こんにちは、ポータブルオーディオ専門ブログを運営していますカジェット (@kajet_jt)です。
Audirect(エーユーダイレクト)より、ケーブルレスの超ミニマムサイズなポータブルDAC『Atom2』が日本でも発売が開始しました。
こちら、USB-Cで直結タイプができるDACなのですが、Androidスマホにはもちろんのこと、もしかして最近発売されたiPad miniにもぴったりなのでは!?
最小限のミニマル構成でありつつも、ミドルクラス級のイヤホン・ヘッドホンを鳴らし切れる構成がAtom2ひとつで整ってしまうわけなのですよ。
iPadだけでなく、最新型のMacbookはUSB-Cポートのみしか搭載していないモデルもあるので、お手軽にMacbookを高音質化したいときにぴったりですね。
ということで、今回はポータブルDAC界のミニマリスト『Atom2』をメーカー様より提供いただいたので、実機を使ってレビューしていきます。
ぜひご覧くださいませ。
総合評価
4.5/5
Atom2
- ケーブルレスでお手軽に高音質化
- 瑞々しく力強いサウンド
- iPadの高音質化に最適
- 指紋や傷がつきやすい
- Macbookだと隣のポートに干渉する
3.9
高音
3.9
中音
3.8
低音
3.8
解像度
3.8
迫力
4.8
利便性
Audirect Atom2 概要・スペック
Atom2の特徴はこちら。
- 約18gの超軽量型DACアンプ
- ケーブルレスのUSB-C端子でデバイスに直結して使える
- DACチップはES9281AC PROを採用
- DSD,MQAなどあらゆるフォーマットに対応
- アップデートでNintend Switchなどゲーム機にも使える
Atom2はケーブルのない直結型の超小型DACです。
指先サイズでありつつ、MQAやDSDといった高音質フォーマット全てに対応しています。
ゲイン調整機能などは備わっていませんが、イヤホン・ヘッドフォンに合わせてゲインを自動で調整してくれる素敵機能も搭載。
HD 599のような据え置きヘッドホンでも余裕で鳴らし切る高いドライブ力を持ち合わせています。
スペックはこちら
スペック一覧 | Atom2 |
---|---|
DACチップ | ES9281AC PRO |
THD+N | <0.0004% |
S/N比 | ≧118db |
周波数帯域 | 20Hz – 40kHz |
PCM | 32Bit / 768kHz |
DSD | 512まで対応 |
出力 | ≧30mW(16Ω) ≧62mW(32Ω) ≧7mW(600Ω) |
入力端子 | TYPE-C |
出力端子 | 3.5m |
コード長 | 1.2m |
重量 | 18g |
サイズ | L28 + W14 + H11 mm |
保証期間 | 1年 |
Atom2のカラーバリエーションはレッドの一色のみです。
それでは早速開封していきましょう。
Audirect Atom2 パッケージ・付属品
Atom2のパッケージはaudirectのロゴだけが印字された超絶シンプルなデザイン。
開封するといきなり本体がお目見えです。
- USB-C to A アダプタ
- マニュアル
Atom2の付属品はマニュアルを除けばUSB-C to A アダプタのみというシンプルな内容になっています。
このアダプターはUSB-Cポートが備わっていないパソコンと接続するときに使えます。
まあ、その分だけ見た目のゴツくなってしまうのでスマートさには欠けてしまうんですけどね。
できればUSB-Cポート単体で運用できる環境で使った方がいいでしょう。
Audirect Atom2 本体
Atom2の背面は鏡面仕上げのような加工が施されており、角度によっては赤く見えたり黒っぽく見えたりします。
側面も鏡面仕上げが施されており、美しい筐体ではありますが指紋や傷がつきやすいのが気になるところです。
内側にはブランド名とMQAのロゴマークが備わっています。
イヤホンジャックは3.5mmメスが天面側に搭載しています。
USBアダプター、Paw Pico、AirPods Proと比べてもこの通りの小ささ。USBメモリよりもコンパクトなサイズ感。
Anrdoidスマホに装着してみるとこんな感じ。ほぼスマホの一部として使うことができますね。
電源のON/OFFはなく、イヤホンを装着すれば自動的に電源がONになる仕組みです。
ずっと装着したままでもスマホ側のバッテリーを余計に喰われることもないので、この仕様は嬉しいですね。
ちなみにパソコンと接続する場合もイヤホンを装着したままじゃないと認識されないのでご注意ください。
この仕様に気づかず、Atom2をMacbookに装着しても全然認識されずに焦りました。
