こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はオーディオ界隈でも人気の高いブランド「HiBy(ハイビー)」より、DD・BA・平面磁界・静電(EST)の4種類のドライバーを組み合わせた、9ドライバー構成フラグシップの有線イヤホン「ZETA II」を紹介します。

低域には、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)ドーム振動板と HCCAWボイスコイルを採用したダイナミックドライバーを搭載。
中高域には Knowles 製の高効率バランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを3つ搭載し、超高域には第 3 世代 Sonion 製静電ドライバーを 4 基搭載し、70kHz におよぶ超高域再生能力を実現。
さらに、マイクロ平面磁界ドライバーを組み合わせることで、高域の伸びと倍音表現の密度を高め、音楽の繊細な色彩まで鮮やかに再現したモデルとなります。
価格は270,000円(税込)、発売は2026年7月31日予定です。
先行で試させてもらいましたけど、すごく面白い音ですよコレ。一言で伝えるならば「優雅」です。すごく余裕のある音作りで貴族みたいな性格しています。
今回はHiByの代理店であるミックスウェーブさんから紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力か検証していきましょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
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HiBy ZETA II 外観・付属品
それではHiBy ZETA IIの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
HiBy ZETA IIのパッケージは、フラグシップらしい高級感のある化粧箱です。

開封するとこんな感じ。

付属品|2種類のリキッドシリコンイヤーチップ、キャリーケースなど

- WG01リキッドシリコンイヤーチップ×3ペア
- WG02リキッドシリコンイヤーチップ×3ペア
- シリコンイヤーチップ(S, M, L)
- 4.4mmバランスケーブル
- キャリーケース
- 保護バッグ
- クリーニングツール
- 各種カード・保証書
イヤーチップはHiBy自社開発のWG01・WG02リキッドシリコンが各3ペア、さらに通常のシリコン(S/M/L)も付属。

WG01/WG02は特殊な内壁構造で、低域の弾力や中域の滑らかさ、遮音性が変わるので、付け替えて好みの音を探せるイヤーチップですね。

レザーケースの質感も半端ない。ハイブランドのケースかよ。

本体・ケーブル
HiBy ZETA IIのイヤホン本体は、航空機グレードのチタン合金シェルを採用した、めちゃめちゃ高級感のあるデザイン。

ウォッチグレードのCNC精密加工+真空イオンプレーティングで仕上げられていて、質感はかなり上質。薄膜コーティングで耐摩耗性・耐腐食性も高めているとのことです。
内側は膨大な耳型データをもとに最適化された形状になっています。

ケーブルは着脱も可能で、コネクタは0.78mm 2pinに対応。

ノズル部はシェルと同じく金属製で、やや太めの形状ですね。

ケーブルは銀メッキOCC+純銀のハイブリッドを採用しています。独自の編み構造により音場の広がりと高域の伸びを強化し、ZETA II の精緻なディテール表現と自然な音の滑らかさを最大限に引き出します。

独自の編み構造で、しなやかで取り回しも良好ですね。
コネクタ部はほぼフラットな0.78mm 2pinを採用。

耳掛け部は形状固定型。
分岐部にはHibyの刻印が入った金属パーツが備わっています。

プラグは4.4mmバランスのみで、3.5mmなどマルチプラグには対応していません。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

HiBy ZETA IIの概要・スペック
| スペック一覧 | ZETA II |
|---|---|
| 形式 | カナル型IEM |
| ドライバー | 9ドライバー(DD×1/BA×3/平面磁界×1/静電×4) |
| インピーダンス | 15Ω@1kHz |
| 音圧感度 | 109dB@1kHz(180mVrms) |
| プラグ形状 | 4.4mmバランス |
| コード長 | — |
| 重量 | — |
| リケーブル対応 | ○(0.78mm 2pin) |
| リモコンマイク | × |
| 保証期間 | 1年 |
HiBy ZETA II レビュー
装着感|良好
HiBy ZETA IIの装着感はこの手のハイエンド系の金属シェルイヤホンにしてはそこまで大きくはなく、本体もあまり重たくもないので良好ですね。
実際に装着してみるとこんな感じ。

前から見ても大きく飛び出さない感覚。

長時間でも痛くなりにくく、耳からも落ちにくいですね。付属のWG01/WG02リキッドシリコンイヤーピースのおかげで密閉感・遮音性も良好で、装着感もとても安定しています。
ただ、金属シェルということもあって冬場に使ったらヒヤッとすると思います。
| 装着感 | (4.5) |
音質|余白のある上質なフラグシップサウンド
HiBy ZETA IIの音質についてですが、そりゃ価格だけはあってものすごく良いのですよ
超ハイエンド帯って万能型でありつつも、意外と鳴らし方に個性があるタイプも多いんですけど、ZETA IIも個性派タイプになりますね。
イントロをパッと聴いた感じだと、「アレ?ハイエンドなのにこんなもん?」とか感じたんですけど、ボーカルが入った瞬間に「生っ!」ってなりました。
公式の紹介文では
「優れた定位表現と精密なサウンドステージ再現、しなやかで優雅なトーンバランスの両立を目指して設計されました。各音のあいだには自然な “息づかい” を感じさせる余白を残し、情報量と音楽性を高次元で調和させました。その結果、音楽はせかされることなく耳から心へとゆったりと流れ込み、音に宿る光が静かに広がるかのような深く没入感のあるリスニング体験をもたらします。」
と表記があります。
一度聴いてみると、「優雅」「息遣い」「余白」の意味がよくわかる音作りになっていました。
- DAP:ソニー NW-WM1AM2
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続
- イヤーチップ:付属WG01/WG02
- エージング:25時間ほど

