こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はAFULから、同社としてはめずらしいシングルダイナミックドライバー構成の有線イヤホン「AFUL MiracleOne」を紹介します。

AFULといえば、7ドライバーのハイブリッド機「Performer 7」や「Performer 8」など多ドライバー製品が多い印象ですが、以前発売した「MagicOne」などBA1基で出すようなチャレンジングな製品もいくつかあったりします。
今回のMiracleOneは、そのAFULが送るシングルダイナミックドライバー1基モデル。口径は6mmと小ぶりで、価格は199.99ドル(国内33,980円)となっています。
1DD構成好きとしてはとても気になっていたモデルです。某ドイツのフラッグシップモデルも7mm一発とかなんで、1DD構成でも全然偏見はないですね。
今回はMiracleOneがどれほどの実力か? 3万円台の大定番「Performer 7」やシングルBAの「MagicOne」と聴き比べながら検証していきましょう。
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MiracleOne 外観・付属品
それではMiracleOneの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
MiracleOneのパッケージはこちら。めちゃゴテゴテしてる。

開封するとこんな感じ。

付属品|イヤーピースが3タイプ9ペア

- イヤーピース Balanced(青軸)S/M/L
- イヤーピース Resolution(白軸)S/M/L ※Mサイズは本体に装着済み
- イヤーピース Spatial(透明軸)S/M/L
- 着脱式ケーブル(4芯6N単結晶銅銀メッキ・約1.2m・4.4mm)
- 缶タイプのキャリングケース
- マニュアル・QC証
イヤーピースは「バランス重視」「明瞭感重視」「空間表現重視」の3タイプ×S/M/Lの計9ペア。軸の色で見分けられるようになっていて、曲や好みに合わせて音の傾向を少し変えられます。

ケースは缶タイプ。チャックタイプのハードケースの方が好きなんだけどな〜。

本体・ケーブル
MiracleOneの本体は、内部構造が透けて見えるスケルトン仕様のレジン筐体。めちゃめちゃ透明感が高く、レジンも中までみっちり詰まっていますね。

中のドライバーから基板までスケスケ丸見えでございます。

そして筐体がとにかく小さい。ドライバーが6mmなので筐体も小型化できたとのことで、AFULのイヤホンとしてはダントツにコンパクトです。

耳型に沿った形状になっていて、ちゃんと耳のくぼみに収まるようになっています。
ノズル部はこんな感じ。

中身は6mmのLSR(液状シリコーンゴム)振動板ダイナミックドライバーが1基。
前後に異なる共鳴構造を持つデュアル共鳴チャンバーを組み合わせていて、フロント側の段階的な音響経路で高域のピークを整え、リア側の共鳴経路で低域〜超低域のバランスを取る設計です。
AFULはこれを「SEM(Sound・Electricity・Math)」設計と呼んでいて、ドライバー単体ではなく、音響経路と電気回路までひとつのシステムとして最適化しているとのこと。MagicOneのときの「SE-Math」の発展版ですね。
ケーブルは4芯の6N単結晶銅銀メッキで、長さは約1.2m。細めでしなやか、タッチノイズも少なめで取り回しは良好です。

コネクタは0.78mm 2Pinで、リケーブルに対応。

プラグは今回お借りした4.4mmバランス仕様のほか、3.5mm仕様のモデルもラインナップされています。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

MiracleOne の概要・スペック
MiracleOneとPerformer 7・MagicOneの違い
同じAFULのPerformer 7、MagicOneと並べるとこんな感じ。
| 製品名 | MiracleOne![]() | Performer 7![]() | MagicOne![]() |
| 発売 | 2026年10月 | 2024年11月 | 2023年11月 |
| ドライバー構成 | 6mm LSR振動板 DD×1 | 2DD+4BA+マイクロプレーナー1(7ドライバー) | 自社開発BA×1 |
| 音響技術 | SEM設計・前後デュアル共鳴チャンバー | RLC周波数分割・3Dプリント音響管 | SE-Math・巻き貝状リアキャビティ |
| インピーダンス | 18.5Ω | 15Ω | 38Ω |
| 音圧感度 | 101dB | 109dB | 103dB |
| 再生周波数帯域 | 5Hz〜35kHz | 10Hz〜35kHz | 5Hz〜35kHz |
| ケーブル | 4芯6N単結晶銅銀メッキ | 銀メッキ8本撚り高純度銅 | 銀メッキ無酸素銅 |
| プラグ | 4.4mm/3.5mm(別モデル) | 4.4mm | 3.5mm |
| コネクタ | 0.78mm 2Pin | 0.78mm 2Pin | 0.78mm 2Pin |
| 筐体 | スケルトンレジン(小型) | レジン+フェイスプレート | ブラックレジン |
| 価格(税込) | 33,980円 | 39,980円 | 25,990円 |
MiracleOne レビュー
装着感|AFULで一番小さくて軽い
MiracleOneの装着感ですが、小型軽量のおかげで圧迫感が少なく、それでいて安定感もありますね。
実際に装着してみるとこんな感じ。ぱっと見は小ぶりのイヤモニ。

