世界初ドライバーを搭載!? 1万円台で買える有線イヤホン SIVGA「Que UTG」を試す｜大人気モデル「Que」との違いは？

こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回は1万円台の新定番となり得る有線イヤホン、SIVGA「Que UTG」を紹介します。

以前登場した「Que」が界隈でめちゃめちゃ話題になった有線イヤホンだったんですよ。

筐体の質感の高さ、ウッドプレートの美しさ、そして他の高解像度系イヤホンとは異なる一体感のある暖かいサウンド。

比較的新しい製品でありつつも、短期間で1万円台のリスニング向けの新定番として君臨したイヤホンになりました。

今回紹介する「Que UTG」は世界初、特殊ガラス素材の平⾯振動膜とダイナミック型の構造を融合したイヤホンです。ガラスですガラス。

従来の素材の限界を打ち破り、軽量化と超⾼剛性をバランスよく実現しているとのことです。

今回は代理店の「01Diverse」さんより紹介用に提供いただいたので、Queと比べながらどれほどの実力なのかチェックしていきましょう。

PR：01Diverse

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SIVGA Que UTG 外観・付属品

それではSIVGA Que UTGの外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

SIVGA Que UTGのパッケージはこちら

開封するとこんな感じ

付属品

イヤーピースはシリコン製が2種類で合計4ペア付属。ひとつはグレー軸・透明ボディのロゴ入りタイプ、もうひとつはグレートーンの薄手タイプです

キャリングケースはコンパクトかつ硬めのセミハードタイプで、日常使いにもちょうどいい安心感があります。

本体・ケーブル

SIVGA Que UTGのイヤホン本体は、木材とメタルのハイブリッドで仕上げられた、温かみと重厚感のあるおしゃれなデザイン。

フェイスプレートには「南米産緑壇（りょくだん）”グリーンサンダルウッド”」が採用された落ち着いたブラウンカラーがあしらわれています。

内側はメタル素材（亜鉛系合金）で構成されており、ずっしりとした質感と高い剛性感が印象的です。

Queとデザインを比べるとこんな感じ。Queが明るめのメープルウッドを採用した可愛らしさのあるデザインでしたが、今回はシックになっていますね。

ケーブルは着脱可能で、少しだけ凹んだ埋め込み式の2pinコネクタに対応。

ノズル部は金属製でしっかりとした造りになっています。他社のイヤーピースでも問題なく装着できるかと。

ケーブルは取り回しやすい撚り線タイプで、高純度無酸素銅に銀メッキを施した銅線を採用。

硬すぎず柔らかすぎず、適度にしなやか。

Queのケーブルは太めでガッシリとしたものだったので、比較すると取り回しは良くなったかと思います。

コネクタは0.78mmの埋め込み対応2pin、耳掛け部は形状記憶型を採用。

分岐部はガッシリとしたデザイン。アジャスター付きです。

プラグ部はねじ込み式交換型プラグを採用しており、3.5mmと4.4mmの両対応。

Queは3.5mmオンリーだったので、プラグ部はわかりやすく進化していますね。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

ビジュアル・機能性ともに非常に完成度の高い構成となっており、2万円以下のモデルとは思えない品質の高さを感じさせてくれます。

SIVGA Que UTG / Que スペック比較表

項目	Que UTG	Que
ドライバー構成	10mm 特殊ガラス平面振動膜 ダイナミックドライバー ×1	10mm ベリリウム振動膜 ダイナミックドライバー ×1
インピーダンス	32Ω	32Ω
音圧感度	103dB ±3dB	108dB ±3dB
再生周波数帯域	20Hz ~ 20kHz	20Hz ~ 20kHz
コネクタ	0.78mm 2PIN	0.78mm 2PIN
ケーブル素材	銀メッキ高純度無酸素銅線	銀メッキ高純度無酸素銅線
ケーブル長	1.2m	1.25m
プラグ形状	交換式（3.5mm TRS / 4.4mm TRRRS）	固定（3.5mm TRS）
付属品	・ケーブル x1 ・交換用プラグ（3.5mm / 4.4mm） ・イヤホンケース x1 ・シリコンイヤーピース（白・黒） 各S/M/L 各1ペア	・イヤホンケース x1 ・シリコンイヤーピース（白軸）S/M/L 各1ペア ・シリコンイヤーピース（黒軸）S/M/L 各1ペア

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Queと比較するとインピーダンスは同じ数値ですが、音圧感度は少し低くなっています。

