こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
YouTubeでよくコメントを頂いている方に「QCY ArcBudsがめちゃくちゃコスパ高い!」と勧めていただいたんですけど、今回そのQCYから良いタイミングでレビュー依頼をいただきました。
ただ、今回のメインはArcBudsではなくこちらです。
最新作「Melobuds ANC」をレビューします。
ちなみに比較用にArcBudsもレビュー用に提供いただきました。
QCYさんごめんなさい、コスパの良さ正直ナメてました。
できるだけ「コスパ最強」っていう言葉を使わないようにしているのですが、この機種は言わせてください。
ボクが検証してきた中では5000円前後で買えるワイヤレスイヤホンのコスパNO.1です!
この価格なのに、音質とかもういろいろと凄いですよ!
ということでMeloBuds ANCをレビュー用に提供いただいたので、実機を使って詳しく紹介していきます。
総合評価
4.9/5
Melobuds ANC
- 価格や機能性からは想像できない音質の良さ
- 風切り音対策もできるノイズキャンセリング
- 外音取り込み機能も聞こえやすい
- ゲームモードも搭載で低遅延
- 本体が小さく軽快な装着感
- マイク性能も高い
- 2年保証がついている
- 自動装着検出が非搭載
- 外音モードの切り替え時にノーマルモードを挟む
- 超欲を言えばワイヤレス充電とマルチポイントが欲しい
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
4.5
装着感
3.8
ノイズキャンセリング
4.3
外音取り込み
4.5
マイク性能
4.3
利便性
Bluetooth | 5.2 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体6時間/ ケース込み24時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 表記なし |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 表記なし |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 保証 | 2年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
▼動画版はこちら▼
QCY Melobuds ANCとArcBudsを比較すると?
製品名 | QCY Melobuds ANC(QCY HT05) | QCY ArcBuds(QCY HT07) |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
コーデック | SBC,AAC | SBC,AAC |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体:6時間 ケース込:24時間 | 本体:7時間 ケース込:28時間 |
充電端子 | Type C | Type C |
防水 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | – | – |
低遅延モード | ◯ | ◯ |
ノイズキャンセリング | ◯ (公称値-40dB) | ◯ (公称値-45dB) |
外音取り込み | ◯ | ◯ |
価格(定価) | 6,580円 | 6,250円 |
姉妹機であるArcBudsと比べると、再生時間や交渉値のノイズキャンセリング性能などは、ややArcbudsの方が上です。
価格もArcBudsの方が300円ほど安いですね。
ただ、スペック面では見えないところがMeloBuds ANCの方が上だったりします、それはまた後ほど解説します。
QCY Melobuds ANC 外観・付属品
それではQCY Melobuds ANCの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
QCY Melobuds ANCのパッケージはこんな感じ。
開封!
付属品
- イヤーピース3ペア
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーピースは傘に厚みがあって、しっかり密閉してくれそうなタイプです。
価格にしては質感が良い方かなと思います。
充電ケース・本体
QCY Melobuds ANCの充電ケースはこちら。
真ん中にQCYと書いているだけの超シンプルなデザインです。傷がちょっと目立ちやすそう。
◯文字のせいで、N◯Kみたいなロゴに見える。
厚みも全然ないので、胸ポケットにもすっぽりと収まる程度です。
ArcBudsと比べるとこんな感じ。
ArcBudsのほうがさらに薄くて軽いですね。MeloBuds ANCの方が少し高級感はあるかな。
充電端子はUSB Type Cに対応。側面に充電端子を備えているという珍しい構成です。
残念ながらワイヤレス充電には対応していません。
これでワイヤレス充電まで対応していれば神だった。
充電ケースを開けるとこんな感じ。
本体もふつうに取り出しやすいです。
ちなみにArcBudsの場合は、少し球体状になっているので、やや滑りやすい印象を受けます。
イヤホン本体はAirPodsのようなスティック型を採用したものになっています。
QCYのロゴ入り。
こういう形状のほうが耳内の圧迫感が少なくて好きなんですよね。
内側はどシンプル。
ノズルはやや楕円形になっています。
ArcBudsは本体を耳の中にすっぽりと収めるようなタイプですが、どっちが良いかは耳の形状や好み次第といったところ。
最後に重さですが、総重量は49.6g、本体片耳の重量は5.0gです。
ArcBudsは総重量34.4g、本体は4.8g。
本体重量はArcBudsの方がめちゃめちゃ軽いですね。
QCY Melobuds ANC レビュー
装着感|スティック型採用で軽快
QCY Melobuds ANCの装着感ですが、軽快でなかなか良い感じです。
実際に装着してみるとこんな感じ。スティック型なので野暮ったさみたいなもの少ないです。
前から見ても飛び出しは少なめ。
耳に収まる部分が小さめなので、耳の小さな方や女性の方でもフィットしやすいかと思います。
