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【4.4mm搭載!?】CDをCDのまま高音質で聴ける最新プレイヤー!Shanling EC Mini レビュー

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回はまさかのCDプレイヤー。

デジタル配信が主流になっている令和の世ですが、この時代にまさかのCDプレイヤーが登場しましたよ。

しかも、4.4mmバランス端子付き。

それが今回紹介するShanling「EC Mini」です。

CDをCDとして4.4mmバランス接続接続などをして高音質で楽しめるプレイヤーがついに登場しました!

EC Miniの特徴
  • Philips社 CDドライブと、Sanyo製HD860レーザーを搭載したスロットイン式CDドライブを採用
  • ESS社ES9219MQをデュアル構成で搭載
  • RT6863 OPAMPをデュアル搭載
  • 4.4mmバランス対応 豊富な出力を搭載
  • CD再生時最大7時間再生可能なバッテリー搭載でどこでも聴ける
  • 入出力対応USBデジタル端子とMicroSDカードスロットを搭載
  • LDACによるBluetoothの送受信にも対応

CDドライブに目が行きがちですが、CDだけでなくUSB入力、SDカード入力、Bluetooth入力まで豊富な音源入力に対応した総合トランスポーターという感じです。

簡単に言えば、CDも聴けるUSB-DACって感じですね!

今回は代理店のMUSINさんより紹介用に提供いただいたので、実機を使ってレビューしていきます。

製品提供:MUSIN

YouTube版はこちら

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

EC Mini スペック

仕様 / 製品EC MiniEC3M3 UltraH5
DACチップES9219MQ×2ESS ES9219CESS製 ES9219C×2AKM AK4493SEQ×2
対応ファイル形式DSD, DXD, APE, FLAC, WAV, AIFF, etc.DSD, DXD, APE, FLAC, ALAC, WAV, AIFF, etc.DSD, ISO, DXD, APE, FLAC, WAV, AIFF, etc.DSD, ISO, DXD, APE, FLAC, WAV, AIFF, etc.
ストレージ容量MicroSD 最大2TBUSBドライブ32GB + MicroSD 最大2TBMicroSDカードスロット×1 (2TBまで)
連続再生時間CD: 最大7.5時間
MicroSD: 最大25時間
最大20.5時間 (シングルエンド)
BluetoothバージョンVer 5.0Ver 5.05.0
対応サンプリングレート384kHz/32bit, DSD256最大384 kHz/32 bit PCM, DSD256USB-DAC時: 最大768kHz/32bit, DSD 512
出力レベル3.5mm: 140mW @32Ω
4.4mm: 248mW @32Ω
70mW @32Ωシングルエンド: ローゲイン:41mW @32Ω
ハイゲイン:140mW @32Ω
シングルエンド: 2.7V@32Ω
バランス: 5.19V@32Ω
周波数特性20Hz -40kHz(-0.1dB)RCA: 20 – 40 kHz (±0.5dB)20Hz ~ 40kHz (-0.2dB)20 Hz-40 kHz (-0.7 dB)
THD+N3.5mm: 0.0006%
4.4mm: 0.0005%
RCA: <0.001%
ヘッドホン: 0.0015%
シングルエンド: 0.0007%
バランス: 0.0005%
シングルエンド: 0.0014%
バランス: 0.0004%
チャンネルセパレーション3.5mm: 76dB
4.4mm: 115dB
RCA: –
ヘッドホン: 65dB @ 32Ω
シングルエンド: 75dB
バランス: 115dB
シングルエンド: 80dB
バランス: 105 dB
ダイナミックレンジ3.5mm: 120dB
4.4mm: 123dB
RCA: 116dB
ヘッドホン: 116dB
シングルエンド: 121dB
バランス: 124dB
シングルエンド: 118 dB
バランス: 121dB
S/N比3.5mm: 120dB
4.4mm: 123dB
RCA: 116dB
ヘッドホン: 114dB
シングルエンド: 121dB
バランス: 124dB
シングルエンド: 118dB
バランス: 121dB
出力インピーダンス3.5mm: <1Ω
4.4mm: <1Ω
RCA: –
ヘッドホン: 0.4Ω
<1Ωシングルエンド: 4.7Ω
バランス: 6.6Ω
付属品USBケーブル, ゴム足, 保証書, ガイドトップカバー, 電源ケーブル, リモコン, ガイド, 保証書USBケーブル, 保護フィルム,
ガイド, 保証書
USBケーブル, OTGケーブル,
同軸ケーブル, ポーチ, ガイド, 保証書

先に発売されたEC3は同じCDドライブを搭載するモデルとはいえ、コンセプトが全く異なります。

単体でヘッドホンで運用するならEC-Mini、他のヘッドフォンアンプやプリメインアンプに接続する据え置き前提の使い方ならEC3の方がおすすめという感じでしょうかね。