そのためQueよりもある程度出力の高いDAP/DACが必要になってくるかと思います。

ただ、出力を確保しやすいように4.4mmバランスに対ていますね。

SIVGA Que UTG レビュー

装着感｜不満なく使える

SIVGA Que UTGの装着感についてですが、とくに不満なく使えるって感じですね。

元々ついていた黒のイヤーピースだとペラペラすぎて密閉できていない感覚があったので、クリアのイヤーピースを使って検証しています。こっちの方が安定するし密閉される。

実際に装着してみるとこんな感じ。ウッドプレートがおしゃれ

前から見るとこんな感じ。

駅まで歩いていきましたが、途中でズレるような心配もなく安定して使えました。

ただ、遮音性は並程度といったところでしょうか。そこまでガッツリ遮音するようなタイプでもないですね。

装着感

(4.5)

音質｜15,000円前後ならかなりおすすめ

SIVGA Que UTGの音質についてですが、好みはあると思いますけど個人的には15,000円前後のなかでかなり良い方だと思いました。

先代のQueらしさもありつつ、また異なるアプローチを魅せてくれます。

SIVGA Que UTGの音の特長は次のとおりです。

音の傾向

全体としてはリスニング向けな音でありつつ、輪郭のくっきりとしたナチュラル寒色系サウンドという印象ですかね。

音のバランス的には弱V字型ですが、中高域がとくに際立つリッチなチューニングのように感じましたね。

音場

ヌケの良さよりも定位の明瞭さを重視した印象。

音の広がりはあくまで自然な範囲に留まっています。

左右と奥行きに対する定位が良く、音の方向性や距離感がわかりやすいですね。

高音

高域はやや強めではありますが、それ以上に瑞々しくて弾けるような気持ちの良い刺激感のある高音を表現してくれます。

金属的な音色の再現に強く、ハイハットやシンバルの炸裂音の表現力が高く、芯のある鳴り方をします。

アコースティックギターも弦をつまびいた時の金属が擦れる音がとてもリアルに表現されます。

少しキツめに感じるかもしれませんが、耳に刺さるような不快な感覚はある程度抑えられていて、ハウジング素材（亜鉛合金）の影響か、余韻にかけてやや丸みのある落ち着きを感じます。

中域

中高域の煌めくように伸びていく表現が得意で、ピアノや女性ボーカルはとくに映えます。

ボーカルの立ち位置は楽器隊とフラットに感じますが、中高域帯のボーカルは近めに感じますね。

エレキギターはあまり歪まずクリーンに鳴るような印象を受けます。ジャキジャキとしたギターの圧を感じたい場合は他にも選択肢はあるかなー。

低音

低域はタイトな迫力がありつつも、中低域には自然な広がりを持つナチュラルな音のように感じました。

ベースラインもゴリゴリとしたうねりはなく、深く沈み込みつつもふわっと広がっていく感覚。

打ち込み系やサブベースよりも、バスドラムやウッドベースなどアコースティックな表現の方が得意なように感じますね。

おすすめのジャンル

おすすめジャンルは多用な楽器を使用したポップスや、アコースティック編成のインストバンド、女性ボーカルもの全般といったところでしょうか。

中域のパートで伝えた通り、ピアノや女性ボーカルを多用した楽曲はとくにおすすめです。ヨルシカとか良い感じ。

Österreichの「無能」や、Cö shu Nie「give it back」がQue UTG得意なゾーンをドンピシャで突いていますように感じますね。

ただ、歪ませた電子音もクリーンな音にしてしまう傾向があるので、ロックは苦手じゃないけどややキレイめになる感覚はありますね。EDMやヒップホップはあまりおすすめできないですかね。

Queと比較すると

前作Queと比較すると音のキャラクターが異なる別物といえる仕上がりです。

Queはベリリウムメッキ振動板を採用し、高域は少し煌びやかさを持ちつつも全体的に柔らかくナチュラルで、ウォーム寄りのサウンドが特徴でした。

対してUTGは、ガラス素材の振動板によって、高域にややソリッドな煌めきが加わり、中低域は引き締まりながらも厚みがあるシャキッとした現代的な音作りになっています。

Queを聴いた後にQue UTGを聴くと高域がとてもクリアになった感じがしますし、解像度も高く感じます。

どちらが良いかは好みの問題になるとは思いますが、ボクは最新チャート曲を好んで聴くのでQue UTGの方が好みに合っていましたね。

SIVGA Que UTG まとめ

SIVGA Que UTGをまとめると以下のとおりです。

このイヤホン、10,000〜15,000円の有線イヤホンの中であれば個人的にかなりおすすめです。

Queも高く評価していましたが、音の傾向は違えど高域がさらにクリアになっていますし、4.4mmケーブルも使えるようになりましたし、品質やデザインも良いですし、コスパはかなり高いと思います。

といっても初代のQueも柔らかくナチュラルで聴きやすい音なので、こっちの方がハマるという人も絶対にいると思います。

どちらもおすすめのイヤホンなので、音の傾向がハマりそうな方は是非検討してみてください。