こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は水月雨(MOONDROP)の約2万円で買える定番ダイナミック型イヤホン「Starfieldシリーズ」の第3世代「星野 3 – Starfield III」を紹介します。

今回のStarfield IIIは、ついに2ドライバー構成になりました。
10mm木製ドーム複合振動板ウーファーと7.8mmツイーターの2ウェイに加えて、ケーブルのプラグが3.5mm/4.4mm/USB-Cの交換式になり、USB-Cプラグ側にはDSP内蔵のサウンドカードまで入っています。
前作は1ドライバーでプラグ交換できなかったのに、めちゃめちゃ進化していない?中身は完全に別物になってますやん。
前作とどう変わったのか、実機で検証していきましょう。
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Starfield III 外観・付属品
それではStarfield IIIの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
Starfield IIIのパッケージはこちら。今回もかわいらしいイラストが描かれたスリーブ仕様です。

開封するとこんな感じ。

付属品|交換式プラグ3種とケース

- イヤーピース3ペア
- 着脱式ケーブル(高純度単結晶銅・ナイロン編組)
- 交換式プラグ 3.5mmシングルエンド/4.4mmバランス/サウンドカード内蔵USB-C
- キャリングケース
- マニュアル・保証書
ケースはレザー調のチャック付きのものが付属。前作よりえらい豪華なケースになりましたね。

本体・ケーブル
Starfield IIIのフェイスプレートは、Starfieldシリーズ伝統の青色の星光塗装。相変わらず美しい。

Starfield 2も同じ系統のカラーチェンジ塗装でしたが、今回は新設計のアルマイト処理アルミ合金フレームが塗装面を囲む作りになっていて、擦れや衝撃で塗装が傷つきにくくなったとのこと。
シェルは人間工学に基づくエルゴノミック形状で、前世代よりフィット感と快適性を高めたとのこと。前作と比べても明らかに耳のカーブが強くなっていてイヤモニっぽい感じになっていますね。

素材も前作の金属筐体からクリアシェルに変更されていて、透き通った青色の美しいシェルになっています。めちゃめちゃ綺麗。

ノズル部はこんな感じ。前作と同じく金属筐体になっています。軸は短め。

中身は、低域用の10mm木製ドーム複合振動板ウーファーと、高域用の7.8mm DLCドーム振動板ツイーターの2ウェイ構成。水月雨はこれを「D.W.T.デュアルダイナミック音響システム」と呼んでいます。

よくある2-in-1の同軸ユニットではなく、長ストローク・低歪みを狙って自社設計したウーファーと小径ツイーターを別々に配置して、3Dプリントの音響導管と電気クロスオーバーで帯域を分けている構成です。
ケーブルは高純度単結晶銅で、ナイロン編組の被覆。しなやかで絡まりにくく、取り回しは良好。Starfield 2の銀メッキケーブルより少し太めで、見た目の高級感も上がりました。

コネクタは0.78mm 2Pinで、浅い凹型ソケット。

そしてプラグはロック機構付きの交換式で、3.5mmシングルエンド/4.4mmバランス/USB-Cの3種類が付属。
USB-Cプラグには60mW出力のサウンドカードが内蔵されていて、こちらを使うと後述するDSPのパラメトリックEQが使えます。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ

Starfield III の概要・スペック
Starfield IIIとStarfield 2の違い
前作のStarfield 2と並べるとこんな感じ。
| 製品名 | Starfield III![]() | Starfield 2![]() |
| 発売 | 2026年(日本発売日は追記) | 2023年9月 |
| ドライバー構成 | 10mm木製ドームウーファー+7.8mm DLCツイーター(2DD) | 10mm リチウムマグネシウム合金ドーム(1DD) |
| インピーダンス | 7.7Ω | 15Ω |
| 音圧感度 | 119dB/Vrms | 122dB/Vrms |
| 再生周波数帯域 | 12Hz〜44kHz | 12Hz〜24kHz |
| ケーブル | 高純度単結晶銅・ナイロン編組 | 銀メッキ・リッツ構造 |
| プラグ | 交換式 3.5mm/4.4mm/USB-C(DSP内蔵) | 3.5mm固定 |
| DSP・アプリEQ | ◯(32バンドPEQ、ユーザー参加型DSP) | – |
| コネクタ | 0.78mm 2Pin | 0.78mm 2Pin |
| フェイスプレート | 星光塗装+アルマイト処理アルミ合金フレーム | 星光塗装(亜鉛合金筐体) |
| 付属品 | 交換式プラグ3種、ケーブル、イヤーピース3ペア キャリングケース | イヤーピース(S/M/L)、ハードケース、低音増強パーツ |
ドライバーが1基から2基になり、プラグが交換式になってDSPまで乗ったので、スペック表の見た目はほぼ別のイヤホン。インピーダンスは7.7Ωとかなり低いので、ノイズの多いアンプだとホワイトノイズが乗りやすい点は気にしておきたいところです。
Starfield III レビュー
装着感|Starfield 2より耳に収まりやすくなった
Starfield IIIの装着感ですが、耳型に沿った形状になったおかげで、前作と比べてかなり密閉感や安定感がアップしましたね。
実際に装着してみるとこんな感じ。見た目がめちゃめちゃおしゃれ。

