こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はついにコレ紹介します。
SHURE SE215SPE!
SE215SPEは、なんと発売日は2012年11月28日!約10年前ですよ!
有線イヤホンって1〜2年で廃盤になる機種が多いなか、SE215SPEは10年間売れ続けているレジェンド級の定番イヤホンなんですよ。
10年愛されている有線イヤホンって凄くないですか?
その魅力を簡単にまとめると
- リスニングやステージモニターにもピッタリの高解像度サウンド
- ノイキャン非搭載でも最大37dB遮断効果があり、通勤・通学中も快適に音楽を楽しめる
- 全イヤホン中最高クラスの装着感の良さ
- ケーブルは着脱対応で、断線しても取り替えられる
- 鮮やかなトランスルーセントブルーのボディが美しい
- 価格は約13000円ほど
と、まあこんな感じです。
僕もイヤホン専門店で働いていた頃は、このSE215SPEが毎日バンバン売れまくっていたのを覚えています。スタッフでも愛用者が多数いましたね。
まずSE215SPEを買って、そこからイヤホン沼にハマっていくスタッフが間違いなく数十人はいましたね。
イヤホンレビュアーとして、個人でもいつかレビューしておきたいなと思っていましたが、今回SHUREさんよりレビューのご依頼をいただけたので、この機会にSE215SPEの魅力をお伝えしようと思います。
ぜひ最後までご覧くださいませ。
総合評価
4.0/5
SE215SPE
- 中低域が豊かなスタジオサウンド
- ノイズキャンセリングクラスの遮音性の高さ
- 有線イヤホン史上最強クラスの装着感の良さ
- ケーブルも着脱対応で断線しても取り替えられる
- 充実した付属品
- イヤーピースを取り替えにくい
3.9
高音
4.0
中音
4.0
低音
4.0
解像度
4.2
迫力
5.0
装着感
▼動画版はこちら▼
SE215のラインアップについて|AONIC215との違いは?
SE215に関してはめちゃくちゃバリエーションが多くて、「SE215SPE」「SE215」、最新作の「AONIC215」正直どれを買えばいいかわからない!という方も多いと思います!
ということで以下の表にまとめました!
型番 | SE215SPE | SE215 | AONIC215(SPE) | AONIC215 |
---|---|---|---|---|
ドライバー | シングルダイナミック型MicroDriver | シングルダイナミック型MicroDriver | シングルダイナミック型MicroDriver | シングルダイナミック型MicroDriver |
チューニング | 低域強化 | フラット | 低域強化 | フラット |
ケーブル | ストレートケーブル(116cm) | ストレートケーブル(162cm) | リモート+マイクコントロール機能付RMCE-UNIケーブル (127cm) | リモート+マイクコントロール機能付RMCE-UNIケーブル (127cm) |
カラー | ブルー ホワイト パープル | ブラック クリア | ブルー ホワイト | ブラック クリア |
パッケージ |
音質についてはSE215SPEと無印のSE215は異なります。
SE215SPEはコンシューマー向け、つまり一般リスナー向けにSE215を再チューニングしたモデルで、無印のSE215よりも低域の量感が多く、ロックやポップスをノリよく聴ける音作りに仕上がっています。
対して無印のSE215はプロ向けに制作されており、低域から高域にかけて味付けが少なく、より本来の音をフラットに引き出すようなチューニングです。
ケーブル長はそれぞれ異なり、SE215SPEはズボンのポケットから耳元にかけての長さがちょうど良い116cm。
無印215はステージモニターなど現場でも取り回しよく使えるよう162cmとなっています。逆に普段使いには長すぎますね。
AONIC215はリブランディングモデルではありますが、SE215と性能は全く変わりません!なんだったらAONIC215だけど、本体にはSE215と印字されてますからね。
ケーブルは異なり、AONIC215SPE・AONIC215ともに127cmのリモコンマイク付きケーブルが付属するようになりました。
カラーはSE215SPEがブルーとホワイト、そして新色のパープル。ホワイトに関しては生産完了で、市場在庫のみとなっているようです
無印SE215がブラックとクリアです。
モデルによってカラバリが異なります。ただの色違いではないので注意しておきましょう。
セールの時に安くなるのは、AONICではなくSE215であることが多いですが、音質は変わらないのでリモコンマイクを使わない限りはSE215でOKかと思います。
