AZLAから金属コア入りイヤーピースの大本命「SednaEarfit mithryl」が登場!早速試してみた

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

イヤーピースで有名なAZLAから、同社初の金属コア入りのイヤーピースが登場しました。

それが今回紹介する「SednaEarfit mithryl」です。

ついに来ましたね! AZLAの金属コア入りイヤーピース。

SednaEarfit mithrylは外科医療用で使用されるサージカルステンレス(SUS 316F)をコアに使用した一体成型ハイブリッドイヤーピースです。

表面の素材には、米国FDAの安全基準をパスした米国製プレミアムLSR(リキッドシリコンラバー)採用。

また、コアとの接触によるイヤホンノズル先端の傷防止のための内部シリコンリング仕上げとなっています。

某金属コア入りのイヤーピースの弱点を潰したAZLAの意欲作と言った感じですね。

価格は2ペア3,300円、3ペア4,400円となっています。

今回は代理店のアユートさんより紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力かけん

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


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SednaEarfit mithryl 外箱・付属品・概要

パッケージ・付属品

SednaEarfit mithrylのパッケージはこちら。吊り下げ部分が ゆめかわユニコーン系配色になっていますね。

今回提供いただいたのがMS / M / ML サイズ。

本体

本体はこちら。とても透明感が高い素材で美しい。

ただ、素材の特性上、耳垢などの汚れはビッシリつくと思います。

米国製プレミアムLSRを採用

傘部の米国FDAの安全基準をパスした米国製プレミアムLSR(リキッドシリコンラバー)採用。SednaEarfit Crystal 2はドイツ製でしたので、同じLSRとはいえ素材は異なるようです。

このLSRという素材は優れた耐熱性、酸化抵抗性、表面張力、柔軟性など、耐久性が高く柔らかい素材って感じですね。

ほどよい摩擦抵抗と固定力による落下防止、かゆみ等に対しての低刺激性、そして高い耐久性を高次元で両立した素材となっています。

金属コアについて

金属コアには外科医療用で使用されるサージカルステンレス(SUS 316F)を採用。

今までの金属コア入りのイヤーピースだと真鍮やアルミ合金などが多かったですが、傘が長めのタイプのステンレスコアは初めて使いますね。

このステンレスによってどのように音が変化するかは、記事の後半でお伝えいたします。

シリコンリングでノズルとの干渉を防止

コアの内部にはシリコンリングを設け、コアとの接触によるイヤホンノズル先端の傷を防止します。

今まで使ってきた金属コア入りのイヤーピースは、コア部分に干渉して金属ノズルのイヤホンは傷がつきそうで怖かったですが、SednaEarfit mithrylであれば安心です。

某イヤーピースだとノズルが干渉していたIE 900を使っても、金属コアとノズルが干渉することがありませんでした。安心!

何気にこの仕様は画期的だと思う。

テーパード型構造設計で圧迫感も少ない

また従来のAZLA製品と同様に耳に触れる部分に向かうほど厚みが薄くなる、独自の「テーパード型構造設計」を採用しています。

一般的なイヤーピースの構造は、耳の内側部分と外側の厚みが同じ、または内側に向かうほど厚くなるため、強い圧迫感を与えてしまいます。

SednaEarfit mithrylは通常では成形が難しいテーパード型構造設計を採用することで、低圧迫と高遮音性の両立を実現しているようです。

わかりやすい傘部へのサイズマーキング

近くで見ないと分かりにくいですが、傘部にはどのサイズが把握できるように「M」「MLなどの」サイズマーキングが印字されています。

イヤホンノズルについて

イヤホンノズルへの固定力を高める軸部厚とキノコ型形状採用。

対応ノズル先端直径は4.5-6 mmとなっています。

SHUREのイヤホンのような細型のタイプではない限りは、一般的なイヤホンであればおおよそ装着できるかと思います。

ただし、軸が長めなので、ワイヤレスイヤホンだと充電ケースに干渉する可能性が高いですね。

フィルターは非搭載

今作は開口部にフィルターは搭載していません。

そのため、耳垢がイヤホンノズル側にダイレクトアタックしてしまいますので、根詰まりが起こしやすそうな仕様のイヤホンを使う場合は、定期的に掃除をする様にしましょう。

SednaEarfit mithryl 寸法

SednaEarfit mithrylの寸法は以下の画像のとおりです。

サイズ直径 (Φ) [mm]高さ (H) [mm]幅 (W) [mm]開口部 [mm]
MS11.910.47.35
M12.610.47.35
ML13.310.47.35

以前紹介したSednaEarFit XELASTEC 2と比べて直径は同じですが、高さ・幅、それぞれが少し大きめにはなっていますね。

どのワイヤレスイヤホンで使える?

