2024年11月29日追記:Amazonブラックフライデー用のクーポンコードを追加しました
こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
1万円以下でコスパ最強としてずっとおすすめしてきたEarFunですが、このところ新製品の発売が少なく、同価格帯だと他にもおすすめが出てきてしまった感じがあります。
そんな中で、EarFunがまたしても1万円以下でコスパ最強の座を狙った最新ワイヤレスイヤホンが登場しました。
それが今回紹介するEarFun Air Pro 4です。
先に試しましたけど、今回もすごいですよ! 1万円以下でコスパNo.1の座をちゃんと奪還したと感じました。
今回は今までおすすめとして紹介してきた名機「EarFun Air Pro 3」と「EarFun Free Pro 3」と比べてそれぞれどんな違いがあるのかを徹底解説していきます。
YouTube版はこちら
EarFun Air Pro 4、Free Pro 3、Air Pro 3スペック比較
製品名 | EarFun Air Pro 4 | EarFun Free Pro 3 | EarFun Air Pro 3 |
Bluetooth | 5.4 | 5.3 | 5.3 |
チップ | QCC3091 | QCC3072 | QCC3071 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC aptX,Adaptive aptX Lossless Snapdragon Sound LC3 | SBC,AAC, aptX,Adaptive Snapdragon Sound LC3 | SBC,AAC, aptX,Adaptive, Snapdragon Sound LC3 |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体7.5時間/ ケース52時間 | 本体6時間/ ケース27時間 | 本体7時間/ ケース35時間 |
充電端子 | USB Type-C Qi(ワイヤレス充電) | USB Type-C Qi(ワイヤレス充電) | USB Type-C Qi(ワイヤレス充電) |
ノイズキャンセリング | QuietSmart 3.0 -50dB | QuietSmart2.0 -43dB | QuietSmart2.0 -43dB |
外音取り込み | 対応 | 対応 | 対応 |
防水 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | 対応 | – | – |
マルチポイント | 対応 | 対応 | 対応 |
低遅延モード | 対応 | 対応 | 対応 |
Google Fast Pair | 対応 | – | – |
Auracast | 対応 | – | – |
価格 ※定価 (基本セールでもっと安くなる) | 9990円 | 9,480円 | 8,990円 |
スペックやばくない? スペックだけで見れば正直2〜3万クラスのTWSにも匹敵するくらいの実力よ?
過去のEarFun製品と比べると「LDAC、aptX Losless対応」「再生時間の増加」「ノイズキャンセリング性能のアップ」「自動装着検出」「Google Fast Pair」「Auracast」の対応と大幅に機能性がアップしています。
コーデック面もうれしいですけど、ついに自動装着検出も対応しましたよ! EarFunの弱点でしたが今回で克服してきました。
これだけ機能性がアップしてEarFun Free Pro 3と比べて500円だけ値上げってコスト感バグってない?
EarFun Free Pro 4 外観・付属品
それではEarFun Free Pro 4 の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
EarFun Free Pro 4のパッケージは白地のシンプルなデザインに、「LDAC」「ハイレゾ認証」「Snapdragon Sound」「VGP2024 SUMMER 金賞」とロゴや認証周りがパンクしています。
開封するとこんな感じ。
付属品
- USB C to Aケーブル
- シリコンイヤーピース5ペア(XS / S / M / L / XL )
- マニュアル
充電ケース・本体
充電ケースは前作までと比べると、少し横長なフォルムに変更されました。
厚みもそこまでないので、ポケットにもスッポリと収まりそうなほどのサイズ感です。
EarFun Air Pro 3とFree Pro 3と比べるとこんな感じ。
EarFun AIr Pro 3と比べても少しコンパクトになっていて、表面の質感の安物感も少なくなっているんですよね。シンプルでありつつも洗練されたデザインです。
充電端子は背面にUSB Type Cが搭載
さらにワイヤレス充電にも対応しています。EarFunはワイヤレス充電を必ずつけてくれるからありがたい。
ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
