こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
ノイズキャンセリング・外音取り込み機能を搭載しつつも5000円台で買える完全ワイヤレスイヤホンが『JPRiDE(ジェーピーライド)』より発売されました。
それが今回紹介するTWS-5 ANCです。
ノイズキャンセリングや外音取り込み性能があれば、どれだけ安くても1万円以上はするのに、TWS-5 ANCは約5500円と破格っ!
実際に使ってみましたが、ノイズキャンセリングはなかなか強烈、外音取り込みも自然で周りの音を聞き取りやすい、音質もバランスが良く聴き馴染みが良いとかなりのコスパの良さです。
今回はこちらのTWS-5 ANCを購入してきましたので、実機を使ってレビューしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
総合評価
4.5/5
- 5000円台でトップクラスのノイズキャンセリング性能
- 5000円台でトップクラスの外音取り込み性能
- 音質もなかなかの実力
- 音と映像の遅延が少ない
- 外音モードが毎回リセットされる
- 風切り音がうるさい
3.5
高音
3.6
中音
3.7
低音
4.4
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.2
利便性
Bluetooth/ チップ | 5.0 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体7時間/ ケース込み:不明 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 不明 |
ドライバー | 12mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | – | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.6g/47.6g |
外音取り込み | ○ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | – | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
JPRiDE TWS-5 ANC 概要
まず、JPRiDEについてですが、Amazonを中心に販売を行う日本のオーディオメーカーで、安価で音質やスペックの高いワイヤレスイヤホンを世に送り出しています。
Phile Webや家電批評といった大手メディアでも取り上げられることが多く、名実ともに信頼できるブランドとなります。
今回紹介するTWS-5 ANCの特長は以下のとおりです。
- U10000クラスで最高レベルのノイズキャンセリング
- 外音取り込み機能を搭載
- 4基のマイク+ENC搭載で通話品質も改善
- ノイズキャンセリングONで7時間以上再生できる
5000円台だとノイズキャンセリング機能は搭載していても外音取り込みが非搭載だったり、そもそもノイズキャンセリング機能が弱かったりとイマイチなものが多い印象。
しかし、TWS-5 ANCは外音取り込みを搭載し、ノイズキャンセリング機能もフィードバック・フィードフォワードのハイブリッド方式のノイズキャンセリングを採用した本格的な仕様となっています。
さらにノイズキャンセリングONでも本体のみで7時間再生ができ、スペック面は申し分ない実力ですね。
ちなみにカラーバリエーションはブラックの1色のみです。
TWS-5 ANC 外観・付属品
それではTWS-5 ANCを開封していきましょう。
パッケージ
TWS-5 ANCの外箱は白地に型番とメーカー名が記載されたシンプルなデザイン。
開封してみると何やらお手紙が……。
ざっくり説明すると「安価だけどノイキャン性能はめっちゃしっかりしてるで!」って感じの紹介文ですね。
一つ一つの製品に対して社長のメッセージを封入するあたり誠実なメーカーだと感じました。
付属品一覧は以下をご覧ください。
- イヤーピース(シリコン製)3ペア
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーピースはシリコン製のものがS,M,Lの3ペア付属しています。
