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現実的な価格の本命はこっち? Bowers & Wilkinsの最新TWS「Pi6」を試す

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

前回、Bowers & Wilkins Pi8を紹介しましたが、ホントめちゃめちゃ音質が良くて、現時点で予算度外視だと2024年No.1候補かなと思っています。

がっ!! 問題がその価格よ。実売価格が65,000円するんですよ、クソたっかいでしょ?

まあ〜よっぽどなオーディオかガジェットマニアか、アラブの石油王か、前澤さんくらいしか買えないような価格になっているんですよ。

今回紹介するのはPi8よりも価格を抑えつつ、近い性能を持つワイヤレスイヤホン「Pi6」を紹介します。

こちらは実売価格は41,000円ほどと、まだ現実的な価格。

各社のワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルがせめぎ合う激戦区に、あえてミドルクラスを投下してきました。

なので、一般的なワイヤレスイヤホンの価格帯としてのBowers & Wilkinsの本命機という感じでしょうかね。

今回は前回紹介したPi8や前作のPi5 S2と比較しながら、どれほどの実力か検証していきましょう。

PR:Bowers & Wilkins

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目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

Pi6 外観・付属品

それではPi6の外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

Pi6のパッケージはPi8と同様にシンプルでありつつも高級感のあるBowers & Wilkinsらしいデザイン。

付属品

付属品一覧
  1. イヤーチップ(XS / S / M / L)
  2. USB-C – USB-C充電ケーブル(60cm)
  3. マニュアル

イヤーピースはフィルターが内蔵しているタイプ。

充電ケーブルは、なにげにUSB-C to C仕様なのがありがたい。

充電ケース・本体

充電ケースはPi8と同じくBowers & Wilkinsにしてはシンプルすぎるデザイン。

カラーは「Storm Grey」「Cloud Grey」「Glacier Blue」「Frest Green」の4色。Frest Greenのみ12月発売となります。

Pi8と比べるとこんな感じ。カラーリングは異なりますけど、同じカラーでケースだけで比較してにするとどっちがどっちかわからなくなりそう。

今回ブラックが安っぽく感じてしまうから、それ以外のカラーの方が良さそうな気がする。後ほど送ってもらったPi8もDave Whiteであれば高見え感ありますし。

充電端子はUSB Type Cに対応。

ワイヤレス充電は、残念ながら対応していないんですよ……Pi8対応してたのに……。

充電ケースを開けるとこんな感じ。

本体はケースからわりと飛び出した状態で収納されているので、取り出しやすさは問題なしですね。

本体デザインはPi8と比べると樹脂っぽい質感をそのまま反映させたシンプルなデザインになっていますね。

比べてみると、Pi8のフレームと光沢感のあるデザインの方が高級感があって好み

内側はイヤーフィンのようなシリコン素材の突起部があり、耳から脱落しにくいような設計になっています。

ノズルはくびれがかなり細め。こちらはPi8と仕様は変わらずですね。

なので、一部イヤーピースだとうまく装着できずにスカスカになってしまいます。コレイルも装着できるけど、しっかり密閉できていない感覚がありましたね。

ただ、充電ケースの収納部はわりと深めなので、軸が長めのイヤーピースでも合わせられます。

ボクは純正イヤーピースがしっくりきているので、そのままでも大丈夫かな〜。

最後に重さですが、総重量は57.7g、本体片耳の重量は6.8gです。

Pi6 レビュー

Pi6、Pi8、Pi7 S2、Pi5 S2 スペック比較

スクロールできます
項目Pi6
Pi8
Pi7S2
Pi5S2
ドライバー12mm バイオセルロース製DD
※Px7 S2eの技術を採用
12mm カーボンコーティングDD
※Px8の技術を採用
BA+9.2mmDD9.2mmDD
オーディオDSP/DAC/アンプ
ディスクリート構成
バイアンプ形式
ノイズ
キャンセリング
アクティブ
ノイズキャンセリング
アダプティブ・アクティブ
ノイズキャンセリング
アダプティブ・アクティブ
ノイズキャンセリング
アクティブ
ノイズキャンセリング
BluetoothVer.5.4Ver.5.4Ver.5.0Ver.5.0
対応コーデックSBC, AAC, aptX,
aptXAdaptive(96kHz/24bit)
SBC, AAC, aptX, aptXAdaptive(96kHz/24bit)
aptX Lossless
SBC, AAC, aptX,
aptXAdaptive (48kHz/24bit)
SBC, AAC, aptX
マルチポイント2台2台
Google Fast Pair要update要update
EQ2バンド5バンド
防塵防滴性能IP54IP54IPX4IPX4
バッテリー
※ノイキャンON時
本体:8時間
ケース:16時間
本体:6.5時間
ケース:13.5時間
本体:5時間
ケース:16時間
本体:5時間
ケース:19時間
トランスミッター機能〇 (aptXAdaptive)〇(aptX)
ワイヤレス充電

