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DITA Navigator レビュー|小さな巨人!アナログライクでパワフルなサウンドのDAC

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

シンガポールのオーディオブランド「DITA」から、同ブランド初のポータブルDACが登場しました。

それが今回紹介する「Navigator」です。

ちなみに代理店は僕も大好きな国内メーカー「final」が行っています。

このDITAというメーカーがなかなか凄いメーカーで、ほとんどが10万超えの有線イヤホンばかりを販売するメーカーでオーディオマニアからもめっちゃ人気があるんですよ。

かつて、DITA DREAMという約20万円で販売されていたモデルがあったんですけど、売れすぎてずっと品切れが続いたりしてたんですよね。20万もするのに。

最近はfinalとのコラボで「糸竹管弦」という約30万円の伝統工芸品のようなイヤホンも注目されました。

そんなDITAが初めてDACを発表したこともあり、オーディオ界隈でも少しだけ話題になっております。

今回はNavigatorをメーカーさんよりレビュー用に提供いただいたので、実機を使ってレビューをしていきます。

商品提供:final

総合評価

4.5/5

Navigator

  • パワー感のあるアナログサウンド
  • 駆動力もかなり高め
  • ホワイトノイズも少なめ
  • USB-CとLightningどちらでも使える
  • デザインがメカニカルでかっこいい
  • ドライバーいらん
  • 本体設定ができない
  • ボリュームがわからない

4.7

音質

3.8

携帯性

3.5

拡張性

3.5

利便性

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

DITA Navigator 外観・付属品

DITA Navigatorのパッケージはこちら。

ミニマルにまとめられつつ、黄緑のメーカーロゴが際立つおしゃれなデザインに仕上がっています。

開封するとこんな感じ。

かっけぇ〜! 漢のガジェットって感じ。

付属品一覧
  1. USB-C to Cケーブル
  2. Lightning to USB-C ケーブル
  3. 保証カード

付属のUSB-C to USB-C ケーブルは、線材にOFC線にシルバーコートを施したものを使用。

取り回しが良く、品質の高そうなケーブルですが、ドングルDACとして使うにはちょっと長すぎるような気もする。

Lightningケーブルも付いてくるのはうれしい! こっちはあくまで購入特典のようです。

本体は「N」のロゴが際立つメカニカルなデザイン。ストラップの巻き方もカッコいい。

本体には航空機や船舶にも用いられる「高強度アルミニウムシリコン合金」を採用。

厚さ最大5.2mmの堅牢なボディで、スマートフォンから出力される純粋なオーディオ信号を歪みなくダイレクトに伝えてくれるとのこと。

たしかに他のドングル型DACと比べるとズシっときます。

また、独自プログラムを採用したFPGA独立水晶発振器クロックをデュアルで搭載することで、淀みのない滑らかなサウンドを実現しているようです。

側面にはボリュームボタンが備わっていますが、メッシュ状になっているなんともめずらしいデザイン。

それ以外の操作ボタンはなく、本体では音量の調整飲みしか行えません。

逆側面には、なぜかプラスドライバーが仕込まれています。

ちょっとした遊び心だと思いますが、そんな余裕があるなら少しでも軽くしてくれ。

背面にはDITAロゴ付きのクリップのようなものがついていますが、実はこれスマホスタンドなんですよ。

こんな感じでスマホを立てかけてあげれば、高音質でPVやライブ映像を楽しめるミニマムなオーディオシステムが完成するというわけですよ。

ちなみに今回比較にしているRU7やUA5とサイズを比べるとこんな感じ。

ドングル型DACとしてはやや大きめ。

天面には3.5mmジャック、4.4mmジャック。

底面には少し窪んだところにUSB-C端子が備わっています。

最後に重さですが63.7g。RU7が約30gほどなので、DACとしてはやや重め。

ドライバー単体で7.5g。だいたいお前のせいやないかっ。

DITA Navigator 概要・スペック

Navigatorは外観のギミック以外は特別ユニークな機能はなく、単純に小さくて出力の高いDACという感じでしょうかね。

スペックはこちら!