前から見た図。

Performer 7は7ドライバーぶん筐体が大きくて、耳の小さい方だと当たりが気になることもありましたが、MiracleOneはその心配がほぼありません。
遮音性は小型筐体のわりにはしっかり確保できていますね。
| 装着感 | (4.7) |
音質について
MiracleOneの音質についてですが、すごく好きな音ですね。
ひと言でいうとAFULにしては珍しいナチュラル系でニュートラルサウンド。MagicOneは1BAとは思えないレンジの広さが特徴でしたけど、あの音響設計を1DDのスケールでやってきたって感じです。
つまり、6mmという小型なドライバーながらもめちゃめちゃ広大でナチュラルな音という感じですよ。
Performer 7ともまた違った味を出してくれるイヤホンですね。
試聴環境(タップで開く)
- DAC:FiiO BTR17/iBasso DX260
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続
- イヤーピース:付属 Resolution(白軸)Mサイズ
- エージング:30時間ほど
MiracleOneの音の特長は次のとおりです。
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
音の傾向
全体のバランスはニュートラル寄りで、ほんの少しウォーム。中低域〜中域を軸に鳴らすバランスで、6mmの1DD一発とは思えないくらいレンジが広いのですよ。
MagicOneのBAならではの煌びやかな音ではなく、DDらしいナチュラル系の音になっていますね。
それでいて分離感も高くて、なんというかめちゃめちゃクロスオーバーが上手で滑らかな多ドライバーっぽい音がするんですよね。プラナードライバー突っ込んでんじゃね?って思うくらい。
Performer 7のほうが帯域ごとの分離が良く、音の輪郭もハッキリしているので、解像度重視で聴くのであればPerformer 7が向いているとは思います。
MiracleOneは1基で全帯域を鳴らしているぶん、低域から高域まで繋がりがとても滑らかですね。
音場
音場は横〜上方向にとても広く、奥行き側にも広がっていきますね。音場だけで言えばPerformer 7よりも広いです。まさに広大なレンジと立体感を持つようになったMagicOneって感じ。
音の定位感はPerformer 7の方がよく楽器の配置などがわかりやすい印象で一つ一つの楽器に部屋が用意されているような感じ。MiracleOneは広い一つの部屋で鳴らすスピーカーのような自然な定位感ですね。
高音
高音は1DDにしては伸びはしっかりありつつ、分離感も意外と高いです。これは驚きましたね。この高域の分離感の高さがゆえに、マルチドライバーと錯覚してしまう感覚があります。
アコギの弦やハイハットの音も団子にならずに一音一音を細かく刻むような感覚。MagicOneよりも明らかに解像度も高いです。
Performer 7のマイクロプレーナーによる超高域の抜け感と比べると、MiracleOneはもう少し落ち着いた鳴り方で、カリッとした刺激の少ない粒立ちの良さがあります。
ストリングスも詰まり感なくスゥ〜っと自然に伸びていきます。Performer 7のように高域だけ分離して伸びていく感じではなく、一体感のある音のまま高域全体が滑らかに伸びていくような感じですね。
中音
中音域はとても自然に伸びる印象で、ほどよく厚みがあり、ほどよく余韻が伸び、輪郭もくっきりとさせすぎず、程よい近さでナチュラルに美しくボーカルを聴かせてくれます。
Performer 7のような近くでハリのある歌声という感じではなく、伸びやかで自然な距離感のボーカルですね。息の余韻がすごく美しいです。
バラードなどしっとりと聴きたい時はMiracleOneの方が自然に美しく聴かせてくれます。
ただ、同帯域のギターやシンセサイザーなどをジャカジャカと分離感高く聴きたい場合はPerformer 7の方がいいと思います。
低音
低音はめちゃめちゃ深く鳴らしますね。
Performer 7は分離感の高い音でタイトな迫力を出す低音って感じでしたけど、MiracleOneは分離はさせすぎず一体感のある音のまますごく深く沈み込んでいきます。お前ほんまに6mmか?12mmと偽ってないか?
低音が深すぎて、その深い部分で輪郭を追いやすいですね。奥行き側にもぶわっと広がっていきます。
Performer 7も弾力のある低音でしたが、それ以上に弾力がありますね。MagicOneよりも低音はガンガンでます。
おすすめのジャンル
おすすめのジャンルはJ-POP、シティポップ、ジャズ、アコースティック、ライブ音源あたり。ボーカルものはひと通り気持ちよく聴けますし、クセがないので何を聴いても破綻しません。
EDMやメタルのような音数が多くアタックの激しい曲だと、音が少し団子になりやすいので、そういうジャンルがメインならPerformer 7のほうが向いています。
MiracleOne まとめ
総合評価
4.8/5
AFUL MiracleOne

- 6mm1DDとは思えない広大なレンジと音場
- ナチュラル系でニュートラルな音で癖がない
- 1DDなのにマルチドライバーのような分離感と
1DDらしい滑らかな帯域のつながり - めちゃめちゃ深く沈み込む、弾力のある低音
- 程よい距離感で自然に美しく聴かせるボーカル
- AFULで最も小さく軽い筐体で圧迫感のない装着感
- マルチプラグには対応していない
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
4.7
解像度
4.7
迫力
4.8
装着感
MiracleOneはこんな人におすすめ
MagicOneのようにチャレンジング系のイヤホンかと思いきや、ちゃんと3万円の1DDの定番の座を狙いに来ている本気作のように感じましたね。
今まで3万円台の定番としてPerformer 7を推してきましたけど、解像度や分離感ではなく1DDならではの一体感や深み、滑らかさを重視するならMiracleOneの方がおすすめできるほどの実力はあるように感じましたよ。ちゃんとPerformer 7と同格です。
1DD好きの方はぜひ聴いてみてください。個人的にもいい意味で予想を裏切られたくらい良かったです。
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