こんにちは、元イヤホン専門店スタッフのかじかじ (@kajet_jt)です。
遮音目的でcVcノイズキャンセリング対応イヤホンを購入すると、思わぬ失敗をしてしまうこともあるので注意が必要です!
最近AIrPods ProやSONY WF-1000XM3を中心に、完全ワイヤレスイヤホンにノイズキャンセリング機能が搭載したハイスペックモデルが多く発売されてきています。価格の安いモデルもこれから発売されてくると考えられますが、このノイズキャンセリングにも種類があり、イヤホンを選ぶ際に注意が必要です。
通販サイトなどで、イヤホンの商品タイトルに「cVcノイズキャンセリング対応」と入っているモデルがありますが、実は皆さまが思ってる遮音を目的としたノイズキャンセリングではありません。
今回は「cVcノイズキャンセリング」と遮音を目的とした「アクティブノイズキャンセリング」の違いをそれぞれ仕組みから解説していきます。
「cVcノイズキャンセリング」と「アクティブノイズキャンセリング」の違い
cVcノイズキャンセリングとは?
cVcは略称であり、正式名称は「Clear Voice Capture」といいます。こちらは音声通話時に、相手に自分の声をクリアに伝えることを目的とした、クアルコム社のソフトウェア技術のことを指します。
入力された音声と、それ以外の雑音をソフトで分離し、通話相手にノイズを伝えないようにする技術です。具体的に取り除くノイズとしては、歩行時の風切り音や、電車や車の騒音などです。
cVcノイズキャンセリングを解説
こちらのcVcノイズキャンセリングですが、実はほぼ全てののワイヤレスイヤホンに搭載されています。
というのも、大半のワイヤレスイヤホンにはクアルコム製のBluetoothチップが使用されており、Bluetoothチップに「cVcノイズキャンセリング」がほぼ標準で搭載されているからです。
cVcノイズキャセリング機能としては、通話をする上では非常に優秀な機能です。しかし、それをあたかも遮音を目的としたノイズキャンセリングとして売り出しているイヤホンを多数見かけるため、個人的には注意喚起していきたいです。
ちなみにcVcノイズキャンセリングの種類として、cVc6.0 と cVc8.0とありますが、明確な違いなどの表記はないため、特に気にしなくて良いです。
アクティブノイズキャンセリング(デジタルノイズキャンセリング)とは?
周りの雑音をかき消し、快適に音楽を楽しむ事を目的とした機能のこと。一般的に想像されるノイズキャンセリング機能は、こちらのアクティブノイズキャンセリングを指す場合がほとんどです。
アクティブノイズキャンセリングを解説
イヤホンに搭載されているマイクで外部の音を聴きとり、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)で音を解析します。そしてその音と逆位相の音を耳に伝えることによって、周りの雑音をかき消しながら、聴きたい音や音楽を楽しむことができる機能のことを指します。
DSPやマイクの性能次第でノイズキャンセリングの効果も変わり、同じ価格帯のイヤホンでも、メーカーや製品によってノイズキャンセリングの効き目が大きく異なります。また、ノイズキャンセリングの効き目が強いほど良いという訳でもなく、効果が強すぎて圧迫感や不快感などを感じてしまうこともあります。
ノイズキャンセリング重視でイヤホンを購入したとしても、音質が気に入らないということもありますので、遮音性と音質、コストと運用のしやすさ、このバランスが良いものを選ぶことをおすすめします。
その他ノイズキャンセリングの種類
パッシブノイズキャンセリング(ノイズアイソレーション)
こちらは電気的な回路は使用せず、イヤホンの構造や設計だけで、アナログ的に遮音する方法です。耳栓のようなものですね。
たまにこのように表記されているイヤホンがありますが、特にノイズキャンセリング機能を搭載しているわけではないので、注意が必要です。
まとめ
今回の記事のまとめとしては、こちらの3点をチェックしてみてください。
- cVcノイズキャンセリングは通話用なので、遮音はしない
- アクティブノイズキャンセリングは遮音する
- AMAZONなど通販サイトでノイズキャンセリングと明記しているイヤホンは、注意して商品説明を見よう
もしかしたら、あなたがノイズキャンセリングだと思って購入したそのイヤホン、全くノイズキャンセリング機能がついていないかも…!?
通販で購入の際はご注意ください。
アクティブノイズキャンセリング対応のイヤホンはこちらの記事でまとめています。
コメント