スクロールできます
スペック一覧NavigatorRU7UA5AK HC2
DACチップESS ES9219×2Discrete 1-Bit DSD DACES9038Q2M x2CS43198×2
対応ビットレートPCM 768KHz/32bit,
DSD256 ネイティブ
MQA16X
PCM:44.1kHz~384kHz
DSD:DSD64/128/256, ネイティブ
PCM:768kHz/32bit
DSD:512(22.4MHz)
PCM:384kHz/32bit
DSD:256(11.2MHz)
THD+N不明3.5mm:0.006%(1kHz, Output:1.0V)
4.4mm:0.006%(1kHz, Output:1.4V)
<0.0005%4.4mm:0.0004%(1kHz)
S/N比不明3.5mm:114dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
4.4mm:112dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
3.5mm:121dB
4.4mm:119dB
4.4mm:122dB (1kHz)
出力レベル340mW 32Ω時3.5mm:160mW@32Ω
4.4mm:400mW@32Ω
3.5mm:137mW
4.4mm:211mW
バランス 4Vrms (無負荷)
出力端子3.5mm/4.4mm3.5mm/4.4mm
ラインアウト
3.5mm/4.4mm
SPDIF
4.4mm
重量63.7g約25g約29g約29g
価格49,800円
ポイント10%
44,990円
ポイント無し
32,780円
ポイント無し
26,980円
ポイント無し

ES9219はHibyのR3 Proにも搭載されているようなDACだから、そこまでグレードが高いわけではないかしら。

S/N比やTHD+Nなどの計測値が不明なので、スペックでは比較しにくい部分はありますね。

DITA Navigator レビュー

音質|パワー感のあるアナログサウンド

DITA Navigatorの音質ですが、DITAのサウンドをそのままDACにもってきたかのような感覚ですね!

一言で表すなら「パワー感のあるアナログサウンド」という感じでしょうか。

今回の検証では、以下の環境で検証しました。

検証環境
  • デバイス:iPhone 15 Pro
  • 再生アプリ:Apple Music
  • イヤホン:final A5000(アンバランス接続)
  • ヘッドホン:SENNHEISER HD 660 S

音の特徴は次のとおりです。

音の特長

4.7

音質

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
  • 音質:滑らかで上質なアナログライクな音作り。かといってゆるい音作りではなく、DITAらしいシャキッとした鋭さも持ち合わせています。全体的に音の芯が太めで、音の粒立ちの良さよりも音圧を重視したような感覚ですね。
  • 音場:少し音に響きが乗るような感覚で、少し縦方向に音が広くなるような感覚。低音の臨場感も増すような感覚があるので、全体的にダイナミックに聴こえますね。
  • 傾向:DITAらしい硬質を持ち合わせつつ、音の滑らかさや自然さを持ち合わせたパワフルなアナログサウンド。

得意なジャンル

  • ロック
  • ポップス
  • オーケストラ
  • ジャズ

特別コスパが高いというわけでもないですが、独自の強みをもつ音作りといった感じでしょうか。

価格相応の実力は持つDACのように感じました。

他のDACと比べると?

RU7と比べると

他のDACと比べた場合ですが、まずCayin RU7と比べてみましょう。

RU7は極アナログサウンドで優しさと暖かさの境地のような音作りですが、Navigatorはアナログ感溢れる音の中に力強さや鋭さが加わるような感覚です。

解像度感や音の丁寧さ、一聴しての心地よさのようなものはRU7の方が上のように感じましたね。

ジャズで例えると、ビル・エヴァンス・トリオの楽曲のしっとり感を伝えるならRU7だけど、マイルスデイヴィスはNavigatorの方が良いですね。トランペットのスモーキーな感覚がNavigatorの方が再現できているように感じます。