音質・アプリ以外の性能はPi8と基本同じ

Pi8と大きく異なるのは「トランスミッター機能 / ワイヤレス充電の有無」「スペック」「音質」「イコライザー」の5つ。

それ以外のノイズキャンセリング・外音取り込み機能・装着感・マイク性能などはほぼ同じです。詳しくは以前のPi8の記事をご覧ください。

ざっくり伝えると

Pi6の性能をざっくり紹介
  • 装着感 → けっこう安定する
  • ノイズキャンセリング →電車の振動音など低音側の遮音性がなかなか優秀、人の声や空調音など高域側の音はやや残る
  • 外音取り込み→まあまあ優秀、前作のPi5 S2とは違い手動で外音取り込みモードに切り替えられる
  • マイク性能→雑音をかき消す能力は高めだけど、声はややガサつく
  • 音の遅延→動画を見る分には全然問題なし

って感じです。Bowers & Wilkinsって音質特化のイメージがありますが、今回は機能性や利便性もなかなかですよ。Pi5 S2よりもかなり使いやすくなっています。

トランスミッター機能は確かに便利ですけど、基本どのメーカーでも採用していないような「なくても困りはしない」機能なので、この機能がないからといって評価が下がるわけでもないですね。

むしろワイヤレス充電非対応が一番気になるわ。

音質|Pi8とは異なるアプローチ

Pi6の音質ですが、さすがにPi8と同等クラスとまではいかないですが、同価格帯(3〜4万)クラスとしてはかなりの音質の良さだと思いますよ。

前作のPi7 S2と比べると音に一体感がありつつレンジも広がっていて、一聴してPi6の方が実力は上のように感じました。大差ってほどでもないですけど。

今回の検証ではXperia 1Ⅵを使ってaptX Adaptiveで検証しましたが、iPhoneでAAC接続でも検証しています。

Pi6の音の特長は次のとおりです。

音の特長

4.8

高音

4.9

中音

4.9

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
高域寄り

音の傾向

音の傾向はPi8と同じくBowers & Wilkinsらしい広い音場を余韻感たっぷりに鳴らす響きの良い美音系サウンドです。

Pi8は低域と高域がやや強調された美音系ドンシャリサウンドという印象でしたが、Pi6はPi8と比べると中域ラインが盛られていて、聴きやすいバランスに整っていますね。

レスポンスはそこまで良くはなく、音数の多い楽曲だとややモタつく感覚はありますかね。

実力差はともかく、Pi6の方が音のバランス的には好みという方も一定数はいるかと思います。

高域

高域はPi8ほどは伸びないですが、3〜4万クラスで比較すればかなり伸びる方だと思います。

Pi7 S2と比べると解像度もアップしていて、中高域〜高域にかけても音のつながりが滑らかになっていて、高域のキツさも取れていますね。

Pi8ほどアコースティック系の楽器にフォーカスした感じではなく、ピーキーに伸ばしすぎないバランスに仕上がっていますね。

ストリングス・ブラスアレンジはもちろんのこと、シンバルやハイハットもキツくなりすぎずに聴きやすい音になっているので、ロックやポップスにも合わせやすくなっています。

低域

低域はPi8ほど深いところまで解像度良く鳴らすような感覚まではいかないですが、同価格帯ではとても上質な低音を再現できます。

Pi8同様にウッドベースやコントラバス、ティンパニなど、ジャズやクラシックなどで用いられる楽器の表現が得意で、各楽器が持つリアルな低音の振動をホールの空気感まで含めてリアルに再現するような感覚があります。