装着した状態で音楽を流すとLEDインジゲーターが赤く光りますが、再生している音源によってLEDの色が変化します。
ビットレートやフォーマットごとの色の変化は以下の表をご覧ください。
Red | 44.1/48kHz PCM |
Blue | 88-384kHz PCM |
Green | 705-768kHz PCM |
Yellow | DoP |
White | DSD Native |
Magenta | MQA |
指紋や傷がつきやすい加工が少し気になりますが、堅牢性が高く、質感の良い高級感のある筐体ですね。
個人的にはレッドよりグレーやブラック調の配色のほうが好みですが、見る方向によって色味が結構変わるので意外と気になりませんね。
Audirect Atom2 レビュー
音質|瑞々しくも力強いサウンド
Atom2の音質はパワフルでありつつも刺さりの少ない瑞々しいサウンドが特徴のDACのように感じました。
この小ささと1万円以下という価格を考えればコストパフォーマンスはなかなかに高いように感じますね。
各音域ごとの特徴はこちら
- 高音:刺さりが少ないが豊かでパワフルな印象。1万円オーバーのDACと比べると、価格なりの荒さも若干ある。
- 中音:フラットよりもほんの少し中域が目立った印象で、米津玄師などの男性ボーカルが特に聴きやすい。
- 低音:深く沈み込むような迫力はないが、豊かで厚みがある印象。力強いけど上品な鳴り方。
- 音場:同価格帯のDACの中では少し広めに感じる。
- 傾向:フレッシュだけど程よく上品さを残した元気すぎない程度のパワフルサウンド。
- 解像度:特別高いというわけでもない。
得意なジャンル
- ロック
- ポップス
- アニソン
他のDACと比べると、iBasso DC03より音に丸みがあって聴きやすく、Shanling UA2よりも濃厚さはないけど軽快なサウンドといった感じですね。
実力で言えば DC03<Atom2<UA2って感じですかね。価格の高さもその順番ですけど。
どの製品も半導体不足で入荷遅延や生産完了が続いていますが、できるだけ最小構成でパソコンやiPad、Androidを高音質化したいなら選択肢にいれても全然OKな実力を持っているように感じました。
iPadとの相性が最高
iPad Proや最新型のiPad AirやiPad miniはUSB-C端子を備えているため、Atom2を直接接続して聴くことができます。
僕はiPad Air 4を使ってブログの執筆作業をすることが多いのですが、Atom2があれば愛用している『HD 599 SE』を使ってiPadで高音質を楽しむことができます。
1万円クラスの有線イヤホン・ヘッドホンをお持ちの方で、iPadを使ってカフェや自宅で作業や休憩される方は、Atom2ひとつでiPadを高音質化できるので本当におすすめですよ。
Macbookに使っても便利だけど注意点も
最新型のiPadだけではなく、M1 Macbookなど最新型のUSB-Cポート搭載のMacbookでも活躍します。
ドライバーのダウンロードなどは特になく、USB-Cポートに差し込むだけで『設定』⇨『サウンド』⇨『入力』の画面ですぐに認識してくれます。
ただ、こちらもイヤホンが装着された状態じゃないと認識されないのでご注意ください。
M1 Macbookなど最新型のMacbookで使う際の注意点ですが、Atom2の筐体が横に広いため、隣のUSB-Cポートまで干渉してしまいます。
出先のカフェで作業するくらいであれば充電も切れる心配もないかもしれませんが、据え置き機としてAtom2を使う場合はUSB-Cポートを防がれてしまうのは不便すぎるので、ハブを経由して装着した方がいいと思います。
Audirect Atom2 まとめ
総合評価
4.5/5
Atom2
- ケーブルレスでお手軽に高音質化
- 瑞々しく力強いサウンド
- iPadの高音質化に最適
- 指紋や傷がつきやすい
- 一部のMacbookは隣のポートに干渉する
3.9
高音
3.9
中音
3.8
低音
3.8
解像度
3.8
迫力
4.8
利便性
- 1万円以下で手軽に使えるDACを探している人
- iPadやUSB-C端子対応のパソコンを高音質化したい人
- 元気でフレッシュなサウンドが好きな人
Atom2はケーブルがない直結型のため最小構成ながらも価格に見合った高音質を提供してくれるDACのように感じました。
音にそこまでクセがなく、元気だけど硬すぎずフレッシュなサウンドなので、J-POPやアニソンなんかとの相性が良いですね。
パソコンユーザーの方は、USB-C端子が隣の端子と干渉しないかどうかチェックは必要ですが、スマホ•タブレット•パソコンをお手軽に音質を改善したいという方におすすめしたいDACですね!
以上、Audirect Atom2のレビューをお送りしました。
コメント