充電ケースは上にパカっと開くタイプ。
取り出しやすさやマグネットの吸着性も問題なしですね。
本体デザインはスティック型を採用。ボクはこの形状の方が耳にフィットするものが多いんですよね。
Air Pro 3と比べてみたんですけど、違いが全然わからん……。まるっきり同じ形状で入れ替わってしまわないか不安になるレベル。
ノズルはくびれが強くて短め。
充電ケースの収納部はやや浅めなので、サードパーティー性のイヤーピースを使う場合は、軸が短いタイプを選ぶ必要があります。
最後に重さですが、総重量は54.9g。
EarFun Air Pro 3が52.5g、本体が5.1g。
EarFun Free Pro 3総重量は41.7g、本体片耳の重量は5.3g。
ケース込みの重さは変わりますが、本体は誤差の範囲。
EarFun Air Pro 4 レビュー
Google Fast Pairでペアリングが簡単に
まず使用する前にペアリングをする必要がありますが、今回からGoogle Fast Pairが搭載しているため、Androidスマホでの接続が超簡単になりました。
初回はケースを開くだけでポップアップが表示されるようになるので、そこで「接続する」と押すだけで簡単にペアリングが完了します。
初回さえ繋げてしまえば継続して使う機能ではないのですが、接続先の入れ替えとかする時なんかに便利ですよ。
装着感|EarFun Air Pro 3と同じく良好
EarFun Air Pro 4の装着感はAir Pro 3と同じく良好です。
実際に装着してみたらこんな感じです。
EarFun Air Pro 4
EarFun Air Pro 3
EarFun Free Pro 3
EarFun Air Pro 3の時から装着感に不満はなく、今作も良好でしたね。
そこまで圧迫感がなく、それでいてしっかり密閉してくれます。
ジョギングやスポーツ用途で使いたい場合は、イヤーフィンがついているFree Pro 3の方がいいでしょうね。Free Pro 4もそのうち発売するのかしら。
装着感 | |
EarFun Air Pro 4 | (4.5) |
音質|Air Pro 3よりもバランスの良いサウンドに
EarFun Free Pro 4 の音質ですが、この価格と高すぎる機能性を考えれば十分すぎる実力かと思います。
ボクも正直かなり耳は肥えている方だと思ってるんですけど、それでも一聴して「ふつうに音ええやん」って思えたレベルでしたよ。
今回の検証では、Xperia 5ⅣにLDAC or aptX Losslessで接続して検証しております。
音の特徴はこちらの通りです。
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
音の傾向はAir Pro 3のように中低域に寄りすぎたモッサリとしたサウンドではなく、バランスを重視した音になっていますね。
Free Pro 3のように低域の迫力を出しすぎず、高域と低域に少しメリハリ感を加えたクセがなく聴きやすいチューニングです。
Free Pro 3も同価格帯のなかでは音質もなかなか良い方でしたが、EarFun Air Pro 4はさらに上回る解像度感があるように感じました。
高域はLDACの自動モード(330kbps~990kbps)で聴くと、やや雑味はありつつも刺さり感はなく、シンセサイザーやシンバルの音も程よい解像度で再現します。
aptX Losslessで聴くと、Bluetooth特有の高域の雑味が薄れ、有線で聴いている時に近い緻密な音になりますね。やはりaptX Losslessは再生できる環境があれば最高。
iPhoneでAAC接続でも検証しましたが、音のバランスも変わらず少し解像度感が荒くなったかな?と思う程度だったので、iPhoneユーザーでも十分に満足できる音質ですよ。
ボーカルラインは楽器隊から半歩引いた距離感から聴こえるような感覚ですが、埋もれたりこもったりする感じはないですね。
この価格帯だけはあって、音の分離はやや悪めで団子状には聴こえてしまいますが、1万円以上のワイヤレスイヤホンと比べなければ許容範囲どころか十分すぎるように感じるかと思いますよ。
ジャンルはロックやポップスとの相性が良く、YOASOBIやAdoといった最新のPOPSはとても楽しく聴けます。
LDACとaptX adaptive(Lossless)両対応は強すぎる
コーデックがLDACとaptX adaptive(Lossless)の両方に対応しているのは強すぎますね。この仕様であればスマホの機種に左右されることなく最大限の音質で伝送できます。
たとえば、GalaxyやPixelなどはaptX系列のコーデックに対応しておらず、基本的にはLDAC / AAC / SBCのみになるんですよ。
XperiaやXiaomiなどはaptX系列に対応しているんですけど、LDAC接続のみに対応したイヤホンだと、接続が安定しないことが多いんですよね。マルチポイントも併用できないものも多いですし。
そのどちらもカバーできるのはあまりに強すぎる。
しかもアプリで「LDAC」と「aptX Adaptive」のどちらで接続するかも決められるんですよ。最高すぎない?
