こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はQuestyleより、以前紹介したM15iのリチューニングモデルの「M15i パープル」と「M15 ブルー」、そして2,420円で買える超お手軽DAC「Qlink-C」の2つを紹介します。

Questyleといえばオーディオ界隈でも密かに人気のあるDAC/DAPを中心に開発・販売を行うメーカーで、最近だとiPhoneでもLDACが使えるようになるトランスミッター「QCC Dongle Pro」が非常に話題になりました。

YouTubeでも10万回再生以上されていますしね……やはりLDACトランスミッターは需要が高い。
今回紹介するM15i パープル そしてブルーは、DACチップに「ESS ES9281AC」を採用し、独自の「SiPカレントモードアンプモジュール」を4基搭載したモデルですが、パープルがEDM・J-POP向けのチューニング、ブルーがジャズ・ブルース向けのチューニングになっているとのことです。

チューニング違いのモデルは、DACの場合だとソフトウェアのEQで周波数特性を調整することが多いのですが、今回の2製品は筐体と構造部品の調整によって物理的にチューニングしているとのことです。相変わらずやることが誠実というか変態的というか……。
そしてもう一つのQlink-Cは、2420円低価格でありつつ32bit/384kHz のハイレゾ音源に対応、DACチップ「CX31993」 と「OFC銀メッキ線 (8芯)ケーブル」 を組み合わせた変換アダプター感覚で使えるハイコスパDACとなります。

今回はQuestyleさんより製品とも紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力か検証していきましょう。
YouTube版はこちら
M15i外観・付属品
それでは外観をそれぞれチェックしていきましょう。

- USB-C to Cケーブル
- USB-C to Aアダプター
- マニュアル
付属品はUSB-C to CケーブルとUSB-C to Aアダプターが付属。


本体
M15の本体がこちら。ノーマルモデルと、特別チューニングモデルをそれぞれ並べてみました。

パープルもブルーも発色を抑えたシックなデザインでかっこいいですね。
裏側をみると、こんな感じで中の基盤まで透けて見える透明の筐体になっています。素材はおそらくポリカーボネートかな?

側面に「STANDARD」「HIGH」の2種類のモードから選べます。

底面にはデータ転送用のUSB-C端子。

天面には3.5mm / 4.4mm(M12iは3.5mmのみ)端子が備わっています。

重さは約28.2gです。

Qlink-C 外観・付属品
それではQlink-Cの外観もチェックしていきましょう。こちらは付属品はなく本体のみとなります。

パッと見は品質の高いケーブルを使ったただの変換アダプターに見えますが、「CX31993」というDACチップを使ったドングルDACになります。
ケーブルはOFC銀メッキ線 (8芯)素材を採用しておりまして、一般的な変換アダプターと比べると、明らかにその素材の違いを感じられるかと思います。

イヤホンと装着したらこんな感じ。一般的なドングルDACとは違ってイヤホンケーブルの延長線上として使えるので、めちゃめちゃ取り回しは良いです。

ちなみに重さは約5.4gです。

屋外で雑に使いたい時は、これくらいの価格でこれくらい取り回しが良いものの方が使いやすかったりするんですよね。
M15i パープル / ブルー / Qlink-C スペック
M15i パープル / ブルー / Qlink-C スペック
| 項目 | M15i ブラック | M15i ブルー | M15i パープル | Qlink-C |
|---|---|---|---|---|
| デコード能力 | PCM: 44.1kHz – 768kHz (16/24/32bit) DSD: DSD64(1bit 2.8MHz) DSD128(1bit 5.6MHz) DSD256(1bit 11.2MHz) DSD512(1bit 22.4MHz) | PCM: 44.1kHz – 768kHz (16/24/32bit) DSD: DSD64(1bit 2.8MHz) DSD128(1bit 5.6MHz) DSD256(1bit 11.2MHz) DSD512(1bit 22.4MHz) | PCM: 44.1kHz – 768kHz (16/24/32bit) DSD: DSD64(1bit 2.8MHz) DSD128(1bit 5.6MHz) DSD256(1bit 11.2MHz) DSD512(1bit 22.4MHz) | PCM: 44.1kHz – 384kHz (16/24/32bit) |
| 出力端子 | 3.5mm SE 4.4mm バランス | 3.5mm SE 4.4mm バランス | 3.5mm SE 4.4mm バランス | 3.5mm SE |
| 出力性能 | 3.5mm (High) RL=300Ω Po=11.97mW Vout(Max)=1.895Vrms 4.4mm (High) RL=300Ω Vout(Max)=2.624Vrms Po=22.60mW | 3.5mm (High) RL=300Ω Vout=1.9V Po=12.3mW 3.5mm (Low) RL=300Ω Vout=1V Po=3.2mW 4.4mm (High) RL=300Ω Vout=3.5V Po=40mW 4.4mm (Low) RL=300Ω Vout=2V Po=14mW | 3.5mm (High) RL=300Ω Vout=1.95V Po=12.7mW 3.5mm (Low) RL=300Ω Vout=1.2V Po=4.8mW 4.4mm (High) RL=300Ω Vout=3.5V Po=40mW 4.4mm (Low) RL=300Ω Vout=2.7V Po=25mW | 不明 |
| 周波数応答 | ±0.1dB (20Hz–20kHz) ±2dB (20Hz–80kHz) | ±0.1dB (20Hz–20kHz) ±2dB (20Hz–80kHz) | ±0.1dB (20Hz–20kHz) ±2dB (20Hz–80kHz) | 不明 |
| THD+N | 0.0003% | 0.0003% | 0.0003% | –95dB |
| DACチップ | ESS フラッグシップ ES9281AC | ESS フラッグシップ ES9281AC | ESS フラッグシップ ES9281AC | CX31993 |
M15i / Qlink-C レビュー
M15i パープルの音質

