こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はKZより、1DD+7BAのハイブリッド構成を積んだ有線イヤホン「ZAS Pro」をレビューしていきます。

2021年に出たKZの多ドラ人気モデル「ZAS」の後継モデルになります。当時のZASは7,000〜8,000円くらいで7BA+1DDが買えるということで、かなり話題になったモデルでしたよね。
そこから約5年。ドライバー構成は同じ1DD+7BAのまま、中身と価格が両方とも変わって戻ってきたのがこのZAS Proです。

低域は10mmのウルトラリニア ダイナミック、中域は30019のBA、高域には31736のデュアルアレイBAという構成。ケーブルは8芯200本の銀メッキ線が付属。価格は12,000円前後です。
旧ZASから価格は上がりましたけど、その分どう変わったのか。今回はKZさんより紹介用に提供いただきましたので、旧ZASと比べながら検証していきましょう。ぜひ、最後までご覧ください。
▼動画版はこちら▼
KZ ZAS Pro 外観・付属品
それではKZ ZAS Proの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
KZ ZAS Proのパッケージはこちら。相変わらず激シンプル。

開封するとこんな感じ。

付属品

- イヤーピース(シリコン製)3ペア
- 8芯200本 銀メッキケーブル(0.78mm 2pin/3.5mm)
- マニュアル
イヤーピースはシリコン製がS/M/Lの3ペア。KZらしく最小限の構成で、ケースやポーチの類は入っていません。

本体・ケーブル
KZ ZAS Proのイヤホン本体はこちら。

ZASは騎士(ナイト)!みたいな見た目してましたけど、一気にギンギラギンになりました。出世して金と権力に溺れた元騎士。
内側は耳の形状に合わせた設計になっています。内側の設計はZASと同じですね。

ケーブルは着脱も可能で、コネクタは0.78mm 2pinのQDC形状に対応しています。

ノズル部には音響フィルターのメッシュが入っています。

ケーブルは8芯200本の銀メッキ線を採用。

取り回しは良いけど癖がつきやすいタイプです。
コネクタ部はQDC形状の2pinを採用。

耳掛け部は形状固定タイプ。
プラグは3.5mm3極のストレート形状。バランス接続で使いたい方は別途リケーブルが必要になります。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

KZ ZAS Proの概要・スペック
KZ ZAS Proのスペックを、旧モデルのZASと並べてみました。
| スペック一覧 | KZ ZAS Pro | KZ ZAS |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2026年 | 2021年 |
| 形式 | カナル型 | カナル型 |
| ドライバー | 1DD+7BA 低域:10mm ウルトラリニアDD 中域:30019 BA 高域:31736 デュアルアレイBA | 1DD+7BA 低域:10mm XUN 二重磁気DD 中域:50024s BA 高域:30019 BA |
| インピーダンス | 21Ω | 24Ω |
| 音圧感度 | 106±3dB | 111dB |
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜40kHz | 20Hz〜40kHz |
| プラグ形状 | 3.5mm3極 | 3.5mm3極 |
| コード長 | 1.2m | 1.2m |
| 重量 | 約11.34g ※両側/イヤーピース除く | – |
| リケーブル対応 | ○(0.78mm 2pin/QDC形状) | ○(0.78mm 2pin/QDC形状) |
| リモコンマイク | × | × |
| 価格 | 約12,000円 | 約8,000円 |
ドライバーの数は同じ8基ですが、中身はほぼ総入れ替えです。特に中高域のBAが50024sから30019+31736へ変わっていて、ここが音の違いに直結しています。
21Ω/106dBと鳴らしやすいほうなので、スマホやドングルDACでも音量は取れます。
KZ ZAS Pro レビュー
装着感|本体は良いけどイヤーピースが惜しい
KZ ZAS Proの装着感はいつものKZって感じ。本体の装着感は悪くはないんですけど、イヤーピースがチープすぎてあんまり密閉できないんですよ。
実際に装着してみるとこんな感じ。ギンギラギン。

前から見るとこんな感じです。

イヤーピースを変えたら装着感ふつうに良いし、めちゃめちゃ密閉感上がるので、他のものに変えることをおすすめしたいところ。
| 装着感 | (4.0) |
音質|滑らかで音楽的になったZAS
KZ ZAS Proの音質についてですが、高解像度ながらも荒々しさを感じるZASのチューニングから一転、各帯域のつながりが滑らかで聴きやすい音に変化しています。
ZASの音って1DD+7BAの構成がそれぞれ個人プレーしているような感覚だったのですが、ZAS Proはちゃんとチームとして動きだしたような感覚になっていました。
現行のKZの集大成みたいな音しています。
- DAC:TANCHJIM SPACE II
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:3.5mmアンバランス接続
- イヤーピース:付属シリコンイヤーピース
- エージング:100時間ほど

