こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はAVIOTの1万円台前半で買える最新完全ワイヤレスイヤホン「TE-A1」を紹介します。ピヤホンシリーズ以外でAVIOT製品を紹介するのは久しぶり。

- アダプティブハイブリッドノイズキャンセリング
- 単体で最大約20時間、ケース併用で最大約70時間の超ロングバッテリー
- LDAC対応 新開発10mmダイナミックドライバー搭載
- ワイヤレス充電やマルチポイントにも対応
- 3Dスペーシアルオーディオに対応
- 低遅延モードを搭載
- 価格は13,530円
こんなにちんまいサイズなのに、連続再生20時間、ケース込みで70時間ってどこにそんなバッテリーを搭載してんだよ。着痩せするタイプかよ。
しかもノイキャン、外音取り込み、マルチポイント、ワイヤレス充電、3Dオーディオ、低遅延モードと全部入りですよ。
どれほどの実力か、以前紹介したTE-W1やピヤホン8とも比較しながら検証していきましょう。
▼動画版はこちら▼
AVIOT TE-A1 外観・付属品
それではAVIOT TE-A1の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
AVIOT TE-A1のパッケージはこちら。うん、シンプル。

付属品

- イヤーピース:SS/S/M/L 4サイズ各1ペア
- USB Type-Cケーブル1本
- ユーザーマニュアル
- 製品保証登録カード
イヤーピースは軸がかなり短めのタイプが付属しています。肌に優しい医療用シリコンを採用し、透明感のあるデザインで痛みやかゆみを軽減(* 全ての人にアレルギー反応が起きないことを保証するものではありません)できる上質なイヤーピースを付属しています。

SSサイズまで付属しているので、耳の小さな方や女性の方でもフィットさせやすそうですね。
充電ケース・本体
AVIOT TE-A1の充電ケースはが丸みがあって厚みのあるコロンとした可愛らしいデザイン。

ケース表面には自動車の内装にも使われるデジタルテクスチャー処理が施されています。
なんというかパッと見はレザーっぽいのに、触ってみると樹脂っぽい素材感ですね。皮脂や汚れも目立ちにくそうでイイですね。
側面にはインジケーターがあり、充電残量が一目で分かる仕様になっています。

これくらいの小ささのワイヤレスイヤホンを以前レビューしましたけど、このサイズ感で20時間再生はすごいな〜。前レビューしたものは最大4時間とかだったよ?

TE-W1と大きさを比べるとこの通り。かなりコンパクト。

厚みを比べるとこんな感じです。

充電端子はUSB Type C。

さらにワイヤレス充電にも対応しています。

ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
充電ケースを開けるとこんな感じで本体がギチギチに詰まっています。

本体はケースから割と飛び出しているので、取り出しやすさはそこまで問題ないかな? 丸っこいデザインなので若干滑りやすそうで怖いですけど。

イヤホン本体はスティックタイプではなく、耳にすっぽり収まるバッズ型デザイン。

小さなケースに対して本体はけっこう大きめ! 脱いだらスゴイ。
タッチセンサー部にはフラッグシップモデルにも採用されている、グロスブラックのスピン加工を採用。
タッチセンサー部だけ高級感があるよ!!
内側は耳の形状に沿った設計になっていて、フィット感も良さそうです。

ノズルはワイヤレスイヤホンとしてはおおよそ一般的な口径。

ただケースの収納部はかなり狭いので、他社のイヤーピースを使う場合は軸が短めのタイプを使う必要があります。
TE-W1と比べるとこんな感じ。耳への挿入部が全体的に短くなって、耳の手前でフィットしそうな形状になっていますね。
最後に重さですが、総重量は49.0g、本体片耳の重量は6.5gです。