よく見る汎用品という感じで、傘は薄く品質はそこまで良くないように感じます。
USBケーブルは短めのType Cケーブルが付属します。
短すぎで使いにくいですが、ノートパソコンで充電するときは取り回しが良くて便利です。
充電ケース・本体
TWS-5 ANCの充電ケースは角に丸みを帯びたコンパクトな設計。
厚みもなく、手のひらサイズ。ズボンのポケットに入れても膨らみも気にならず携帯性は良好です。
完全ワイヤレスイヤホンの中でも充電ケースが特にコンパクトなAirPods Proと比べても同等クラスですね。
充電端子はUSB Type Cに対応。Androidスマホやモバイルバッテリーなど他のガジェットと統一した端子を使えるため、わざわざ他の充電ケーブルを用意する必要もありません。
再生時間はノイズキャンセリングONで7時間、OFFで12時間連続再生が可能です。
充電ケース込みでの再生時間はAmazonの商品ページでも掲載されておらず、どこを探してもケース込みの再生時間が掲載されていないためメーカーに問い合わせてみました。
仕様は商品ページで公開させていただいているようになります。
フル充電で12時間以上(※ANC使用時は7時間〜)となり、再度ケースで再度フル充電していただくと使用時間が延びますが、正式に最大再生時間は、ご使用方法によっても変るため、お伝えできず、誠に申し訳ございません。あしからずご理解ご了承くださいませ。
JPRiDE(ジェイピー・ライド) カスタマーサポートより
….とメーカーからも明確な解答を得られませんでした。
OEM元が同じと思われる同一形状のSOUNDPEATS T2がケース込みで最大30時間のため、おそらく3回分(21時間〜30時間)ほどかと思われます。
充電ケースを開けるとインジゲーターが点灯し、バッテリー残量が確認できます。
バッテリー残量の確認は下の表をご覧ください。
インジゲーター点灯数 | バッテリー残量 |
LED1つ点灯 | 〜25% |
LED2つ点灯 | 〜50% |
LED3つ点灯 | 〜75% |
LED4つ点灯 | 〜100% |
イヤホン本体はハウジング(背面)にメーカーロゴがあしらわれた小ぶりなデザイン。
内側や側面には装飾はとくになくシンプルな設計にまとめられています。
TWS-5 ANCはIPX5相当の防水に対応しているため、大雨の中でずぶ濡れになりながら使っても壊れる心配が少なく、ジョギング時の汗にも強い仕様になっています。
ドライバーは12mmの大口径のダイナミック型を採用。完全ワイヤレスイヤホンで12mmは相当大きいですね。
- ダイナミック(D)型ドライバー → イヤホンで一般的に採用しているスピーカー。豊かで自然な音が特徴。
TWS-5 ANCのノズル径は5.6mm、くびれ部は4.3mm、ノズル長は3.4mm。
ノズル径は一般的なサイズ感なので、他社製のイヤーピースでも適合しそうですが、充電ケースの収納部が浅いため、完全ワイヤレス向けの軸が短いイヤーピースを使うことをおすすめします。
最後にTWS-5 ANCの重さですが、総重量は47.6g、本体片耳で5.6g、ケースのみは36.4gです
他の完全ワイヤレスイヤホンの総重量のおおよそが50g、本体が5gほどなので、だいたい平均程度の重さです。
ここまでTWS-5 ANCの外観やスペックをまとめると
- 充電ケースはコンパクトで携帯しやすい
- 本体再生時間はANC ONで7時間と長いがケース込みの再生時間は公式もわからない
- 本体はIPX5相当の防水性能があり、雨や汗に強い
- 重さはだいたい平均程度
こんな感じで完全ワイヤレスイヤホンとしては十分なスペックは満たしているかなとは感じました。
本体の再生時間が長いのは素晴らしいですが、公式でケース込みの再生時間が分からないのはいかがなものかと思いました。
多分本体3回分くらいの充電はできると思う。
JPRiDE TWS-5 ANC ペアリング方法
スペック・外観チェックが終わったところで、TWS-5 ANCをスマートフォンと接続してみましょう。
スマートフォンと接続する際のペアリング方法はこちら
TWS-5 ANCのペアリングはこちらで完了です。
また、TWS-5 ANCはイヤホン本体どちらかを充電ケースに入れた状態にして、片耳のみ使うこともできます。
