こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
コスパの高さで定評のあるSOUNDPEATSから、ワイヤレスヘッドホンの最新モデル「Space Pro」が登場しました。

価格は8980円ですが、Amazon プライムデーセールで7,184円となっていて、さらにクーポンで安くなります。
- 40mm+10mm 同軸デュアルドライバー!
- 有線/無線両対応のHi-Res認証・LDAC対応
- USBオーディオにも対応
- 最大47dBのノイズキャンセリング
- 最大151時間連続再生&急速充電!
- 価格は8,980円→クーポンでさらに安く
早速使ってみましたけど、6000円〜7000円台のワイヤレスヘッドホンと考えたら、相当音質良いですよ!
今まで紹介してきた1万円以下のワイヤレスヘッドホンと比べてもレベルが違いますね。
今回はSOUNDPEATSさんより紹介用にエントリーモデルの「Space」と合わせて提供いただいたので、比較しながらSpace Proの実力をチェックしていきましょう。
YouTube版はこちら
Space Pro 外観・付属品
それではSpace Proの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
パッケージはこちら。いつも紹介しているSOUNDPEATSのワイヤレスイヤホンのパッケージをそのまま大きくしただけって感じですね。

開封するとこんな感じ。

付属品

- アプリマニュアル
- 取扱説明書
- USB-C to Cケーブル
- 3.5mmケーブル
USB-C to Cケーブルがついてくるのはありがたい!
本体
本体はこちら。

ハウジングが合皮っぽい素材になっていて、安価なモデルでありつつも上質さが漂うようなデザインになっています。

また合皮素材のおかげでハウジングの傷や汚れが目立ちにくくなったのもいいですね。
イヤーパッドは低反発ウレタン素材を採用。パッドはかなり柔らかめ。この価格にしてはとても上質です。

アームは段階式で調整が可能。

上部のヘッドバンドも合皮素材になっていますね。

ヘッドパッドはやや反発性の高い素材になっています。

前作のSpaceと比べるとこんな感じ。

イヤーパッドは少し薄くなり、ヘッドパッドは少し肉厚になりましたね。
ハウジング部やヘッドバンド部の素材も異なりますね。Space Proの方が高級感がある。
ボタン部の配置はおおよそ同じですが、そもそもイヤーカップの形状が全然違うので、上位モデルとはいえ同じ金型を使っているわけでもないようです。
最後に重さですが、288gと低価格帯のワイヤレスヘッドホンとしては重ためです。

Space Pro、Spaceを比較すると
製品名 | Space Pro | Space |
---|---|---|
ドライバー方式 | 40mm+10mm同軸デュアルドライバー | 40mmダイナミックドライバー |
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC | SBC、AAC |
Bluetoothバージョン | 5.4 | 5.3 |
最大持続時間 | ノーマルモード:151時間 ANCモード:56時間 | ノーマルモード:123時間 ANCモード:61時間 |
急速充電 | 5分で4時間 | – |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
ノイズキャンセリング | 最大-47dB対応 | 最大-35dB |
外音取り込み | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
ムービーモード | 対応 | – |
ゲームモード | 対応(77ms 低遅延) | 対応(65ms 低遅延) |
専用アプリ | 「PeatsAudio」対応 | 「PeatsAudio」対応 |
通常価格 | 8,980円 | 6,980円 |
Space Pro レビュー
装着感|パッドが上質で痛みが発生しにくい
Space Proの装着感についてですが、価格にしてはイヤーパッド・ヘッドパッドが上質で、長時間装着していても痛みが発生しにくいように感じました。
実際に装着してみるとこんな感じ。レザー調のハウジングとマットな質感のおかげでチープ感もそこまでないですね。

