こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は最近中華イヤホン界でも勢いのあるメーカー「SIVGA」より、同社初の4ドライバーハイブリッド有線イヤホン「SIVGA Lyrebird 琴鳥」を紹介します。

Lyrebirdは、ダイナミック・BA・マイクロ平面駆動・ピエゾという4種類のドライバーを1つの筐体に詰め込んだクアッドブリッド構成の有線イヤホンで、価格は27,800円。ドライバーを考えると安く感じる。
SIVGAといえば、以前紹介したNightingale PROやQue UTGなどウッドハウジング+シングルドライバーのイメージが強いメーカー。
そんなSIVGAにとって、Lyrebirdは初のハイブリッド構成となるモデル。しかも初挑戦でいきなり異なる4つのドライバーを搭載というチャレンジングなイヤホンとなります。
ドライバーをたくさん積んだイヤホンって、それぞれの音がバラバラに聴こえてまとまりのないものも多いんですよね。でも、そこはSIVGA、さすがのチューニングの巧さでしたよ。
今回は代理店の01Diverseさんより紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力が検証していきましょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
動画版はこちら
SIVGA Lyrebird 外観・付属品
パッケージ
SIVGA Lyrebirdのパッケージはこちら。

イヤホンと琴鳥(コトドリ)が線画であしらわれたデザイン。
開封するとこんな感じ。

付属品|イヤーピース2種7ペア、4.4mmケーブル、革製ケースなど
付属品はこちら。

- 3素材ハイブリッド編み込みケーブル(4.4mmバランス)
- ボウル型イヤーピース S / M / L
- 液体シリコン型イヤーピース S / M / L
- 革製ハードケース
- イヤーピース収納ケース
イヤーピースは2種類が各3サイズ。本体に装着済みのぶんを含めると合計7ペア。

ケースはSIVGAではおなじみのブラウンの革製ハードケース。

ちなみに4.6万円のNightingale PROもほぼ同じ革製ケースが付属します。2.8万円のLyrebirdで同等の付属品が付いてくると考えると、けっこうお得感ありますよね。
本体・ケーブル
SIVGA Lyrebirdのイヤホン本体はこちら。

フェイスプレートには樹脂を浸透させて硬化処理を施したスタビライズドウッドを採用。木材の繊維を高密度に安定させることで、天然木の表情を残しつつ耐久性も高めた素材です。

ちなみに天然木なので木目や色味は1台ごとに違います。柄を指定して選ぶことはできないので、開封するまで分からない柄ガチャとなります。
フェイスプレートを囲む筐体はCNC加工の航空機グレードアルミ合金。SIVGAは基本ウッドのフェイスプレートと金属シェルの組み合わせですね。

4ドライバーも積んでるわりに筐体は割とコンパクトですね。

以前レビューした上位モデルのNightingale PROと並べてみるとこんな感じ。

Nightingale PROは14.5mmの平面駆動を積んでいる関係でシェルがやや大きめです。
ノズル径は一般的なサイズなので、社外イヤーピースも問題なく使えるかと。

ノズルの長さもLyrebirdのほうが確保されていて、Nightingale PROで感じた「ノズルもイヤピも短くてフィットポイントが探しづらい」という悩みがここでは出てきません。
付属ケーブルはこちら。

OCC(単結晶銅/30芯)・銀メッキ銅(10芯)・エナメル金銀メッキ銅(10芯)という3素材を組み合わせた編み込みケーブル。細身に見えますが作りは丁寧で高級感あり。
イヤホン側は埋め込み型の0.78mm 2pinです。