片耳使用ができれば通話用ヘッドセットとして使えば自分の声をこもらせずに自然に通話できますし、YouTubeをラジオ感覚で聴く時にも便利ですよ。
JPRiDE TWS-5 ANC レビュー
TWS-5 ANCとの接続が終わったところで、実際に使っていってみましょう。
装着感|走ると耳から落ちそう
TWS-5 ANCの装着感はよくも悪くもなく標準的なレベル。通勤・通学のふだん使いであれば、特にストレスなく使えます。
ただ、ジョギングをすると耳から落ちてしまいそうな心配がありますね。
ノイズキャンセリングがついているので遮音性自体は高いのですが、もう少し耳内が密閉されたら遮音性がさらに向上しそうな感じですね。
イヤーピース次第ではもう少し装着感は改善できそうな気がします。
装着感 | (3.5) |
音質|豊かな低音と明瞭なボーカルライン
TWS-5 ANCの音質は広がるような中低域と、聴きやすい明瞭なボーカルラインが特徴です。
音の特徴は以下をご覧ください。
- 高音:刺さりが少なく聴きやすい印象。ただ、ワイヤレスならではの音の雑味も少し感じる。
- 中音:ボーカルラインが明瞭でポップスとの相性が良い。
- 低音:中低域が広がる豊かなサウンド。EDMやヒップホップといった重低音より、チルといった癒し系のサウンドのほうが得意な印象を受ける。
- 音場:標準レベル。
- 傾向:中低域寄り。
- 解像度:価格相応レベル。
得意なジャンル
- ロック
- ポップス
- アニソン
- クラシック
- ジャズ
同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンと比べても特別良いというわけではなく、ノイズキャンセリングや外音取り込みなどにコストが偏っているような印象も受けますね。
便利機能はいらないから安くて音質が良いイヤホンが欲しい方は、姉妹機の3000円台で買えるTWS-335のほうが幸せになれそうです。
高音 | (3.5) |
中音 | (3.6) |
低音 | (3.6) |
音質にこだわりがなければ十分に高音質とは感じると思います。
他の製品との比較はこちら!
操作|外音モードの切り替えがわずらわしい
TWS-5 ANCの操作はタッチパネルで行います。操作方法一覧は以下をご覧ください。
▽音楽再生
- 再生/停止 → L or R側を2回タップ
- 曲送り → R側を1.5秒間長押し
- 曲戻し → 対応していない
- 音量を上げる → R側を1回タップ
- 音量を下げる → L側を1回タップ
- 外音コントロール → L側を2秒間長押し
▽通話
- 電話を受ける → L or R側を2回タップ
- 着信拒否 → L or R側を長押し
- 通話終了 → L or R側を2回タップ
▽その他
- 電源を入れる → L側 or R側を長押し
- 電源を切る → L側 or R側を8秒間長押し
- 手動でペアリングモード → L側 or R側を6秒間長押し
- 音声アシスタント → L. or R側を3回タップ
タッチパネルの感度はほどよく、再生/停止・選曲・音量調整とあらゆる操作が網羅的に行えるため、直接的な操作に関しては不満はありません。
しかし、ノイズキャンセリングや外音取り込みなどの外音コントロールは充電ケースに本体を入れるたびにリセットされてしまいます。
ノイズキャンセリングモードにしたいときは本体から取り出すたびにL側を長押し、外音取り込みはL側を長押しして「ノイズキャンセリングモード」→「外音取り込みモード」と2アクション挟む必要があるので煩わしく感じますね。
充電ケースにしまう前の外音モードを再使用時に引き継いでくれたらいいのに….。
ノイズキャンセリング|電車の走行音がほとんど気にならない
TWS-5 ANCのノイズキャンセリング性能ですが、5000円台という価格帯の中ではトップクラスの実力を誇ります。
遮音性がとにかく高く、音楽を流してしまえば通勤時の電車の走行音や、車の走行音がほとんど気にならなくなります。
オフィスで使っても空調音が耳に入らず作業に集中できますね。
できるだけ安くてノイズキャンセリング効果の高い完全ワイヤレスイヤホンを探している方におすすめですね。
価格は安いけど遮音性は十分に高い!
ノイズキャンセリング | (4.4) |
こちらも参考にしてね!
