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Cayin RU7 レビュー|全てをDSDに変える!音質最強クラスのドングルDAC

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

10万クラスのDAPを数々販売するCayin(カイン)から、最小クラスの1bit DAC「RU7」が発売されました。

今回はレビュー用に代理店さんに交渉して、無理やりデモ機を送ってもらいました。ちなみに比較用に前作のRU6も借りてまーす。

ボクね、音質だけでDAPを選ぶならどこ?って言われると、Cayinなんですよ。

超ウォームで心地よさの化身のようなサウンドがめっちゃ好みなんですよね。

ただ、CayinのDAPは価格がほとんど10万以上で高いし、操作性はイマイチだし、直接ストリーミングサービスも使えないということで購入してこなかったんですよね。

今回のRU7は価格は44990円!ドングル型DACとしては超高い!

ただ、Cayinとしては安い方です。

これでスマホでサクサク操作できて、ストリーミングもCayinサウンドで聴けたら最高じゃね?

総合評価

5/5

RU7

  • ドングル型DAC最強クラスの音質
  • 10万クラスのDAPと張り合える音質の良さ
  • すべての音源をDSDに変換できる
  • アナログ感あふれる心地の良い音作り
  • ラインアウトモードで他のアンプと接続可能
  • 本体サイズが大きい
  • 超熱くなる
  • デバイス側のバッテリーを超吸われる

4.8

音質

4.0

携帯性

4.5

拡張性

4.0

利便性

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

Cayin RU7 概要・スペック

RU7の特徴ですが、汎用的な「DACチップ」は使用しておらず、128個の高精度薄膜抵抗で構成された抵抗ネットワークによる『ディスクリート1-Bit DSD DAC』を採用しています。

これは28万円もする同社のDAPのN7と同様のDAC回路が使われています。ど変態。

この『ディスクリート1-Bit DSD DAC』によって、すべての入力された音源を「DSD」に変換にしてくれます。

DSDを説明すると超長くなるので割愛しますが、超ざっくり伝えるとハイレゾよりさらに情報量の多い音源という感じでしょうか。

グラフィックで伝えると、Photoshopで扱うラスターデータが従来の音源であるPCM音源と呼ばれるもので、Illustratorで扱う拡大しても超滑らかなベクターデータがDSD音源のようなイメージですね、

引用:Adclip

従来の音源よりも音の波形をめっちゃ精細に描くので、とてもアナログライクで滑らかな音を鳴らしてくれます。

僕が使っているウォークマン「NW-WM1AM2」にもDSDリマスタリングという機能がありますが、あれを常時行っているような感じですね。

対応デバイスはAndroid、iOS、iPad、mac、Windows、USBオーディオ出力ができるDAPなど、ほとんどのデバイスに対応しています。

前作のRU6とスペックを見比べるとこんな感じ

スペック一覧RU7RU6
DACDiscrete 1-Bit DSD DAC
フルバランス回路
24bit Discrete R-2R DAC
シングル回路
DACモードAll to DSDOS(オーバーサンプリング)
NOS(ノンオーバーサンプリング)
対応ビットレートPCM:44.1kHz~384kHz ,
DSD:DSD64/128/256, ネイティブ
PCM:44.1kHz~384kHz ,
DSD:DSD64/128/256,
THD+N3.5mm:0.006%(1kHz, Output:1.0V)
4.4mm:0.006%(1kHz, Output:1.4V)
3.5mm:0.032%(1kHz, Output:0.5V)
4.4mm:0.04%(1kHz, Output:1V)
出力レベル3.5mm:160mW@32Ω
4.4mm:400mW@32Ω
3.5mm:138mW@32Ω
4.4mm:213mW@32Ω
S/N比3.5mm:114dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
4.4mm:112dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
3.5mm:113dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
4.4mm:114dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
ダイナミックレンジ3.5mm:115dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
4.4mm:115dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
3.5mm:109dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
4.4mm:110dB(20Hz – 20kHz, A-Weighted)
周波数特性20Hz – 42kHz(+-0.5dB)(PCM to DSD256)20Hz – 20kHz(+-0.5dB)
ラインアウトモード
本体サイズ(mm)66 x 24 x 1265 x 25.4 x 13.7
重量約25g約28g
保証期間1年1年
価格
e☆イヤホン参考
44,990円
ポイント無し
37,400円
+ポイント10%

わかりやすく伝えると、RU6は従来のCDとかで使われる「PCM音源」で良い音を目指したDAC。

対してRU7は、そこから出力とラインアウトモードも追加して、すべてを「DSD音源」にして良い音を目指したって感じですかね。

Cayin RU7 外観・付属品

パッケージはこちら。

開封するとこんな感じ

付属品一覧
  1. USB-C to Cケーブル
  2. USB-C to Aアダプター
  3. ケース
  4. マニュアル

はじめからケースが付いているのは超ありがたいですね!