分岐部はこんな感じ。

プラグは4.4mmバランスのみと割り切った仕様。3.5mmで使いたい人は変換プラグかリケーブルが必要になりますね。

SIVGA Lyrebirdの概要・スペック
| スペック一覧 | SIVGA Lyrebird 琴鳥 |
|---|---|
| 形式 | カナル型 |
| ドライバー | 10mmポリマー複合振動板DD+BA+マイクロ平面駆動+9.2mm積層ピエゾ |
| インピーダンス | 14Ω ±15% |
| 音圧感度 | 108dB ±3dB |
| 再生周波数帯域 | 20Hz 〜 20kHz |
| 歪率 | ≤1%@1kHz |
| プラグ形状 | 4.4mmバランス |
| コード長 | 1.2m ±10cm |
| 重量 | 6.5g(片側) |
| リケーブル対応 | 2pin(0.78mm) |
| リモコンマイク | × |
| 価格 | 27,800円(税込) |
Lyrebirdは、10mmポリマー複合振動板ダイナミック・バランスドアーマチュア・マイクロ平面駆動・9.2mm積層型ピエゾセラミックという4種類のドライバーを搭載したクアッドブリッド構成。
低域をダイナミック、中域をBA、高域をマイクロ平面駆動、そして超高域を積層ピエゾが受け持つという、帯域ごとに得意なドライバーを割り振っています。
SIVGA Lyrebird レビュー
装着感|耳への収まりがとても良い
SIVGA Lyrebirdの装着感についてですが、耳の中にすっぽりと収まってくれてとてもフィットしてくれます。
実際に装着してみるとこんな感じ。

さっきも触れましたが4ドライバーのわりに筐体がコンパクトで、耳からの出っ張りがほとんどないですね。
前から見るとこんな感じ。

Nightingale PROはベストなポジションを見つけるのが難しかったですが、Lyrebirdは意識せずともベストポジションで装着できますね。
| 装着感 | (4.6) |
音質|4ドラらしからぬ自然なつながりのニュートラルサウンド
Lyrebirdの音質についてですが、4種類の異なるドライバーを積んでいるので、もっと帯域ごとに音の質感がバラつくと思ってたんですけど、そこはさすがSIVGA。流石のチューニングの巧さでした。

