こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
日本のオーディオメーカー「final(ファイナル)」よりVR・ゲーム・ASMRに特化した有線イヤホン「VR3000 for Gaming」が2020年11月に発売されました!
- VR・ゲーム・ASMRに特化した有線イヤホン
- A3000、A4000にも採用した新開発ドライバー「f-Core DU」を採用
- カスタマイズしたかのような装着感
2019年に発売されたバイノーラル音源向けイヤホン「E500」が大ヒットしましたが、「VR3000 for Gaming」はその上位機種。
新設計のドライバーユニット「f-Core DU」(エフコアDU)を搭載し、さらに定位・音像の正確性を高めました。
こちらの「VR3000 for Gaming」を購入してきましたので、E500との比較も含めレビューしていきます!
総合評価
4.8/5
VR3000 for Gaming
- 定位がトップクラスで把握しやすい
- 音楽鑑賞でも十分良い
- 高いデザイン性と装着感の良さ
- リモコンマイクも何気に便利
- タッチノイズが少ない
- とくになし(ちょっと高い?)
4.0
高音
4.0
中音
3.8
低音
4.3
解像度
5.0
装着感
5.0
定位
VR3000 for Gaming 概要
スペック一覧
スペック一覧 | VR3000 for Gaming |
---|---|
形式 | カナル型 |
ドライバー | f-CORE DU 6mm |
インピーダンス | 18Ω |
再生周波数帯域 | 非公表 |
音圧感度 | 101dB/mw |
プラグ形状 | 3.5mm L字プラグ |
コード長 | 1.2m |
重量 | 20g |
リケーブル対応 | × |
リモコンマイク | ○ |
保証期間 | 2年 |
VR3000 fo Gamingはリモコンマイク付きですが、リケーブルには対応しておりません。
保証期間は2年間と有線イヤホンとしては長く安心して使えます。
カラーバリエーション|マットブラックの一色
VR3000 for Gamingのカラーバリエーションはマットブラックの1色です。
ゲーミング用なのでネオンでギラギラになっても面白そうですが、完全ブランドイメージを壊しますね。
パッケージ
VR3000 for Gamingのパッケージはこちら。
開封!同時期に発売されたA3000やA4000と比べるとコストも抑えられていることもあり、簡素になっていますね。
付属品|イヤーピース、イヤーフック、専用ポーチ
- イヤーピース(TYPE E 5サイズ)
- ロック付きイヤーフック
- 専用ポーチ
- マニュアル
VR3000 for Gamingの付属品はイヤーピース、ロック付きイヤーフック、専用ポーチと豊富に揃っています。
イヤーピースは(TYPE E 5サイズ)
VR3000 for Gamingに付属するイヤーピースはSS / S / M / L / LL の5ペア。
「TYPE E」という装着感と密閉度に定評のあるイヤーピースが付属しています。
サイズを刻む毎に軸の色が交互に変わるため、「これMサイズだっけ?」「これLサイズだっけ?」と迷ったり間違えることなく管理がしやすいです。
専用ポーチ
VR3000 fo Gamingには持ち運び用の専用ポーチが付属しています。
ベロア調の素材でホコリがつきやすそうです。
バッグに無造作に入れたい方は、もう少し堅牢なハードケースを別途使うことをおすすめします。
ロック機構付きのイヤーフックが付属
VR3000 fo Gamingにはロック機構付きのイヤーフックが付属しています。
VR3000 fo Gamingはケーブルを耳にかける「シュアがけ」で装着するのですが、人によっては耳かけ部が安定しない可能性があります。
そこでイヤーフックを使うと、耳かけが安定し耳から本体やケーブルが落ちにくくなります。
イヤーフックもケーブルから外れやすいものが多いのですが、こちらはロック機構付きなので、外れたり失くす心配もなく安心です。
本体|機能性とデザイン性の両立
VR3000 for Gamingのイヤホン本体はABS樹脂からを加工して作られており、軽量かつ高い耐久性を誇ります。