軽いジョギングやヨガでも使えるかと。
ArcBudsは個人的には若干圧迫感があったり、装着位置が安定しにくいことがあったので、個人的にはスティック型の方が合いますね。
装着感 | (4.5) |
音質|価格に対してスゴすぎる
QCY Melobuds ANCの音質ですが、価格に対しての音質の良さが素晴らしすぎます。
まだまだ他の機種を検証したいところですが、ボクが使ってきたなかでは今のところ5000円前後で買えるワイヤレスイヤホンの中では一番良かったように感じました。
というか、ぶっちゃけ今まで紹介してきた1万円以下の機能性重視の定番ワイヤレスイヤホンと比べても音質は同等クラスです。
ダミーヘッドでも録音してみましたので、よければ以下の音声を聴いてみてください。(4:40あたり)
QCY Melobuds ANCの音の特長は次のとおりです。
3.8
高音
3.9
中音
3.8
低音
- 高音:価格に対してかなりクリアで、この価格帯でよくある「低域の量感や迫力」だけで攻めず、しっかりと伸びや解像度感もあります。ただ、楽曲によっては価格なりの雑味を感じることもあります。
- 中音:こちらもボーカルラインがかなり明瞭で、男性女性ボーカル問わずにこもり感をほとんど感じさせないハリの良い音で奏でてくれます。同帯域のギターやシンセサイザーの音の分離感も良く、音も団子になりにくくて、価格に対して素晴らしい解像度感を持っていますね。
- 低音:中高音のクリアさに対して低音の量感もしっかりとあって、ベースやバスドラムラインの空気をまとった迫力も再現してくれます。この価格帯だと中高域に力を入れすぎると、わりと低域はスカスカになったりすることが多いのに、しっかり両立できているのはすごい。
- 音場:ふつうか少し広めくらいで、詰まったような感覚もない。
- 傾向:少しボーカル寄りで低音や高音に偏らず、帯域のバランスはとても良くて万人受けしやすい音作りですね。
得意なジャンル
- ポップス全般
いや〜ホントすごいのひとこと。今まで聴いてきた5000円台前後のイヤホンのなかでは圧倒的な音質の良さでした。
とりあえず「安くていい音のイヤホンが欲しい!」というザックリとした要望をお持ちの方であれば、これ一択でOKです。
それくらいバランスが良く、万人にとって良い音を体現しているかのような感覚でした。
ArcBudsと比べると?
姉妹機のArcBudsも、価格を考えればかなりの音質の良さなんですよ
こちらも5000円前後ではTOP5には入るほどの実力です。
ただ、実力はMelobuds ANCの方が上です。
MeloBuds ANCの方がもっと中高域の解像度感が高くて、全体的にクリアですね。
音質重視で選ぶのであれば、MeloBuds ANCをおすすめします。
ノイズキャンセリング|ふつうに実用的
QCY Melobuds ANCのノイズキャンセリング性能ですが、こちらも価格にしてはなかなかに高め。
めちゃくちゃ強烈というわけではないですが、電車の振動音とかエアコンの「ゴォォー」といった振動音はカットしてくれますね。
ふつうに実用的です。
アプリでも「室内」「通勤」「騒がしい」「風切り音カット」の4つを切り替えられるので、環境に合わせて自分に最適な設定にも変更できます。
そのままだと風切り音がちょっとうるさめですが、アプリで「風切り音カット」モードも用意されているので、こちらをONにすれば気にならなくなります。
そもそもこの価格でちゃんとしたアプリも用意されているのもすごい。
ただノイズキャンセリングONの状態だと若干ボーカルや中高域の伸びが悪くなるので、音質の良さを最大限まで活かしたい場合はノイズキャンセリングOFFの方が良いかもしれません。
ノイズキャンセリング | (3.8) |
外音取り込み|かなり聞こえやすい
QCY Melobuds ANCは外音取り込みも優秀です。
そのまま使うと「あれ、結構こもってる?」みたいな感覚になるのですが、こちらもアプリで量感を変えることもできるんですよ。
外音取り込み量はアプリで「1〜6」まで変更できますし、「ボーカル強調」という声を中心に集音するようなモードもあります。
「6」にするとめっちゃ聞こえるんですけど、ホワイトノイズもめちゃくちゃ大きいのであまり実用的ではない印象でした。
個人的には「ボーカル強調」がホワイトノイズを抑えつつ、相手の声もめちゃくちゃ聞こえやすくなるのでおすすめ。
こちらも価格にしては非常に優秀な外音取り込み性能ですね。
外音取り込み | (4.3) |
操作性|ふつう
操作性は良くもなく、悪くもなく、ふつうといったところでしょうか。
操作方法一覧は次のとおりです。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | L or R側を2回タップ |
曲送り | R側を3回タップ |
曲戻し | アプリで設定可能 |
音量を上げる | アプリで設定可能 |
音量を下げる | アプリで設定可能 |
外音モードの切り替え | R側を長押し |
音声アシスタント | L側を3回タップ |
ゲームモード | L側を長押し |
ペアリングモードへの移行 | ケースのボタンを長押し |
タッチセンサーの感度は少し高めくらいで、デフォルトで1タップは操作できないようになっているので、誤動作は少なめ。
アプリでも操作方法を自由に変更できます。
ただ、なぜか長押しに対しての操作割り振りはできない模様。なぜ妥協したし。
アプリについて
QCY Melobuds ANCは先にも伝えている通りアプリにも対応していまして、この価格のイヤホンにしては結構いろいろできます。
- バッテリー残量の確認
- イコライザーの変更
- ノイキャンモードの変更
- オーディオバランスの調整
→L/Rの音のバランスの調整 - 操作方法の変更
- ゲームモードのON/OFF
- スリープモードのON/OFF
→タッチ操作を無効にする - イヤホンを探す
→最後に接続したイヤホンの場所を地図で教えてくれる
→イヤホン本体の音を鳴らしてくれる - ファームウェアアップグレード
- etc
こんな感じでできることは結構あります。
ただ、アプリと本体の接続が不安定になることが多くて、アプリを再起動したり、本体を再起動したりすることが多かったです。
ここが不満点。
通話品質|価格に対してかなりの品質
QCY Melobuds ANCのマイク性能ですが、こちらも価格に対してかなり優秀ですね!