音の特徴は次のとおりです。
4.5
音質
音の傾向はノーマルのM15iの場合だと、ニュートラルでありつつも少し濃密で、それでいて滑らかな音な音。
奥行きにも音が広がるようなアナログさも感じる音で、ディテールが細かく、音の消え入る部分まで丁寧に描いている感覚。
ボーカルにも雑味がなく、よりクリーンで滑らかな音のように感じます。
ハイエンドモデルのSIGMAと比べると、楽曲の暖かみも感じられるニュートラルな音って感じですね。
で、今回のパープルは、あくまでノーマルのM15iからは大きくは変えず、ニュートラルな音に少しだけ迫力やキレの良さを加えたような感覚です。
ロック・ポップスを好んで聴くボクにとっては、ノーマルよりパープルの方が好みの音でしたね。
廉価版のM15Cも似たような傾向ですが、M15Cほど雑味のある音ではなく、ベースはあくまでM15iのため、破綻の少ない密度感のある音のように感じます。
M15i ブルーの音質

音の特徴は次のとおりです。
4.5
音質
ブルーについても、基本のM15iから音の傾向は大きく変わることはありません。
ジャズ・ブルース向けとのことだったので、もう少し落ち着いたトーンになるかと思いきや、意外とノーマルよりもパープルに近く、少しメリハリ感のある音のように感じましたね。
ただパープルほどメリハリ感は効かせすぎず、ほど良い滑らかさ
パープルと異なる点が、フォーカスする楽器が異なる点でしょうか。
パープルだとギターやシンセサイザー、ドラム、サブベースなどにフォーカスしたバランスだったのに対して、ブルーはサックスやトランペット、ミッドベースにフォーカスされたチューニングのように感じました。
トランペット、ギター、ドラム、ベースという構成のヨルシカの新曲「プレイシック」をパープルとブルーで聴き比べるとわかりやすく、パープルだとドラムやエレキギターのフレーズを追ってしまうのに対して、ブルーだと自然にトランペットとベースのフレーズを耳で追ってしまいます。
とくにトランペットの距離が明らかにブルーの方が近い! 先入観の可能性も否めないですが……。
ボーカルの距離感はおおよそ同程度に感じましたね。
パープルとブルー、そしてノーマル、どれが良いかは聴くジャンルや音の好み次第ですが、ボクはロック・ポップス好きのはずなのに、意外とブルーが一番好みだったかもしれない……。
その理由も最近聴くジャンルの傾向のせいだと思います。最近のポップスはストリングスやブラスなどリッチなアレンジを加える楽曲も多いですしね。
Qlink-C

Qlink-Cの音の特徴はこちらの通りです。
3.8
音質
音質についてですが、一般的な格安の変換アダプターと比べると、明らかに音質がアップするように感じました。
Qlink-Cの音質はM15iの音の傾向と比べると、少し硬質かつ、やや余韻が加わるような音のように感じました。ニュートラルよりも少し味付けを加えた音という印象です。
もちろんM15iと比べると、解像度感などあらゆる点で劣りますが、そもそも価格は1/10以下。2420円と考えれば十分すぎる実力のように感じましたね。
念のため、以前紹介した3000円以下で買える同じような形状のDACと比較してみましたが、音質的にはおおよそ同程度で傾向の違い程度のように感じました。
以前紹介したものは高域がカリッとしていて解像度が高く感じますが、Qlink-Cの方が中高域のつながりが滑らかで解像度の高さよりも、余韻を少し加えた音楽的な美しさがある音のように感じました。
ボーカルも痩せ細ることなく、肉厚な歌声を聴かせます。
どちらも低価格のDACでありつつ、単純に「音が良い!」だけでなく、ちゃんと個性もあるのがすごい。
少しでも音が劣化しない気軽に使える変換アダプターが欲しい方は、Qlink-C予算3000円内ならかなりおすすめできるDACだと思います。
M15iとは違いイヤホンケーブルの延長線上としても使えるので、気軽に携帯できるのもいいですね。
M12i/M15i/M15C まとめ
| 項目 | M15i パープル | M15i ブルー | Qlink-C |
|---|---|---|---|
| 総合評価 | (4.5) | (4.5) | (5.0) |
| 音質 | (4.5) | (4.5) | (3.8) |
| 携帯性 | (3.8) | (3.8) | (5.0) |
| 拡張性 | (3.0) | (3.0) | (2.0) |
| 利便性 | (4.0) | (4.0) | (4.0) |
| 参考価格 | ¥31,900 – (税込) | ¥31,900 – (税込) | ¥2,420 – (税込) |
M15iについてはどちらもチューニング違いということなので、そこまで驚きはなかったですが、そのチューニングがどちらも絶妙に巧いですね。
アナログチューニングなので不自然さもなく、Questyleらしいナチュラルさを保ったまま、各ジャンルに特化した音作りになっていると感じましたね。
それ以上に感動したのが、Qlink-C。2420円という安さにもかかわらず、一般的な変換アダプターと比べると明らかに音質が良いですし、それでいて音色の個性もちゃんと感じられる音なんですよ。
1万円台くらいの有線イヤホンで気軽に運用されたい方は、Qlink-Cを選べば取り回しも良くて雑に使えて、その上で音質もそれなりに良くてふつうにおすすめですよ。
今回のレビューを参考に試聴や購入の参考にしてみてください。



















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