「造形美」と言えるようなミニマルなデザインで、実用性を備えているのにその形状がデザイン性も兼ねています。
イヤホンの内側には「L」「R」の表記と、メーカー名、モデル名の印字があります。
表面と違いメカニカルなデザインですね。
リモコンマイク付きのケーブル
VR3000 for Gamingのケーブルにはリモコンマイクが内蔵しています。
リモコン操作でスマートフォンの音量調整や再生/停止、着信の応答。また、ハンズフリーでの通話やチャットもできます。
ノズル径5.5mm くびれ部は4.5mm ノズル長は3.8mm
VR3000 fo Gamingのノズル径は5.5mm
ノズルのくびれ部は4.5mm
ノズル長は3.8mmと通常のイヤホンと同様平均的な寸法です。
サードパーティ製のイヤーピースを探す時に参考にしてみてください。
ただ、付属のイヤーピース「TYPE E」の質が良く5サイズも揃っているため、別途購入する必要はないかな?とは思います。
重量|19.8g
VR3000 for Gamingの重量ですが、ケーブル、イヤーピース、本体全て込みで19.8gです。
本体も軽量で重さはほぼ感じず、ストレスの感じにくい装着感を得られます。
VR3000 for Gaming レビュー
装着感|まるでオーダーメイド
装着感 | (4.5) |
VR3000 for Gamingの装着感はまるで自分専用のイヤホンのように耳にピッタリとハマってくれます。
本体も軽量で異物感もなく軽やか。耳にケーブルをひっかけて使う「シュアがけ」で装着するので、本体がポロポロと落ちることなく、安定した装着感です。
ケーブルもしなやかで、ケーブルを触れた時のガサゴソ音である「タッチノイズ」が入りにくく、ほぼストレスのない運用ができますね!
本体も耳の中にピタッと納まるので、寝ホンとして寝転びながらゲームしたり動画を見るのにもおすすめですよ!
音質|定位感抜群!リスニング用途でもかなりの実力!
高音 | (4.0) |
中音 | (4.0) |
低音 | (3.8) |
解像度 | (4.3) |
音場 | (4.0) |
VR3000 for Gamingはゲーミングに特化していることもあり、定位と解像度の高さに優れたイヤホンです。
フラットで音の粒立ちが良く、「音楽」というより「音」にフォーカスを当てた鳴り方です。しかし、ひとつひとつの音の角は取れており聴き馴染みが良く、リスニングライクなのに分析的に聴ける面白いチューニングです。
解像度も同価格帯の中では非常に高いので、ゲーミングやASMR用途だけではなく、「finalのリスニング向けの新しいイヤホン」としても十分楽しめますね。
クセが無いので、どんなジャンルでも卒なくこなせます!
もっと音質にこだわりたいという方は、同社のA3000,A4000がおすすめです。
VR3000 for GamingとE500を比較
商品名 | VR3000 for Gaming | E500 |
---|---|---|
音の傾向 | ゲーミング向け リスニング向け | ASMR向け |
高音 | (4.0) | (3.5) |
中音 | (4.3) | (4.0) |
低音 | (3.8) | (3.5) |
解像度 | (5.0) | (3.5) |
装着感 | (5.0) | (3.5) |
定位 | (5.0) | (4.8) |
価格 | 7,980円 | 2,020円 |
気になるのが前作「E500」と比較してどう違うのか?ASMRやゲームプレイ、音楽をそれぞれ1時間ずつひたすら聴きこみ検証してみました!
音楽鑑賞で聴き比べ
音楽鑑賞 | 評価 |
VR3000 for Gaming | (4.0) |
E500 | (3.0) |
まずは普通に音楽鑑賞でVR3000 for GamingとE500とで聴き比べて見ました。
VR3000 for Gaming
VR3000 for Gamingでポップスを聴くと、「解像度が高く定位の良いイヤホン」という感じで、普通に楽しめます。なんだったらそこらへんの5,000円~10,000円の有線イヤホンより音質が全然いいんじゃないかな?
解像度が高いのに耳に刺さらずモニター的な鳴り方にもならない、良い塩梅で聴けますね!