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
MeloBuds ANC
ArcBuds
ノイズを流した状態でも周りの音を拾いにくく、それでいて音声もクリアという5000円以下としては完璧な性能。
ArcBudsもかなり優秀ですが、マイク品質はMeloBuds ANCの方がクリアの様に感じました。
通話品質 | (4.5) |
こちらも参考にしてくださいね
音の遅延|ゲームモード搭載で超低遅延
QCY Melobuds ANCの映像と音声のズレですが、ゲームモードOFFの状態でもかなり少なめで、YouTubeを見るくらいであれば問題なし。
ゲームモードをONにすれば、FPSや音ゲーでも違和感なくプレイできるくらい遅延が少なくなりました。
もっとハイスコアを狙いたい場合は有線イヤホンの方が良いですが、カジュアルにワイヤレスでプレイするのであればMeloBuds ANCでも全然問題なしです。
ゲームモードを本体操作のみでONにできるのもポイントが高いです。
気になるところ
最後に気になるところですが、「ノイズキャンセリング」と「外音取り込み」の切り替え時に「ノーマルモード」をOFFにできないことですかね。
個人的にけっこう気にする部分です。
たとえば「ノイズキャンセリングモード」から「外音取り込みモード」に切り替える際
ノイズキャンセリングモード→ノーマルモード→外音取り込みモード
と2回の操作が必要になるので、コンビニで外音取り込みモードにしてお会計をしたいときとかに、結構切り替えがめんどくさいんですよね。
ただ、ノーマルモードだと音質も良くなるので、こちらも捨てがたい。
なので、「ノイズキャンセリングOFF→外音取り込みモード」とか「ノイズキャンセリングON→外音取り込みモード」など、自分で好きなモードに切り替えられるようにしてくれたらありがたいですね。
大手のメーカーとかはコレできるところが多いです。
欲を言えば……
本当に欲を言えば、「マルチポイント」「ワイヤレス充電」「装着センサー」まで付いていれば完璧でした!
この価格でコレらの機能がついていれば、多分1万円以下ではMeloBuds ANCしか薦めなくなります。
これらが搭載していなくても5000円台ではイチオシなんですけどね。
QCY Melobuds ANC まとめ
QCY Melobuds ANCをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.9/5
Melobuds ANC
- 価格や機能性からは想像できない音質の良さ
- 風切り音対策もできるノイズキャンセリング
- 外音取り込み機能も聞こえやすい
- ゲームモードも搭載で低遅延
- 本体が小さく軽快な装着感
- マイク性能も高い
- 2年保証がついている
- 自動装着検出が非搭載
- 外音モードの切り替え時にノーマルモードを挟む
- 超欲を言えばワイヤレス充電とマルチポイントが欲しい
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
4.5
装着感
3.8
ノイズキャンセリング
4.3
外音取り込み
4.5
マイク性能
4.3
利便性
Bluetooth | 5.2 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体6時間/ ケース込み24時間 |
コーデック | SBC,AAC | 充電時間 | 表記なし |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 表記なし |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 保証 | 2年 |
マルチポイント | – | 公式サイト | こちら |
QCY Melobuds ANCはこんな人におすすめ
- 予算は5000円ほどでワイヤレスイヤホンを探している
- できるだけ安くて音が良いワイヤレスイヤホンが欲しい
- ワイヤレス充電やマルチポイントは必要ない
5000円前後で買えるワイヤレスイヤホンと考えれば、素晴らしい性能だと思いますよ!
なんか、いままでおすすめしていなくて、すみませんって感じ。
ノイズキャンセリング性能や充電ケースの小ささ、再生時間はArcBudsの方が良いと思います。
音質や装着感の軽快さで重視するのであれば、MeloBuds ANCですかね!
個人的にはMelobuds ANC推しです!
音質は1万円以下の機能性重視定番ワイヤレスイヤホンより、こっちのほうがいいですからね、マジで。
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