SHURE SE215SPE 外観・付属品
それではSE215SPEの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
SE215SPEのパッケージは青地にSE215と大きく印字されたデザイン。
ふつうにかっこいい
開封するとこんな感じ。
付属品|イヤーピース、
- シリコン製のイヤーピース3ペア
- 低反発のイヤーピース3ペア
- カラビナ付きキャリングポーチ
- クリーニングツール
- マニュアル
イヤーピースはシリコンタイプと低反発タイプの2種類があります。
どちらも非常に質が高いので、基本的に他社製のイヤーピースを使う必要はありません。
個人的にはSHUREに関してはシリコンタイプを使うことが多いですね。
これは好みでOKです。
ポーチの質感も良く、カラビナもついています。
無造作にバッグに入れると故障の原因になってしまうので、必ずポーチに入れて持ち運びましょう。
本体・ケーブル
SE215SPEのイヤホン本体はスケルトン仕様になっていて、中のドライバーが透けて見えるようになっています。
ドライバーはダイナミック型1基を採用。
ハウジングにはSHUREのロゴ。
内側はSE215と印字されています。
ケーブルは着脱に対応しています。
コネクタはMMCXという端子を採用しています。
着脱コネクタでもっとも普及している端子ですが、むしろSHUREが広めたといっても良いでしょう。
いろんなメーカーからMMCX対応のケーブルが発売されているので、ケーブルを変えて音色を変えることもできます。
あと先に伝えておきますが、MMCXは使っていくうちにクルクルと回る影響で摩耗してくるので、定期的に清掃したり、接点復活剤を塗布する必要も出てきます。
音が途切れることが多いなーと思ったら、メンテナンスをしてみてください!
ノズル部は他社のイヤホンと違って超細いです!
他社製のイヤーピースを使う場合は「SHURE用」に作られたノズル型のものが必要になります。
気をつけて欲しい点ですが、イヤーピースを取り外すときはやや硬めです。
なかなか外せなくて力づくでやって、そのままノズルを折ってしまう例がイヤホン専門店時代に何度も見てきました。
イヤーピースを取り外すときは、根本を持って確実に垂直に力をかけるようにゆっくりと力を入れて抜いてください!マジで気をつけて!
ケーブルはやや太めで取り回しの良い線材を採用。
根本は形状記憶型で、耳の形に合わせて変形させられます。
ただ、グネグネとさせすぎると中のハリガネが飛び出してくるので、変形させすぎは注意が必要です。
分岐部はこんな感じ。
プラグは根本に負担がかからないようにL字型を採用しています。
本体とケーブルを装着するとこんな感じ。
あとはスマートフォンや音楽プレイヤーに刺して、音楽を楽しみましょう。
SHURE SE215SPE レビュー
装着感と遮音性|有線イヤホンで最高峰
音質の前に、まずSE215SPEの装着感と遮音性についてお伝えしたいのですが、あらゆる有線イヤホンの中で一番良いですね!
ステージモニターで使われていることもあり、アーティストがどれだけ頭を激しく振ろうとも落ちる気がしないホールド力の高さを持ち合わせています。
ただ、その装着方法は特殊で、今までこのタイプのイヤホンを使ったことがない方は、着け方がわからずに、以下の画像のようになってしまう方が多いと思います。
一度耳にループする「シュア掛け」という装着方法で装着します。
装着方法ですが次のとおりです。
このように装着することで、イヤホンが耳から落ちる心配がなく高いホールド力を得つつも、高い遮音効果を発揮できます。
また、ケーブルを耳にループさせることでケーブルから伝わる「ガサコソ」というタッチノイズが入りにくくなり、よりストレスなく音楽を楽しめるようになります。
SE215SPEの遮音性は本当に高くて、ノイズキャンセリング機能がなくともノイズキャンセリング以上の実力のように感じるほどです。
通勤通学中の電車の走行音のカットはもちろんのこと、爆音で鳴るステージの上でも正確にモニタリングができるほどです。
作業集中用のイヤホンとしても使いやすいですよ!
遮音性・装着感については有線イヤホンの中でも完璧といえるほどの実力です。
装着感 | (5.0) |
音質|中低域が豊かなスタジオサウンド
SE215SPEの音質は聴きなじみの良い中低域が豊かなスタジオサウンドという感じでしょうか。
SHUREさんはイヤホンやマイクなどで有名なのですが、メインユーザーはプロアーティストやサウンドエンジニアなんですよね。
プロ向けのイヤモニとして制作されたこともあり、各楽器隊の音がかなり分離して聴こえやすく、パートごとにどんな風に弾いているのか耳で把握しやすいですね。
今まで1万円台の有線イヤホンを使ったことがない方は、その音の解像度の高さに驚くと思います!