前から見た図。

装着感はイヤモニのように耳にピッタリとフィットしてくれるようになったため、前作よりも装着時のストレスはかなり感じにくくなりなしたね。
| 装着感 | (4.8) |
音質|Starfieldの滑らかさはそのままに、上下がグッと伸びた
Starfield IIIの音質は、ひと言でいうとStarfieldらしい滑らかで上品な音はそのままに、高域の伸びがツイーターのおかげでさらに自然になっています。
Starfield 2はクセがなくボーカルを中心に心地よく聴ける音でしたが、そのクセの無さのままさらに実力を底上げしてきたような感覚ですね。
試聴環境(タップで開く)
- DAC:Dawn Pro /付属USB-Cプラグ(スマホ直挿し)
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続(一部3.5mm・USB-Cで比較)
- イヤーピース:付属シリコンイヤーピース
- DSP:OFF(デフォルト)
- エージング:30時間ほど
Starfield IIIの音の特長は次のとおりです。
4.5
高音
4.6
中音
4.4
低音
音の傾向
全体のバランスは、水月雨らしいVDSFターゲットに沿ったニュートラルな音。中域を薄くせずに、高域を少しだけ持ち上げた聴き疲れしにくいバランス。Aria 2と比べると、質自体は高いと思いますが、性格は異なり大人しめのサラッとした音ですね。
Starfield 2と聴き比べると、音の性質はほぼ同じなんですが、Starfield IIIのほうがツイーターが搭載されたおかげか、音の見通しが全体的に良くなっています。
接続方式によっても音の傾向が異なり、4.4mm接続時は前作よりもレンジが広く力強さのあるサウンド。3.5mm接続時は逆に前作よりも大人しく、よりフラットな印象を受けます。
メインの10mmドライバーがウッドになった影響か、同じ3.5mm接続で聴き比べると今作の方が少し大人しく感じましたね。
音場
音場は左右に広く、奥行きもほどよくあるタイプ。Starfield IIIの方がツイーターが追加されたおかげか、上〜横方向にさらに自然に広がったように感じますね。
奥行き側は前作と比べると少しだけ広くなったかな〜?程度です。
高音
高音はStarfield IIIで一番前作と差が出る帯域。ツイーターが追加されたおかげでStarfield 2よりも余裕を持って自然にすぅ〜っと高域が伸びるようになりました。
極端に「ツイーター!!!!」って感じの分離感が強すぎて鋭い音って感じではなく、軸となる10mmウーファーに高域をソッと添えるだけのような、すごくさりげなく自然な繋がりのある高域になっているのですよ。
スペック情報を見ずに聴いたら、マルチドライバーだって全くわからないくらい自然な繋がりです。
それでいて刺さらないのがStarfieldらしいところ。サ行もキツくならず、全体的にサラッとしています。
高域に鋭さとキレを求める方には少し物足りなく感じるかも。
中音
中音域はMOONDROPの強みですね。ボーカルはめちゃめちゃ自然だし艶っぽいし、声の消え入る余韻まで美しい極上のボーカル。
Starfield 2もボーカルの質は非常に高く滑らかで上品な音でしたが、Starfield IIIはツイーターの影響もあってハイトーンの女性ボーカルやファルセットがさらに自然に伸びるように。
ただ、前作の方がボーカルがグッと前に迫るような強さが少しあって、ピーク感が心地よく感じましたね。
また、エレキギターを「ジャアアアアン」と歪みたっぷりに厚く聴かせるのは苦手かな? ちょっと綺麗になりすぎている感があります。
低音
低域は結構控えめで、楽曲の下支えをするだけのマイルドな低音です。メインは中音域・高音域に譲っていますね。
よく聴けば下までしっかり深みはあるものの、迫力はあまりなくサラッとした音で、バスドラムのタッチも良くも悪くもすごく優しいですね。
低域の量感や迫力にこだわるならAria 2の方が向いているかも。
Starfield 2も低音の量感は控えめでしたが、Starfield IIIも同じような傾向ですね。
おすすめのジャンル
おすすめのジャンルは、J-POP、アニソン、シティポップ、ジャズ、アコースティックあたり。Starfieldらしい滑らかさがあるので、ボーカルものはひと通り気持ちよく聴けます。
EDMやロック・ヒップホップを聴くには低音が優しすぎるので、迫力重視の方には物足りないかも。
USB-CプラグのDSP|32バンドPEQとユーザー参加型チューニング
Starfield IIIの強みが、サウンドカードを内蔵したUSB-Cプラグ。60mWの出力があり、一般的なスマホ内蔵のオーディオチップより駆動力が高いとのこと。実際にiPhoneに直挿しで聴いても、出力に余裕があって音が痩せません。