ボクは検証は大体Xperia 5Ⅳを使っているので、まだ接続が安定しやすいaptX Adaptiveで使うことが多かったですね。
接続安定性もチェックしてみたんですけど、LDACの音質優先(990kbps)で接続しても途切れがそこまで多くないんですよ。EarFun Air 2ではあれだけブチブチ途切れていたのに。
さすがに大阪駅とか渋谷駅とか人混みだと途切れると思いますけど、カフェとか自宅とかある程度安定した環境であればストレスなく使えますよ。
ただ、高音質コーデックに対応=音質が良いというわけではなく、ドライバーやアンプにこだわったワイヤレスイヤホンでiPhoneを使ってAAC接続した方が音も良いこともザラにあります。
それでも、対応コーデックを増やしてスマホを選ばず、そのイヤホンが持つ音質の良さを最大限に発揮できる点は高く評価できると思いました
LDACとaptX Adaptive両対応はぜひ他のメーカー様も真似しやがれください。
イコライザーについて
イコライザーは「プリセット」「カスタム」「適応イコライザ」の3つから選べます。
適応イコライザは10バンドのイコライザーを見ながら、ビープ音が聞こえなくなるところまでdBを下げていくという珍しい設定方法。
dBを上げていくと、一部帯域で音割れが発生するかもしれないので、ある意味この方法は理にかなっているかも。ただ、デフォルト設定と比べて音量が全体的に小さくなってしまいます。
ちなみに僕が設定したらこんな感じになりました。めっちゃドンシャリ。ただ、意外とバランスが良くて落ち着いたトーンの音のように感じましたね。ふつうにアリ。
デフォルトでも個人的には好みの音でしたが、適応イコライザは一度試してみてもいいかもしれないですね。
ノイズキャンセリング|超優秀
EarFun Free Pro 4のノイズキャンセリング性能は、1万円以下としては超優秀!
ただ、1万円以下No.1ではありません。もうちょっとノイズキャンセリング性能が強い製品もあります。それでもNO.2〜3くらいの実力はありますね。
EarFun Air Pro 3やFree Pro 3と比べて、中高域側に対する遮音性が高くなっていて、ガヤガヤカチャカチャとした音をよりシャットアウトできています。
電車の「ゴォォォ」と下から鳴り響く走行音はカットしきれていない感覚はありますが、価格を考えれば十分すぎる遮音性の高さです。
さすがに2〜3万円クラスの機能性重視イヤホンにはノイズキャンセリング性能は勝てないですが、1〜2万円クラスであればふつうに戦える遮音性の高さです。
電車でストレスなく音楽に浸りたい時や、屋外で作業や勉強に集中したい時には重宝するかと思います。
アプリでノイズキャンセリング設定もあり
アプリでは「深い」「バランス」「AI環境適応型」「AIイヤーチャンネル適応型」「風のノイズキャンセリング」の5つから選択可能です。
「AI環境適応型」「AIイヤーチャンネル適応型」の2つを比べてみましたが、正直違いはわからず。とりあえず「AI環境適応型」にしておけば状況にあわせて最適なノイズキャンリングを適応してくれます。
風が強いところでは「風のノイズキャンセリング」にすれば風切音を改善できますが、わざわざアプリで変えるのはメンドクセー。
まあ、よほど風が強くなければ「AI環境適応型」でも風切音はそこまで気になりません。
ノイズャンセリング | (4.3) |
外音取り込み|さらに自然に
EarFun Air Pro 4 の外音取り込み性能は、Air Pro 3やFree Pro 3よりもさらに自然になっていますね。
1万円以下のイヤホンは外音取り込み機能がイマイチな製品も多いですが、EarFun Air Pro 4は1〜2万円クラスに匹敵するくらい実用的な外音取り込み性能です。
音楽を流していない状態であれば、ふつうに家族と会話ができるレベルですし、ボーカルがない楽曲を小音量で流している状態でも相手が何を言っているかを把握できるくらい外音取り込み性能は優秀です。
アプリでは今まで「全ての外音」と「音声フォーカス」の2種類の設定がありましたが、今回はカットされています。
外音取り込み | (4.4) |
操作性|カスタマイズ性が神
操作性のしやすさは普通ですが、今までと同様カスタマイズ性は神レベルです。
1回タップで音量調整、2回タップで再生停止、3回タップで曲送り、左長押しで外音モードの切り替え、右長押しで音声アシスタントといった操作方法になっていて、基本的な操作は網羅的に行えます。
ここからアプリで、左右共に操作方法のカスタマイズも自由に設定できます。
完全に自由に割り振れるので、自分好みの設定にしやすいんですよ。
さらにうれしいのが、外音モード切り替え時に「ノーマルモード」をスキップできること。
ノーマルモードをスキップすることで、外音モードの切り替えが「ノイズキャンセリング」→「外音取り込み」の2つだけでループさせることができるようになります。
これができるのがEarFunの強み! 他のコスパ最強系のイヤホンだとこの「ノーマルモードをOFF」にできないメーカーが多いんですよね。
