【大人気モデルの後継機】デュアル平面ドライバー搭載の有線イヤホン TANGZU「武則天(Zetian Wu) The Legend を試す

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回は中国のオーディオメーカー「TANGZU(タンズ)」より、人気シリーズ武則天の最新モデル「武則天 (Zetian Wu) The Legend」を紹介します。

14.2mm、6mmの2つのプラナードライバーを搭載したデュアルプラナードライバーという珍しい構成で、価格は44,980円となります。

武則天はTANGZUの知名度を一気に引き上げたイヤホンマニアから高く評価を得るイヤホンでしたが、今回は武則天シリーズの最終モデルになるようですね。

ちなみに、ボクは今回が初武則天になりますね。

今回は代理店の01Diverseさんより紹介用に提供いただきましたが、前作の武則天も元々めっちゃ聴きたかったのでついでに買ってきました。

どれほどの実力か、実機を使って検証してみましょう。

PR:01Diverse

▼動画版はこちら▼

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

武則天 (Zetian Wu) The Legend 外観・付属品

それでは武則天 (Zetian Wu) The Legendの外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

武則天 (Zetian Wu) The Legendのパッケージはこちら。とりあえず色々と強い。というかデカすぎてカメラの縦幅に収まらない。

開封するとこんな感じ。

付属品

付属品一覧
  1. ・ケーブル x1
  2. ・イヤホンケース x1
  3. ・Tang Sancai S/M/L x1 set
  4. ・Tang Sancai Wide Bore S/M/L x1 set
  5. ・Tang Sancai Narrow Bore S/M/L x1set
  6. ・武則天 キーホルダー(公式ストア購入特典)

イヤーピースは「Tang Sancai(トウサンサイ)」という3ペアで2650円もする質感の高いオリジナルのイヤーピースが、なんとシリーズ別に3ペアずつ、合計9ペアも付属します。

ケースも「それ持ち運ばせる気ある?」って思うほど大型サイズのハードケースがついてきます。

ケースを開いてみるとこんな感じ。イヤーピースも持ち運びができるよ!

さらに公式ストア購入特典で、キーホルダーやトートバッグもついてくるようです。こちらは先着順のようですね。

このように付属品だけでもかなり豪華な仕様となっています。

本体・ケーブル

武則天 (Zetian Wu) The Legendのイヤホン本体ははこちら。

中国初の女性皇帝「武則天」と紫の蓮の象徴的なモチーフを組み合わせて、「優雅さ」「強さ」「優美さ」を表現して作られたデザインです。

ちょうちょみたいでかわいいね。

金属筐体で制作されていますが、本体はかなり軽めですね。ちなみに背面はセミオープン型のようになっています。

ドライバーは冒頭でも伝えたとおり14.2mm、6mmの2つのプラナードライバーを採用していますが、大型の14.2mmプラナードライバーは歪みを最小限に抑え、深く豊かな低音を提供。

そして、今までの武則天シリーズとは異なり、新たに6mmプラナードライバーが追加。このドライバーで高音と超高音の再生を担当しています。

内側は耳の形に沿った形状になっています。

着脱部は汎用性の高い0.78mmの2pin規格を採用。

ノズル部はおおよそ一般的な口径といったところでしょうか。

付属のイヤーピースの質感が良いので、サードパーティ製のイヤーピースに変える必要はないと思いますけど、そこは好み次第。

ケーブルには世界最高峰のオーディオケーブルメーカー「Flash Acoustics」との技術提携によって制作された武則天 (Zetian Wu) The Legend専用のケーブルが付属。

シールド付きの5N LNOFCリッツ構造を採用することで、高い導電性とノイズ耐性を両立し、従来まで使用していたケーブルよりもボーカルのパフォーマンスと全体の明瞭度を格段に向上させることに成功したとのことです。

