こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は中国のオーディオブランド「Hidizs(ヒディス)」より、4BA搭載なのに199$で買えるコスパに優れた有線イヤホン「MD4」を紹介します。
最大の特長は「4つのチューニングに切り替えられる」機能が備わっているという点。
本体上部にチューニング切り替え用のスイッチが2つ備わっており、ON/OFFを切り替えることで、ひとつのイヤホンで4つの音を体感できるユニークなイヤホンです。
10万クラスの有線イヤホンだと備わっていることが多い機能ですが、そのチューニング機能を約2万ほどで備えるあたり、かなりのコストパフォーマンスの高さを期待できそうです。
ただ、最終的な評価は「どれだけ音質が良いか」なので、しっかり検証していきたいと思います。
今回はレビュー用にメーカー様からデモ機を提供いただいたので、実機を使ってレビューしていきます。
ぜひ、最後までご覧ください!
総合評価
4.0/5
Hidizs MD4
- 解像度が高く刺激のないサウンド
- チューニングを4つ切り替えられる
- 付属品が充実している
- 低音の迫力、量感が控えめ
- Bassチューニングがイマイチ
4.3
高音
4.3
中音
4.1
低音
4.4
解像度
3.8
迫力
4.0
装着感
▼動画版はこちら▼
Hidizs MD4 スペック・外観・付属品
スペック
スペック一覧 | MD4 |
---|---|
形式 | カナル型 |
ドライバー | 4BA(高域×1,中域×1,低域×2) |
インピーダンス | 8Ω |
再生周波数帯域 | 20Hz〜40kHz |
音圧感度 | 102±1dB@1kHz |
プラグ形状 | 3.5mm3極 |
コード長 | 1.2m |
リケーブル対応 | ◯(2pin 0.78mm) |
リモコンマイク | × |
保証期間 | 1年 |
パッケージ
Hidizs MD4のパッケージはこちら。
開封してみましたが、高級感がすごい!フェイスプレートかっこええ!!
付属品|イヤーピース、
- イヤーピース(透明 柔らかめ)3ペア
- イヤーピース(黒 ふつう)3ペア
- イヤーピース(黒軸透明傘 硬め)3ペア
- キャリングケース
- クリーニングツール
- マニュアル
イヤーピースは全部合わせて9ペアとかなり豊富に入っています。
3種類付属していますが、透明のタイプが柔らかめ。黒いタイプがふつう。黒軸の透明タイプが硬めと、それぞれ硬度が異なります。
どれがおすすめかは耳次第ではありますが、個人的には透明黒軸タイプ(一番硬度が硬いもの)を使っています。
レザー調のハードケースもう俗しているのですが、こちらもなかなかに高級感があります。
中にはケーブルが封入されていましたね。
本体・ケーブル
Hidizs MD4の本体はこちら。大理石のように美しいフェイスプレート。セルロイドを採用したもののようです。
筐体はアルミニウム合金で作られているようですね。軽量でありつつ剛性の高い素材です。
ケーブルは2pinを採用。本体側が凸型になっているやや珍しい形状です。
ノズル部は金属管を採用。
本体上部にはチューニング切り替え用のスイッチが備わっています。MD4の最大の特長ですね。
付属のクリーニングツールを使うと、うまく切り替えられます。
ケーブルは4芯の高純度銀メッキ動線を採用しているようです。かなりしなやかで取り回しの良い印象でした。
コネクタ部はややL字型になった2pinを採用しています。
分岐部はアジャスターも備わっており、分岐部からのケーブル長も調整できます。
プラグはメタリックブラック調で、カッパーラインが2本入った高級感のあるデザインです。
本体とケーブルを装着するとこんな感じ。
見た目がなにより美しいですね。まあどれだけ見た目が良くても、大事なのは音質の良さ。ということで実際にその音質を体感してみましょう。
Hidizs MD4 レビュー
音質|繊細で解像度重視のサウンド
Hidizs MD4の音質は粒立ちが良く、一音一音を細かく拾い上げる繊細なサウンドのように感じました。
今回はSONY NW-WM1AM2、Apple Musicロスレスで試聴しました。
Hidizs MD4の音の特長は次のとおりです。※「バランス」のチューニングで設定した際の評価となります。
4.3
高音
4.3
中音
4.1
低音
- 高音:とにかく繊細で粒立ちの良い高音。刺さりはなく、柔らかくて聴きなじみの良い印象です。4BAということもあり、解像度感は非常に高め。ただ、伸びはイマイチ
