音源に対してニュートラルに引き出すような感覚。
高域のキツさを感じにくいため、長時間の編集作業をしていても耳が痛くなりにくいと感じるとは思います。
中音
ボーカルの質感はMDR-M1と同様にとても良いですね。
特定の周波数だけに偏らず、低い周波数〜高い周波数帯の男性・女性ボーカルを問わず、「声」にジャストミートで合わせているようなチューニングです。
声の強弱からビブラートの細かな震えや、ファルセットの消え入るライン、少しだけ掛けているリバーブなどのエフェクトまで把握できるような感覚。
また、ボーカルが主張しつつもコーラスもハッキリと聴き分けができる分離の良さもあります。
かといってボーカルだけが際立つようなかまぼこ型のチューニングではなく、あくまでフラットなままなんですよね。それでこのボーカルの存在感の高さはすごい。
低音
低域についてはとてもモニタリングしやすいですね。
MDR-M1の時はバスドラムやサブベースなど低めの周波数帯が把握しやすくかったですが、ミッドベースの輪郭はやや甘めな印象を受けていました。
IER-M500に関してはこの低域の上限あたりの解像度が高く、他のイヤホンだとボヤけがちなミッドベースの輪郭が追いやすく感じましたね。
もちろんミッドベースだけでなくキック音も逃さないため、爆音の中でもリズムを崩さずにモニタリングはできるかと思います。何より遮音性がバチクソ高いですしね。
おすすめのジャンル
ジャンルとしては得意不得意もなく、すべてを満遍なく鳴らすTHE・モニターサウンドって感じです。
基本的にはプロ向けなので、音楽鑑賞よりもモニタリング向けにはなります。
リスニング用に使うのであれば、ボーカルものがおすすめですかね。
ソニー IER-M500 まとめ
ソニー IER-M500をまとめると以下のとおりです。
総合評価
5/5
ソニー IER-M500

- 誇張の少ないニュートラルなモニターサウンド
- ボーカルの質感がとても高い
- 低音域がモニタリングしやすい
- 聴き疲れしにくくも高解像度な高域
- 定位感がよく音を分離して聴き取りやすい
- サポーターのおかげで耳から落ちる心配がない
安定した装着感 - ノイキャンなしでも遮音性がかなり高い
- パっと見で左右の判別がしやすい
- リケーブルの汎用性は低め
- ケーブルが長めなので普段使いにはやや不向き(160cm)
4.5
高音
4.5
中音
4.5
低音
4.5
解像度
4.5
迫力
5.0
装着感
ソニー IER-M500はこんな人におすすめ
超久々のソニーのモニターイヤホンでしたが、いや〜想像以上に良かったですね。
オーディオマニア的には音楽鑑賞用途で使う場合、やっぱり高域がもっとシャキッと出てほしいとか、低域にタイトな迫力が欲しいとか思うかもしれませんけど、ニュートラルなモニターサウンドとしてはこの価格帯であればとても高い完成度だと思います。
ステージや配信のモニター用途はもちろん、普段使いでも使えるニュートラルなチューニングのリスニングイヤホンを探している方や、ゲーミング目的の方、DTMやミックス用途で使われる方など、あらゆる音に関わる方におすすめできそうなイヤホンだと思いましたね。
発売日は2026年8月28日となっていますので、ぜひ検討して見てください。これはいいものだ。
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