このようにケーブルもかなりこだわりのあるものとなっています。

コネクタ部は2pinの埋め込み型を採用。本体側はほぼフラットなのにケーブル側は埋め込み対応型だと気になる……。

耳掛け部は形状固定になっています。

分岐部には少しゴツめのパーツとアジャスターが付属

プラグは交換はできず、4.4mmバランス固定となります。

パソコンやスマホ直差しでは試聴できず、4.4mmバランス接続に対応したDACやDAP、または4.4mm→3.5mm変換アダプター必要です。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

このように筐体のビルドクオリティも高く、付属品もとても充実した逸品となります。

基本ケーブルやイヤーピースの交換は必要ないと思います。

武則天 (Zetian Wu) The Legendの概要・スペック

スペック武則天 (Zetian Wu) The Legend
ドライバー構成・14.2mm プラナードライバー x1
・6mm プラナードライバー x1
インピーダンス12.5Ω
音圧感度106.5dB @1khz
再生周波数帯域20Hz – 20kHz
ケーブル仕様ケーブル長さ:1.2m
ケーブル素材:5N LNOFC線リッツタイプ
コネクター:0.78mm 2PIN
プラグ:4.4mm バランスジャック
本体重量メーカー情報なし
付属品・イヤホンケース x1
・TANG SANCAI S/M/L ×1セット
・TANG SANCAI Wide bore S/M/L ×1セット
・TANG SANCAI Narrow bore S/M/L ×1セット

武則天 (Zetian Wu) The Legend レビュー

装着感|軽くて安定しやすい

武則天 (Zetian Wu) The Legendの装着感はかなり良い方だと思います。

実際に装着してみるとこんな感じ。うん、妖艶。

耳への収まりもよく、前から見た時の飛び出しも少なめです。

金属筐体でありつつも本体はとても軽く、耳への負担もかなり少なめ。

それでいてフィット感もよく、歩きながら使っても耳から落ちてしまいそうな感覚もありません。

セミオープン型のようにも見えますが遮音性も高く、ポップスを聴いていれば周りの音はあまり気になりません。

装着感、遮音性周りはとても不満なく使えています。

装着感(4.7)

音質|伸びやかさと粘り気のある迫力

武則天 (Zetian Wu) The Legendの音質についてですが、評判通りとても良いですね。

一言で伝えるなら開放型のような伸びやかさと、武則天シリーズならではのウネるような低音を掛け合わせた音という感じですかね。

試聴環境
  • DAP:SONY NW-WM1AM2
  • アプリ:Apple Music
  • 接続方式:4.4mmバランス接続
  • イヤーピース:付属シリコンイヤーピース
  • エージング:100時間ほど

武則天 (Zetian Wu) The Legendの音の特長は次のとおりです。

音の特長

4.9

高音

4.8

中音

4.8

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
高域は
繊細
低域は
迫力
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
フラット
高域寄り

