こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
耳を塞がないワイヤレスイヤホンが2024年もトレンドになりそうですが、HUAWEIから2024年初めからいきなり本命のイヤホンが登場します
それが今回紹介する「HUAWEI FreeClip」です。
見てくださいコレ、イヤーカフ型です。
デザインの良さと装着感の軽さを両立した設計で、耳を塞がないイヤホンとしてはボクも一番好きな形状です。
ただ、イヤーカフ型って今まで登場してきたイヤホンは低音がスカスカなものが多くて、なかなか音楽鑑賞用で実用的に使えるものはなかったんですよね。
今回のHUAWEI FreeClipはスゴイです
- ニッケルチタン形状記憶合金よる高弾性と快適な装着感。
- 左右自動識別により、どちらの耳にも自由に装着可能。
- 逆音波システムによる音漏れの低減
- 広範囲タッチコントロールによる簡単操作
- オープン型なのにしっかりした低音
- マルチポイントやワイヤレス充電にも対応
簡単に伝えると「イヤーカフ型でありつつ、低音もしっかり出るのに音漏れも少なくてスペックも高い!」って感じです。
これぞ理想のイヤーカフ型!
実際に使ってみてとても良かったので、実機を使って良かったところ・イマイチだったところを紹介していきます。
▼動画版はこちら▼
HUAWEI FreeClip スペック
スペックも耳を塞がないタイプとしてはとても高く、本体再生時間は8時間、ケース込みで36時間とイヤーカフ型としては超長めです。
充電せずに記事を書いている間ずっと使い続けているけど、なかなかバッテリーが切れないですからね。
マルチポイントも対応で2つのデバイスでも使い分けができますし、利便性は最強レベルです。
HUAWEI FreeClip 外観・付属品
付属品
- USB Type Cケーブル
- マニュアルなど
充電ケース・本体
カラーはブラックとパープルがあるのですが、今回はブラックをお送りいただきました。
耳掛け型の耳を塞がないイヤホンと比べても充電ケースはとてもコンパクトで、一般的な完全ワイヤレスイヤホンほどの大きさです。この点も強み。
厚みもなく、胸ポケットにもすっぽりと収まるほどです。
充電端子はUSB Type Cに対応。
さらに嬉しいことにワイヤレス充電にも対応しています。しかも充電したら「チン」という音が鳴ります。
耳を塞がないワイヤレスイヤホンでワイヤレス充電に対応しているものって意外と少ないんですよ。コレはほんとに嬉しい!
ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
充電ケースを開けるとこんな感じ。
ループ部分が上方向に向いているので、めちゃくちゃ取り出しやすいですね。つまんでくださいと言わんばかりの構造。
イヤホン本体はC-bridge Designという設計を採用。
スピーカー部の「アコースティックボール」、ループ部分の「C-bridge」、そして耳の裏側に挟む「コンフォートビーンズ」という3つのパーツで構成されています。
この構成は1万人以上の人間の耳のデータを基に、人間工学に基づき最適なフィット感を実現できるように設計されているようです。
C-bridgeにはニッケルチタン形状記憶合金を採用しており、柔軟性と耐久性が高く、着けやすくなっています。
本体はL/Rの表記がない左右対称のデザインを採用しています。
そんなことしたら左右どちらに装着すればいいかわからんやん!と思うかもしれませんが、HUAWEI FreeClipはなんと左右の耳を自動判別することが可能です。
そのため、左右の耳どちらに装着しようが自動でL/Rの音を振り分けてくれるというわけですよ。画期的!というか謎技術。
最後に重さですが、総重量は55.5g、本体片耳の重量は5.6gです。
耳を塞がないイヤホンとしては超軽めです。
HUAWEI FreeClip レビュー
音質|イヤーカフ型としては間違いなく最強
音質はイヤーカフ型としては間違いなく最強です。といってもイヤーカフ型自体めっちゃ少ないんですけどね。
他の1万円〜2万円クラスの耳掛けタイプの耳を塞がないワイヤレスイヤホンと比べても遜色のないレベルで、BGM感覚で聴くにはちょうど良い音質です。
HUAWEI FreeClipの音の特長は次のとおりです。
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
高音は刺激音を排除したHUAWEIらしい丸みのある音で、伸びやキレの良さは少なめだけど、まろやかで聞きやすい音という感じでしょうか。
ボーカルラインは際立つような感じでもなく、少し中低域寄りで豊かに慣らすような感覚ですね。
低域はなかなかに豊かで締まりや迫力は少なめですが、イヤーカフ型としては低音のスカスカ感のようなものをほとんど感じず、厚みのある音で聴かせてくれます。
