こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
2023年でボクのメディア経由で一番売れたイヤホンが、こちらの「EarFun Air Pro 3」
他のワイヤレスイヤホンと比べても1桁売れている数量が違います。
なにがすごいかって、8,990円という価格で「ノイズキャンセリング」や「外音取り込み機能」だけでなく、「マルチポイント」「ワイヤレス充電」「低遅延モード」「aptX Adaptive」対応ととにかくコスパがすごいんですよ。
さらに昨年の12月にはEarFun Free Pro 3という姉妹機が登場して、さらにAir Pro 3の実力を超えてきました。
そして今回、またしてもEarFunから新たなコスパ最強機が登場しました。
それが今回紹介する「EarFun Air 2」です。
今回はクーポンやセールなどでほぼ5000円以下で買える状況でありつつ、なんとLDACとマルチポイントに対応しています。そのかわりノイズキャンセリングはついていないけど。
ただ、5000円以下でマルチポイントとLDACに対応しているイヤホンってなかなかないよ?
どれほどの実力があるのか、実機を使って検証していきます。
▼動画版はこちら▼
EarFun Air 2 外観・付属品
それではEarFun Air 2 の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
EarFun Air 2 のパッケージは白とブランドカラーで彩られたシンプルなデザイン。
開封するとこんな感じ。
付属品
- USB C to Aケーブル
- シリコンイヤーピース4ペア
- マニュアル
充電ケース・本体
EarFun Air 2 の充電ケースはとくに特徴のない一般的なワイヤレスイヤホンって感じ。
厚みもそこまでないので、ポケットにもスッポリと収まりそうなほどのサイズ感です。
EarFun Air Pro 3やEarFun Free Pro 3と比べるとこんな感じ。
価格だけはあって高級感みたいなものは少なくなりましたね。
充電端子は背面にUSB Type Cが搭載
さらにワイヤレス充電にも対応しています。EarFunはワイヤレス充電を必ずつけてくれるからありがたい。
ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
充電ケースを開くとこんな感じ。
取り出しやすさも問題なしですね。
本体はスティック型を採用したシンプルなデザイン。充電ケースのチープさに対して本体はシュッとしていてかっこいい。
内側はL/Rの表記のみのシンプルな設計。
ノズルはくびれが強くて短め。
充電ケースのノズル収納部も浅いので、他社製のイヤーピースは軸が浅いタイプを使う必要がありそうです。
3製品で比較するとこんな感じ。上位機種と比べてもデザインは見劣りしないかと。
最後に重さですが、総重量46.5g、本体4.6gとかなり軽め。
スペックを比較
製品名 | EarFun Air 2 | EarFun Free Pro 3 | EarFun Air Pro 3 |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 | 5.3 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC, aptX,Adaptive, LC3 | SBC,AAC, aptX,Adaptive, LC3 |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体9時間/ ケース40時間 | 本体6時間/ ケース27時間 | 本体7時間/ ケース35時間 |
充電端子 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 | USB Type-C Qi(ワイヤレス充電) |
ノイズキャンセリング | 非対応 | 対応 | 対応 |
外音取り込み | 非対応 | 対応 | 対応 |
防水 | IPX7 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | – | – | – |
マルチポイント | 対応 | 対応 | 対応 |
低遅延モード | 対応 | 対応 | 対応 |
価格 ※定価 | 5,990円 | 9,480円 | 8,990円 |
EarFun Air 2のスペック面の強みは再生時間の長さと防水性能の高さ、そしてワイヤレス充電・マルチポイントに対応しているということでしょうか。
他の2機種と比べても、再生時間や防水性能も勝り、さらに価格も3000円以上安くなっています。ただ他の2機種のようにノイズキャンセリングや外音取り込み機能はついていません。
