こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
イヤーピースで有名なAZLAから、約4000円で買えるUSB-C直結型の有線イヤホン「AIM C」が登場しました。
前後の空間と音の距離感表現に長けた3Dサラウンドサウンドを実現する有線イヤホンで、FPSやオープンワールドなどのゲームやASMR音源などにマッチしやすいイヤホンとなっています。
スマホはもちろんのこと家庭用ゲーム機などにも対応しており、SwitchやPS5にも対応もしています。
安いUSB-C直結型のイヤホンとしてはめずらしい総合エンターテイメント向けイヤホンという感じですね。
どれほどの実力なのか検証していきましょう。
▼動画版はこちら▼
AIM C 外観・付属品
それではAIM Cの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
AIM Cのパッケージはこちら。
小型で白地のシンプルなパッケージにPS5、Switchなど対応したデバイスが記載されています。
付属品
- SednaEarfit SE1500 医療用シリコンイヤーピース:6ペア(SS/S/MS/M/ML/L)
- イヤホン本体保護ポーチ×2
- キャリングポーチ
イヤーピースはバンドル専用モデル「SednaEarfit SE1500」が6ペアも付属する超豪華仕様。
かつて発売していたSednaEarfit Light Shortというイヤーピースに、SednaEarFit MAXと同じメディカルシリコンを採用したモデル。
めちゃめちゃ耳あたりが良く、それでいて装着感も安定する素晴らしいイヤーピースです。またイヤーピースだけが取られる案件が発生しそう。
さらにキャリングポーチだけでなく、イヤホン本体を保護するシリコンポーチのようなものも付属しています。
金属筐体のイヤホンを持ち運ぶのに便利そう。
ほら、SENNHEISER IE900にピッタリよ?()
本体・ケーブル
AIM C本体は共振を抑えるアルミハウジングを採用した小ぶりな筐体を採用。本体も軽く耳への負担も少なそうです。
ドライバーには8mmダイナミックドライバーをシングルで搭載しており、独自のフィボナッチフィルターを採用したことでクリアかつハイトーンなサウンドを実現しているようです。
本体背部には排圧穴があり、耳詰まりを抑えつつクリアな音質を可能にしているとのこと。
本体下部には大きく「L」「R」の表記があるので、左右の確認もしやすくなっています。
ケーブルの付け根は90度ではなく107度になっているため、耳の付け根にケーブルが触れにくくもなっています。
ケーブルは一般的な仕様のものですかね。取り回しも悪くなく、細すぎることもないので絡まってしまう心配も少ない印象でした。
USB-C直結タイプは雑に使いたい派なので、絡まりにくいのは個人的に評価が高いです。
ゲーミング用途で使いやすくするためか、一般的なケーブルよりも30cmほど長い150cmとなっています。
右側にはリモコンマイクを搭載しており、そのままハンズフリー通話なども可能になっています。ミュートボタンはついていますが、欲を言えば音量調整のボタンは欲しかったかな〜。
分岐部にはアジャスターも備わっています。
プラグにはUSB-Cを採用。96KHz/24bitハイレゾ対応DACを内蔵しており、ほぼ出力側の影響を受けずに伝送が可能となり、ノイズレスのクリアな音質を楽しめるとのこと
たUAC1.0対応で、PCやスマートフォンのみならずSwitchやPS5などの家庭用ゲーム機でもUSB Type-Cに差し込むだけで使用可能です。
AIM Cの概要・スペック
品名 | AIM C |
---|---|
カラー | Black / Silver |
シェル素材 | アルミニウム |
ドライバー | ダイナミック型(8mm径シングルフルレンジ) |
周波数応答範囲 | 10 – 20,000 Hz |
入力感度 | 107 dB SPL/mW(@1KHz) |
インピーダンス | 16Ω(@1KHz) |
重量 | 約17g |
ケーブル | 約150cm(インラインリモコンマイク付き) |
プラグ | USB Type-C(UAC1.0) |