それだけではなく、本体操作のみでゲームモードをONにできる項目もあるので、ゲームをカジュアルにプレイにしたいユーザーも大きなメリットがあります。
操作の感度の良さとか、操作のしやすさは普通ですが、操作のカスタマイズ性の高さは1万円以下で最強クラスです。
その他アプリでできること
ここまで紹介してきたもの以外で、その他アプリでできることは次のとおりです。
- バッテリー残量の確認
- ゲームモードのON/OFF
- マイクの設定
- LAB
- マルチポイントの設定
- 音声ガイダンスの設定
- イヤホンを探す
LABという項目では「Google Fast Pair」と「LE Audio」のON/OFFが可能でした。ちなみにLE AUDIOを試してみましたが、Xperia 5Ⅳでは接続できませんでした。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動は問題はなく、自動的に2台目に接続もできますし、切り替えも早い方です。
ちなみに1台目が再生中の場合は、2台目は割り込んで再生ができないようになっています。この仕様の方が通知音で接続先が切り替わったりしないのでありがたいです。
ただ、LDACとの併用ができない点が残念です。1万円以下でLDACとマルチポイントの併用ができるイヤホンは今のところはないですね〜。接続安定性を確保するのが大変なんでしょうね。
高音質コーデックでマルチポイントも併用したい場合は、aptX系列のコーデックで使うしかありません。
通話品質|実用的
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
EarFun Free Pro 3
EarFun Free Pro 3
EarFun Air Pro 3
いずれの製品もゲインが少し高めで音割れしているような感覚がありますが、バックのノイズはそれなりに抑えられていますね。
マイク性能はどの製品にも差がないように感じました。
音の遅延|ゲームモードでさらに少ない
映像と音声のずれですが、Air Pro 3やFree Pro 3よりもさらに遅延が少なくなっているように感じました。
ゲームモードOFFの状態でもYouTubeやプライムビデオでアニメを見る分には問題なしです。
ゲームモードをONにすると、音ゲーはタイミングをピッタリ合わせるのは難しいですが、有線に近いレベルまで遅延は少なくなっています。
FPSをカジュアルにプレイするくらいであれば問題なくできそうなレベルですね。
EarFun Air Pro 4 まとめ
総合評価
5/5
EarFun Air Pro 4
- 1万円以下一択レベルでコスパ最強
- 機能性重視にしては音質が良い
- LDAC、aptX Adaptive両対応
- マルチポイント対応
- ワイヤレス充電対応で充電がラク
- ノイキャンと外音取り込みも優秀
- ゲームモード搭載で遅延が少ない
- 自動装着検出もようやく対応
- 操作のカスタマイズ性がとても高い
- Google Fast Pair対応
- LDACとマルチポイントの併用ができない
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
4.5
装着感
4.3
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.0
マイク性能
4.9
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体7.5時間/ ケース込み52時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC,LC3 aptX,Adaptive aptX Lossless Snapdragon Sound | 充電時間 | 本体1時間/ ケース2時間 10分の充電で2時間使用可能 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.2g/56g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 2年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
EarFun Air Pro 4 はこんな人におすすめ
- 予算1万円以下でワイヤレスイヤホンを探している人全員
EarFun Air Pro 4は音質・ノイキャン・外音取り込み・操作性・充電やバッテリー周り、あらゆる点で弱点がないんですよ。完璧の一言。
これ以上すごい製品を出そうと思ったら、1万円超えの製品にするか、某メーカーのようにMEMSドライバーを搭載して音質を高めるくらいしかないんじゃないかと思います。
この前完全ワイヤレスイヤホンランキングを出したばっかりでしたけど、1万円以下の部門は早速入れ替えないといけないですね。
1万円以下なら2024年8月時点でイチオシです。
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