今回はめちゃくちゃリクエストの多かった有線イヤホンランキングTOP5をやっていきましょう。
全価格帯でやると、とんでもない価格幅になってしまうので、今回は2万円〜5万円のミドルクラス帯でTOP5をお送りします。
今回検証した有線イヤホンはこちらです。
- 水月雨 KATO
- DARUMA AUDIO 碧虎D100
- 有線ピヤホン3
- SeeAudio Bravery AE
- SENNHEISER IE300
- SENNHEISER IE 200
- BQEYZ Winter
- final A5000
- 7HZ Timeless
このリスト以外にも試聴してきたものはありますが、実際に所持しているもののみで剪定しました。大体定番どころは揃えた感じですね。
評価基準は価格に対する音質の良さ、音場の広さ、解像度の高さなど、さまざまな点から評価をしていきますが、ぶっちゃけボクの好みです。
基本的には「どれも良いけど、あえてランキングを作るなら、ボクならこの順位かな?」くらいの感覚でごらんください!
動画版はこちら
おすすめの有線イヤホンランキング!2万円〜5万円
5位 DARUMA AUDIO 碧虎D100
総合評価
4.8/5
碧虎D100
- 平面ドライバーとは思えない低域の臨場感
- 高い音圧の中でも絶対に埋もれないボーカル
- ロックやポップスにピッタリの音質
- ケーブルが取り回しが良くて綺麗
- 欲を言えば付属で4.4mmケーブルが欲しい
- 今回の紹介するなかでは高め
- プレイヤー側にある程度の駆動力が必要
4.7
高音
4.8
中音
4.9
低音
4.7
解像度
4.9
迫力
4.5
装着感
「碧虎(あおとら)D100」は、DARUMA AUDIO初の「14.5mmの大型平面駆動ドライバー」を採用したイヤホンです。
以前、結束バンドにおすすめ!と紹介したイヤホンですね!
ハウジングに「超高硬度アルミ合金材料使用」して、ケーブルの着脱には同社初のMMCXを採用するなどと、わりとチャレンジングな意欲作となります。
- 低音:特徴的に感じたのは低音で、平面駆動型ドライバーと思えないほど、すんごい臨場感で、バスドラムとベースの音の躍動感が凄すぎてめちゃくちゃ音が跳ねますね。空気を含ませながら、音圧を耳に伝える表現力が超リアルなんですよね。かといって低音が多すぎてブーミーになっていないんですよね。リズム隊を聴くのが超楽しいですよ。
- 中音:DARUMA AUDIOが一番得意なラインはここなんですよね。音圧たっぷりなのにボーカルは全然埋もれなくて、ずっと浮き彫りされたような感覚で聴こえるんですよ。しかも高い音圧の中で、息遣いとか声の強弱とか、ボーカルの表現力がめちゃくちゃ高いんですよ。特に女性ボーカルが得意ですね!アニソン系のフレッシュでハイトーン系のボーカルが一番相性が良い気がしますね。
- 高音:高音は平面ドライバーらしい抜け感が良くて、粒立ちのいい高音ですね。音圧たっぷりの低音のなかでも一切埋もれずにサラッとした印象です。刺激感は少なめで、柔らかく、それでいてパワフルに鳴らしてくれますね。一つのドライバーで低域から高域までここまで棲み分けができるDARUMA AUDIOの技術力がすごいです。
- 音場:横や下方向に広めな感じで、全体的にダイナミックでライブハウスのような臨場感を味合わせてくれます。
- 傾向:楽器もガッツリ聴かせるカマボコ型(ボーカル寄り)という感じでしょうか。高域の刺さりが少なめなので聴きやすく、それでいて中低域の厚みたっぷりのパワフルなサウンドです。
得意なジャンル
- アニソン
- ロック
- ポップス
厚みたっぷりの音なのに、ボーカルはすっごい明瞭で、ロックやアニソン、とくに結束バンドにピッタリの音でしたね!