EC Mini 外観・付属品

EC Miniのパッケージはこちら。いつも以上に高級感がすごい。

開封するとこんな感じ。

付属品一覧
  1. USB A to USB Type-Cケーブル×1
  2. ゴム足×4
  3. 製品保証書×1
  4. クイックスタートガイド×1

Macbookなどとつなぐ場合は、USB-C to Cのケーブルは付属していないので別途ご用意ください。

本体はとても「Mini」とは思えないほどの大型の筐体。

バッテリーは搭載していますが、あくまで家の中でも自由に持ち運べる据え置きCDプレイヤーと考えた方が良いです。

H5やM3 Ultraと比べてもこんな感じです。これを屋外に持っていく人は相当な変態。

前面には電源ボタン、CDモードの切り替えボタン、再生停止、CD取り出し、音量調整ボタンが備わっています。

天面にはタッチパネルを備えており、ここからローカルファイルの選択や設定の変更ができます。

ここからローゲインやハイゲインの切り替え、DACモードの切り替え、出力先の切り替えなどができます

背面にはBluetoothのアンテナ、充電用のUSB-C端子、オーディオ出力用のUSB-C端子、microSDスロット、そしてRCAの出力が備わっています。

USB-Cケーブル一本で充電からオーディオ出力までできるだけではないので、据え置きで使う場合は充電用とオーディオ出力用2本を刺した状態で運用する必要があります。

ここがちょっとめんどくさいかな。

重さは1266g。

見た目通りかなりズシっときます。

ただ、オーディオ的には重い方が安心する。

EC Miniでできること

CDを”CDとして”音楽を聴ける

メインの使い方としては、やはりCDをCDとして聴くこと。

CDを挿入するだけで、高音質で簡単に音楽を再生できます。

最近はCDを購入しても「リッピングして、はい終了」みたいな使い方をしている方も多かったと思いますが、EC Miniであれば購入したCDをそのまま楽しむことができるのですよ。

CDはリッピングをするだけのものじゃないんですよ!

購入したCDのジャケットを楽しんで、中のアートワークを楽しんで、CDに印刷されたデザインも楽しんで、CDを入れて歌詞カードを見ながらCDを聴く。

その一連の儀式をすることで、一つのアルバムやシングルを丁寧に120%楽しむことができるのですよ。
※個人的な意見です

便利なこの令和の時代に、あえて手間をかけてキャンプに行くようなものです。オーディオ流のキャンプブームみたいなもんです。

最近はストリーミングサービスのおかげで最新曲もすぐに配信されて便利に音楽を聴けるようになりましたが、昔に比べると一つのアルバムに対する重みのようなものが少なくなった気がします。

もちろんストリーミングも否定するわけではなく僕もヘビーユーザーですけど、やっぱりBUMP OF CHICKENのような大ファンのアーティストだけはCDをちゃんと買いたいです。

その買ったCDをそのまま”CDとして”高音質で楽しめるのは想像以上に感動ものでした。

縦向きに持ち運ぶと音が途切れる

バッテリーも搭載しているので一応ポータブルはできますが、ずっと水平に持っていないと音飛びしまくります。

トートバッグに縦向きに入れて、ポータブルプレイヤーとして外で聴くみたいなことはできないので注意。

「筐体が大きいからそんなことする奴いないだろ」と思うかもしれないけど、この界隈はやりかねないぞ。

リッピング機能はない

リッピング機能は備えていないので、EC Miniを使ってパソコンにデータを書き込みをしたいと考えている人は要注意。できません。

USB-DACとして使う

次にUSB-DACとして使う方法があります。

操作パネルからUSB-DACを選択すれば、切り替わります。

この場合、付属のUSB-C to Cケーブルを使ってパソコンやスマホと接続したり、別売りのLightning to USB-Cケーブルを使ってiPhoneと接続したりします。