E500
次に、E500で同じ音源を聴いてみると「音楽を聴いているのではなく”音”を聴いている」ような感覚になります。
ASMRに特化したイヤホンなので、どんな音源でも「さてはおめぇASMR音源だな?」と勘違いして、ドラムだけ妙に強調したり、高域はそんなに伸びないのにボーカルは近かったりします。やはりE500は音楽鑑賞には向いていませんね。
ということで、音楽鑑賞にはVR3000 gor Gamingの方が断然良いです。
ゲーム音源で聴き比べ
ゲームプレイ | 評価 |
VR3000 for Gaming | (5.0) |
E500 | (3.0) |
次にゲームプレイで比較。
比較試聴用に。せなとさんのAPEX足音確認用動画をお借りしました。
VR3000 for Gaming
VR3000 for Gamingで聴くと、余計な付帯音がなく”方向”と”距離”、”足音”が分析しやすく、足音と実際の位置とのズレをほぼ感じません。
また、シュア掛けで耳にすっぽりと収める装着方法のため、ガサゴソとした「タッチノイズ」が入ることもなく、装着感も安定しているため、余計なストレスを感じることなくゲーム内だけに集中できるのもポイント。
「for Gaming」という名を冠するだけはあり、ゲーミングに非常に特化しているイヤホンだと感じました。
E500
E500で聴くと、足音が鳴っている方向から余分な付帯音や空気感のようなものがあり、”正確”に方向性や距離感を掴むのが難しいように感じました。
こちらの動画で聴き比べると、VR3000 for Gamingのほうが圧倒的に足音や方向性が細かく把握しやすかったです。
今回はApexの音源で検証しましたが、Apexのガチマニア目線でのおすすめのイヤホンは次の記事も参考になりますので、併せてご覧ください。
ASMR音源で聴き比べ
ASMR | 評価 |
VR3000 for Gaming | (3.0) |
E500 | (5.0) |
次にASMR音源を試聴用に音蜜 onmitsu ASMRさんより動画をお借りしました。
VR3000 for Gaming
VR3000 for Gamingで聴くと、ASMR動画でありがちな吐息をかけたり耳かきをする音のレンジが狭く感じ、リアルな音ではなく”正確な音”を”正確な方向”で鳴らしているという感覚が強かったです。ASMR特有の「ゾワゾワ感」を感じにくいように聴こえましたね。
E500
同じ動画でE500に着けかえると、耳元に息が掛かった時の「ブォワ」っとした低域が揺れや沈み込む音がリアルのそれに近く、同じ音源なのに「ゾワッ!」と鳥肌が立つ感覚がE500のほうが明らかに強かったです。
上位機種が発売されても「えっちなイヤホン」の実力は健在ですね。
まとめ
- VR3000 for Gaming → ゲーミング、音楽鑑賞向け
- E500 → ASMR向け
VR3000 for GamingはE500の上位互換という先入観がありましたが、ASMRに関してはE500のほうが明らかに良かったというかゾワゾワ感が凄かったですね。
ただ、ゲームプレイや音楽鑑賞であればVR3000 for Gamingが良いです。ASMR音源も他のイヤホンに比べたらリアルなゾワゾワを感じやすいので、VR3000 for Gamingひとつでも十分です。
VR3000 for Gamingとゲーミングチェアも揃えれば、極楽さと高い没入感のおかげで完全にゲームの世界だけに集中できますね!
ゲーミングチェアに関しては下記記事がヤバイレベルでわかりやすいので参考にしてみてください。
>>おすすめゲーミングチェアを厳選!自分にピッタリな製品【2021年版】|ゲーミングチェアおたく|アツポンのブログ
E500とVR3000 for Gamingはそれぞれ使い分けができるのでどちらとも買うのもアリです。E500もそこまで高くないですしね!
VR3000 for Gaming 評価まとめ
総合評価
4.8/5
VR3000 for Gaming
- 定位がトップクラスで把握しやすい
- 音楽鑑賞でも十分良い
- 高いデザイン性と装着感の良さ
- リモコンマイクも何気に便利
- タッチノイズが少ない
- とくになし(ちょっと高い?)
4.0
高音
4.0
中音
3.8
低音
4.3
解像度
5.0
装着感
5.0
定位
- FPSで勝ちたい
- ゲーム用のイヤホンが欲しいけど、音楽も聴きたい
- VR動画やVRゲームをよくする
VR3000 for Gamingは装着感やタッチノイズなどのストレスを一切感じさせずゲームに集中し、足音を少しでも聴き分けて試合に勝ちたいゲーマーの方におすすめのイヤホンです。
ただ、ゲームだけではなくリスニング向けのイヤホンとしても十分実力が高いので、finalが好きなオーディオマニアの方にもぜひおすすめしたいですね!
いつものリスニング向けの音とは違う「新たな音の体感」もできますし、ゲームだけでなくVRやASMR動画を見ても面白いですよ!
個人的にはE500との聴き比べが特に面白かったです。E500のASMRのリアルさはVR3000をも凌駕する…っ。
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