ダークグリーン調でなかなか品質が高そうなケースです。

本体は高級感はあるけど、けっこう大きめ。

今持っているドングル型DACと比較してもこの通り。

上からRU7、AK HC2、DC06、DC05

AK HC2より大きい。

実は前作のRU6よりも少し小さくなっています、

左:RU7、右:RU6

横から見ても薄くなっていますね。

左:RU7、右:RU6

まあ大きいことは大きいですけどね。

上にはボタン類。

左:RU7、右:RU6

下側はなんもなし。

左:RU7、右:RU6

端子はUSB-Cに対応。

左:RU7、右:RU6

背面かっこいい。

左:RU7、右:RU6

ジャックは4.4と3.5どちらも搭載です。

左:RU7、右:RU6

重さはRU7が23.7g、RU6が28.9gと少し軽くなっています。

RU7
RU6

Cayin RU7 レビュー

設定について

まずRU7の設定についてですが、上部の「MODE」ボタンを長押しすることで、設定項目に入れます。

ゲイン設定

まず、ゲイン設定。

これはLowとHighの2つから選べます

たまにゲインを選べないDACがあって、高感度のイヤホンだとうるさくなったりすることがあるのでありがたいですね。

僕はイヤホンを使うときはLow、ヘッドホンを使うときはハイゲインにしていますね。

All to DSD

All to DSDでは、DSD64、128、256の3つから選択できます。

64は音に厚みがあって濃密、256は音が薄くなって広がりのある感じですかね。128がその間って感じです。

個人的には濃密でアタック感のある音が好みなので、ここは常時DSD64にしています。

そのほかはラインアウトモードの切り替えとか、画面の明るさの設定くらいですかね。

操作性について

操作面でできることは音量調整くらいです。

スマホに接続すると、スマホ側の音量調整が効かなくなって、RU7側にボリュームが依存されるようになります。

ボリュームは0~100まで調整可能で、1段階ずつ超細かく調整できます。

わりとハイゲインだったら、イヤホンだとボリューム25〜30くらいでちょうど良いくらいなんで、出力はかなり余裕がありますね。

音質|10万クラスのDAPと使い分けができるレベル

で、RU7の音質についてですが、10万クラスのDAPと使い分けができるほどの音質の良さですね。

めちゃくちゃ良いです。

今回の検証ではiPhone 13 ProにCS-L2CというCayinから発売しているLightning to USB-Cケーブルを接続して検証しました。

音の特徴は次のとおりです。

音の特長

4.8

音質

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
  • 音質:ドングル型DACとしては最高峰。今まで紹介してきた1〜3万クラスのDACとはまた1ランク上の音質です。輪郭は少し甘めですが、音の深みや臨場感、そして繊細さと迫力をどちらも備えており、オーディオとしての実力の高さが伺える逸品です。
  • 音場:ゆったりと広がるような音場感で、余韻も纏いつつ広大かつダイナミックに鳴らしますね。
  • 傾向:超ウォームで余韻たっぷりの極リスニングサウンド。バファリンより優しさ割合が多いですよ。楽曲のエモさや雰囲気の部分を強調して心地よさを浮き彫りにしたかのような音作りです。かといって緩い音というわけではなく、ドラムもしっかり迫力があって心地よくもノリよく聴けます。SR35などにみられるHiFi系のサウンドとは正反対ですね。

得意なジャンル

  • バラード
  • ポップス
  • アニソン
  • ジャズ

僕も普段、SR35とかNW-WM1AM2とか、10万〜15万クラスのDAPを使っているんですけど、普通にその子たちと音質を比較対象にできるんですよ。

AndroidやCPUなど他のパーツを搭載する必要がない分、音質にコストを全振りできるんでしょうね。

しかも、SR35の場合だと正反対がゆえに使い分けができるんですよ。SR35のUSB端子に接続しても駆動しますしね。

どっちが良いですか?と言われたら、解像度の高さとかボーカルの再現性、ノイズの少なさとかで言えばSR35ですけど、音楽を心地よく楽しめるのはRU7なんですよ。

NW-WM1AM2と比較すると、さすがに一歩及ばず感はありますが、それでも心地よさはRU7の方が上なんですよ。

それほどしっとりとした美しい音作りで、この音が僕昔っからめーっちゃくちゃ好きなんですよね。

RU6と比べると?