- 中音:ボーカルラインは他の帯域と調和して聴こえるような印象。ボーカルだけが主張されすぎず、同帯域のピアノやギターの音もしっかり分離しますね。
- 低音:控えめで楽曲を下支えするような低音。主張は少なめですが、解像度は高めです。
- 音場:外から内に迫るような音場の広さ。BA搭載機としてはかなり広め。定位もとても良いので、ASMRにも向いていそうです。
- 傾向:柔らかくて繊細、それでいて分析的になりすぎずリスニングライクに鳴らしてくれます。
得意なジャンル
- アニソン
- ポップス
- ロック
- 弾き語り
- ASMR
低音の量感が控えめなので、ヒップホップやソウルなどのブラックミュージック系全般や、ラウドロックなどの激しい楽曲は苦手な印象。
対して、アニソンや最近のポップスなど、音数が多めのスピード感あふれる楽曲との相性は良いですね。「ずっと真夜中でいいのに。」「ヨルシカ」あたりはいい感じです。
星野源でたとえると、「不思議」「Pop Virus」はもう少し低音が欲しいように感じますが、「アイデア」「恋」は早いBPMのなかでも一音一音を拾い上げていて、楽しく聴かせてくれる印象ですね。
final A4000と比べると、価格差があるだけはあり、MD4のほうが粒立ちが良く解像度はワンランク上の印象。音の好みはあると思いますが、価格相応の実力はあるように感じましたね。
4つの音にチューニングできる
Hidizs MD4は、本体上部のスイッチで4つのチューニングに変更できるユニークな機能を備えています。
それぞれ聴き比べてみましたが、感想は次のとおりです。
- Balanced(1.ON 2.OFF)
→その名のとおり一番バランスが良く、聴きなじみの良いサウンドです。 - Warm(1.OFF 2.ON)
→Balancedと比べて音像が少し甘くなり、まったりとした音に変化する。中低域だけを増やすだけかな?と思いきや、音色までちゃんと「ウォーム」な音に感じます。 - Treble(1.OFF 2.OFF)※デフォルトはこの設定
→その名のとおり高域寄りで、MD4の特長を最大限まで生かした粒立ちが良く解像度の高いサウンド。低音は少し控えめになりますが、MD4の音が一番イキイキとしているようにも感じます。 - Bass(1.ON 2.ON)
→低域寄りのチューニング。もともとが低音が少なく、迫力も控えめなので、Bassに変更しても音がモコっとするだけのような印象でした。個人的には一番ハズレ
個人的におすすめのチューニングは「Balanced」か「Treble」です。
MD4の低音が控えめなので、もう少し低域寄りのサウンドにしたいところではあります。しかし、あえて「Treble」にして高域を伸ばしたほうが気持ち良く聴けるのですよ。
短所を補うより、長所を伸ばした方がいいタイプのイヤホンですね。
もう少しゆったりとした音像で聴きたい方は「Warm」でもアリだと思います。「Bass」は個人的にはナシ。
装着感|耳の形状に沿ってフィット
Hidizs MD4の装着感は良好で、ストレスなく着けていられますね。純正イヤーピースの質がなかなかによく、耳の中に「キュポッ」とはまりつつ、グラつきなく固定します。
本体も耳のなかに収まるため飛び出しすぎず、野暮ったさも与えません。
装着しながら歩いてみましたが、耳から落ちそうな感覚もなく、安定した装着感を得られるように感じました。
さすがにスポーツ時には使えませんが、通勤・通学であれば問題なく使えるかと思います。
装着感 | (4.0) |
Hidizs MD4 まとめ
Hidizs MD4をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.0/5
Hidizs MD4
- 解像度が高く刺激のないサウンド
- チューニングを4つ切り替えられる
- 付属品が充実している
- 低音の迫力、量感が控えめ
- Bassチューニングがイマイチ
4.3
高音
4.3
中音
4.1
低音
4.4
解像度
3.8
迫力
4.0
装着感
Hidizs MD4はこんな人におすすめ
Hidizs MD4は一音一音がクッキリとしつつ、刺激的になりすぎないような音が好きな方におすすめのイヤホンのように感じました。
低域が控えめなので、重低音ゴリゴリのジャンルとの相性は悪いですが、音数が多くてスピード感のあるポップスやアニソンとの相性は良いですね。
チューニングの変更というユニークな機能もついているので、1つのイヤホンでいろんな音を体感したいという方にもおすすめですよ!
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