KZ ZAS Proの音の特長は次のとおりです。
4.3
高音
4.3
中音
4.2
低音
音の傾向
音の傾向はゆるやかなドンシャリ型という感じでしょうか。今までのKZのような強烈なドンシャリ感はないです。
ZASは低域・中域・高域、それぞれが別の”音”として駆動している感覚でしたが、ZAS Proは音ではなく”音楽”としての心地よさがプラスされたような滑らかな音に進化しています。そして8ドライバーだけあって解像度は高め。
音の性質も硬すぎず柔らかすぎずといったところ。ただ奥底にはKZらしいチープさも感じられます。女子向けのおしゃれな居酒屋よりも、立ち飲みの大衆居酒屋の方が落ち着くような……チープでありつつも、妙にホッとする感じがあるんですよね。
ただ、ZASの方がもっとチープ感はありますね。ZASポットでグラスに熱燗注いでくるくらい雑な大衆居酒屋って感じ。ZAS Proはちゃんとおしゃれなメニューも揃ってるし、熱燗はお猪口に入れてくれます。
音場
音場はまあ普通程度ですかね。KZのイヤホンは多ドライバー系だと音場が近めの印象がありますけど、ZAS Proはそこまで近すぎる感じもないです。
定位感もそれなりには良好って感じですかね。ZASだと音ごとに分離していた感覚が、ZAS Proだと楽器ごとに分離してくれているような感覚ですね。
高音
高域はKZらしくキレ重視でスパッと鳴らすレスポンスの良い音。
ZASは高域に”キっ”とくるような刺激感があって曲によっては刺さることもあったんですけど、そこが解消されていて聴きやすい音になっていますね。
ただKZらしく余韻を削ぎ落とした音でもあるため、伸びやかに美しく聴くのには向いていないように感じましたね。それでもZASと比べればだいぶ音楽的になったと思います。
中音
中音域のボーカルについては楽器隊とおおよそフラットな立ち位置。一昔前のKZと比べると、まだ前には出てきている方ではないかしら?
味付けは控えめですが、ZASと比べると艶感が出ていて、滑らかに聴けるようになっていますね。ZASは”はい、声だぞ”って感じでしたからね。生野菜サラダを頼んだらキャベツ一玉ごと出てくるような感じでしたもん。ZAS Proはちゃんとキャベツを千切りにしてくれてます。
ドライバー数の暴力のおかげで分離感も高く、ギターやピアノ、シンセサイザーなどの同帯域の音もゴチャつくことなく聴き分けができますね。
低音
低域は意外とウォームで、サブベースのあたりまで沈み込みつつ、ZASと比べて中低域を少し豊かにさせて滑らかにしていますね。
躍動感や立体感は控えめで、低域の輪郭をなぞるという感覚に近いですかね。バスドラムはちょっとポワンとした感じにはなっているかも。もっとタイトでゴリゴリの荒い低音を求める方にはZASの方がいいかも。
中〜高域についてはZAS Proの方が良く感じましたけど、低域の表現はZASと比べても好み次第かな?とは感じました。あの荒めの低音が好きだった方は、ZASを手放さない方がいいかも。
おすすめのジャンル
おすすめジャンルはロックやポップス、エレクトロ、アニソンなど解像度の高さとレスポンスの良さを活かすようなジャンルですね。キレイめな楽曲よりは音数が多くてガチャガチャとした楽曲の方が合うと思います。
KZ ZAS Pro まとめ
KZ ZAS Proをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
KZ ZAS Pro

- KZにしてはまとまりのある高解像度サウンド
- ZASの高域の刺さりが解消されて聴きやすい
- ボーカルに艶感が出て滑らかになった
- 同帯域の楽器もゴチャつかない分離感の高さ
- 付属イヤーピースがチープで密閉しにくい
- ケースやポーチが付属しない
- 4.4mmバランスケーブルも付属しない
4.3
高音
4.3
中音
4.2
低音
4.3
解像度
4.4
迫力
4.0
装着感
KZ ZAS Proはこんな人におすすめ
- 1万円台で高解像度なハイブリッド機を探している人
- ZASの高域の刺さりが苦手だった人
- 多ドラの分離感は欲しいけど、バラバラに鳴るのは嫌な人
- ロック・ポップス・エレクトロ・アニソンをよく聴く人
ZAS ProはZASと違って8基のドライバーがバラバラに主張してこず、より音楽的にまとまったチューニングに仕上がったモデルのように感じました。
古き良き中華イヤホンらしさというか、KZらしい多ドライバーによる荒さを感じたい方はZASでもいいと思いますが、もう少し今風のチューニングで音楽的に滑らかに聴きたい方にはZAS Proがおすすめです。
以上! KZ ZAS Proのレビューをお送りしました。
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