前から見ても飛び出し感は少なめ。

低価格帯のヘッドホンにありがちなパッドのぺったんこ感や、装着時の軋みのようなものもなく、1〜2万クラスのヘッドホンかのように上質に包み込んでくれますね。
Spaceと比べても装着時の耳の隙間をつくらず、しっかり密閉できているように感じます。
この価格帯のヘッドホンとしては装着感はとても良いほうだと思います。
欲を言えば、ヘッドホンを外した時に自動で再生が止まる「自動装着検出機能」が欲しいですかね。この価格帯だと仕方がないですが……。
装着感 | (4.6) |
音質|1万円以下の中ではレベルが一歩上
Space Proの音質についてですが、他の1万円以下のワイヤレスヘッドホンと比べてもレベルが一歩上のように感じましたね。
価格を考えればかなり音質は良いと思います。
エントリーのSpaceもなかなか良かったですが、Space Proの方がもっと分離感が良くてタイトで一聴して”音が良い!”と感じられます。
今回はiPhoneでAAC接続での検証と、XperiaⅥを使ってLDACでの接続でも検証しました。
Space Proの音の特長は次のとおりです。
4.0
高音
4.0
中音
4.0
低音
音の傾向
音の傾向は弱ドンシャリ傾向のサウンド。
SOUNDPEATSらしく中高域はとてもクリアでスカッとした明るいチューニングです。
音場
音場についてはふつう〜やや近めな印象。
全体的に音が迫ってくるようなパワフルな鳴り方をしますね。
高音
印象的だったのが高音の分離感の高さ。
同軸デュアルドライバーの影響か、分離感がこの価格にしてはとても高く、音が被りがちな中高音〜高音をしっかり分離して表現します。
いい意味でヘッドホンらしくないというか、複数ドライバー搭載のイヤホンで聴いてるような感覚です。下位モデルのSpaceはこの高域がもっと団子っぽく聴こえます。
高域の質感は少し硬めでありつつも刺さり感は控えめで、フレッシュに鳴らすような印象ですね。
弦楽器・管楽器よりもエレキギターやシンセサイザーなど歯切れの良い電子サウンドの方が得意なように感じました。
中音
ボーカルが近めで、低音・高音側に埋もれることなく輪郭がクッキリとした歌声を聴かせますね。女性ボーカルはとくに映えますよ。
同じ帯域の音は少し団子っぽく聴こえますが、中高域〜高域側はしっかり分離できているような感覚です。
低音
低音は低価格帯にありがちなモワっと広がる感覚もなく、タイトな迫力で表現しますね。
ただ低音の沈み込みは浅めで、上質さよりも迫力やレスポンスに振ったような鳴り方です。
迫力や音の厚みは確保しつつ、主役は中高音に譲っているような感じですね。
ただ、ノイズキャンセリングをONにするとドッシリとした迫力が加わるようになります。OFFとONで低音が全然違う……。
屋外だったらノイズキャンセリングONの方がちょうどいい低音の量感になりそうですが、人によっては低音が多いと感じるかもしれません。
おすすめのジャンル
おすすめのジャンルはロックやポップス。
歯切れが良くレスポンスの良い音なので、YOASOBIやミセスなどBPMが早めの最新チャート曲との相性は良いです。
USBオーディオも使える
ワイヤレスでも音質は十分良いのですが、Space Proさんはなんとこの価格でUSBオーディオも使えます。

USBオーディオとはパソコンやスマホとUSB-Cケーブルで接続することで、ロスレス&遅延なしで音楽を聴けるようになる機能のこと。
当たり前についている機能のように思いがちですが、某大手のフラッグシップヘッドホンでもUSBオーディオに対応していないものもあります。低価格帯だと貴重。
実際にUSBオーディオで聴いてみると、高域のちょっとしたザラつきが解消され、中域にも厚みや情報量が増え、より緻密な音になります。
自宅でゆったりと聴ける場面であれば、積極的にUSBオーディオを使うことをおすすめします。
ノイズキャンセリング|最強ではないが実用的
ノイズキャンセリング性能は1万円以下で比較すると最強ではないが、実用的なレベルのように感じました。
エントリーモデルのSpaceと比べても、明らかにSpace Proの方が強いですね。
低域側はわりとしっかり目にカットしてくれますが、中高域側の人の話声や空調音は少し残るように感じますね。
ただ、音楽を流しておけば、割と気にならないレベルまで遮音はしてくれます。
ノイズキャンセリング | (4.0) |
外音取り込み|イマイチ
対して外音取り込み機能はイマイチで、音楽を止めた状態でも相手が何を言っているか聞こえにくいように感じます。ここはSpaceとほぼ同じです……。
ON/OFF時の違いもわかりにくく、声の帯域ではない高域帯だけが聞こえやすくなったように感じましたね。
この点は明確にイマイチだと感じました。
外音取り込み | (3.0) |
操作性
SOUNDPEATS Space Proの操作は本体下部の物理ボタンで行います。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | 電源ボタンを1回押す |
曲送り | 音量+ボタンを長押し |
曲戻し | 音量-ボタンを長押し |
音量を上げる | 音量+ボタンを1回押す |
音量を下げる | 音量-ボタンを1回押す |
外音モードの切り替え | ANCボタンを1回押す |
音声アシスタント | 電源ボタンを2回押す |
低遅延モード | 電源ボタンを3回押す |
ペアリングモードへの移行 | 電源ボタンを長押し |
物理ボタンなので誤操作の心配はありませんが、
外音モードの切り替えも1回ボタンを押すだけなので簡単です。
ただ、切り替え時にノイズキャンセリングON→OFF→外音取り込み→ノイズキャンセリング……とOFFを一度挟んでしまうのは残念。
ここはアプリで「OFF」を挟むか挟まないかの設定をユーザーに選ばせてほしいところ。
ちなみに操作した時の「ポンっ!」という音が大きめに感じますが、アプリで小さくできます。

