評価:5
こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は、オーディオ界隈で人気の高いイヤホンメーカー「Acoustune(アコースチューン)」より、新ラインとなる「Monitor」シリーズの第1弾、「RS ONE」をご紹介します。
価格は12,980円と有線イヤホンとしては「SHURE SE215SPE」「final A4000」「SENNHEISER IE 100 Pro」などライバルが多い価格帯。
しかし、実際に聴いてみましたが、それらの中でも「一番好きな音!」と断言できるくらい素晴らしい音でした!
ということで、今回はAcoustuneの「RS ONE」を実機を使ってレビューしていきます。
ぜひ、最後までご覧ください!
動画でも紹介しています
総合評価
5/5
RS ONE
- 同価格帯ではトップクラスの音質の良さ
- ボーカルの表現力がリアル
- 装着感が良好
- スマホ直結でも良い音で鳴らしてくれる
- 本体・ケーブルの質感がかなり良い
- (デメリットでもないが)ケーブルの選択肢は少ない
4.3
高音
4.4
中音
4.3
低音
4.3
解像度
4.3
迫力
4.8
装着感
Acoustune RS ONE 概要・スペック
RS ONEの特徴はこちら。
- Acoustune新ライン「Monitor」シリーズの第1弾
- ブランド初のステージモニターイヤホン
- 衝撃、熱、汗に強い高堅牢性ボディ
- 新開発の「ミリンクスELドライバー」を搭載
- 新開発ケーブル「ARM011」を採用
RS ONEをひと言で紹介すると「高級イヤホンメーカーAcoustune初のエントリー向けモニターイヤホン」という感じですね。
スペックはこちら!
スペック一覧 | RS ONE |
---|---|
形式 | カナル型 |
ドライバー | 9.2mm径密閉ダイナミック型ドライバー (ミリンクスELドライバー) |
ハウジング素材 | セミトランスペアレントポリカーボネート |
インピーダンス | 32Ω |
再生周波数帯域 | 20Hz〜40kHz |
音圧感度 | 108dB |
プラグ形状 | 3.5mm3極 |
ケーブル | ハイグレードリッツワイヤーケーブル |
コード長 | 1.2m |
重量 | 26g |
リケーブル対応 | Pentaconn Ear Long-Typeコネクタ |
リモコンマイク | × |
保証期間 | 1年 |
ドライバーは独自開発の「ミリンクスELドライバー」を採用。
「ミリンクス」というのは人工皮膚や手術縫合糸などに使われる医療グレードの素材で、それをドライバーの振動板に採用しているとのことです。
今回はRS ONE用に新たに開発されたようですね。新ドライバー採用で12980円は逆にすごい。
RS ONEのカラーバリエーションはグラファイトとティールの2色です。
今回はグラファイトでレビューをしますが、ティールも公式画像上ではめっちゃくちゃキレイですね。
実物を見てみたい感があります。それでは開封していきましょう
Acoustune RS ONE 外観・付属品
パッケージ|ダンボール調
RS ONEのパッケージはダンボール調のミニマルなデザイン。ダンボール調のものってハズレがない気がする。
裏面は一部透明になっていて、イヤホン本体が見えるようになっています。
開封すると、付属品とイヤホン本体の2段構成になっていました。
付属品|イヤーピース、ケース、ケーブル
- シリコンイヤーピース AET07 (S/M/L)3ペア
- フォームイヤーピース AET02 (Free Size)1ペア
- キャリングケース
- ARM011ケーブル
- マニュアル
まず、AET07というシリコンイヤーピースが3ペア付属しています。ノズル開口部が広く、そして硬度も硬めのしっかりとしたイヤーピースです。
あとプラスでAET02という低反発タイプのイヤーピースも1ペア付属しています。
代理店であるアユートの営業さん的には低反発タイプのほうが良かったとのことですが、個人的にはシリコンタイプが好きでしたね!こればっかりは好み!
キャリングケースも入っていますね。
デニム調でふつうにかっこいいデザイン!バッグに入れて持ち運びやすいのでありがたいですね!