この方法であれば、ストリーミングで配信されている楽曲を好きに聴けます。

CDで所持していない音楽を聴く時にはこの方法が良いと思います。

SDカードの音源を聴く

はCDだけでなくmicroSDカードスロットも備えているので、リッピングした音源をSDカードに入れてローカルファイルとして再生することができます。

本体操作だけでもファイルにアクセスして再生ができますね。

また「Eddict Player」というShanlingのアプリを使えば、スマホから遠隔操作でローカルファイルを操作することもできます。

Apple Musicなどのストリーミングサービスはあまり使わないという方で、ポータブルDACで快適に音楽を高音質で楽しみたい人にはめちゃくちゃ良い方法です。

Bluetooth接続で聴く

次にBluetoothレシーバーとして使う方法です。

BTに合わせてあげればペアリングモードになるので、スマホのBluetoothリストから「Shanling EH3」を選択すれば接続されます。

ただし、Bluetooth接続のため、音質は劣化します。

LDACまでには対応しているので、対応のスマホやプレイヤーをお持ちであれば、極力劣化なく高音質で音楽を楽しめます。

LDACでワイヤレスイヤホンと接続もできる

EC MiniはBluetoothレシーバーとしてだけではなく、LDACの送信機としても使えるので、そのままワイヤレスイヤホンに音を伝送することもできます。

WF-1000XM5やEAH-AZ80などLDACに対応したワイヤレスイヤホン・ヘッドホンユーザーの方であれば恩恵がありますね。

ただ、ShncLinkとの併用はできないのでご注意ください。

USB-DACやSDカードの楽曲はギャップレス再生もできる

あとShanlingのプレイヤーでは対応できていないことの多い「ギャップレス再生」。

EC Miniであれば問題なく再生できます。

ギャップレス再生とは、アルバムの曲間を途切れなくシームレスにつなげることのこと。

楽曲によってはアルバムの1曲目と2曲目がつながっていることもありますが、ギャップレス再生に対応していれば音を途切れさせることなく2曲目に移行できます。

ただ、CDはギャップレス再生ができない!

ただ、致命的なデメリットとして、CD再生時はギャップレス再生ができません。

曲間で一度ブツっと音途切れが発生してしまいます。これは結構致命的……。

CDをCDのまま楽しめるのが強みなのに、ギャップレス再生ができないのはホント辛い……。

King Gnuの新アルバムだとほとんどの曲間がシームレスにつながっているのに、

短いインストを含めたアルバムだと、特に気になりますね。

この点はファームウェアアップデートで解決してほしいですね……。

ボクの使い方

このようにEC MiniはCDプレイヤーとしてだけではなく、SDからUSB-DAC、Bluetoothまであらゆるメディアに対応したトランスポーターとして使うことができます。

ボクはサブデスクでEC Miniを使おうと思います。

ここで据え置き型のUSB-DACとして運用しつつ、そのままCD音源を聴きたくなったらCDモードにして使うような感じですかね。

CDプレイヤーとしてだけ使うのにはもったいないです。据え置きのUSB-DACも兼用して使うのがおすすめです。

一応カーオーディオとしても使えるらしいけど、これ車のフロントパネルに埋め込めるのかな?

音質は?

EC Miniの音質ですが、思った以上実力です。

同価格帯のH5やM3Ultraとも比べてみましたが、その2つと比べてやや上のように感じました。

やはり大きさと重さは正義。

音の特徴は次のとおりです。

音の特長

4.6

音質

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り

音の傾向はいつものShanlingらしい少し柔らかめでありつつ、ナチュラルに鳴らす癖のない音作り。

ジャンルやヘッドホンの相性を選ばず、自然に慣らしてくれますね。

H5と比べると、細かな解像度感はEC Miniの方が上で、よりナチュラルで聴きやすい音のように感じます。

とくにボーカルを中心とした中域の解像度感やノイズ感の少なさはEC Miniに軍配が上がるように感じました。

CDドライブやSDカードなどのスロットを備えつつも、USB-DACとしてもしっかり価格に見合った実力を発揮できています。

5万円台のUSB-DACって意外とないので、CDスロットが欲しい方は、EC MiniをUSB-DACとして運用しつつCDプレイヤーとしても使っても良いと思えるレベルです。

出力は?

出力面ではバランス接続時で248mW @32Ωと据え置き機としてはやや低めですが、それなりの出力はあります。

HD 660S2くらいまでは十分ドライブできましたね。

出力面では、H5の方が840mW@32Ωなので、4倍近く出力は高いですね。

HD 800 Sのような10万以上のクラスや、HiFiMANやAKGなど能率の悪いヘッドホンを使う場合は、もう少し出力を確保できるアンプを用意した方が良いと思います。

EC Mini まとめ

総合評価

4.5/5

EC Mini

  • CDをCDとして高音質で楽しめる
  • 4.4mmバランス端子を使える
  • USB-DAC、SDカード、Bluetoothなど様々な音源を再生できる
  • Bluetooth送信機能でLDACで
    ワイヤレスイヤホンに飛ばせる
  • ポータブル用途で使うとすればデカい
  • タッチパネルが直感的に操作しにくい
  • CD再生時はギャップレス再生ができない

4.6

音質

2.0

携帯性

4.5

拡張性

4.5

利便性

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り
こんな人におすすめ
  • 聴いていないCDが家にたくさんある
  • CDをリッピングせずにそのまま聴きたい
  • CDプレイヤーとして使いつつ、USB-DACとしても使いたい

CDをそのままCDとして聴けるって最高ですよ?

しかも4.4mmバランスも付いていますし、DACも本格的なものを備えているからオーディオマニアでも十分に高音質だと感じられるレベルです。

USB-DACとしても使えますし、LDACで送信もできるからワイヤレスイヤホンやヘッドホンとも使えますし、トランスポーターとしてもかなり幅広く使えます。

ただ、CDのギャップレス再生だけはなんとかしてほしい……っ!

オーディオマニアはもちろん、CDをたくさん所有する「音楽好き」の方におすすめしたい逸品です。

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