- DAC:FIIO BTR17
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続
- イヤーピース:付属イヤーピース(液体シリコンタイプ)
- エージング:50時間ほど
SIVGA Lyrebirdの音の特長は次のとおりです。
4.7
高音
4.8
中音
4.7
低音
音の傾向
音のバランス的にはニュートラル寄りですが、性質的には低域はしっとり上質、中域は艶やか、高域は少し硬質さはありつつも響きが美しい美音系サウンドという印象です。
SIVGAらしいウッドハウジングの見た目から、まったりした暖色系を想像する人もいると思うんですけど、実際はもう少しニュートラルで現代的な鳴らし方ですね。
特定の帯域だけを目立たせるのではなく、ひとつひとつの音に厚みを持たせて情報量たっぷりに美しいサウンドを広げていくような感覚です。
同じSIVGAのNightingale PROと聴き比べると、Nightingale PROは中域〜中高域に寄せたボーカル中心のブライトなバランスで低域の主張は控えめですが、ヘッドホンかのように一体感のある自然な音です。
対してLyrebirdは低域に重心があるような感覚で、その中で4つのドライバーがNightingale PROと比べると分離良く鳴らす多ドライバーらしい音という印象です。
音場・定位
音場は横方向にもそこそこ広がりつつ、どちらかというと奥行き側に余裕があるタイプ。音の重なりや位置が把握しやすい立体感のある鳴り方です。
4ドライバーを帯域ごとに割り振っているおかげで、Nightingale PROよりも定位がビシッと定まっているように感じます。
高音
高域はマイクロ平面駆動+積層ピエゾという構成ですが、ドライバー構成は異なれど、Nightingale PROとよく似た性質を持つ高域という印象です。
SIVGAの特色なのか、「美音系シャリシャリサウンド」って感じなんですよ。シャリっとした刺激的な質感があるのに、そのシャリ感がとても美しいのですよ。シルキーな高音って感じ。
レスポンスの良い音で、細かい音の粒立ちの良さがありつつ、その細かな音ごとに余韻を少し加えるような感覚なのですよ。
この点はNightingale PROとやや違っていて、あちらは硬質で煌びやか、「カリッと」と「キラッと」の中間くらいのレスポンスの良い高域でした。透明感という一点ではNightingale PROのほうが上です。
中音
中音域はSIVGAの強み。同価格帯も比較してもボーカルは非常にキレイな方だと思います。
声の低域側にもフォーカスをしている影響か、サビのピークラインよりも、Aメロの低い声の方が際立つように感じますね。声の吐息までも広いあげつつシルキーに伸ばす感じが上品かつエロいです。
声の質感はNightingale PROと同等クラスに良く感じましたが、声の棲み分けが少し異なるように感じましたね。
Nightingale PROは一つの箱の中でボーカルと楽器隊が一緒に入りつつも、ボーカルを自然に浮かび上がらせる感覚。
対してLyrebirdはボーカルと楽器が別々の箱で鳴っているような感覚がありますが、分離はしすぎず音楽としてちゃんと調和しているような感覚で鳴らします。
Nightingale PROよりも声が分離しているおかげで、ボーカルの輪郭がより掴みやすい感覚がありますが、声の実像感や自然さはNightingale PROの方が上という印象でした。
低音
低域は一言で言えば上品かつタイトな低音という感じでしょうか。
ひとつひとつの打音に適度な厚みと弾力があり、深みも感じつつ必要以上に余韻を引きずらないので中域の被りもありません。
音楽の重心を低い位置に落ち着かせる役割が大きくて、低音が控えめな曲でも音が軽くならず、どっしりとした土台を作っているように聴こえます。
ただ、EDM系のキックズンズン、サブベースブイブイ系の楽曲とはあまり相性は良くないかと思います。バスドラムやミッドベースを自然に鳴らすようなタイプなので。
Nightingale PROの場合は立体感があって弦の震えまで丁寧に描くタイプの上品な低音って感じでしたが、迫力や量感は控えめなので、ロックやポップスだと少し低音が物足りなく感じていましたが、Lyrebirdは締まりのある迫力で鳴らせるので最新チャート曲でもノリよく楽しめます。
おすすめのジャンル
J-POP・アコースティック・ジャズあたりとの相性が特に良いですね。
低域がタイトで量感よしっかりあるのでバンドサウンドも迫力十分ですし、高域がシルキーなのででジャズやクラシックの弦・管楽器も美しく鳴らせます。
逆にEDMやヒップホップでゴリゴリの重低音を浴びたい、みたいな用途だとちょっと大人しく感じるかもしれません。
Nightingale PROはさらにバラードやジャズ・クラシック寄りな感じですね。Lyrebirdの方がポップス寄りな感じはあります。
SIVGA Lyrebird まとめ
SIVGA Lyrebirdをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
SIVGA Lyrebird 琴鳥

- 4つの異なるドライバーが入っているとは思えない自然なチューニング
- シルキーで響きの良い美しい高域
- ボーカルがとても際立つ
- 締まりと量感のあるがっしりとした土台の低域
- 多ドラ機なのに筐体が小さく装着感が良い
- 4.4mmのみしか対応していない
4.7
高音
4.8
中音
4.7
低音
4.7
解像度
4.7
迫力
4.6
装着感
SIVGA Lyrebirdはこんな人におすすめ
SIVGA初のハイブリッドであり、いきなり異なる4つのドライバーという攻めた構成なので、正直もっとまとまりのない音を想像していたんですが、そこはさすがのSIVGA。ちゃんと1本のイヤホンとして自然につながった、完成度の高い音でした。
「ジャズ・アコースティック系だけでなくロックやポップスも聴く」「ナチュラルながらも音の分離感も重視したい」「予算は3万円以内に収めたいなら」ならLyrebird。
「ボーカルのしっとりさを極めたい」「ジャズ・クラシック・バラードなど生楽器系を好んで聴く」「一体感のある音が好み」ならNightingale PROという選び方かな〜って感じでしたね。
3万円以下としてはとても完成度の高いイヤホンだと思いますので、ぜひ専門店や試聴会などで聴いてみてください。
以上! SIVGA Lyrebird 琴鳥のレビューをお送りしました。


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