こんにちは、元イヤホン専門店スタッフのかじかじ (@kajet_jt)です。
完全ワイヤレスイヤホンが各社からこぞって発表されてきていますが、どこも機能性ばかりに注目してて、意外と音質にフォーカスを当てた完全ワイヤレスイヤホンって少ないんですよね。
今回紹介する「YAMAHA TW-E3A」は数ある1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンの中でも”音質”ガチ勢です。
- 1万円以下で買える「高音質」完全ワイヤレスイヤホン
- 音量に応じて音のバランスを最適化(リスニングケア)
- 再生時間6時間(ケース込み24時間)/IPX5相当の防水規格
TW-E3AはYAMAHA初の完全ワイヤレスイヤホン。カジュアルな見た目と、カラーバリエーションが4種類と豊富なこともあり、女性を含めた初心者をターゲットにしたイヤホンだと思われます。
しかし、音質はオーディオファンも納得させるほどの実力。
機能性は少ないですが、再生時間など必要なスペックも兼ね備えております。1万円以下では圧倒的高音質のYAMAHA TW-E3Aを徹底解説していきます。
YAMAHA TW-E3A レビュー
総合評価
4.5/5
TW-E3A
- 1万円以下のワイヤレスイヤホンで音質はトップクラス
- コスパが高い
- 小音量でも豊かな低域を出す”リスニングケア機能”搭載
- イヤホン本体が大きい
- 操作ボタンがつかいにくい
- バッテリー残量がわからない
- アプリの機能が少ない
4.3
高音
4.2
中音
4.0
低音
4.8
コスパ
3.7
装着感
3.5
利便性
パッケージ
バイオリニストが背景にたたずむデザイン。パッケージだけで音質が良さそうなイメージを沸かせます。今回はスモーキーピンクを選択。
早速開封!シンプルかつ必要最小限なパッケージング。
付属品:USB-Cケーブル、イヤーピース、スタビライザー
- マニュアル
- 保証書
- USB-Cケーブル
- イヤーピース4ペア(SS/S/M(最初から装着)/L)
- スタビライザー2ペア(S(最初から装着)/M)
シンプルながらも、使っていくためには十分な付属品が揃っています。
イヤーピース/スタビライザー
イヤーピースは4ペアとスタビライザーは2ペア揃っています。僕はMサイズで運用しています。
イヤーピースはSSからLサイズまであるため、耳にあったサイズが選びやすいです。スタビライザーのMサイズは、耳に引っ掛ける突起部がついているため、よりズレ落ちにくくなります。
USBケーブル
USB-Cケーブルは短かく細めのケーブルが付属。
充電ケース
マカロンのようにコロンとしたデザインでかわいいですね。女性受けもよさそうです。上部にはYAMAHAの音叉ロゴがあしらわれています。充電端子はUSB-Cを採用。
イヤホン本体
イヤホン本体は大きめのように感じます。耳の小さな女性の方だと、ぽろっと落ちやすいかもしれないです。ノズルは短く太め。細めのサードパーティ製のイヤーピースは装着しにくいですね。
スペック
スペック一覧 | TW-E3A |
---|---|
Bluetooth /チップ | 5.0/ QCC3026 |
コーデック | SBC,AAC,aptX |
防水規格 | IPX5 |
ドライバー | 6mm |
質量 | 本体:6.3g |
再生時間 | 本体のみ:6時間 ケース込:20時間 |
充電時間 | 約2時間 |
充電端子 | USB Type C |
ノイズキャンセリング | × |
外音取り込み | × |
特別に秀でた部分はありませんが、全てが及第点はクリアしています。再生時間も6時間確保されているため完全ワイヤレスイヤホンを使っていくうえで不便な部分はないため、不満は感じないかと思います。
最新チップ「QCC3026」を採用しているため、電車や信号機の下でも音途切れは発生せず、快適に使用できました。
IPX5相当の防水性能があるため、スポーツや雨の日でも安心して使用できます。
あらゆる方向からの水の直接噴流から保護されています。大雨の中で使っても壊れる心配なし。水没はアウト。お風呂の中で使ったらダメだよ。
また、コーデックについては、SBC,AACはもちろん、apt-Xにも対応しているため、対応スマホでさらに高音質で聴くこともできます。
- SBC・・・音質悪い/遅延多い/接続は安定する/Bluetooth対応機種にほぼ100%対応
- AAC・・・音質普通/遅延普通/接続はやや安定する/iPhoneに主に採用
- apt-X・・・音質良い/遅延少なめ/接続は安定しないこともある/Androidに主に採用
ケースから本体を取り出せば、ペアリングモードに
スマートフォンと接続する際のペアリング方法はこちら!