ワイヤレスイヤホン適合可否(Lサイズで検証)
AirPods Pro×
ソニー / WF-1000XM5 / WF-1000XM4×
Technics / EAH-AZ100 / 80
SENNHEISER / MOMENTUM True Wiresless 4×
JBL TOUR PRO 3×
B&W Pi8 / Pi6×
DEVIALET / GEMINI II×
AVIOT ピヤホン 7 ×
AVIOT ピヤホン 8×
DENON / PerL Pro×
EarFun Air Pro 4×
Anker / Soundcore P40i / Liberty 4 Proなど×

SednaEarfit mithrylの軸部が長めに設計されているため、ケースの収納部が深いソニー / WF-1000XM5でも干渉して本体が収納できないという結果になりました。

Technics / EAH-AZ100だとギリギリ充電端子の接点がついている状態ですが、若干浮いているので不安が残ります。

基本的にはワイヤレスイヤホンには使えないと思った方がよいと思います。

SednaEarfit mithryl レビュー

装着感|金属コア入りとしては圧迫感が少ない

装着感についてですが、金属コア入りのイヤーピースとしては圧迫感が少なく、長時間装着していても耳が痛くなりにくい様に感じました。

LSRを採用しているので耳が痒くなりにくく、吸着性も高いので装着感も安定しています。

また先端にかけて素材が薄く窄まっていくテーパード型構造を採用したことで、金属コア入りでありつつも耳が圧迫されている感覚も少なめです。

密閉感もちゃんと確保できているので、遮音性が落ちてしまうような感覚もありませんでした。

ただ、軸の全長が長いため、合わせるイヤホンによってはイヤーピースだけで支えているような感覚になることが多かったです。

音の変化について

SednaEarfit mithrylの音の傾向についてですが、元となるイヤホンの低域の量感を変えすぎず、高域に「カチッ」とした硬質さや響きを含ませるような感覚です。

真鍮ほど煌びやかで響きが良すぎず、アルミ合金ほど簡素な響きにはならず、ステンレスならではのクールに突き抜けるような煌びやかさを加えてくれます。

組み合わせるイヤホンによっては高域の煌びやかさが改善される場合もありますが、逆に高域がキツく感じることもあります。

SednaEarfit mithryl単体での評価は難しく、良くも悪くもけっこう変化しますね。音の好みがマッチしたときは感動ものです。

有線イヤホンと組み合わせてみた

qdc SUPERIORとの組み合わせ

個人的に一番相性が良く感じた組み合わせが「qdc / SUPERIOR」。

SUPERIORはレンジが狭めで中低域〜中高域にフォーカスを当てたチューニングで、70年代〜90年代のポップスやオルタナシーンとの相性が良い印象でした。

そこにSednaEarfit mithrylを装着することで中高域にキレと響きが生まれることで、最新チャート曲にも合う現代的で華やかなチューニングに変化しましたね。

ボーカルも少し前に位置するようになりますし、高域の詰まった感じも解消されますし、これでチューニングしてない? と思うくらいドンピシャで好みの音になりました。

ノズルの全長は長くなりますが、装着感には大きな影響もなく、ノンストレスで着けていられます。

最新チャート曲も好んで聴くSUPERIORユーザーにはかなりおすすめです。

MAPro1000 IIとの組み合わせ

次に以前レビューした「MAPro1000 II」とも組み合わせてみました。

もう少しハイ寄りのキンキンとした音になるかと思いきや、意外と元のバランスはそのままに高域にジャブ程度に鋭さと響きを加えたような音になりましたね。

純正で装着されているイヤーピース「iSep02」がややハイ寄りの傾向になるイヤーピースだったからこそ、大きく変化しすぎなかったのかも。

悪くはないですけど、iSep02の組み合わせの方が好みでしたね。

DUNU × KOTO / ITOと組み合わせてみた

カジェログオリジナルイヤホン「ITO」と組み合わせてみましたが、こちらは相性が良く、中高域にキレの良さを加えて、高域の粒立ちを改善しつつボーカルをさらに華やかにしてくれました。