Pi7 S2と比べると、タイトに鳴らしていた低音が広がりをもつようになり、高域同様に低域〜中域までのつながりも滑らかになっています。

中域

中域はPi8やPi7 S2よりも半歩ほど前に出るようになっていて、ボーカルラインが明瞭かつ柔らかに聴きやすくなったような感覚があります。

ボーカルの解像度もPi7 S2と比べて向上しているように感じますね。

おすすめのジャンル

Pi8はあらゆるジャンルに対応しつつもジャズ・クラシックに特化しているような印象でしたが、スピーディーかつメリハリ感のあるジャンルは、キツさともたつきが気になる感覚がありました。

対してPi6はジャズ・クラシックには特化しすぎず、まだオールジャンルに適応しやすくなったように感じましたね。宇多田ヒカルのバラード系はとくにおすすめ。

Pi6で聴く「First Love」とか至高ですよ。 Pi8で聴くとさらにヤバいFirst Loveになるので、マジFirst Love。

ただ、ロックやメタルやヒップホップなら他のワイヤレスイヤホンでも選択肢はあるかな〜?という印象でしたね。

総評

激戦区の3〜4万クラスで比べれば、音質はかなり上位クラスの実力はあるかと思います。某ドイツのアレと比べると、音の好み次第って感じです。

某ドイツのアレはもっとクール系かつスピーディーで、Pi6の方がしっとり系って感じ。

Bowers & Wilkinsらしい余韻感たっぷりな美しいサウンドが好みの方は、Pi6でも良いかと思います!

ただ、予算が3〜4万円くらいなのであれば、できればPi8を聴かない方がいいかもしれない……。

やはり比較すると、Pi8のほうが高域が突き抜けるようにクリアですし、細部にわたる解像度や音の深みなど、全体的にスゴみを感じさせる音質に感じたんですよね。音の好みはあれど実力で押し切ってきます。

その他気になる点は?

その他気になる点は、こちらもPi8と共通ですね。

音量調整が実質使えない

まず操作方法について、アプリで操作の設定をできるのですが、左右の長押しに対して「ノイズキャンセリング&音声アシスタント」か「音量調整」の一括切り替えしかできないんですよ。

ちゃうねん、「ノイズキャンセリングの切り替え」と「音量調整」をどっちも操作できるようにしたいんですよ。

Pi6 まとめ

Pi6をまとめると以下のとおりです。

総合評価

4.5/5

Pi6

  • 3〜4万円クラスだと音質はかなりのもの
  • B&Wらしい余韻感の美しいサウンド
  • 高音質コーデックでも音途切れが少ない
  • 音質特化にしてはノイキャン・外音取り込みも
    それなりに優秀
  • LDAC非対応
  • ワイヤレス充電非対応
  • 音量調整と外音モード切替操作の両立ができない

4.8

高音

4.9

中音

4.9

低音

4.5

装着感

4.3

ノイズキャンセリング

4.3

外音取り込み

4.3

マイク性能

4.4

利便性

Bluetooth5.4最大再生時間
※ANC ON時
本体8時間/
ケース込み24時間
コーデックSBC, AAC, aptX, aptXAdaptive(96kHz/24bit)充電時間約2時間
ドライバー12mm
ダイナミック型
充電端子Type C
専用アプリ防水IP54
ノイズキャンセリング質量
※片耳/ケース込
7g/46g
外音取り込みゲームモード
自動装着検出保証2年
マルチポイント公式サイトこちら

Pi6はこんな人におすすめ

こんな人におすすめ
  • 予算3〜4万円ほどで音質に特化したワイヤレスイヤホンが欲しい
  • バラードなどしっとりとした楽曲を好んで聴く
  • Pi7 S2から乗り換えを考えている
  • Pi8は高すぎて手がでない

総じて3〜4万円クラスのワイヤレスイヤホンとしては、ふつうにおすすめだと感じましたよ。

他の機能性にも特化したワイヤレスイヤホンと比べると、ノイキャンや外音取り込み・操作性・機能性などは勝てない部分は多いですが、Bowers & Wilkinsにしか出せないような豊潤なサウンドをこの価格で体感できます

Pi7 S2を使っていて買い替えを検討しているけど、Pi8はさすがに手がでないって方は、Pi6もおすすめですよ。

Pi7 S2よりも音質もアップしていますし、それ以上にかなり使いやすくなっているので、利便性重視で買い替えるのもアリですよ。再生時間も大幅にアップしていますしね。

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