こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はNICEHCKの限定モデル。NX8、NX8 Special Editionに続く、NXシリーズの最高峰モデル「NICEHCK NX8Ti」を紹介します。

先に試させてもらいましたけど、過去のNX8シリーズと比べてかなり進化していました。
NiceHCKのミドル価格帯なら一番好きでしたよ。
- 1DD(チタン合金ダブルマグネット10mm)+ 6BA + 1PZTの8ドライバートライブリッド構成
- チタン合金レーザー彫刻パネル搭載で高級感のあるデザイン
- 6N単結晶銀の内部配線 + Rubycon製フィルムコンデンサー採用
- 7N単結晶銅太径ケーブル(チタン合金コネクタ・OFC金メッキプラグ)
- 2種類の交換式ノズル(真鍮金メッキ / チタン合金)で音の方向性を選べる
- 複数種のイヤーピース標準付属(NICEHCK 07/08/C04、ブルーシリコン)
NX8Tiは、NX8の8ドライバー構成を基盤に、ドライバー選定・内部素材・製造プロセス・ケーブル・チューニング・付属品を全方位的に刷新したフラッグシップモデルとなります。
今回はNICEHCKさんより紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力か検証していきましょう。
▼動画版はこちら▼
NICEHCK NX8Ti 外観・付属品
それではNICEHCK NX8Tiの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
NX8Tiのパッケージは限定版らしいプレミアムなデザイン。めちゃんこでかい。明らかに他のNXシリーズと力の入れようが違う。

開封するとこんな感じ。

付属品|イヤーピース複数種、交換式ノズル2種、ケーブルなど

- イヤーピース(NICEHCK 07/08/C04、ブルーシリコン)複数種
- 交換式ノズル 2種(真鍮金メッキ / チタン合金)
- 7N単結晶銅ケーブル(0.78mm 2Pin、太径仕様)
- キャリングケース
- マニュアル
イヤーピースはNICEHCK 07/08/C04にブルーシリコンと複数種が付属しており、フィッティングの自由度が高いです。

そして目玉が交換式ノズル。真鍮金メッキノズルはウォーム寄りのサウンド、チタン合金ノズルは分析的なサウンドと、音の方向性をガラッと変えられるのが面白いポイント。

豪華なキャリングケースまでついてきます。

本体・ケーブル
NX8Tiのイヤホン本体はチタン合金レーザー彫刻パネルが特徴的なスタイリッシュなデザインに。

音波曲線からインスピレーションを得たデザインで、CNC研磨・サンドブラスト・レーザー彫刻など複数の精密工程を経て加工されています。
NX8やNX8 SEの3Dプリント樹脂プレートと比べると、めちゃめちゃデザインは良くなっていますね。今回のタイプの方が断然好き。

プレートは金属ですが、内側は他のNXシリーズ同様に樹脂筐体となっていますね。内側の設計は他のNXシリーズと変わりはなさそう。

ケーブルは着脱可能で、本体側のコネクタは0.78mmのフラットタイプ2Pinに対応。

ノズル部は交換式で、真鍮金メッキとチタン合金の2種類から選べます。ネジ式でクルクルと回していくと外れます。

デフォルトではチタンノズルがついてきます。
ケーブルは7N単結晶銅の太径仕様。NX8の銀メッキOCCケーブルからグレードアップしており、金具部にはチタン合金を採用して本体側とのデザイン統一を図っているようです。

めちゃめちゃ太いですが、取り回しは意外と悪くはないです。ただ、そのエナメルな質感をどうにかしてほしかった。もうちょっとマットでカッコよくして……。
コネクタ部

耳掛け部は形状記憶型になっており、安定した装着感を得られます。
分岐部にはケーブル長を調整するアジャスターが付いています。

プラグは3.5mmと4.4mmから選択可能。購入時にお好みのプラグを選べます。今回は4.4mmプラグタイプをお送りいただいています。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