本体・ケーブル|かなりの質感の高さ
イヤホン本体をチェックしていきましょう。
まず目に入るのが左右非対称のフェイスプレートデザイン、メーカー名を主張しすぎない程度にロゴが入っていて、ミニマムで好みのデザインです。
ハウジングには耐衝撃性、耐候性、耐熱性に優れたポリカーボネートという素材を採用しており、プロユースにも耐えられる高い耐久性を誇ります。
アウトドアブランドのように、実用性を追求して無駄なく制作された設計がそのままデザインになっている製品ってめっちゃ惹かれます。
LRの印字は入っていませんが、ケーブル着脱部の根本が青と赤で色分けされているので、パッと見で左右の判別ができます。
ノズルは他のイヤホンと比べても一般的な口径なので、他社製のイヤーピースでも問題なく装着できるでしょう。
ケーブルコネクタは「Pentaconn Ear Long-Typeコネクタ」を採用しています。
ケーブルのカスタマイズ性は少ないですが、SHURE SE215SPEで採用しているMMCXと違って耐久性が高く、接触不良とかも起きにくいので安心できるコネクタです。
装着する際は端子に向かって真っ直ぐ刺すだけ!カンタン!
結構しっかり目に装着されているので、本体だけ抜けてしまうという心配もまったくありません。
ケーブルは「ARM011」という新規開発されたケーブルを採用。
耳掛け部は形状固定型で、耳にループして使います。
Pentaconn Ear Long-Typeコネクタのオス側はこんな感じで、MMCX端子よりも少し細く長めのタイプになっています。
先端は本体に埋め込まれるため汗が混入しにくく、ステージで演奏中に大量に汗をかいたとしても、イヤホン本体に影響が受けにくいプロ仕様になっています。
ケーブル分岐部はアジャスターがついているので、首元のケーブル長は調整しやすい仕様。
プラグ部は光沢感がそこまでない質実剛健なデザイン。ケーブル根本にはブーツ加工もされていて断線にも強そうです。
取り回しも良くてデザイン性も高い、そして耐久性も高いと理想的なケーブルが付属しているので、リケーブルの必要もなしですね。
個人的にはこの設計で4.4mmバランス端子を出してほしい。
Acoustune RS ONE レビュー
装着感|耳にすっぽり
まず、RS ONEはSHURE SE215と同様、ステージモニターとして制作されているため装着感は非常に良く、耳の中にすっぽりと本体が収まりますね。
遮音性もかなり高く、ノイズキャンセリング並みに周りの音は入ってこないですね。
装着している間も耳から落ちそうな気配もなく、安定していますね。
装着感や遮音性はSE215のほうが若干良いようには感じましたが、それでも同価格帯のイヤホンと比べればかなりの装着感の良さだとは思います。
装着感 | (4.8) |
音質|ボーカルものとの相性が最高
RS ONEの音質はパワフルでありつつも艶やかに鳴らすような音作りで、POPSなどボーカルものとの相性がヤバいですね。
音の特徴は次の通りです。
- 高音:勢いがありつつも刺さりは全くなく、スピード感があるのにまろやか、なのに粒立ちは良いというすばらしいバランスの良さ。A4000やIE 100 Proのサラッとした音とは異なる音のテイストですね。
- 中音:RS ONEの真骨頂で、ボーカルだけ別室で歌っているかのようで、どれだけ楽器隊が激しくともボーカルラインだけは埋もれることがありません。吐息や息遣いまで細かく拾い上げるため、非常にリアルなボーカルを楽しむことができます。
- 低音:主張しすぎない程度に豊かに鳴らす低音で、バスドラムなど瞬間的な迫力が必要な音をスナップ感良く鳴らすような印象です。
- 音場:狭めでニアフィールドで鳴らすような印象。狭いからこそ各楽器隊やボーカルのハリの良さやパワフルさが際立ちますね。
- 傾向:弱カマボコ型。といってもボーカルだけが目立つというわけではなく、楽器隊がバックでガンガンなっていてもボーカルの存在感が消えないって感じですかね。
- 解像度:同価格帯の中ではかなり高め。カチっとはせず聴き馴染みの良さも含んだ音なのに粒立ちも良いという絶妙な音作りですね。ただ、解像度の高さだけで言えば「IE 100 Pro」の方が高いですかね。
得意なジャンル
- ポップス
- ロック
この音めっちゃ好みですね! なんというか、トレンドをおさえている音という感じでしょうか。
「YOASOBI」や「ずっと真夜中でいいのに。」などボーカルを主体にしつつ、音数が多く楽器隊のアレンジが効いた楽曲との相性が本当に素晴らしいですね!
