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隠れた名機 ORIVETIブランド初のハイエンドモデル「OH700VB」を試す OD100・OD200との比較も

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回はORIVETIより、有線イヤホンのフラッグシップモデル「OH700VB」を紹介します。

6基のバランスド・アーマチュア・ドライバーダイナミック・ドライバー1基を搭載した7ドライバー構成で、チューニング変更用スイッチによって2つの音色を楽しめる有線イヤホンとなっています。

価格は99,000円+ポイント10%と同ブランドではフラッグシップモデルとなっています。

ORIVETIといえば初代の「PRIMACY」を昔に聞いてとても好印象だったのですが、それ以来ORIVETIブランドは聴いてませんでしたね……。

今回は代理店のナイコムさんよりOH700VBと、比較用にエントリークラスの「OD100」とミドルクラスの「OD200」も貸し出しいただいたので、実機を使って紹介していきます。

ぜひ、最後までご覧ください。

▼動画版はこちら▼

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

OH700VB 外観・付属品

それではOH700VBの外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

OH700VBのパッケージはこちら。正方形型のパッケージで価格だけはあってさすがの高級感。

開封するとこんな感じ。付属品が2段に分かれて収納されています。

付属品

付属品一覧
  1. ケーブル
  2. プラグ3 種(2.5/3.5/4.4mm 端子)
  3. シリコンイヤーチップ(S/M/L 各2ペア)
  4. フォームイヤーピース(S/M/L 各1ペア)
  5. 本革キャリーケース
  6. クリーニングブラシ

イヤーピースはがそれぞれ素材の異なるものが3ペアずつ付属していてとても豊富。

ケースも本革仕様と価格だけはあって豪華。

本体・ケーブル

ハウジングは職人の手によってハンドメイドで制作されているみたいですが、素材は不明。ウッド調のシックなデザインでかっこいい。

シェルの配色は暗めのクリアパープルで、中の構造も少しだけ見えます。

ケーブルは着脱も可能で、コネクタはフラットタイプの2pinを採用。

金属ノズルを採用しており、音導管は3ウェイ構造。

ケーブルは8芯銀メッキOFCケーブルを採用。めっちゃしなやかで取り回しも良いです!

チャコールシルバーっぽい配色に暗めのインディゴブルーのような配色のケーブルも混ざっていて、とてもかっこいい。なんでも高級車のカラーリングをイメージしているとかなんとか。

コネクタは埋め込み型の2pinを採用。本体側はフラットなのに……。

でもコネクタの配色とウッド調の素材、そしてロゴが超絶かっこいい。個人的コネクタデザイン部門大賞作品。

耳掛け部は形状固定型。

分岐部はアジャスタ付きで、こちらもコネクタ同様にシックでカッコイイデザイン。個人的分岐部デザイン部(ry

プラグは引っ張るだけで取ることができ、付属の4.4mmや2.5mmバランスプラグと気軽に交換することも可能です。

プラグもウッド調のデザインで超かっこいい。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

内側のパープルシェルはそこまで好きじゃないですが、それ以外のハウジング、コネクタ、ケーブル、プラグにかけてのデザインがとてもシックでかっこいいですね。

OH700VBの概要・スペック

スペック一覧OH700VB
形式カナル型
ドライバーカスタムバランスドアーマチュアドライバー ×6(高音×2/中音×4)
カスタムダイナミックドライバー ×1
インピーダンス 12Ω
再生周波数帯域20 ‒ 20kHz
音圧感度112±3dB
ケーブル洗剤8芯銀メッキOFCケーブル
プラグ形状2.5 / 3.5 / 4.4mmプラグ
コード長約1.25m
重量重量 (ケーブル含む) :約35g
重量 (ケーブル含まず):約10g(両側)
リケーブル対応2pin
リモコンマイク×
保証期間1年

OH700VB レビュー

装着感について

装着感はなかなかに良好です。実際につけてみるとこんな感じ。

前から見たらこんな感じ。

イヤモニのように耳の形状に沿ってぴったりとフィットしている印象。周りの音もわりとシャットアウトできています。

純正ケーブルも取り回しもよく、タッチノイズも気にならないので、装着感は不満なしですね。

装着感(4.5)

音質について

OH700VBの音質ですが、個人的にはかなり好印象でしたね! というかボクが普段聴く楽曲との相性が良くて、音もとても好みでしたね。

いま所持している同価格帯あたりの有線イヤホンとも聴き比べてみましたけど、10万円以下という括りではTOP3に入るくらい好きでしたよ。

OH700VBの音の特長は次のとおりです。

音の特長

10万円以下の有線イヤホンを基準とした評価軸です

4.9

高音

4.9

中音

4.9

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
スイッチング下
スイッチング上
高域寄り

音の傾向はやや寒色系ですが音は硬質になりすぎず、ニュートラルでバランスの良いサウンド。音の粒立ちも良く、非常に高解像度でスピーディーに現代的な音で鳴らします。

かといってモニター調というわけでもなく、ほどよくリスニングライクに聴かせますね。

音場は横方向に広い印象。抜けるような広大な音場感ではなく、定位感よく外から内に迫るようなダイナミックな音場という感覚でしょうか。

高域はキラキラとした硬質な音を鳴らしつつもキツさや刺さり感は一切なし。粒立ちの良さの中に少しの余韻感を加えてウェットに鳴らすような感覚です。ハイハットやアコギギターの弦の爪弾く音、シンセサイザーの音なんかが得意。