Starfield IIIのインピーダンスが低くて出力調整がややシビアなのですが、USB-C接続であれば元から出力が最適化されているので、音のバランスは一番良く感じましたね。
ただ、外部のDACを使って4.4mm接続で使ったほうが、やはり解像度は高いですね。
さらにこのUSB-Cプラグは第2世代ユーザー参加型DSPに対応。公式アプリ「MOONDROP Link」(Android)から、内蔵DSPの32バンドパラメトリックEQをフィルタータイプ・周波数・ゲイン・Q値まで細かく設定できます。

設定はプラグ側に保存されるので、一度作ればどの端末につないでも同じ音で聴けるのが便利。
チューニングに自信がない人は、アプリ内のコミュニティで他のユーザーが公開しているプリセットをダウンロードして使うこともできます。
自分の好みに合わせたパーソナルサウンドプロファイル「Sound Target ID(STI)」を作っておけば、今後の水月雨製イヤホンにも引き継げるとのこと。
もう少し低域を足したい、高域にキレを持たせたいという方は、あえてUSB-Cで使ってイコライザーをいじるのもおすすめ。
ただし、こちらのアプリはAndroidじゃないと認識しないので、iPhoneしか持っていない方はご注意ください。
Starfield III まとめ
総合評価
4.5/5
星野 3 – Starfield III

- Starfieldの滑らかさはそのままに
ツイーターで高域の伸びと見通しが一段アップ - マルチドライバーと感じさせない自然な帯域の繋がり
- 艶っぽく余韻まで美しいMOONDROPらしいボーカル
- 3.5mm/4.4mm/USB-Cの交換式プラグが標準付属
- USB-CプラグのDSPで32バンドPEQが使える
- 美しいフェイスプレートとシェルデザイン
- 前作より耳に収まりやすく軽くなった装着感
- 低音は前作同様に控えめで
迫力を求める人には物足りない - エレキギターの歪みや厚みを出すのは苦手
- DSPアプリはAndroid専用でiPhoneでは使えない
4.5
高音
4.6
中音
4.4
低音
4.5
解像度
4.0
迫力
4.8
装着感
Starfield IIIはこんな人におすすめ
- 初代Starfield・Starfield 2の音が好きで、情報量と高域の伸びが欲しい
- 刺さらず聴き疲れしない滑らかな音で、ボーカルものを楽しみたい
- 4.4mmバランスでスマホでも気軽に聴きたい
- Androidユーザーで、アプリのPEQで自分好みに音を調整したい
初代のサラッとした音の傾向はそのままに、より伸びやかにして強みを活かしてきたモデルって感じでしたね。そしてプラグまわりも4.4mmバランス、USB-C対応と大幅に改善してた点が特によかったです。
Starfield 2の時点でかなり完成度が高いイヤホンでしたので、乗り換えるレベルではないかな?とは感じましたけど、これから買う方はセールで前作が格安になっていない限りは「3」の方がいいと思います。
2万円前後でクセのないサラッとした音でボーカルを美しく聴きたい方にはおすすめできるモデルだと思いますので、ぜひ検討してみてください。
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