音声も聞き取りやすいので、音楽鑑賞だけでなくYouTubeやポッドキャストなどにもおすすめです。
何とは言いませんけど、今まで使ってきたイヤーカフ型のイヤホンと比べれば、素晴らしく音質は良い方だと思いますよ。
普段音質に特化しすぎたイヤホンを使っていて耳が肥えていても、ちゃんとBGMとして満足できるレベルの音質のように感じました。
さすがに同価格帯のカナル型イヤホンほどの音質は出ないですが、耳を塞がないイヤホンとしては十分満足できるレベルです。
周りの音をシャットアウトしつつ、音楽をしっかり高音質で楽しみたいならHUAWEI FreeBuds Pro 3の方がおすすめです。
装着感|もはや着けていることを意識しない
HUAWEI FreeClipの装着感ですが、まるで耳に何もつけていないかのように快適です。
実際につけてみるとこんな感じ。もはやイヤリング。
会社の中で装着していると「アイツめっちゃでかいイヤリングつけてる……」と思われるかもですが、イヤホンよりはスタイリッシュな見た目。
ボクもレビューしている間、6時間くらいずっと装着して仕事していましたが、全然耳が痛くなりませんでしたね。8時間くらいでようやく耳を挟んでいる場所に鈍痛が発生したかな?って感じですね。
耳かけタイプと比べると耳の付け根も痛くならないですし、マスクやメガネで耳元がパンクしがちなユーザーにもとても良い選択肢だと思います。
圧迫感も感じにくいフワッとした装着感ですが、意外としっかりと固定できていて、歩いたりワークアウト用くらいであればズレる心配は少ないですね。
ただ、ジョギングなどの激しい振動を伴うものだと、その振動で少しずれてくる感覚がありますね。これは耳次第かも。
装着感はホント最高です。満点です。
装着感 | (5.0) |
音漏れも超少ない
音漏れについてもゼロではないですがなかなか少なめです。HUAWEI FreeClipには逆音波システムを導入していて、外に漏れる音を打ち消して音漏れを抑えています。
最近の耳を塞がないワイヤレスイヤホンに搭載されることの多い機構ですね。
iPhoneの音量30%ほどでBGMくらいの音量になるのですが、その音量だと音漏れが空調音や環境音に埋もれてほとんど聞こえなくなります。
50%ほどにするとシャカシャカと漏れ出しますね。それ以上の音量だと音漏れが激しくなってしまうのでアウトです。
電車の中で使おうと思っている方にはおすすめしませんが、オフィスやカフェなどでBGMで聴きたい方や、リビングで音楽を聴きたいけど家族に音を漏らすのは嫌だという方におすすめできそうです。
操作性|タッチ範囲がとても広いが
HUAWEI FreeClipの操作についてですが、タッチ範囲がとても広くて最高ですね。
これ、どこをタッチすればいいの?って思うかもしれませんが、どこでもOKです。
後ろのコンフォートビーンズでもOKですし、前のアコースティックボールでもOKですし、なんだったら細いブリッジ部分をタップしてもOKです。
ここまで広範囲にタッチ操作できるイヤホンはなかなかないですよ。
操作も2回タップからになるので、誤操作の心配もありません。
操作はトリプルタップで前の曲/次の曲、ダブルタップで再生/通話/拒否が可能で、HUAWEI AI lifeアプリからカスタマイズも可能です。
惜しい点としては音量調整が本体のみでできないという点でしょうか。
耳を塞がないイヤホンって家の中やオフィスなど人と会話をする場所で使うことが多いので、音量調整を頻繁に行うことが多いんですよね。
ブリッジ部分をスライドして音量の調整とかできたら最高だったんですけど、そこまでは用意されていませんでした。残念。
アプリについて
HUAWEI FreeClipはアプリに対応しています。
アプリでできることは次のとおりです。
- バッテリー残量の確認
- イコライザーの変更
→デフォルト、高揚、高音強調、音声の4つから選択可能 - ジェスチャー
→ダブルタップ、トリプルタップに対して再生停止・次or前の曲・音声アシスタントから選択可能 - イヤホンを探す
→イヤホンから大きな音を出して本体を見つける機能 - ファームウェアアップデート
- 設定
→スマート装着検出、低遅延モード、左右の自動切り替え、充電ケース音のON・OFFの設定が可能
そこまでカスタマイズ項目が多いわけではないですが、アプリとして必要十分な機能は備わっています。
操作のカスタマイズがもう少し多ければ嬉しかったかなー。
iOSの場合はそのままApp Storeからアプリをダウンロードできますが、Androidの場合はGoogle Play Storeではアプリをダウンロードできません。
Androidユーザーは公式サイトからダウンロードするようにしましょう。
マルチポイントの挙動も問題なし
HUAWEI FreeClipには2台のデバイスに同時接続するマルチポイント機能が備わっています。