LDACはaptX Adaptiveよりも対応しているスマホが多いので、LDAC対応のほうがありがたい人の方が多いかも。
EarFun Air 2、EarFun Air Pro 3 比較レビュー
装着感|スティック型で圧迫感なし
EarFun Air 2 はスティック型の形状を採用していることもあって、圧迫感の少ない装着感ですね。
個人的にもかなりフィットしているみたいで、かなりしっかりと耳内を密閉できています。
動いても取れる感じもないですしね。
見た目もそれなりにスマートなので、装着していても安物感も感じさせないですね。
2-3時間ほど装着していましたが、耳の痛みやかゆみなどは感じにくく、長時間作業していても疲れにくいように感じましたね。
スポーツ用途だと耳からずれ落ちてきそうな感覚がありますが、通勤通学用途であればストレスなく使用できますね。
装着感 | (4.5) |
音質|LDACで聴ければ5000円以下最強クラス
EarFun Air 2 の音質ですが、価格を考えればなかなか良い方ですね! というかLDACの音質優先(990kbps)で聴いたら5000円以下では最強クラスかと。
今回の検証では、Xperia 5ⅣでLDACで検証しました。
EarFun Air 2 の音の特長は次のとおりです。
3.7
高音
3.7
中音
3.7
低音
音の傾向的には、低域から高域までキレの良い音で鳴らす弱ドンシャリ型のサウンドという感じでしょうか。
EarFun Air Pro 3みたいに低域に寄りすぎている感じもなく、EarFun Free Pro 3のような迫力重視のドンシャリサウンドというわけでもなく、バランスの取れた音作りですね。
中高域がシャキっと歯切れよく鳴らしてくれるので、EveやYOASOBIといったBPMが速めの最新チャート曲との相性がとても良いです。
低域もしっかりと沈み込みつつ、レスポンスの良い音で迫力良く鳴らしてくれますね。
EarFun Free Pro 3と聴き比べると、さすがに価格差だけはあって全体的な実力はFree Pro 3の方が上ですし、音場ももっと広くてダイナミックな音で鳴らしてくれます。
EarFun Air Pro 3と聴き比べると、Air Pro 3の方が細部に渡る解像度感は上ですが、イコライザーで調整しないとけっこう中低域よりになってしまうのでモッサリ感があるんですよね。
EarFun Air 2は少し荒削り感がありつつも、前面にグッと攻めてくるようなフレッシュな鳴り方ですね。
今まで聴いてきたEarFunのイヤホンのなかではデフォルトの音が一番バランスが良くて好み! このバランスで毎回チューニングしてほしいくらい。
iPhoneでAAC接続でも聴いてみましたが、LDACと比べると細部の解像度感にやや荒さがでますが、価格を考えれば十分と思えるほどの音質の良さです。
LDACの音質優先(990kbps)は音が途切れやすい
LDACで聴くには、アプリをダウンロードして、設定からLDACをONにする必要があります。
LDACをONにする際は、LDACのトグルスイッチを切り替えてから「確認」まで押さないとLDACで接続されないので注意。初見トラップ。
実際にLDACで使ってみましたけどEarFun初のLDAC搭載機ということもあり、LDACの音質優先モードではかなり音途切れが発生しやすいです。ただ、音はいいんですよね……。
接続優先(330kbps~990kbps可変モード)で聴いていてもたまに途切れたりします。屋外だとけっこうブチブチですね。
iPhoneでAAC接続で聴くと音途切れが全然発生しないので、こっちの方がストレスが溜まらないかも。
ファームウェアアップデートで接続が安定することに期待したいところ。LDACで安定して聴けたら5,000円以下最強クラスの音質なんですよね……。
操作性|レスポンスがやや遅め
操作性はふつうですかね。タッチした後の通知音のレスポンスがやや悪めなのが気になるくらいです。
1回タップで音量調整、2回タップで再生停止、3回タップで曲送り、長押しで音声アシスタントといった操作方法になっていて、基本的な操作は網羅的に行えます。
ここからアプリで、左右共に操作方法のカスタマイズも自由に設定できます。
完全に自由に割り振れるので、自分好みの設定にしやすいんですよね。
長押しにゲームモードを割り振るのがおすすめです。
アプリ|カスタマイズ項目が増えている
アプリでできることは次のとおりです。
アプリでできることは次のとおりです。
- バッテリー残量の確認
- ゲームモードのON/OFF
- イコライザー設定
→デフォルト、プリセット、カスタム - 操作方法のカスタマイズ
- Bluetoothオーディオの品質
→LDACをONにするか、安定した接続が優先かの2択で選べる - マルチポイントの設定
- 音声ガイダンスの設定
- イヤホンを探す