ケーブルがぶっとくてエナメルっぽい妙に艶感のあるデザインなのが気になりますけど、本体側はカッコいいとは思います。
NICEHCK NX8Tiの概要・スペック
NX8Tiのスペックを、NX8・NX8 Special Editionと比較してみました。
| スペック | NX8Ti(限定版) | NX8 | NX8 SE |
|---|---|---|---|
| ドライバー | 1DD + 6BA + 1PZT (チタン合金DD + 新設計BA) | 1DD + 6BA + 1PZT | 1DD + 6BA + 1PZT |
| インピーダンス | 18Ω | 19Ω | 19Ω |
| 感度 | 112.3dB/mW | 111dB | 109dB |
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜30kHz | 20Hz〜30kHz | 20Hz〜30kHz |
| パネル素材 | チタン合金 (レーザー彫刻) | 3Dプリント樹脂 + アルミ合金 | 3Dプリント樹脂 + アルミ合金 |
| 内部配線 | 6N単結晶銀 | 銅線 | 銅線 |
| クロスオーバー | Rubycon製 フィルムコンデンサー | 標準コンデンサー | 日本製 フィルムコンデンサー |
| ケーブル | 7N単結晶銅 (太径・チタン合金コネクタ) | OCC銀メッキ | OCC銀メッキ混合 |
| ノズル | 2種類交換式 (真鍮 / チタン合金) | 1種 (フィルター交換可) | 1種 |
| プラグ | 3.5mm / 4.4mm 選択可能 | 3.5mm / 4.4mm 選択制 | 3.5mm / 4.4mm 交換式 |
| コネクタ | 0.78mm 2Pin | 0.78mm 2Pin | 0.78mm 2Pin |
ドライバー構成は3モデルとも1DD+6BA+1PZTの8ドライバーで共通ですが、NX8TiはDDをチタン合金仕様に、BAは新設計カスタムBAに、クロスオーバーにはRubycon製フィルムコンデンサーを採用しています。
外装もチタン合金パネルに格上げされ、内部配線が6N単結晶銀、ケーブルが7N単結晶銅太径と、NX8・NX8 SEから全方位で進化しているのが分かります。
特に交換式ノズル2種が付属するのはNX8Tiだけの強みで、1本で2つの音の方向性を楽しめます。
NICEHCK NX8Ti レビュー
装着感|NX8譲りの収まりの良さ
NX8Tiの装着感はNX8同様の良さです。
8ドライバー搭載ながらシェルのサイズ感はコンパクトで、耳の中にスポッと収まるフィット感がありますね。
実際に装着してみるとこんな感じです。

前から見るとこんな感じ。耳からの飛び出しも控えめですよ。

長時間装着しても耳が痛くなりにくく、遮音性も良好でしたね。
イヤーピースが複数種付属しているので、自分の耳に合うものを見つけやすいかと思います。個人的にはNICEHCK 07がフィット感と音質のバランスが良かったです。
| 装着感 | (4.0) |
音質|NX8の美点を磨き上げた正統進化系サウンド
NX8Tiの音質についてですが、NX8シリーズの最高峰みたいな音していますね。ボクも今までのNXシリーズの中では一番好みでした。
つうか、NichHCKの中だとハイエンドクラスの「Rockies」の次くらいに好き。
NX8→NX8 SEの進化が「1.2」だとすれば、NX8→NX8Tiの進化は「1.5」って感じのレベルアップ具合です。結構レベルアップしています。
- DAC:MOONRIVER III
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続
- イヤーピース:NICEHCK 07
- エージング:100時間ほど