ただ、風切り音が気になる
TWS-5 ANCはノイズキャンセリングの効果自体は高いのですが、風切り音が防止できておらず、屋外で使うと「ビュオォォォ」と風の音が耳に入ってきてしまいます。
ノイズキャンセリングの遮音効果より風の音の方がうるさく、ノイズキャンセリングをOFFにしたほうが静かに感じたほど…..。
風が吹かない環境であれば使いやすいのですが、屋外で使うと風切り音が気になりすぎてしまう可能性があるため、購入を検討されている方はこの点はご留意ください。
風切り音までしっかり遮音して、初めてノイズキャンセリングと名乗れると思っている。
外音取り込み|同価格帯の中ではトップクラスの実力
TWS-5 ANCの外音取り込み性能ですが、同価格帯のなかでもトップクラスの実力です。
1万円〜クラスと比べると若干声の帯域は聴こえにくいように感じますが、5000円台のイヤホンとしてはかなり自然に周りの音を取り入れてくれますね。
SOUNDPEATS T2もかなりの実力でしたが、T2は高域が不自然で、水を流す音やビニール袋を触る音が耳に刺さってわずらわしく感じることがありました。
TWS-5 ANCは高域刺さることもなく自然に周りの音を取り入れる、ストレスを感じることもありません。
外音取り込み | (4.4) |
オフィスや自宅でBGM感覚で音楽を聴く方におすすめですよ。
こちらも参考にしてね!
通話品質|普通に使えるレベル
TWS-5 ANCのマイク性能はそれなりに高く、友達との通話やテレワーク用途でも問題なく使えるレベルです。
マイク音声を録音してみましたので、以下の音声をお聴きください。
周りの音もやや拾いにくく、屋外でもそれなりに通話はしやすいかと感じました。
通話品質 | (4.0) |
音の遅延|かなり少ない
TWS-5 ANCの映像と音声のズレですが、ほとんど遅延を感じないレベルで少ない印象です。
ライブ映像やアニメを見ても違和感なく視聴することができます。
ノイキャンも外音取り込みも優秀、かつ遅延も少ないと機能性の良さは抜群ですね。
遅延の少なさ | (4.5) |
音楽だけでなく動画視聴メインで見る方にもおすすめ!
TWS-5 ANCとSOUNDPEATS T2の筐体が全く同じな件
ここまでレビューをしていて気になった……というより購入する前から気になっていたのですが、5000円台のノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホンの『SOUNDPEATS T2』と筐体が全く一緒なんですよね。
いわゆるOEMと呼ばれるやつで、製造の委託先が恐らく同じなんでしょうね。決して悪いことではなくガジェット業界ではよくあることです。
価格も筐体も一緒なので、音質やノイズキャンセリング性能も同じなのでは?と思いきやっ!微妙に性能が違うのでざっと比較表にしてみました。
以上より
- ノイズキャンセリング・外音取り込みなど機能性重視
→TWS-5 ANC - 音質重視
→SOUNDPEATS T2
という感じですね。
どちらの製品も性能は高いので、安価なノイズキャンセリングイヤホンを探している方にはどちらもおすすめです。
個人的にはノイズキャンセリングと外音取り込みが自然なTWS-5 ANCがおすすめかな。
JPRiDE TWS-5 ANC まとめ
TWS-5 ANCをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
TWS-5 ANC
- 5000円台でトップクラスのノイズキャンセリング性能
- 5000円台でトップクラスの外音取り込み性能
- 音質もなかなかの実力
- 音と映像の遅延が少ない
- 外音モードが毎回リセットされる
- 風切り音がうるさい
3.5
高音
3.6
中音
3.7
低音
4.4
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.8
利便性
Bluetooth/ チップ | 5.0 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体7時間/ ケース込み:不明 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 不明 |
ドライバー | 12mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | – | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ○ | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.6g/47.6g |
外音取り込み | ○ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | – | 保証 | 1年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
予算5000円台でノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンを探している方におすすめ
- 予算5000円でノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンを探している方
- 作業に集中しながら音楽を聴きたい方
- 周りの音を聞きながらBGM感覚で音楽を聴きたい方
※タブで切り替えができます
TWS-5 ANCは5000円台のノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなりの実力のように感じました。
ただ、気になるのが「風切り音」と「外音モードが毎回初期化される」の2点。
こちらがクリアできたら良い選択肢だと思いますが、気になる方はもう少し予算を上げてAVIOT TE-D01qやAnker Soundcore Liberty Air 2 Proがおすすめです。
それでも5000円でこのノイズキャンセリング性能と外音取り込み性能はすごいとは思う。
以上!TWS-5 ANCのレビューをお送りしました。
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