低音もしっかり鳴らしつつ、ボーカルが明瞭なイヤホンって意外と珍しい感じがします。
ヒップホップもいけますし、最近だとYOASOBIのアイドルとかも相性が良かったですね。
価格は48000円と今回紹介する中ではかなり高めなので、ミドルクラスとしてもなかなか手が出にくいですが、ボーカルやアニソン好きの方は、ぜひ一度聴いてみて欲しいです。
4位 SENNHEISER IE 200
総合評価
4.8/5
IE 200
- この価格でゼンハイザーの高級シリーズのエッセンスを体感できる
- 上位機種に迫るほどの音質の良さ
- 優しくて聴き馴染みがよい
- それでいて高解像度
- デュアルチューニングシステムで2つの音が楽しめる
- オープンスタイルの時の音の抜け感がとても良い
- 他のmmcxケーブルと互換性がない
4.6
高音
4.6
中音
4.6
低音
4.4
解像度
4.4
迫力
4.5
装着感
上位機種のIE 600のバックボリューム機構と同様のものを搭載したエントリーモデルで、価格は23760円と今回紹介する物の中では比較的安めです。
ユニークな機能が「デュアルチューニングシステム」なのですが、他社のイヤホンとかによくある一つで2つの音を楽しめるというアレです。
イヤーピースの位置をズラすだけで、ノズルにある溝から空気の流れを変化させて、2つの音を体感できるようになります。
- 高音:刺さり感が一切なく、マイルドかつサラッとした粒立ちの良いサウンド。こもり感もなく、弦楽器から管楽器まで伸びやかなに鳴らします。刺激感はほとんどないので、シンバルの炸裂音をリアルに味わいたい人には物足りないかも。IE 300の方が高域は伸びますが、IE200の方が落ち着いて聴けるような感じですね。
- 中音:最近のゼンハイザーらしいボーカルがとても映えるチューニング。男性女性問わずに艶っぽく上品に聴かせ、サビで楽器隊の音圧が高まってもボーカルは埋もれることがなく浮き彫りされたような感覚で聴かせますね。感覚的にはIE 200はボーカルラインが一番得意なように感じました。
- 低音:迫力というよりも深みや聴き心地を重視した上品な低音という印象。ベースラインやバスドラムもフワッと優しく広がるように、落ち着いて聴いていられますね。かといって輪郭がボヤける感じもなく、耳でリズム隊もしかりと追えますね。
- 音場:少し広めで外側にフワッとぬけていくような音場感。同価格帯のなかではかなり広めかと。
- 傾向:バランスがとても良く優しいウォーム系のサウンド。余韻感はそこまでなくニュートラルに鳴らしますね。IE 100とまったく逆の完全リスニング向けのチューニングで、IE300よりももっと落ち着いたトーンで鳴らします。
得意なジャンル
- オールジャンルOK
とくに苦手なジャンルはなく、ロックやポップス、ジャズ・クラシックまでなんでもこなせるように感じました。
逆に「これが一番得意!」と呼べるような尖った部分もないといったところ。
デュアルチューニングシステムを使って、イヤーピースを手前の位置までズラしてオープン状態にすると、音場感と音の抜け感が抜群に良くなり、まるでオープン型ヘッドホンで聴いた時のような自然な高音の抜け方に変化しましたね。
抜け感が良くなったからといって音圧が低くなるような感覚は特になく、少し中低域寄りだった傾向がフラットになったような感覚ですね。
アコギやストリングスアレンジの施された楽曲との相性がとても良くて、ヨルシカやEveなどの少し繊細なテイストのロック・ポップスは最高に良い感じです。
ゼンハイザーのハイエンドラインのエッセンスを、エントリーの価格帯でも感じ取れるハイコスパの有線イヤホンです。
3位 BQEYZ Winter
総合評価
4.9/5
BQEYZ Winter
- ボーカルは同価格帯トップクラスの良さ
- 煌びやかでありつつ刺さりの少ないサウンド
- ケーブルの取り回しと質感が良い
- 充実した付属品
- 装着感が安定しにくい
- 遮音性がそこまで高くない
4.7
高音
4.9
中音
4.5
低音
4.6
解像度
4.3
迫力
3.8
装着感
有線イヤホンでありつつも。クラウドファンディングで1400万を集めて、発表当時とても話題になった有線イヤホンです。
その一番の特徴が「独自開発の12mmダイナミック&11.6mm骨伝導ドライバーを搭載したハイブリッド構成」を採用しているという点で、ダイナミックドライバーの同軸上に骨伝導ユニットを配置させて、中高域を補完するために採用しているようです。
何十万とするイヤホンで搭載されることの多い機構ですが、BQEYZはすべて自社開発で行なっているため、3万円という価格で実現できたそうです。
僕もはじめて聴いた時に、その音質の良さに驚きました。
5万円以下の有線イヤホンを基準とした評価軸です
- 高音:キラキラとしつつも刺さりは絶妙にない心地の良い高音。金属筐体と骨伝導ドライバーが作る美しい煌びやかさといった印象。ピアノやブラス系、シンセサイザーとの相性が特に良いように感じました。
- 中音:とくに中高域ラインがヤバい!ボーカルが音の波に乗っているような感覚で、どれだけ楽器隊が激しくともボーカルは決して埋もれず、常に浮き彫りされた状態。それでいて艶っぽさやフレッシュさを持ち合わせている。この価格帯ならボーカルの質は最強クラスです。
- 低音:中高域を支える控えめな低音という印象。あくまで主役は中高域に譲っているような感覚ですが、物足りなさはなく、豊かさや迫力はしっかりと感じ取れるような低音という感じ。
- 音場:なかなかに広めで横にも縦にも自然に広がる音場感。
- 傾向:フラットな傾向だとは思いますが、ボーカルが常に浮き出ているような感覚のためカマボコ型のようにも聴こえる。
得意なジャンル
- ポップス
- アニソン
- バラード
コレ最強のボーカルホンですよ。
どれだけ楽器隊が激しくなろうとも、ボーカルは決して埋もれずに音の波に乗っているような感覚が凄かったですね!