YAMAHA TW-E3Aのペアリングはこちらで完了です。「オートペアリング」に対応しているため、次回以降はケースから取り出すだけで自動的に電源オン→スマホと接続されます。
操作方法
- 再生/停止 → L側 or R側を1回押す
- 音量を上げる → R側を2回押す
- 音量を下げる → L側を2回押す
- 曲送り → R側をビープ音が鳴るまで長押し
- 曲戻し → L側をビープ音が鳴るまで長押し
- 音声アシスト → R側を2秒間長押し
- 電話を受ける → R側を1回押す
- 着信拒否 → R側をビープ音が鳴るまで長押し
- 通話終了 → 通話中にR側を1回押す
本体のみで音量調節ができるのはありがたいですね。曲送りが長押しなのは珍しいですね。「ピンっ」と一度ビープ音が流れるので、鳴ってから手を離すと曲送りができます。
YAMAHA TW-E3A 良かった点
- 価格に対しての音質が抜群に良い
- コスパが良く、最安で7500円ほどになることも
- 小音量時も音が痩せ細らない(リスニングケア)
音質が抜群に良い
YAMAHA TW-E3Aの真骨頂はやはり音質!音の傾向はひとことで言えばソフト&ウェット&シルキー。耳に優しい滑らかなサウンドなのに繊細で高解像度。
低音の量感や迫力もあり、全帯域にかけてバランスよく音が割り振られており、耳触りの良い日本人好みのサウンドに仕上げています。ボーカル・楽器隊どちらも強調しすぎず、かといって引っ込みすぎずフラットな立ち位置です。
BUMP OF CHICKENのようなキラキラとしたサウンドの邦楽ロックとも相性がよく、シンバルの音やバスドラムなども余すことなく表現します。
基本的には、苦手なジャンルが見受けられないくらいで、ジャズやクラシックから、アニソン・メタルまでどの楽曲も卒なくこなす万能型です。
コスパが良い
市場価格が戻ることもありますが、安い時はコスパが非常に高いです。理由は、定価が10000円ほどのイヤホンなのですが、市場価格が良い意味で荒れています。最安値がAMAZONで8000円前後になることがあるので、タイミング次第でかなりお求めになりやすい価格で購入することができます。
10000円だと割高感がありますが、8000円ほどであれば、音質は同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンの中で一番良く感じました。比較としては難しいかもしれませんが、AirPods Proより音質は良いです。
少し予算を下げて、5000円台ではag TWS03Rが良かったですが、もう少し予算があげることができて音質にこだわりたい方はTW-E3Aがオススメです。
リスニングケアの効果はなかなかに良い
公式HPより引用[/caption]
TW-E3Aのウリである『リスニングケア』ですが、この機能は小さなボリュームの時ほど低域と高域が聴こえにくくなる人間の聴感特性や、リスニング環境における聴こえ方の違いに対し、音量に合わせて音のバランスが最適になるように補正します。自然で聴きやすい音を再現することで、過度な音量による耳の負担を軽減する機能です。
家の中で音楽を聴く時、割と小音量で聴くことが多いのですが、他のイヤホンだと低域の厚みが薄くなっているのが気になります。音圧を感じるために音量をだんだん上げていってしまい、最終的に耳に負担がかかるラインまで音量を大きくしてしまうことがあります。
こちらのリスニングケアの機能があれば、小さな音でも厚みのある音を感じることができ、結果的に耳に負担をかけずに音楽鑑賞を楽しむことができます。
YAMAHA TW-E3A イマイチ点
- イヤホン本体が大きい
- 操作ボタンがつかいにくい
- バッテリー残量がわからない。
- アプリの機能が少ない
イヤホン本体が大きい
口コミで良く見受けられたのが、『イヤホン本体が大きく、装着感が安定しない』という点です。個人的にはぴったりフィットしていて、あまり気になりませんでしたが、耳の小さな方はフィットしにくい可能性があります。
付属のイヤーピースやスタビライザーである程度は調整できますが、イヤホン自体が大きいとアクセサリーで調整できる範囲も限られてしまいます。耳の小さな方はご注意ください。
操作ボタンがつかいにくい
TW-E3Aは物理ボタンなのですが、ボタンの位置がわかりにくいのが欠点です。このあたりかなと思ってハウジングの面積が一番大きいところを押すと何も反応がなく、少し内側を押すとポチッと押せます。
また、わりと強く押さないとボタンを押し込むことができないので、どうしてもスマートに操作ができないです。ボタンを押すと、イヤホンも耳の中に押し込まれていくので、それなりにストレスを感じます。
アプリは特に必要ない
TW-E3Aのアプリでできることは『リスニングケアのON/OFF』『オートパワーオフの時間』『バッテリーの残量確認』のみです。リスニングケアは購入時からONになっており、OFFにする理由もとくに見当たらないため、アプリを入れなくてもいいのではと思いました。
上位機種のTW-E7Aが発売されれば、ノイズキャンセリングの調節などができるのでしょうかね?
バッテリー残量がわからない
TW-E3Aの充電ケースにはバッテリー残量を表記するためのインジゲーターを搭載しておらず、目視でバッテリー残量を確認する術がありません。
スマホ側にも残量が表示されず、アプリで確認を行うしかありません。バッテリー残量を確認するためにアプリを起動することは、まずないかと思います。
いざお出かけという時に、気づいたらバッテリーがなくなっている可能性もあるのが怖いですね。
TW-E3Aにおすすめのイヤーピース
付属のイヤーピースだとフィットしなかったり、少し音質をUPさせたいときは、こちらの『AZLA SednaEarfit Light Short』がおすすめです。
装着時のフィット感が増し、耳から落ちにくくなった印象です。さらに音像が定まり解像度がより高まった感じがしました。音のバランスも破綻させず、TW-E3Aを良いところをさらに引き出すことができます。
YAMAHA TW-E3A レビューまとめ
総合評価
4.5/5
TW-E3A
- 1万円以下のワイヤレスイヤホンで音質はトップクラス
- コスパが高い
- 小音量でも豊かな低域を出す”リスニングケア機能”搭載
- イヤホン本体が大きい
- 操作ボタンがつかいにくい
- バッテリー残量がわからない
- アプリの機能が少ない
4.3
高音
4.2
中音
4.0
低音
4.8
コスパ
3.7
装着感
3.5
利便性
こんな人におすすめ
- 機能性よりも音質にこだわりたい方
- ある程度安くて音の良い完全ワイヤレスイヤホンが欲しい方
- 幅広いジャンルを聴かれる方
TW-E3Aは癖のない自然な音で、あらゆるジャンルに対応できるため、音質面に関してはあらゆる方におすすめしやすい完全ワイヤレスイヤホンです。
YAMAHA初の完全ワイヤレスイヤホンにしては、少し不器用ながらも満足の仕上がりでした。
コメント