こんな感じで色々設定できます。アプリ周りはEarFunは優秀ですが、今回はノイズキャンセリングと外音取り込みが省かれているのでカスタマイズ項目もシンプルですね。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントについて、とりあえず一度本体を電源OFFした後でも、ちゃんと2台目のデバイスにつながります。
ただ、iPhoneで音楽を流している状態でXperia5Ⅳの音楽を再生しても割り込みはされないようです。
また、LDACをONにした際に「スムーズな再生のために、LDACとデュアルデバイス接続を同時に有効にしないでください!」と表示されます。
LDACとマルチポイントどちらも併用はできますが、両方使うと音途切れがさらに激しくなってしまいます。
最近の1万円以上のモデルはLDACとマルチポイントが問題なく併用できるものも多くなってきましたが、EarFun Air2は価格だけはあって併用時の接続安定性を確保できていないみたいです。
通話品質|価格にしてはそれなりのレベル
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
EarFun Air 2
雑音を流した状態でテストしてみましたが、意外の声も近くてノイズもそれなりに軽減できていて、わりと実用的なように感じました。
ただ、風切音は大きめなので外で通話をするとノイズを伝えやすいかも。
音の遅延|ゲームモードでさらに少ない
映像と音声のずれですが、EarFun AIr Pro 3同様に少ないですね。
ゲームモードOFFの状態でもYouTubeやプライムビデオでアニメを見る分には問題なしです。
ゲームモードをONにすると、カジュアルにゲームプレイもできるようになります。
音ゲーはタイミングをピッタリ合わせるのは難しいですが、タイミングを重要としないゲームくらいであれば問題なしですね。
ノイキャンはともかく外音取り込みは欲しかった
ノイズキャンセリングは価格を考えれば搭載していないことはわかるのですが、せめて外音取り込み機能はつけてほしかったですね。
ノイズキャンセリングは音楽を流しておけば周りがうるさくても意外となんとかなります。
ただ、外音取り込みがないと家族やコンビニでレジの声を聞いたり、電車のアナウンスを聞き取りにくかったりするので重要なんですよね。
EarFun Air 2 比較まとめ
EarFun Air 2 をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
EarFun Air 2
- 5000円以下としては音質がとても良い
- 再生時間がとても長い
- 圧迫感のない装着感
- LDACに対応
- マルチポイントに対応
- ワイヤレス充電にも対応
- ゲームモード搭載で遅延が少ない
- 自動装着検出がついていない
- ノイズキャンセリング・外音取り込みが非対応
- LDACの音質優先だと音途切れが多い
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
4.5
装着感
–
ノイズキャンセリング
–
外音取り込み
4.0
マイク性能
4.3
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体9時間/ ケース込み27時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | 充電時間 | 本体1.5時間/ ケース2時間 10分の充電で2時間使用可能 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | – | 質量 ※片耳/ケース込 | 5g/41.5g |
外音取り込み | – | ゲームモード | – |
自動装着検出 | – | 保証 | 2年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
こんな人におすすめ
- 予算5000円でワイヤレスイヤホンを探している
- ロックやポップスをボーカル中心に聴く
- ノイズキャンセリングや外音取り込み機能は必要ない
- 2台のデバイスを使い分けることが多い
ノイズキャンセリングは搭載していないですが、約5,000円という価格でマルチポイント対応はなかなか驚きですね。
音質も価格を考えればとても良いと思いますし、ノイズキャンセリングや外音取り込みが必要なければ買いな製品だと思いますよ。
あとはLDACの接続安定性が良くなれば言うことなしですね!
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能が欲しい場合は、EarFun Free Pro 3やEarFun Air Pro 3あたりを検討するといいかと。
おすすめ記事
コメント