アプリでできること
アプリでできることは次の通り。
- ノイズキャンセリングモードの変更
- 外音取り込みモードの切り替え
- ムービーモードのON/OFF
- マルチポイントのON/OFF
- ゲームモードのON・OFF
- イコライザーの変更
- アダプティブイコライザー
- ファームウェアアップグレード
- 音声ガイダンスの言語設定
- 音声ガイダンスの音量調整
ムービーモードは音が広がるような感覚はありますが、その代わり低音が薄く広がるような感じにはなりますね。ライブ音源には向いていますけど、低音の迫力はそのままにしてほしかった。
アダプティブイコライザーは聴覚検査を行い、その後自動で自分にぴったりなイコライザーを作ってくれる機能ですが、精度はイマイチで好みの音になることは稀ですね……。

その他プリセットのイコライザーや

±6dB 9バンドのカスタムイコライザーも用意されているので、好みの音に調整できますね。
アプリの導入は必須ではありませんが、ファームウェアも配信されていますので、とりあえずダウンロードしておくことはおすすめします。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動についても問題なさそうです。
電源をONにした瞬間にあらかじめ接続しておいたXperia 1ⅥとiPhone 15 Proに繋がりました。2台目への接続がめちゃめちゃ早いです。
ただLDACとマルチポイントの併用ができないのは残念……。接続が安定しにくくなるのはわかるんですけど、毎回設定を切り替えるのもめんどくさいので併用できるようにしておいてほしいです。
通話品質について
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてください。
うーん、ノイズはほどほどに取れていますけど、音声はややガサついていますかね?
マイク性能は普通くらいかと。
通話品質 | (3.8) |
ゲームも普通にプレイできる
Space Proは低遅延モード(電源ボタンを3回押す)を搭載しており、スマホゲームをする時も遅延を少なくしてプレイできます。
音ゲーをしてみましたが意外とタップのタイミングが合う印象で、高スコアを狙わなければ十分なほど。FPSも問題なくプレイできますね。
また、低遅延モードにしなくても動画鑑賞であればほぼ遅延がないため、YouTubeやアニメを見ても違和感なく見ることができますね。
Space Pro まとめ
Space Proをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
Space Pro

- 1万円以下のワイヤレスヘッドホンの中で音質はかなり良い方
- 良好な装着感
- 最長151時間連続再生可能な再生時間
- マルチポイントの切り替えが早い
- ゲームモード搭載で手動で切り替え可能
- LDAC、USBオーディオ対応
- ノイキャンは実用的
- 外音取り込みが聞こえにくい
- 外音モード切り替え時に「OFF」を挟む
- ノイキャンON時の低音の変化が激しい
- LDACとマルチポイントの併用ができない
- 欲を言えば自動装着検出機能が欲しい
4.0
高音
4.0
中音
4.0
低音
4.6
装着感
4.0
ノイズキャンセリング
3.0
外音取り込み
3.8
マイク性能
4.0
利便性
Bluetooth | 5.4 | 最大再生時間 ANC ON時 | 56時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | 充電時間 | 5分で4時間 |
ドライバー | 40mm+10mm 同軸デュアルドライバー | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 3Dオーディオ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | 保証 | 1年 |
Space Proはこんな人におすすめ
- 予算1万円以下でワイヤレスヘッドホンを探している
- とくに音質にこだわりたい
- ロック・ポップスを好んで聴く
いや〜これは1万円以下のワイヤレスヘッドホンの中ではかなりおすすめですよ! 2025年7月までで試した中では音質で選ぶならイチオシだと思う。
同価格帯のワイヤレスヘッドホンと比べても明らかに音質が良いんですよ……。しかもLDACとUSBオーディオもついているでしょ?
その上でノイキャンもまあまあ実用的だしゲームモードもついているし、マルチポイントも使えるし、利便性もなかなか高め。
外音取り込み機能がイマイチなのは気になりますが、それでも価格を考えれば完成度はかなり高いと思います。
クーポンでさらに安く買えるので、1万円以下でワイヤレスヘッドホンを探している方はぜひ検討してみてください。
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