充電ケース込みだとけっこう軽めですが、本体自体は平均的な重さですね。
AVIOT TE-A1スペック比較
型番 | TE-A1![]() | TE-V1R![]() | TE-W1 (TE-W1-PNK) ![]() |
---|---|---|---|
価格(税込) | ¥13,530 | ¥15,950 | ¥15,950 (¥19,800) |
カラーバリエーション | 4色 | 2色 | 2色(1色) |
ドライバー構成 | 10㎜ダイナミック×1 | BAドライバー×1 10㎜ダイナミック×1 | コアキシャル3Dシステム (ダイナミック×2) |
最大再生時間(単体) | 約20時間 | 約19時間 | 約16時間 |
再生時間(ケース込) | 約70時間 | 約62時間 | 約50時間 |
防水規格 | IPX4相当 | IPX4相当 | IPX4相当 |
Bluetooth Ver | 5.3 | 5.3 | 5.3 |
3Dスペーシアルオーディオ | ◯ | – | ◯ |
外音取込 | ◯ | ◯ | ◯ |
ノイズキャンセリング | ◯ ※ アダプティブハイブリッド | ◯ ※ アダプティブハイブリッド | ◯ ※ アダプティブハイブリッド |
コーデック | AAC,SBC,LDAC | AAC,SBC,LDAC | AAC,SBC,LDAC |
LDAC™ / ハイレゾ | ◯ | ◯ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | ◯ | ◯ |
ワイヤレス充電 | ◯ | ◯ | ◯ |
AVIOT TE-A1 レビュー
装着感|めちゃめちゃフィットする
AVIOT TE-A1の装着感はボク的にとてもピッタリ合いますね。
実際に装着してみるとこんな感じ。

前から見た時の飛び出し感も少なめですね。

ボク的にはイヤーピースからノズル、イヤホン筐体にかけてピッタリハマっていて、装着感はかなり好印象ですね。TE-W1よりフィットしていると思う。
TE-W1はノズルとイヤーピースで支えているような感覚に対して、TE-A1は筐体全体が耳におさまっているような感じです。
屋外で歩いたくらいでは落ちる気はしませんし、激しく頭を振っても落ちる気がしません。
ただ、筐体は少し大きめなので、イヤーピースは小さめが用意されているとはいえ人によっては筐体が大きすぎると感じるかもしれません。
できれば家電量販店などで要試着ですね。
装着感 | (4.8) |
音質|ちょうど良いバランス
AVIOT TE-A1の音質ですが、思ったより良いですね。
機能性やデザイン重視のイヤホンだと思ってましたが、1万円台前半のワイヤレスイヤホンと考えればふつうに良いと感じましたね。

AVIOT TE-A1の音の特長は次のとおりです。
4.2
高音
4.2
中音
4.1
低音
音の傾向
音の傾向は程よくバランスを重視した弱W字型の傾向。
低域・中域・高域、それぞれが出すところは出して、締めるところは締めるような少しメリハリ感のある音になっています。
TE-W1ほどメリハリ感は効かせず、全体域に渡りバランスの良いチューニングに仕上がっていますね。
全体的に柔らかく心地よいサウンドで、長時間リスニングに向いている。
高音
意外だったのが高音のクリアさ。
AVIOTのピヤホン以外のモデルは、どちらかといいえば高域は角の取れた柔らかい(悪く言えば刺激が少ない)音のものが多かったですが、TE-A1はカチッとしたほどよい鋭さがあります。
レスポンスも良く、シンバルやハイハット、アコギなどの細かな音もモタつくことなく小気味良く鳴らしてくれます。ただ、ストリングスな生楽器系は少し解像度不足感はありますね。
iPhoneのAAC接続で聴くと、もう少しまろやかで聴きやすい高域になりますね。LDACで聴いた方がカチッとしてる。
中音
ボーカルも近くて他の帯域に埋もれることがなく、しっかり前に出てくるような感覚。
中高域にフォーカスを当てているようで、男性よりも女性ボーカルの方が得意なように感じましたね。
低音
低音の量感は適度で膨らみすぎず、タイトに鳴らすような印象を受けます。
TE-W1のように迫力重視でドンドン出る感じではなく、ほどよくノリ良く、ほどよく豊かに出ている感じですね。
高域〜低域までほんとバランス重視って感じ。
音場
音場は狭めで全体的に音が近く感じますね。
TE-W1と比べても明らかな差を感じます。
おすすめジャンル
おすすめジャンルはポップス全般といったところでしょうか。というかクセがないのでわりとなんでもいけますし、逆にいえば超得意なジャンルもないともいえます。
新たなプリセットイコライザーも採用
TE-A1では他のモデルにはなかった新たなプリセットイコライザーも用意されています。