サンプリングレート | PCM 96KHz/24bit |
付属品 | SednaEarfi SE1500 医療用シリコンイヤーピース:6ペア(SS/S/MS/M/ML/L)、 イヤホン本体保護ポーチ×2、キャリングポーチ |
生産国 | 韓国 |
メーカー保証 | 本体:1年 / イヤーピース等付属品:初期不良のみ |
AIM C レビュー
装着感|軽快で異物感もなく、ずっと着けていられる
AIM Cの装着感についてですが、本体の軽さとSE1500による異物感の少なさによって、ずっと装着していても痛痒くなりにくいように感じました。
実際に装着してみるとこんな感じ。
前から見るとこんな感じ。
さすがにSednaEarFit MAXと同様のメディカルシリコン。3〜4時間くらいAIM Cを着けてロマサガ2Rをしてましたけど、ゲーム中に不快感も覚えることなくずっと集中していられましたね。
少しでも痒くなったりしたらゲーム時の集中力が切れてしまったりするので、ゲーミング用途で使う場合は異物感の少なさはかなり重要かと。
ゲーム中ってほんとリアルの自分の環境に邪魔されたくないんですよね。「肩が痛い」とか「耳がかゆい」とか自分にかかるストレスを可能な限り無にしたいんですよね。
AIM Cはイヤーピースが優秀すぎて耳に対するストレスがかなり少なくしてくれるので、ゲームやASMRの世界に没入しきりたいときに特におすすめのように感じましたね。
ちなみにゲーミングイヤホンは今まであまり紹介していないけどゲームは超好きで、むしろ生活に支障が出るレベルでハマってしまうから社会人になってからはあえて封印しています。本格的にハマったら廃人になる自信がある。
装着感 | (4.7) |
タッチノイズはやや入る
ケーブルが触れたときに発生するタッチノイズが少し入りやすいように感じましたね。
イヤモニ型以外はどうしてもケーブルの振動が直で耳に伝わるから仕方ないんですけどね〜。
もし気になる場合は、無理やりではありますけど耳に一度ループしてから装着する「シュア掛け」をしてみるのもおすすめです。
ただ、リモコンマイク部が首元に埋まってしまうので、マイクでのチャットは難しくなります。その点だけ注意。
音質|効果音にフォーカスを当てた音
AIM Cの音質は公式で謳っているとおり、ゲームやASMRなどにはピッタリのチューニングでしたね!
- デバイス:ROG Ally(Windows搭載ゲーム機)
- イヤーピース:付属シリコンイヤーピース
- エージング:10時間ほど
AIM Cの音の特長は次のとおりです。
3.8
高音
3.8
中音
3.7
低音
ゲームで使ってみた
まずはゲームで使ってみました。
APEX(ガチ初心者)で試してみましたが、同価格帯の音楽鑑賞向けのUSB-Cイヤホンと比べると、音の方向性の把握のしやすさが全然違いますね。
他のイヤホンの場合、右60°あたりから音が鳴ると「40°〜80°くらいの間からちょっと遠くの方で音が鳴ってる」という感覚ですが、AIM Cを使った場合は「60°から〜くらいの距離に敵がいる!」という感覚でより正確に距離感がわかるようになります。
ただ、ボクはFPSはマジで苦手なので、このあたりはガッツリFPSをしているレビュアーの評価を参考にしていただいた方が良いと思います。わしのFPSはゴールデンアイで止まっちょる。
FPSではないですけどロマサガ2Rで使ってみましたが、一つ一つの効果音にサラウンドのような臨場感が加えられていて、ゲーム体験がとてもダイナミックになった感覚がありますね。RPGで使うのもふつうにアリ。
フィールドの虫シンボルの敵の「ブーン」という羽音の方向性や距離感がリアルすぎて「ちょ、おま、ヤメろ」ってなりました。
プロゲーマーが使っているモニターイヤホンだと高くて手が出しにくいから、もうちょっと安くてUSB-C直結でスマホでも気軽に音を聞けるイヤホンが欲しいという方にはピッタリですね。
ASMR音源で聴いてみた
某社の有名なASMRイヤホンで聴いている感覚に近いですね。あの音の空間をもう少し広くして、音が出る方向性や距離感がもっと把握しやすくして、USB-Cで気軽に聴けるようになった感じ。