じゃあ前作のRU6と比べるとどうなるかというと、「超良くなった!」って感じでもないですけど、よく聴いたらRU7の方が良いかな?って感じですね。

RU6の時点でいかに実力が高かったかよくわかります。

どちらかというと音の”質”より、音の”傾向”の差の方が大きい気がしますね。

冒頭でも伝えた通り、RU6はPCM音源をアップサンプリングする形式なので、Cayinらしくウォームさは残しつつも他社のDAC同様に解像度重視のデジタル感のあるサウンドという感じでしょうか。

RU7はPCM音源も全てDSD音源に変換しているので、RU6よりもさらにウォームで音のつながりが滑らかなんですよ。真空管アンプでも聴いているかのような感覚です。

しかもDSDにアップサンプリングした場合って、SONYもそうなんですけど音の迫力とか躍動感がわりと損なわれがちになるんですけど、RU7はしっかり躍動感を残したままDSDに変換しているんですよね。

質は大きくは変わらないので、RU6の音が気に入っている場合は買い換えるレベルまでは必要ないかな?と思いますけど、このRU7の音の滑らかさがピッタリだという方は乗り換えもアリだと思います。

出力もとても高い

出力もとても高くて、300Ωのゼンハイザー HD660 S2もふつうにドライブできています。

前作のRU6だともう少し出力が欲しいな〜って感じだったんですけど、RU7だったら出力のゆとりがありますね

しかも、ハイゲインでボリューム40くらいで十分に鳴らしきってます。

ドングル型DACでこの出力の高さはすごい!

ラインアウトモードが使える

あと、ラインアウトモードが使えるのはけっこう強みです。ドングル型のDACで使える物ってかなり珍しいんですよ。

ラインアウトモードが使えれば、この前紹介したAK PA10のようなアナログアンプと繋げて、さらに高出力かつ高音質で聴けるようになります。

あと、ラインアウトモードってほぼボリューム100のような状態なんで、モードの切り替えを忘れてイヤホンを装着してしまうと鼓膜が破れてしまうような音量が出て超危険なんですよ。

ただ、RU7は一度プラグを抜くとラインアウトモードから通常のモードに戻る安全仕様なんですよ。超配慮されてます。

気になるところ

最後に気になるところが3つほどあったのでお伝えします。

本体めちゃくちゃ熱くなる

30分ちょっと使っただけで、本体がめっちゃくちゃ熱くなります。

ふつうに手で持つと「熱っ」って言ってしまうレベルで。

なんだったらケーブルから熱くなります。

この出力の高さで全てDSDに変換していたらそうなりますよね。

デバイス側のバッテリーが減りやすい

これはどのDACにも言われることですが、スマホに接続していたらスマホ側のバッテリーが超吸われていきます。

iPhoneで2〜3時間くらい聴いていただけで、気づいたら残りバッテリーが20%以下とかになっていましたからね。

スマホの音を10万のDAPクラスまで音質をアップさせるものではありますが、RU7のデカさとバッテリー消費を考えると、メインスマホに対して使うのは実用的ではないんですよね。

SR35とかM3 Ultraとか、もしくは安いAndroidとか、他の音楽再生専用デバイスと組み合わせて使う方が実用的です。

音楽再生中にデバイスを操作すると、たまに途切れ途切れになる

音楽再生中にデバイスを操作すると、音楽がたまに途切れ途切れになることがあります。

僕も条件はよくわかっていないですけど、たまにブツっブツっと途切れたりしますね。

ドングル型DACってこういうのはありがちなので、あまり気にしていないです。

ウォークマンとうまく繋げられない

手持ちのNW-WM1AM2と接続してみると、音が鳴らないどころか全く反応しませんでした。

相性の問題なんですかね?

A300シリーズとは検証できていないので、A300をデバイスにしてDACをRU7として運用したい方は先に試しておいた方が良いと思います!

Cayin RU7 まとめ

総合評価

5/5

RU7

  • ドングル型DAC最強クラスの音質
  • 10万クラスのDAPと張り合える音質の良さ
  • すべての音源をDSDに変換できる
  • アナログ感あふれる心地の良い音作り
  • ラインアウトモードで他のアンプと接続可能
  • 本体サイズが大きい
  • 超熱くなる
  • デバイス側のバッテリーを超吸われる

4.8

音質

4.0

携帯性

4.5

拡張性

4.0

利便性

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
こんな人におすすめ
  • スマホの音を超高音質にしたい
  • ウォームで滑らかなサウンドが好み
  • メインDAPとは異なる傾向のサブ機を探している
  • Cayinの音が大好き

ドングル型DACとしては高いですが、この価格でCayinのサウンドを体感できると思ったら逆に安いですよ!

手持ちのスマホの音を良くするという方法もありですが、M3 Ultraとか操作性の高いDAPを買って 、RU7を接続してメイン機として使うのもありですよ!

今10万以上のDAPを使っているガチマニアの方も、味変的な感じで一度聴いてみてください!

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