「Bass Boost」「Mid Boost」「Treble Boost」だけではなく「ASMR」「MOVIE」「LIVE」など、新たに追加されました。
LIVEは臨場感たっぷりのドンシャリサウンドになるので、ロックなど激しめの楽曲を好んで聴く方にはなかなかおすすめのプリセットですよ。
3Dスペーシアルオーディオを重ねがけすると、一気にライブ感が増しますよ。
元がバランスの良い音だけに、イコライザーで自分好みの音にも仕上げやすいですね。
TE-W1など他のAVIOT製品と比べると?
V1Rは試してはいないですが、BA搭載機らしく高音が結構煌びやか系らしいですね。TE-J1の後継機的なポジションかしら。
TE-W1はロックやポップスなどに適したドンシャリ型のサウンド。音場もこちらの方が広めでダイナミックな音を聴かせてくれますね。
ピヤホン8はさらにロックに適したメリハリ感のある音になっている感じですね。
TE-A1はこの3つと比べてもバランス重視で、ポップスを中心に様々な楽曲に合わせやすいイヤホンという感じでしょうかね。
音質はTE-W1やピヤホン8の方が上のように感じますね。
ボク的にはこの中だとTE-W1というかピヤホン8の音が一番好みですけど、同メーカーでありつつも同じ価格帯でチューニングの異なるイヤホンを選べるのも強みですね。

3Dスペーシアルオーディオモードも対応
TE-A1はこの価格で3Dスペーシアルオーディオモードも対応していまして、TE-W1に引き続きとても優秀。
音を無理やり広げる擬似的な3Dサラウンド効果を得るものかと思いきや、音圧を上げて少し残響感と臨場感を少しだけプラスするような自然な変化ですね。
元の音のバランスを壊さずに、ライブさながらの臨場感を体感できます。ライブ音源じゃなくても臨場感のある音を楽しめるので、常時ONでもいいくらいですね。
またアプリを使わずとも右耳を1.5秒長押しするだけでON/OFFを切り替えられるのもイイですね。
ノイズキャンセリング|実用的
AVIOT TE-A1のノイズキャンセリング性能は程よく実用的な感じですね。
低音側はTE-W1と同様にしっかり目にカットしてくれます。
中高域はTE-W1と比べると少し残るような感じがありましたね。
TE-A1の方が装着感的には密閉できてそうなんですけど、TE-W1の方が少し優秀という以外な結果になりました。
いずれにしてもポップスを聴いていれば中高域はそこまで耳に入ってこないので、電車の中で音楽を聴くくらいであれば十分使えるレベルだとは思います
ノイズキャンセリング | (4.0) |
外音取り込み|こもり気味
イヤホンを装着していても周りの音が聞こえる「外音取り込み機能」についてですが、イマイチですかね〜。
音楽を止めていれば電車のアナウンスは聞き取れますが、自然さはなく閉塞感が強くてモゴモゴとしがち。
感覚的にはTE-W1よりも聞こえにくい感じです。
音楽をBGM感覚で聴きながら周りの音にも注意する”ながら聴き”用途には使いにくい印象です。
AVIOTは外音取り込み機能の自然さが課題な気がしますね。
外音取り込み | (3.5) |
操作性|誤動作は少なめ
AVIOT TE-A1の操作性についてですが、タッチセンサーのスピン加工部分がタッチエリアになっており、誤操作が少なく使えますね。

タッチセンサーのスピン加工部分がタッチエリアになっており、誤操作が少なく快適。シングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップに好みの操作を割り当てることが可能で、カスタマイズ性も高いです。
操作方法一覧は次のとおりです。

そしてTE-W1から引き続き、モードの切り替えが以下から設定ができます。
- OFF→外音取込→ANC→OFF→……
- OFF↔︎ANC
- ANC↔︎外音取込
- OFF↔︎外音取込
少し前のAVIOT製品はこの切り替え設定ができなくて気になっていたのですが、ピヤホン7でこの問題が解消されてめちゃくちゃ使いやすくなったんですよね。ありがてぇ〜。
ちなみにアプリでL/Rに対して「シングルタップ」「ダブルタップ」「トリプルタップ」の3項目に対して操作の割り振りができます。