SE215SPEの音の特長は次のとおりです。
3.9
高音
4.0
中音
4.1
低音
- 高音:角の取れた少しウォームな高音で、刺さり感は一切なし。そこまで上に伸びるような高音ではないですが、粒立ちがよくハイハットやアコギなどの超高音も一音一音を把握しやすいです。
- 中音:厚みたっぷりな中音で、それでいてギターやボーカル、ピアノなど同じ帯域の楽器帯も分離しつつ、パートごとに把握しやすい。
- 低音:かなり豊かな低音で、ベースラインからバスドラムまで躍動感と迫力のあるサウンドで鳴らします。ベースラインを耳で追いやすいのでリズム隊を把握するのに向いています。
- 音場:あくまでモニタリング用途のため狭めではありますが、その分音の定位がわかりやすく、どの方向からどんな風に鳴っているかをとても把握しやすい。
- 傾向:THE・モニターサウンド!味付けが少なく「アーティストがどんな風に弾いているか」の把握のしやすさを重視した音作り。その中で中低域の量感を少し増やして、ノリ良く聴けるようにしたような音です。
得意なジャンル
- ロック
- ポップス
- メタル
- EDM
- ヒップホップ
SE215SPEは少しリスニング向けに低音を強化されたモデルなので、低域から高域までもっとフラットな音で楽しみたい場合はノーマルの「SE215」がおすすめです。
ただ、昔に楽器をやっている先輩から話を聴いた時は、「モニタリングのしやすさよりも、最終持っているイヤホンでモニタリングして楽しく弾けるかどうかが重要」って言ってました。
ステージモニターとして使う場合は、爆音で音が鳴っている中で音を把握しないといけないので、そういう意味では低音を強化されたSE215SPEのほうがリズムを取りやすそうですね。
リスニング向けとしての評価は、さまざまなイヤホンを経験してきたオーディオマニアの方からすると、「こっちの方が良い!」といった選択肢が出てくると思いますが、それもSE215SPEの音を体験してきたからこそだと思うんですよ。
大定番の有線イヤホンであり、10年愛され続けてきたからこそ、安心して買える信頼もありますし、ボクとしても一度はこの音を体感してほしいと思います。そこから沼にハマってほしい。
ボクもイヤホン専門店時代にSE215SPEをたくさんお客様に販売してきましたが、購入された方がそこから3万円〜5万円の有線イヤホンにステップアップしたり、カスタムIEMっていうプロ向けのイヤモニまでオーダーされる方を何百人と見てきました。
これが沼の入り口です。いらっしゃいませ。
ゲーミング用途でも人気が出ている
このSE215SPEですが、最近は音楽鑑賞用やステージモニター用だけではなく、ゲーミング用途でも人気が出ているんですよね。
その理由は次の通りです。
- 定位感抜群で銃声や足音などが把握しやすい
- 装着感が良くて疲れにくい
- 遮音性が高くゲームに集中しやすい
- 有線モデルなので遅延がない
- マイクもついているモデルもあるので、そのままチャットできる
FPSをする人にとっては完璧な用途で使えるイヤホンとなっていまして、実際にプロゲーマーの方も愛用している人がいるようです。
音楽愛好家からアーティストだけにとどまらず、ゲーミング界隈まで虜にするSE215SPE、さすがです。
SHURE SE215SPE まとめ
SE215SPEをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.0/5
SE215SPE
- 中低域が豊かなスタジオサウンド
- ノイズキャンセリングクラスの遮音性の高さ
- 有線イヤホン史上最強クラスの装着感の良さ
- ケーブルも着脱対応で断線しても取り替えられる
- 充実した付属品
- イヤーピースを取り替えにくい
3.9
高音
4.0
中音
4.0
低音
4.0
解像度
4.2
迫力
5.0
装着感
SHURE SE215SPEはこんな人におすすめ
- 予算1万円前後でおすすめの有線イヤホンでも探している
- ロックやポップスが好き
- 安価に買えるステージモニター用イヤモニが欲しい
- FPSなどゲーミング用途で使いたい
SE215SPEは1万円台の大定番のということもあり、発売から10年経った今でも通用する有線イヤホンのように感じました。
今でこそ1万円台の有線イヤホンの選択肢は増えましたが、昔はSE215SPEがほぼ一強でしたからね!
ゲーム界隈でも新たなブームもきているようで、さらに長く愛されそうですね!
はじめて1万円台の有線イヤホンを買う方も、オーディオ沼にハマりつつある方も、一度は体感して欲しいイヤホンです。
これがスタンダードであり原点です。
コメント