音の傾向

音の傾向はV字というよりはW字型のバランスで、低域は迫力があり、高域は伸びやかかつ繊細に鳴らします。

音の性質は少し硬めでありつつもキツさはなく、輪郭をクッキリと感じ取れるカチッとした音でありつつも伸びやかに鳴らすような感覚。

クールではあるけどモニターらしさはなく、艶やかさのあるリスニングサウンドという印象です。

高域

高域はプラナー特有の繊細さを持ちつつも、ひと昔前のプラナーのようなキツさやノッペリさはなく、開放型のイヤホンのように硬質な音が外側に自然に伸びていきます。

解像度も高く、アコギやハイハットの細かな音もクッキリハッキリと一音一音を聴き取れる粒立ちの良さ。

レスポンスも良く、スネアドラムやギターの音もキツさをギリギリラインで抑えつつもキレの良い音で鳴らしますね。

低域

伸びやかな高域に対して、低域は粘り気のある迫力を持っています。

プラナー2基だともう少し繊細系と思ってましたが、想像以上に低音がドッシリとしていました。

低域はそこまで沈み込みませんが、少し浅いところで空気を纏う立体的な低音を耳内でズンっと響かせるような感じ。

かといって中低域ラインが膨れてモヤっとしてしまう感覚もなく、迫力を感じられる帯域だけを主張して、他の帯域は引き締めてレスポンス良く鳴らします。

ドッシリとした迫力感じられるのに上品な音って感じです。

中域

高域と低域の主張が大きそうに見えますが、ボーカルラインもしっかり前に位置しています。なのでV字型ではなくW字型と表現しました。

まるでBAを複数搭載したイヤホンのように中域の分離感がよく、ハリの良いボーカルを聴かせつつもコーラスや同じ帯域のギターやピアノアレンジもしっかり耳で追えます。

ボーカルにも艶感があり、ほんの少し余韻を加えながら色気のある歌声を伸びやかに聴かせてくれますね。

どちらかといえば男性ボーカルよりも女性ボーカルの方が伸びやかに鳴ってくれます。

音場

音場も広く、まるで開放型のような自然な抜け感を持ち合わせています。

定位感も良く、音の距離感や方向性もわかりやすいですね。

おすすめジャンル

おすすめのジャンルですが、現代的な楽曲であれば基本なんでもOKかとは思います。

カリッとした解像度感の高さが特徴なので、邦楽の最新チャート曲は合いやすいかと思います。ヨルシカはとくにおすすめ。

高域〜超高域、そして低域にフォーカスを合わせるため、そこに旨みが詰まっていない60〜90年代の楽曲には合わないように感じました。

総評

総評して高域・中域・低域、それぞれの帯域が分離して個性のある音を奏でながらも、それらが調和し合っているバランスの良いサウンドのように感じました。

今まで紹介した4〜5万クラスのモデルって濃厚系やパワフル系のものが多かったですけど、武則天 (Zetian Wu) The Legendは、繊細さと伸びやかさ、そして迫力を両立したサウンドで同価格帯でも差別化できていると思います。

人気が出るのも頷ける音の良さで、激戦区の4〜5万円クラスの中でも選択肢に十分入れても良いほどの実力に感じました。

あとはこの音が好みかどうかだと思います。ボクは好きですよ。

武則天と比べると

ノーマルの武則天と比べると武則天 The Legendは、低域の迫力やカリッとした高音の質感はそのままに、6mmのプラナードライバー追加されたことによって高域がより伸びやかになっているように感じましたね。

全体的にレンジも広がって解像度も上がっているようにも聴こえました。個人的には使い分けというよりも上位互換のように感じましたね。

というかノーマルの武則天、e☆イヤホンの中古で15000円ほどで買ったんですけど、この価格ならめっちゃコスパいいな。人気があるのも頷けます。

武則天 (Zetian Wu) The Legend まとめ

武則天 (Zetian Wu) The Legendをまとめると以下のとおりです。

総合評価

4.8/5

武則天 (Zetian Wu) The Legend

  • 繊細で伸びやかな高音
  • 粘り気のある迫力を持った低音
  • 艶感のあるハリの良いボーカルライン
  • 安定した装着感
  • 付属品がかなり充実している
  • プラグが4.4mmバランス固定

4.9

高音

4.8

中音

4.8

低音

4.8

解像度

4.7

迫力

4.7

装着感

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
高域は繊細
低域は迫力
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り

前モデルの武則天だと高域が物足りないと感じていた方も、初めて武則天を聴いてみたいという方も、今回の武則天 The Legendはとても良い選択肢になると思います。

高域の繊細さや伸びやかさを重視したい、けど迫力も欲しい! けどボーカルもハリ良く出て欲しい! そんなワガママに応えてくれるイヤホンです。 ぜひ専門店やオーディオイベントなどで一度聴いてみてください。

Amazonを含め公式ショップで買うと、数量限定で武則天 キーホルダーとオリジナルトートバッグもついてくるみたいなので、購入の際はこちらで検討してみてください。

以上! 武則天 (Zetian Wu) The Legendのレビューをお送りしました。

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