ボーカルは近めで同価格帯の中でもとても明瞭でハキハキとした印象。女性ボーカルはとくにハツラツとしたフレッシュな声で聴かせてくれてますね。アニソンとの相性はとくに良いかと。

低域はズンと鳴らすような瞬発的な迫力で聴かせますね。中低域も広がりすぎずにゴリゴリとしたベースラインを跳ねるように鳴らしてくれます。どちらかといえばサブベースよりもバンドのエレキベースのような周波数が低すぎない音の方が合うように感じました。

低域はかなり深いところまで出るみたいで、オーケストラのようなレンジの広い楽曲を聴くと、その低音の深さと迫力をしっかり体感できると思います。

音のレスポンスも早く解像度もとても高いため、音数がかなり多くてBPMの速い楽曲でも余裕で全音を再現できますね。TKソロを含む凛として時雨はかなり得意です。

スイッチング機能で音がかなり変わる

スイッチング機能による音の変化が顕著ですね。

上方向に切り替えると中高域が明瞭で、ボーカルとシンセサイザー・ギターなどをキレ良く鳴らす音に。フラットなモニターサウンドに近づくような印象ですね。

下方向に切り替えると低音に締まりと迫力が加わったダイナミックなサウンドに変化します。バンドサウンドだとベースラインにフォーカスが当たるような感覚になります。

結束バンドを聴くと、上方向だとぼっち(ギター)の音がメイン、下方向だと山田(ベース)がメインに聴かせるような感じですね。

スイッチング機能って今まで使ってきたものだと、結局気に入った方しか使わなくなることが多くてスイッチ自体が邪魔になることが多いのですが、OH700VBはどちらの音も好きですね。

かなり音の傾向が変わるので、ちゃんと「ひとつのイヤホンで二つの音を楽しめる」を体現できているように感じました。

OD200やOD100と比べると

下位モデルのOD200とOD100も一緒にお送りいただいたので、こちらとも比較してみましたが、当たり前ですけどあきらかにOH700VBの方が良いですね。

OD100は硬質なV字型のドンシャリサウンドという感じですが、OH700VBの傾向と同じくボーカルラインも明瞭。

音の傾向的にはOD200のシルバーノズルを装着したものを最上位クラスに良くしたものがOH700VBって感じですね。もっと解像度感が高くてキレも良く、レンジもさらに広がっています。

OD100もOD200もなかなかの完成度だと思いますが、価格を考慮しても個人的にはOH700VBは一番評価が高かったですね。

得意なジャンルは

得意なジャンルはスイッチングを上方向にすると邦楽ロックやアニソン、音数の多いポップスなどとの相性が良く感じましたね。軽快でBPMの速い楽曲との相性が良いです。先ほども例に挙げた「結束バンド」はとくにピッタリでした。

下方向だとEDMやエレクトロ、あとは重厚なロックサウンドとの相性が良く感じましたね。「YOASOBI」なんかは下方向の方が良く感じました。最新チャート曲は基本なんでもOKって感じです。

ただ、どんな音でもスナップ感の良い音でキレよく鳴らしてしまうため、星野源や藤井風、宇多田ヒカルなどをしっとりと聴きたい場合も元気になりすぎる印象はありましたね。ただ、ボーカルを軸に聴くならおすすめ。

ジャズやクラシックでも現代的な音になる印象で、昔ながらのアナログ感の溢れる音でしっとりと聴かせるのは苦手ですが、高解像度で鮮明に鳴らすのは得意です。

あと、意外と大編成のオーケストラが得意です。伸びの良い高音とスナップ感の良い迫力のある低音がオーケストラにマッチしますね。

バーチャル試聴

YouTube版ではダミーヘッドによるバーチャル試聴も行っています。

気になるところ

最後に気になるところですが、スイッチの耐久性が少し心配という点でしょうか。

気軽に2つの音を体感できるのは良いと思うのですが、ハウジングにスイッチがあると負荷が掛かった時に折れてしまわないかと不安になります。

また、イヤホンの装着位置を調整するときに、このスイッチ部分に触れてしまって邪魔に感じることもあるんですよね。

今までこの手のスイッチが折れている事象をいくつか見てきたので、少し心配ではあります。

OH700VB まとめ

OH700VBをまとめると以下のとおりです。

総合評価

4.8/5

OH700VB

  • キレの良いニュートラルなサウンド
  • ボーカルラインがとても近くて明瞭
  • 低音の深みと迫力がすばらしい
  • 二つの音を楽しめる
  • 筐体・ケーブルともに質感が高い
  • デザインがかっこいい
  • 付属品が充実している
  • スイッチング機能の耐久性が心配

4.9

高音

4.9

中音

4.9

低音

4.8

解像度

4.9

迫力

4.5

装着感

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
スイッチング下
スイッチング上
高音寄り

OH700VBはこんな人におすすめ

こんな人におすすめ
  • 予算は10万円以内
  • 最新チャート曲、またはオーケストラを好んで聴く
  • 高解像度でキレの良い音が好み
  • ボーカルを軸に聴くことが多い

前評判をあまり見かけなかったので、正直そこまで期待はしていなかったんですけど、予想を超えてすばらしい実力でしたね。

ボクが普段聴く音楽との相性がよかったり、自分の音の好みにピッタリとハマったのも高評価の理由です。主観ゴリゴリなんであくまで参考程度に。

海外のHead-Fiでもかなり評価も高いみたいですし、もっと評判になっても良い実力のように感じましたね。かなりおすすめです。

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