HiBy ZETA IIの音の特長は次のとおりです。
音の傾向
音の傾向はフラット〜ややボーカル寄りのバランス。
最近のミドルクラス帯の中華系イヤホンのようなメリハリ感を効かせたハデなタイプではなく、比較的フラットで抑揚は少なめで、その中でボーカルが一際浮かび上がってくるような感覚。フラットだけどボーカルが一歩前にいるような感じですかね。
性格的には金属シェル系ならではの、少し余韻が広がるような優雅なサウンドですが、金属シェルにしては硬質さは控えめ。フラットなバランスの中で余韻がフワッと広がっていくようなお上品な音という印象ですね。
音場
音場は広いですが、定位感をビシッと定めて高解像度でカリッと鳴らすようなタイプではなく、スピーカーライクに自然にフワッと音を広げていくようなタイプですね。
上下左右・奥行に無理に広げるような感じではなく、なんというか”余白”があるような音場感なんですよね。不思議な感覚で、音を広げているけど”なにもない空間”を用意されているような感覚なんですよ。
音という箱はあるけど、その箱の中にはギチギチには音が詰まってはいなくて、少し余裕を持った状態という感じですかね?それが頭の中で作られるような感覚なのですよ。うまく伝わるかどうかわからないですけど。
その余裕のある空間のおかげで、どれだけ音数が多くてごちゃっとした曲でも、ピーキーになるような感覚がなく、ボーカルや楽器もその場にいるような実像感があるのですよ。この音場の作り方は他のイヤホンでもあまりないタイプです。
高音
高域については、一言で言うならば優雅な音という感じでしょうか。
他のハイエンド系だと青天井に伸び切るようなタイプもありますが、ZETA IIは無理のない範囲で自然に伸ばすようなタイプです。
耳に迫るようなピーキーさがなく、シンバルやストリングスも余裕を持った状態で自然に伸ばしてくるので、一見ハデさがなくあまり伸びていないように聴こえるのですが、ちゃんと耳を傾けてみるとものすごく伸びていることがわかります。
粒立ちもめちゃめちゃ良いのですが、こちらも極端に高解像度にすることなく、高域の自然な余韻を保ったまま表現するので、一聴するとハイエンドにしては解像度が低め?って感じるんですけど、こちらも実際はめちゃめちゃ細かく鳴らしているようなタイプ。
「高解像度」「伸びやかさ」で自分の力を見せつける必要がなく頑張りすぎないような「力を抜いてゆとりを持って聴こうぜ?」って感じのとても余裕のある大人な高域の表現になっていますね。
中音
ZETA IIの一番の強みは中音域のボーカルですね。生ですよ生。ミックス前のボーカルデータだけをそのまま聴いているかのようにボーカルは一際リアルです。
ボーカルの低いところから高いところまでジャストミートで全て捉えてくるように周波数特性をボーカル帯に合わせたイヤホンもありますが、ZETA IIはプラスで「息遣い」「声の震え」「周りの空気」など声が持つ全ての情報を一つも漏らさずに引き出してくるタイプです。つまり生声です。
イヤホンのレビューだと「ボーカルがフワッと浮き出てくる」という表現をする場合もありますが、あれの究極系ですね。「ボーカルがフワッと浮き出てきて、そこにおるやないかい」レベルのリアルさです。
反面、ギターやシンセサイザーなど主旋律の音圧は感じにくいので、ロック系だとお上品になってしまいますわよ。
低音
低域も中域や高域と同じような印象。めちゃめちゃ解像度が高くかなり低いところまで深く沈み込みつつも、それを主張してこない自然な低域という印象。
奥行き側に広がる立体的な空気感を含みつつも、自然にゆとりを持って鳴らすような感覚です。
ズンっと響くような臨場感たっぷりの音ではないため、EDMやヒップホップを聴くには上品すぎる気はしますが、オーケストラやサウンドトラック系などは低域がめっちゃ低く沈み込んでくれるおかげで壮大な音になりますよ。
おすすめのジャンル
余韻や空気感を活かせる、ジャズ・クラシック・アコースティック・バラード・ボーカルものなどとの相性が良いですね。
広い音場と繊細な高域を活かして、じっくり音楽に浸りたい人向けです。
逆に、ドンシャリでゴリゴリ攻めるEDMやメタルをアグレッシブに聴きたい人には、おとなしく感じるかもしれません。ホント、優雅にお上品に聴きたい人向けって感じです。
バーチャル試聴
YouTube版ではダミーヘッドによるバーチャル試聴も行っています。
HiBy ZETA IIはこんな人におすすめ
HiBy ZETA IIは「精密さの先にある音楽の美しさ」というコンセプトどおり、高解像度なのにせかされない、余白のあるサウンドが魅力の優雅なイヤホンのように感じました。
ありそうで今までなかったタイプのチューニングで面白かったですね。
ジャズやクラシック、バラード、ボーカルものをとにかく上質にしっとりと楽しみたい人におすすめのイヤホンなので、そのような音が好みの方は、高いので無試聴特攻はさすがにおすすめしませんけど、ぜひイベントや専門店などで一度聴いてみてください。
以上! HiBy ZETA IIのレビューをお送りしました。



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