周防パトラさんのASMRも聞いてみましたが、かなり音の方向性や距離感がわかりやすく、“没入感”がありつつ、分析的にその録音している空間を把握できるような感覚です。
息掛けや耳かき、囁き声のような耳の中に入ってくような音もしっかり低音が沈み込みつつゾクゾク感がありますね。
タッピングや咀嚼音、ブラッシングなど耳の外で鳴っている音は特にイイ感じですよ。炭酸水は泡の粒子まで感じられるような解像度の細かさを感じられます。
耳の外側に対する立体感や空間表現力の高さは同価格帯でもかなりのものかと。
音楽鑑賞で使ってみると
音楽鑑賞で使うとドラムや効果音など、一部のアタック感の強い音だけが強調され、楽曲としてもバランスは悪く感じました。
音の傾向は硬質で分析的な音で、高域はやや強め。
音楽としての一体感がなくなり各楽器隊が分離して弾いている感覚というか、”音だけ”にフォーカスした感じの鳴り方になってしまいますね。
音楽鑑賞メインで使うなら他にも選択肢はあるかと思います。
気になる点
USB-C直結だからこそ……
USB-Cしか使えないのは、ときにデメリットにもなりえますね。
たとえばボクは最近夜中にROG Allyを使ってロマサガ2Rをしているんですけど、ROG Allyのバッテリーがしょぼくて電源に繋いでいないとすぐにバッテリー切れを起こすんですよ。
ただ、USB-C端子がひとつしかないため、AIM Cで端子を使ってしまうと充電用の端子を確保できなくなってしまうんですよ。
3.5mmジャックも搭載で無理にUSB-Cで使う必要もないので、使うゲーム機によってはUSB-Cのみというのは不便に感じることもあります。
PS5とは相性は悪いの?
気になる点はボクが使っている上ではなかったのですが、Amazonのユーザーレビューを見ていると、PS5に繋げたときに音量が小さいという投稿を2件ほど目にしました。
ボクはPS5を所持していないので検証はできませんが、
もしPS5とAIM Cどちらも所持していて、音量調整は問題なくできたって方は、ぜひコメントで教えてください。
ホワイトノイズが少し入る
iPhoneでもAndroidでも試しましたが、無音時に「サー」っとなるホワイトノイズが少し入るのが気になりますね。
FPSをしているときは物音に集中しているのであまり気にならないと思いますけど、睡眠導入のASMRだと無音部が入ることが多い状況の中で「サー」というホワイトノイズが薄く入っているのでちょっと気になります。
ホワイトノイズが苦手なASMR視聴者の方にはおすすめはしにくいですね。
AIM C まとめ
AIM Cをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.3/5
AIM C
- USB-C直結で気軽に使える
- 音の方向性や距離感を把握しやすい
- 付属品が充実している
- 付属イヤーピースが優秀で異物感が超少ない
- ケーブルが絡まりにくい
- ケーブルが長くゲーム用途で使いやすい
- 音楽鑑賞用途だとイマイチ
- ホワイトノイズが少し入る
3.8
高音
3.8
中音
3.7
低音
3.8
解像度
3.7
迫力
4.7
装着感
AIM Cはこんな人におすすめ
- 予算4000円ほどでゲーミング用のイヤホンを探している
- 長時間イヤホンをしながらゲームをすることが多い
- スマホでゲームをすることが多い
- ASMR音源を好んで聴く
AIM CはSwitchやスマホなどでゲームする際、足音や銃声などの距離感を正確に把握しつつ、リアル環境に邪魔されることなくゲームに集中したいという方にはとくにおすすめのように感じました。
異物感ナッシングイヤーピースの「SE1500」のおかげで耳がホントに痒くなりにくく、ゲームの世界にいつまでも没入していられますね。個人的にはその点が一番の強みのように感じました。
USB-C直結で4000円ほどで買える安いゲーミングイヤホンってありそうでほとんどないので、そういったイヤホンを探していたという方にはピッタリだと思います。
伝え損ねましたけど、音声もとても聞き取りやすいので、アニメや動画鑑賞、ポッドキャストの視聴などにもおすすめです。
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