ただ、割り振れる項目は「なし」「音量上げる/下げる」「曲戻し/送り」「再生・停止」のみなので、そこまで自由に割り振れるわけでもないですね〜。
低遅延モードを手動操作でON/OFFできるようにしてほしかったなー。今のAVIOTならできるはず! 頑張ってください!
あと、操作項目には不満はないですが、操作のSEがニブイ音なのと、タッチ操作をしてから反映されるまでのレスポンスがやや遅めなのが気になりましたかね。操作時のキレの良さのようものがほしい。
アプリでできること
- バッテリー残量の確認
- ノイズキャンセリングモードの切り替え
- 3Dスペーシアルオーディオモード
- サウンドモード設定(ノイズキャンセリングと外音取り込みモードのレベル調整)
- 操作ボタンの変更
- EQ設定
- ゲーミングモード設定
- 位置情報履歴
- 音声言語設定
アプリでできることはおおよそ先に伝えた通りのものばかりですね。
アプリ画面を切り替えたりすると、イヤホンとアプリの接続が途切れることが多いので少しストレスが溜まります。
アプリは以下よりダウンロードできます。
マルチポイントの挙動について
スマホとPC、2台のスマホ等、同時に2台の端末と接続できるマルチポイント機能を搭載。
一台を音楽再生用、もう一台を電話待受用にすることもできるので、音楽再生中も別端末からかかってきた着信を逃すことはありません。
2台接続時の挙動もチェックしてみましたが、1台目の接続が優先されるみたいで割り込みはされないですけど、2台めの再生ボタンを押すと接続がかなり不安定になってしまいますね。
割り込みたい〜〜〜〜割り込み〜〜〜た〜〜〜ハイだめで〜〜〜〜す、割り込めませ〜〜〜ん。って感じの挙動。
接続安定性について
接続安定性については、LDACの990kbpsでの接続や、マルチポイントとLDACを併用すると、けっこう不安定になりますね。
LDACを使う場合はマルチポイントはあまり使わないほうがいいかも。
特に接続したてのときはかなり不安定になって、しばらくすると安定し出すような挙動になります。
接続優先モードであればほとんど音途切れはなかったです。
iPhoneの場合はAAC接続のみになりますが、こちらでも普通に音質は良いですし音途切れも全然ありません。iPhoneユーザーの方がストレスなく使えるかも。
通話品質|TE-W1よりノイズが少なめ
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
TE-A1
TE-W1
騒がしい環境下でも、相手に雑音を伝えにくくなっています。
TE-W1と比べると、背景ノイズがさらに静かになっている気がしますね。
通話品質 | (4.3) |
音の遅延|ゲームモードでかなり少なめ
映像と音声のズレですが、ゲームモードをONにしなくてもほぼ遅延がありません。
YouTubeやプライムビデオで動画を見る分には全然問題なしですね。音質の良さも相まって、ライブ映像との相性は最高ですよ!
アプリでゲームモードをONにすれば、さらに遅延が少なくなります。
音ゲーもしてみましたが、完璧ではないですけどかなりタイミングは合う方ですよ。
FPSであれば、割とストレスなくプレイできると思います。
AVIOT TE-A1 まとめ
AVIOT TE-A1をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
AVIOT TE-A1

- 本体のみで最大20時間再生可能な
圧倒的なバッテリー性能 - クセの少ないバランス型のサウンド
- コンパクトで程よく質感の良いケース
- 耳にピッタリと収まる装着感の良さ
- 3Dオーディオもそれぞれ優秀
- ワイヤレス充電
- マルチポイントに対応
- 低遅延モード時の遅延が少ない
- 外音取り込み機能はイマイチ
- LDAC 990kbps時やマルチポイント併用時は
接続が安定しにくい - 操作のレスポンスが遅め
4.2
高音
4.2
中音
4.1
低音
4.8
装着感
4.0
ノイズキャンセリング
3.5
外音取り込み
4.3
マイク性能
4.5
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体:約20時間 ケース込み:約70時間 |
コーデック | SBC、AAC、LDAC | 充電時間 | 本体:1.5時間 ケース込み:1.5時間 |
ドライバー | 10mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 6.5g/◯g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 空間オーディオ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | 保証 | 1年 |
AVIOT TE-A1はこんな人におすすめ
- 予算1万円ほどでワイヤレスイヤホンを探している
- 毎回充電をするのが煩わしいからバッテリーは長持ちして欲しい
- できるだけコンパクトで携帯しやすいものがいい
ケース/本体のコンパクトさやカジュアルさを重視しつつ、音のバランスを重視して、価格も少し抑えたいならTE-A1。
ケースが大きめでもOKで、少し高くてもいいから音質を重視したい場合はTE-V1R、またはTE-W1という感じですかね。
さらにロックに特化させたいならピヤホン8という感じでしょうか。
TE-A1の一番の強みは再生時間の長さとケースのコンパクトさ、そして装着感の良さだと思いますので、ここらへんでビビッときた方は検討してみてください。
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