ITOは中高域の煌びやかさが控えめなイヤホンなので、苦手とする帯域をSednaEarfit mithrylが補ってくれるような感覚でした。

ITOの長所を伸ばすのではなく、短所を補うイヤーピースという感じですね。この組み合わせはなかなか好きでした。

SNNHEISER IE 200との組み合わせ

SUPERIORの次に良かったのが、SENNHEISER IE 200。

IE 200の純正イヤーピースは密閉感が甘めで高域側にスッと抜けるような印象でしたが、SednaEarfit mithrylに変えることで密閉感が高まり、中低域がより豊かに鳴るようになりましたね。

その上でシャリつき感がなくキレの良い高域が加わるので、IE 200のマイルドで上品な音が一気にゴージャスになります。フラットな立ち位置だったボーカルも少し前に来ます。

IE 200にさらにハデさや豊かさを求める方にはおすすめですね。 ただし、耳内をしっかり密閉できたからこその上記の音の変化であって、耳の形状次第ではシャリつきの強い音になるかもしれません。

SNNHEISER IE 900との組み合わせ

SENNHEISERのハイエンドイヤホン「IE 900」も、おおよそIE 200と同じような変化をしました。

高域はもう少しキツくなるかと思いきや、それ以上に純正イヤーピースよりも密閉度がアップしたおかげで低域に躍動感が生まれ、

ただ、IE 200よりも一部のボーカルの帯域で刺さり感はありますね。ハイトーン系ボイスとの相性はイマイチかも。

IE 200同様に全体的に華やかな音に変化させたい場合はアリだと思います。なにより金属コアにノズルが干渉しないのがうれしい!

その他イヤホン

その他にも水月雨の「Harmon-SP」とも組み合わせてみましたが、これらとの相性も良いというか、個人的な好みの傾向に近づきましたね。

SednaEarfit mithrylは、マイルドな音の傾向のイヤホンを「もう少し煌びやかでキレのある高音にしたいな〜」と感じた時にチューニングに使えるイヤーピースのように感じました。

EAH-AZ100と合わせてみた

EAH-AZ100と組み合わせて使ってみましたが、高域がややキツくなりすぎるように感じましたね。

またノズル長が長くなってしまうので、イヤーピースだけで支えているような感覚になりました。

やはりワイヤレスイヤホンに使えたとしてもおすすめはできないかな〜という印象を受けました。

気になる点はある?

気になる点ですが、ほとんどないですね。

強いていえば汚れや耳垢がやや付着しやすいくらいでしょうかね。

SednaEarfit mithryl レビューまとめ

総合評価

4.5/5

SednaEarfit mithryl

  • 中高域を煌びやかにする
    華やかなチューニングに変化する
  • 金属コア入りにしては圧迫感が少ない
  • 耳が痒くなりにくく低刺激
  • ノズルを傷つけない安全設計
  • 有線イヤホンであれば
    様々な製品に対応できる
  • 汚れ・耳垢が付着しやすい
  • ワイヤレスイヤホンとはほとんど使えない
  • 高域がやや強くなりすぎる場合がある

SednaEarfit mithryl はこんな人におすすめ

こんな人におすすめ
  • イヤホンの音を響きよく華やかにしたい
  • 他の金属コア入りイヤピだとノズルの干渉が気になる
  • 金属コア入りでも圧迫感の少ない装着感のものを探している
  • マイルド傾向の有線イヤホンを使っている

SednaEarfit mithrylは金属コア入りの欠点を克服した新世代のイヤーピースといった印象でした。

音の煌びやかさを加えつつも、LSRによる快適な装着感を両立。ノズルの傷防止構造など細部の作り込みも秀逸です。

一方で、ワイヤレスイヤホンには使いづらいため、基本有線イヤホンユーザー向けにはなるかと思います。

音の華やかさと装着感を両立した金属コア入りイヤーピースを探している方におすすめです。

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