ボクはRU7の方が好きかなーとは思いましたが、楽曲次第ではNavigatorの方がよく感じることもありますね。

UA5と比べると実力は上

Shanling UA5と比べると、やはり価格だけはあってNavigatorの方が実力は上のように感じました。

UA5も悪くはないですが、Navigatorと比べると解像度感や音の立ち上がりがゆるく感じてしまいますね。

ただ、利便性はUA5の方が間違いなく上。本体のみで設定もできますし、ボリュームも細かく表示されますしね。

AK HC2と比べると

最後にコスパ超高高DACのAK HC2と比べてみました。

傾向が全然違いますね。

AK HC2はとにかくS/N比を高めて高解像度にした、いわゆる「デジタル感」のある音という印象なんですが、Navigatorはもっとアナログ感のある音なんですよ。

アニソンや最新ポップスを楽しく高解像度で聴くのであればAK HC2でも十分かな?とは思いました。

ただ、80〜90年代のロック・ポップスやジャズなど「味」のある楽曲も好みの方の場合はNavigatorがおすすめじゃないかなと思いましたね。

さすがにNavigatorの方が実力は上ですが、けっこう価格差があるのに対抗できるAK HC2のコスパの高さにはいつも驚かされます。

ドライブ力もかなり高い

ドライブ力もかなり高めで、300ΩクラスのHD 660 Sでもバランス接続であれば、普通に鳴らせていますね。

この小型ボディに対してかなりのドライブ力です。

HiFiMANのような平面駆動ドライバー採用のよほど音圧感度が低いヘッドホンではない限りは鳴らしきれそうです。

ちなみにANANDA NANOを3.5mm接続で駆動してみたのですが、あまりドライブしきれていませんでした。音がちょっと薄い…….。

携帯性は悪め

DITA Navigatorは本体が重くて付属ケーブルも長めなので、携帯性は少し悪めです。

もう少しケーブルが短ければポケットに入れていてもプラプラとしなかったんですけど、重いしケーブルも長いからめっちゃプラプラします。

またメカニカルなフォルムがゆえに、スマホと同じポケットに入れると傷がつきそうで怖いんですよね。

ドングル型DACのように見えて、わりと据え置きで使うようなタイプでしたね。

スマートフォンも立てかけられますし。

外で使う場合は付属のケーブルではなく、LT-LT1のような短めのケーブルで運用した方が使いやすいかも。

気になるところ

本体設定ができない

本体設定ができないので、ゲイン設定やフィルター設定ができないのが気になるところ。

同価格帯のRU7の場合、ゲイン設定からラインアウト設定、フィルター設定まで本体のみで細かく設定ができるので、

ただ、イヤホンでバランス接続で聴いてもゲインが高すぎると感じることもなく、意外とちょうど良い塩梅で出力してくれます。

ホワイトノイズも少ないですし、カスタマイズができないことによる不満はボクは特に感じませんでした。

ボリューム状況がわからない

本体に液晶がないので、どれくらいのボリュームなのかが分かりにくいのも欠点です。

しかもスマートフォン側ともボリュームが連動しないので、音量に関する情報が一切ないんですよね。

DACで音楽を聴く時はとくにボリュームがどれくらいか気にしないと、間違えて爆音で鳴らしてしまうことがあるので、何らかの方法でボリュームを把握できるようにしてほしかったですかね。

DITA Navigator まとめ

こんな人におすすめ
  • 予算度外視でスマホを高音質化させるDACを探している
  • アナログ感がありつつ力強いサウンドが好み
  • 携帯性や利便性より音質の良さにこだわりたい
  • デザインに惹かれた

音質に関しては初のDACとは思えないほどの完成度の高さでした。

厚みのあるアナログサウンドが好みの方はぜったいにハマると思います!

もうちょっと柔らかいでしっとりとした音が好みならRU7、価格を抑えて現代的な音を楽しみたいならAK HC2という感じでしょうかね。

ボク的には取り回しはイマイチでしたけど、音質はホント良かったと思いますよ!

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