エミライは、FIIOの新しいフラッグシップDAP「M25」と「M25 R2R」を10月23日に発売する。同じ筐体・同じ価格で、DACがAKMのフラッグシップチップか、FIIO独自開発のR2R PROかを選べる2モデル構成。FIIOが異なるDAC方式の2機種を同時・同価格で出すのは今回が初めてとなる。

価格はどちらもオープンで、市場想定売価は各220,000円前後(税込)。カラーはBlackとSilverの2色展開。発売日は10月23日(金)。
- M25はAKM「AK4191EQ」+「AK4499EX」×2(左右独立)、M25 R2RはFIIO独自の「5+24bitセグメント型R2R PRO」抵抗アレイを搭載
- 4.4mmバランス出力は最大1,700mW+1,700mW(32Ω)。M15Sの1,200mWから41%アップ
- バッテリーを切り離して動作する「デスクトップモード(D.MODE)」と、急速充電器接続時に使える「Super High Gain」
- Qualcomm Dragonwing QCS6490(8コア、最大2.7GHz)、8GB RAM+128GBストレージ、Android 13
- 5.5インチ・1,080×2,160のフルラミネーションディスプレイ
- 6,500mAhバッテリー、30Wのチャージポンプ急速充電(PD3.0 PPSで約2.5時間)
- 第6世代DAPS(大容量FPGA+カスタムフェムト秒クロック×2)、31バンドのロスレスPEQ、AUTO EQ
- ローカル再生・USB DACともにPCM 768kHz/32bit、DSD512ネイティブに対応(XMOS XU316)
- 3.5mm(ヘッドホン/ライン/同軸デジタル兼用)と4.4mm(バランス/バランスライン)、USB Type-C×2
- 本体サイズ約76×139.8×18mm、質量約318g
コンセプトは「デスクトップ級の実力を、ポータブルの寸法に」。M25とM25 R2Rは筐体、SoC、デジタル処理、最大出力をすべて共有していて、違いはDAC方式とアナログ段に絞られている。SoCはフラッグシップのM27と同じ設計思想を引き継ぐQualcomm Dragonwing QCS6490で、8GB RAM+128GBストレージ、microSDは最大2TBまで対応する。
ヘッドホンアンプは4.4mmバランスで最大1,700mW(32Ω、Super High Gain時)、300Ωでも220mW、3.5mmシングルエンドで500mW(32Ω)。推奨インピーダンスは8〜350Ωと幅広い。底面のUSB Type-Cは2系統で、片方を電源専用にして外部給電で動かす「デスクトップモード」に対応。バッテリーを経由しないので電力の制約がなく、バッテリーの劣化も抑えられるという。ここに対応する急速充電器をつなぐと、据え置きヘッドホンアンプとして使える「Super High Gain」が有効になる。

デジタル処理は第6世代のDAPS(Digital Audio Purification System)。M27と同じ大容量FPGAとカスタムのデュアルフェムト秒クロックを組み合わせ、31バンドのロスレスPEQ、ヘッドホンのデータベースを元にしたAUTO EQ、DRE、Global SRC Bypass、ALL TO DSDなどを備える。Bluetoothは5.2で、送信はSBC/aptX/aptX HD/aptX Adaptive/LDAC/LHDC、受信はSBC/AACに対応。Wi-FiはAirPlayやワイヤレスでの楽曲転送、リモート操作にも対応する。オプションのBluetoothスピーカー「RETRO BOX」と組み合わせたPod/カセットのレトロUIモードも引き続き搭載。

M25はAKMのフラッグシップ構成で、デジタルΔΣモジュレーター「AK4191EQ」に「AK4499EX」を左右独立で2基搭載。I/VとLPFにはOPA1612を使う。音の調整項目は6種類のデジタルフィルター、3段階の「Warmth control」、そして「Prism Horizon」「Azure Atmos」「Scarlet Gravity」「Wild Groove」の4つのオーディオプロファイル。ライン出力はLPF直後から取り出し、ゲイン段とヘッドホンアンプをバイパスする。
M25 R2Rは、FIIOが自社開発した「5+24bitセグメント型R2R PRO」抵抗アレイを搭載。上位5bitを31本のサーモメーターコード抵抗で、残り24bitをR-2Rラダーで変換する分割構成で、R2R方式で課題になる誤差の蓄積と歪みを抑えつつ、R2Rらしいアナログ的な温かみと自然な質感を狙ったとしている。アナログ段はL+/L-/R+/R-の4系統を独立させたフルバランス差動構成。音の調整は「FLAT」「WARM」の2プロファイルと、PCM再生時のOS/NOS切り替え。
メーカー公称値では、S/N比(4.4mmバランス)はM25が126dB以上、M25 R2Rが120dB以上、THD+Nは0.00049%と0.005%でM25が有利。一方で連続再生時間はシングルエンドでM25が約9.5時間、M25 R2Rが約14.5時間、バランスで約8.5時間と約12.5時間と、M25 R2Rのほうが5時間ほど長い。
FIIOは2機種について、性能や価値の優劣で決める必要はなく「自分の耳と好みで選んでいただければいい」とコメント。R2Rは“音の決まり方”を選ぶプレーヤー、AKMは“音の仕上がり”を選ぶプレーヤーだとしている。
| 項目 | M25 | M25 R2R |
|---|---|---|
| DAC | AK4191EQ+AK4499EX×2(左右独立) | FIIO独自 5+24bitセグメント型R2R PRO |
| アナログ段 | OPA1612(I/V・LPF) | フルバランス差動4系統 |
| サウンド調整 | デジタルフィルター6種/Warmth control 3段階/プロファイル4種 | FLAT/WARMの2プロファイル/OS・NOS切り替え |
| S/N比(4.4mm) | 126dB以上 | 120dB以上 |
| THD+N(4.4mm) | 0.00049% | 0.005% |
| 連続再生(3.5mm) | 約9.5時間 | 約14.5時間 |
| 連続再生(4.4mm) | 約8.5時間 | 約12.5時間 |
| 最大出力(4.4mm・32Ω) | 1,700mW+1,700mW | 1,700mW+1,700mW |
| SoC/メモリ | QCS6490/8GB+128GB | QCS6490/8GB+128GB |
| ディスプレイ | 5.5インチ 1,080×2,160 | 5.5インチ 1,080×2,160 |
| バッテリー | 6,500mAh(30W急速充電) | 6,500mAh(30W急速充電) |
| サイズ/質量 | 約76×139.8×18mm/約318g | 約76×139.8×18mm/約318g |
| カラー | Black/Silver | Black/Silver |
| 市場想定売価 | 220,000円前後 | 220,000円前後 |
スペック上の差は、測定値で勝るM25と、再生時間で勝るM25 R2Rという分かりやすい構図。筐体や操作性は同じなので、店頭で聴き比べてDACの音の違いだけで選べる、というのが今回の2機種の面白いところだ。
現行ラインナップでは、AKMのAK4191EQ+AK4499EX構成はM23から続く系譜で、R2R PROはM33 R2Rに続く2機種目。M27(29万円台〜)とM23(15万円台)のちょうど間を、2つのDAC方式で埋める形になる。
M25、M25 R2Rの発売日は10月23日(金)。

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