NX8Tiの音の特長は次のとおりです。※チタン合金ノズル装着時
4.8
高音
4.9
中音
4.7
低音
音の傾向
NX8Tiの音の傾向はNX8、NX8SEと同系列のニュートラル〜弱ドンシャリサウンド、NX8の特徴的な中域の滑らかさを軸に、チタンならではの硬質さとちょっとした余韻が加わったようなクールビューティー系のキレの良い音。
NX8で感じた解像度の高さ、ボーカルの艶やかさ、中域の滑らかさは継承しつつ、音の傾向を少し変えて、レンジも向上していて、全体的にブラッシュアップしています。
HIMALAYAのように一体感のある音でもなく、Rockiesのように広大かつ超高解像度な音でもなく、NX8シリーズとしての音の傾向はそのままに極限まで突き詰めたかのようなイヤホンです。
音場
音場はNX8よりやや広がりを感じますね。なんというか、余韻が加わったのと、解像度が上がったおかげで見渡しが良くなって、結果的に広がったように感じるってところでしょうか。
低域も奥行き側に広がるようにもなっていて、各音の位置関係も把握しやすいです。
HIMALAYAとは違って全体的に迫ってくるような勢いのある音なので、
高音
高音域は元のNX8にあったPZTドライバーによって超高域までスパッと伸ばす、透明感のある抜けの良いサウンド。NX8ではニュートラルだった高域にカチッととした質感が加わり、硬質さとキレが加わったような感覚。
NX8や、高域が改善されたNX8SEと比べてても、レンジがさらに広がっているような感覚で、余裕を持って高域を上伸ばしつつ、解像度もよりアップしています。
今までのNX8シリーズは高域が少し無機質だったのが気になっていましたが、NX8Tiはとても気持ちの良いキレのある高域になりましたね。
アコギの弦の音にも金属の響きがリアルに加わるようになり、シンセサイザーの音も煌めくようになって、高解像度になりつつも美しく聴かせるようになりました。
中音
個人的に他のNXシリーズとの一番違いを感じたのは中音域。
元のNX8も低域と高域の主張が多いのにも関わらず、ボーカルもしっかり前に出てくるようなタイプでしたが、高域がよりクリアになったおかげでボーカルもより上まで自然に伸びるようになっています。
チタンのおかげかわかりませんが、ジャブ的な余韻を持つようになり、ボーカルに艶感が生まれて、より美しく音楽的に鳴らすようになりましたね。NX8とNX8Tiで女性ボーカルやピアノの音で聴き比べると、明確に違いがわかります。
また、高域と同様にカリッとした輪郭を持つようなり、より解像度も向上しているように感じましたね。
NX8のボーカルってHIMALAYAと違って、とても近くてグッと迫ってくるような聴かせ方だから好きなんですよね。そこに余韻が加わってくれたおかげで、もっとちゅき。
低音
低音は今までのNX8と比べて、よりタイトに、より沈み込むようになっていますね。
NX8は元々低音をズンズンと鳴らすようなタイプではないので、控えめながらもリズムは体で感じれるような迫力のある音でしたが、よりレンジが低くなることでベースの下限をより感じ取りやすくなりますね。
量感は控えめでモニター的な方向性ですが、質の良さはしっかり感じられます。
低音のパンチ力を求める方には少し物足りないかもしれませんが、解像度重視の方にはちょうど良いバランスかと思います。
おすすめのジャンル
おすすめジャンルはロックやポップなど疾走感のある楽曲全般ですかね。
エレクトロやヒップホップなどでズンズンと鳴らすようなタイプではないため、YOASOBIのようなエレクトロチューン系ではなく、ヨルシカやずっと真夜中でいいのに。のような多彩な楽器を使った楽曲の方が得意なように感じましたね。
高域の粒たちがよく、アコギの爪弾く音やシンセのキラキラとした音が得意なので、BUMP OF CHICKENや Mr.Childrenもおすすめ。
ノズルの比較
NX8Tiには2種類の交換式ノズルが付属しており、それぞれの特性は以下のとおり。
真鍮金メッキノズル:中低域の雰囲気を高め、ボーカルにより艶感を加えるウォーム系チューニング。ポップス、ジャズ、スローバラードに向いています。声の温かみや余韻を大事にしたい方にはこちらがおすすめ。
チタン合金ノズルの:中〜高域の解像度とレスポンスを強化。中低域はタイトで、空間表現は定位感が優れます。幅広いジャンルに対応できるバランス型サウンドですね。
個人的にはチタン合金ノズルのほうがNX8Tiの真価を発揮できる印象。全体のバランスが良く、音の見通しが良いので万能に使えます。一方、ボーカルメインで聴く場合は真鍮ノズルの温かみが心地良いので、バラード系などしっとりと聴きたい時は真鍮タイプに切り替えるのもアリだと思います。
総評
NX8と比べると、全体的な情報量と繊細さが明らかに向上しています。NX8の良さだった中域の滑らかさはしっかり受け継ぎつつ、高域の伸びと低域の制動力が加わったことで、よりバランスの取れたサウンドに仕上がっていますね。
NX8 SEと比べても、内部配線やクロスオーバーのグレードアップによる音の密度感の違いは明確。特に空間表現と分離感の向上が顕著で、ワンランク上のリスニング体験ができます。
NICEHCK NX8Ti まとめ
NICEHCK NX8Tiをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
NICEHCK NX8Ti

- NX8の良さを最大限まで引き出した
正統進化のサウンド - NX8に硬質さと余韻が加わり、より音楽的になった
- イヤーピースの種類が調豊富
- 2種類のノズルで音の方向性を選べる
- チタン合金パネルデザインがかっこいい
- ケーブルが太く、エナメル感が気になる
4.8
高音
4.9
中音
4.7
低音
4.8
解像度
4.5
迫力
4.5
装着感
いや〜今回のNX8Tiめっちゃ良かったですね! 間違いなく今までのNX8シリーズの中で一番好き。デザイン込みで。
NX8の高解像度かつ勢いのある音の傾向はそのままに、解像度やレンジも向上しつつ、少し余韻を加えて味気のある音になっていて、かなり好みの音でした。個人的にはHIMALAYAよりはNX8Tiの方が好きかな。
NX8やNX8 SEの音が気に入っている方のアップグレード先として、あるいはミドルクラスの有線イヤホンで解像度と中域の美しさを両立した1本を探している方にはかなりおすすめできるイヤホンだと思います。
以上! NICEHCK NX8Ti 限定版のレビューをお送りしました。
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