音楽を聴く時はiPhone、YouTubeで動画を見たい時はiPadと、毎回ペアリングをせずとも自動で再生したデバイスからHUAWEI FreeClipに音声を流してくれるので超絶便利です。
挙動も問題なく、一度電源OFFにした後にもう一度電源ONにしても自動で2台のデバイスに接続してくれます。
耳を塞がないイヤホンでマルチポイント対応はマジで便利です。
通話品質|ノイズをほぼ拾わない
HUAWEI FreeClipの通話性能ですが、かなりスゴイですね。
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてください。
バックで雑音を流した状態で扇風機もイヤホンに当てて録音してみたのですが、ノイズも風切り音もほっっとんど入っていないんですよ。
音声もクリアですし、耳を塞がないから自分の声もこもらないですし、マルチポイントもついているから会社のパソコンと自分のスマホ2台接続もできますし、最高に使いやすいですね。
Web会議用のヘッドセット用に購入しても良いレベルですよ。
通話品質 | (4.9) |
こちらも参考にしてくださいね
音の遅延|低遅延モード搭載でさらに遅延を少なく
映像と音声のズレも問題なし! 低遅延モードをOFFの状態でもYouTubeやプライムビデオを見るくらいであれば、ほぼ遅延なく見れます。
さらに低遅延モードも搭載しているので、ONにすればさらに遅延を少なくできます。
ただ、音ゲーをしてみたのですが少しズレが気になってタイミングが合わないことがありましたね。FPSでももしかしたら少し気になるかも。
そこまでタイミングを合わせるのがシビアではないゲームなら問題なくプレイできるかなって感じですね。
あと低遅延モードをONにすると音途切れが多くなってしまうので、基本はOFFの方が良いと思います。
HUAWEI FreeClip まとめ
HUAWEI FreeClipをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.9/5
HUAWEI FreeClip
- イヤーカフ型としてはかなりの音質の良さ
- ずっと装着していても耳が痛くなりにくい
- 左右の耳を自動で識別してくれる
- 操作のタッチ範囲が広い
- 通話性能がとても高い
- 再生時間が長い
- マルチポイントに対応
- 自動装着検出に対応
- マルチポイントやワイヤレス充電にも対応
- 操作の割り振りが少ない
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
5.0
装着感
–
ノイズキャンセリング
–
外音取り込み
4.9
マイク性能
4.9
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体8時間/ ケース込み36時間 |
コーデック | SBC,AAC,L2HC | 充電時間 | 本体40分/ ケース60分 |
ドライバー | 10.8mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IP54 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.6g/57g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
HUAWEI FreeClipはこんな人におすすめ
- 予算度外視でおすすめの耳を塞がないワイヤレスイヤホンを探している
- 装着感が軽くてスタイリッシュなデザインのものが欲しい
- 音質よりも利便性にこだわりたい
- ビジネスからスポーツ・エンタメまであらゆる用途で使う
HUAWEI FreeClipは現存する耳を塞がないワイヤレスイヤホンのなかで、もっとも利便性が高い製品のように感じました。
ワイヤレス充電やマルチポイント対応だけでなく、再生時間も8時間とめちゃめちゃ長いですし、自動装着検出機能もついているし、左右の自動識別機能とかも初めて見たよ、なにこの機能。
欲を言えば本体のみで音量調整ができて欲しかったし、もっと欲を言えばケースから音が鳴るんだからアプリの探す機能からケースごと音を出して探せる機能があれば最高でしたね。
ボクはリビングで洗い物をしながらイヤホンをしてYouTubeやアニメを見ることが多いのですが、HUAWEI FreeClipその用途にぴったりでした。
コレ買います。リビングで使う時用のイヤホンとして一軍で使わせてもらいます。
コメント
コメント一覧 (1件)
いつも拝見して参考にさせていただいております。有用な情報を発信していただきありがとうございます。
本機種ですが、ソフトウェアアップデートにより「本体のみで音量調節できる機能」が追加されました。
加速度センサーを活用した試験機能のようですが、非常によくできております。ご参考までに。