ボクも最近このあたりのアーティストをよく聴くんですけど、YOASOBIは「群青」を聴いたときは鳥肌びっしりでしたね!
RS ONEは価格帯関係なくドンピシャ!と思った音でした。本当ボーカル好きの方や、最近のJ-POPが好きな方はぜひ聴いてほしいですね!
RS ONEとA4000、IE 100 Pro、SE215SPEと比較すると?
「final A4000」や「SENNHEISER IE 100 Pro」、「SHURE SE215SPE」など、同価格帯のイヤホンと比べたらどれほどの実力なのか気になっている方が多いのではないでしょうか。
全部持っているので、それぞれ聴き比べてみました。
「RS ONE」、「A4000」、「IE 100 Pro」は大体同レベルで、それぞれ音の傾向が異なるという印象でした。
SE215SPEは他の3機種と比べても1〜2歩実力が劣るように感じましたね。
ボーカルの質はRS ONEがいちばん優秀で、A4000やIE 100 Proで聴くと、刺さりはしないが、声が上ずるような感覚あります。
対してRS ONEはボーカルをジャストミートでとらえているような鳴らし方で、上ずることなく艶やかかつリアルに表現してくれますね。
- RS ONE
→ボーカル、ポップス、ロック好き - A4000
→ジャズ、クラシック、弾き語りも聴くことがある - IE 100 Pro
→味付けの少ないカチッとした音が好き - SE215SPE
→定番ではあるが、個人的には上記3つをおすすめしたい
ボクは最近聴いている傾向で言えば、RS ONEが圧倒的に好みでしたね!
Acoustune RS ONE まとめ
総合評価
5/5
RS ONE
- 同価格帯ではトップクラスの音質の良さ
- ボーカルの表現力がリアル
- 装着感が良好
- スマホ直結でも良い音で鳴らしてくれる
- 本体・ケーブルの質感がかなり良い
- (デメリットでもないが)ケーブルの選択肢は少ない
4.3
高音
4.5
中音
4.3
低音
4.3
解像度
4.4
迫力
4.8
装着感
- 1万円前後の有線イヤホンで一番良いものを探している
- ボーカルものやPOPSをよく聴く
- リケーブルでカスタマイズすることはあまりない
RS ONEは1万円前後の有線イヤホンの中では間違いなく選択肢に入れても良いイヤホンだと感じました。
というか、個人的にはRS ONEが同価格帯の中でいちばん良かったかも。
これくらいの価格帯のイヤモニタイプで、ボーカルが際立つ製品ってあまりなかったので、ちょうど良いラインをついてきた感じがあります。
本体デザインやケーブル、そして質感もめっちゃ良いので、価格以上に所有欲を満たしてくれますね。
「YOASOBI」とか「ずっと真夜中でいいのに。」など、最新のPOPSとの相性がめっちゃ良いので、そういったアーティストを好んで聴く方は、ぜひRS ONEを試してみてくださいね!
以上、Acoustune RS ONEをご紹介しました。
コメント
コメント一覧 (1件)
youtubeで1000xm4との比較について質問した者です。
先日購入して届いたのですが1台目がケーブルの片方が断線か何かしていて音が聞こえず交換して昨日届いて聞いてたんですが本当にレビュー通りの感じの音で感動しました()
有線はkbearのks1くらいしか持っていなかったので全然違いました!
購入して良かったです!ありがとうございました!