ふつうそれだけ音圧が出ていれば、少しくらいはボーカルは埋もれるはずなのに、輪郭がずっとクッキリとしていますからね!
ボーカルの質感だけで言えば、5位で紹介した碧虎D100以上の実力です。
ただ、しばらく使ってみて思ったのが、装着感がイマイチという点でしょうか。他のイヤホンと比べると安定しにくくて、遮音性もそこまで高くないので、電車の走行音とかが耳に入ってきやすい印象です。
「ボーカルが聴こえるだけ」ではなく、艶っぽく美しく聴かせるので、ポップスやアニソン系で推しの歌い手を聴きたいときに最高ですよ!
2位 SeeAudio Bravery AE
総合評価
5/5
SeeAudio Bravery AE
- 音のバランスがとにかく良い
- ナチュラルで高解像度系のサウンド
- ビルドクオリティが素晴らしい
- 付属品が充実
- プラグ交換で手軽にバランス化ができる
- 総合的にみてコスパも非常に高い
- とくになし
4.8
高音
4.8
中音
4.7
低音
4.7
解像度
4.6
迫力
4.8
装着感
オーディオ界隈でも非常に人気のモデルで、知る人ぞ知るミドルクラスの定番的なイヤホンです。
ドライバー構成が4BAで、2ピンタイプとなっています。本体のほどよくコンパクトで、今回使ったなかでは一番装着感が良かったです。
音質はとにかくバランスが良いですね!どんな音の好みでも、どんなジャンルでも適応できる感じです。
5万円以下の有線イヤホンを基準とした評価軸です
- 高音:とても伸びやかでアコギやストリングスの音も伸びやかに鳴らしつつ、シンバルの音もほどよく刺激感もありつつ、耳にも刺さらない超絶妙な音作り。とにかくナチュラル。
- 中音:ボーカルラインもほどよく際立ちつつ、かまぼこ型のイヤホンのように際立ちすぎない距離感。艶やかさがあって、高解像度でスピード感も程よくありつつも、ボーカルラインはしっとりと聴けますね。
- 低音:中低域にかけてわりと豊かに鳴らすタイプで、薄さや物足りなさは一切感じません。周波数の低いところから再現性高く鳴らす上質な低音という印象でしょうか。ラウド系やヒップホップ系のジャンルは少し苦手。
- 音場:ほどよく広めで、横に自然と広がるようなナチュラルな音場感。
- 傾向:とにかくナチュラルでクセのない音作り。かといって音が薄いわけではなくて、しっかりと厚みがありつつ、解像度も高いけどカチッとしすぎず、ほんとバランス感覚がすごいです
得意なジャンル
- ポップス
- アニソン
- ジャズ
- クラシック
低音ゴリゴリ系以外はどんなジャンルでもこなせるんですよね。
めちゃくちゃ音のバランスが良いので、尖った音が好みという方以外は誰でも良い音と感じると思います。
あとは筐体もめちゃくちゃ綺麗で、ケーブルの質感も良いですね!付属で4.4mmに変換するバランスプラグがついていたり、2ペア2000円相当のSednaEarfit Xelastecが付属している点もGoodポイント。
Winterの方が上位に来るかと思っていたんですけど、このバランスの良さとか、装着感の良さから、おすすめしやすいのはこっちだなと思いました。Winterの方がもっととがった感じがありますね。
Braverryを大体のレビュアーが高く評価する理由がわかりますね。ぶっちゃけ客観視点でみると、コレが1位と思ってください。
1位 final A5000
総合評価
5/5
A5000
- 美音かつ軽快で上質なサウンド
- finalらしい繊細さに煌びやかさと力強さが加わった音作り
- ミニマルでおしゃれなデザイン
- ケーブルの質感が高く取り回しも良い
- ケーブルありきの音なので、リケーブルで4.4mmにしようと思うと高くなる
- プレイヤー側にある程度の駆動力が必要
4.8
高音
4.7
中音
4.7
低音
4.7
解像度
4.6
迫力
4.7
装着感
ちょっとこれは自分でも意外でした。個人的にはファンのオーディオメーカーではありますが、購入するまではTOP5には入るけど、1位にはならないだろうなーと思ってましたけど、まさかの1位でした。
ドライバーは自社開発のダイナミックドライバー「f-Core DU」を1基搭載、そしてA5000のために新設計されたソフトシルバーコートケーブルを採用しています。
まあドライバー構成だけで見れば、他のイヤホンと比べると、自社開発という以外は特に珍しい感じでもないです。
5万円以下の有線イヤホンを基準とした評価軸です
- 高音:繊細でありつつキラキラとしていて、finalらしくサッパリとしつつも余韻感のある高音。これはシルバーコートケーブルの影響が大きそうです。アコギ弦の金属感のある響きを最大級まで美しくしたかのような音です。A5000の1番の強みはやはりこの高音ですね。下位モデルのA4000の繊細な高音に、鋭さやキラびやかさが加わり、線の細さはありつつも力強さが加わったような感覚です。
- 中音:finalの中ではボーカルラインはしっかりと前に出ていて、意外と厚みもある印象です。粒立ちの良さはBraveryの方が上ですが、ダイナミックドライバーらしい繋がりが自然な音ですね。ずっと真夜中でいいのに。のようなハイトーン系ボイスもWinterと同じように浮き彫りされたかのように聴こえますね。スマホ直結だと出力が足りなくて音が引っ込みがちなので、できれば高出力のDAPやDACを使った方が良いと思います。
- 低音:こちらも思ったより出ますね。finalのAシリーズって少し薄めの低音のイメージがあったのですが、A5000は結構ノリ良く鳴らしてくれるので、ロックやポップスも普通に楽しく聴けます。低音も特別解像度が高いというわけでもなく、迫力もめっちゃあるという感じでもないんですが、自然に広がっていくような低音でとても聴きなじみが良いです。
- 音場:少し広めで、横に広がっていくような低音。わりと耳の外側で高音のきらびやかな音がカチッと鳴っているような感覚です。
- 傾向:final特有の繊細さに歯切れの良さが加わったような感覚で、煌びやかで上品な音作り。美音で繊細だけど、音の芯もしっかりと感じ取れるような楽しいサウンドです。
得意なジャンル
- ポップス
- アニソン
- ジャズ
- クラシック
あのね、音質だけで言えばBraveryの方が良いと思います。ただ、価格の安さとか、使いやすさとか、音の好みとか、いろいろバランスで見るとA5000の方が個人的には良かったんですよ。
どっちが使いたいかと言われるとA5000だったんですよね。なんで僕のランキングでは1位にしました。
というか最近、外出先で有線イヤホンを使いたいときは、A5000を使っています。外でIE 900を使うにはちょっと価格が高すぎて怖いんですけど、A5000であれば筐体も樹脂素材ですし、傷がびっしりとついてしまう心配もないのでラフに使えるんですよね。
見た目も美しくて、装着感も良くて、ケーブルも取り回しが良いですし、とても所有欲を満たせるデザインです。なんかミニマリストのカバンの中身とかで入ってたら、「この人めっちゃセンスいいやん!」ってなりそうです。
コスパでいえば中華イヤホン系が1位にくるかと思いきや、ちゃんと評価して、ちゃんとA5000が1位だったんで驚きましたね。
final storeで購入すれば、30日の返金保証とかもあるので、じっくり試したいという方は、ぜひこちらも利用してA5000を体感してみて欲しいです。
ということで1位はfinal A5000でした!
まとめ
ということで以上、ミドルクラスイヤホンランキングのおすすめを紹介しました。
今回紹介しているものに関してはハズレなしだと思ってください。
その中でも特に良かったと感じたものをランキングで発表してみただけなので、自分の音の好みや、よく聴くジャンルにあわせて検討してみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
final A5000 に特化したレビューを作成していただきたいです…!!
よろしくお願いしますm(__)m