こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
異常なまでのコスパの高さで定評のあるイヤホンメーカー「QCY」から、セール価格込みで5000円台で買えるワイヤレスイヤホン「MeloBuds Pro」を紹介します。
- 最大-46dBのアクティブノイズキャンセリングに対応
- 外音取り込み機能搭載
- LDAC対応&ハイレゾ認定
- マルチポイント&80msゲームモード
- 自動装着検出搭載
- 空間オーディオを搭載
この性能でセール価格で5500円! ヤバくない?今までコスパ最強と謳っていた7000〜8000円クラスのイヤホンと同等クラスの実力があるよ?
前回紹介したAilyBuds Pro+がインナーイヤー型だったんで、「カナル型バージョンで発売してくれたら嬉しいな〜」と記事で伝えていたのですが、まさにその通りな製品が出てきました。
スペックだけではわからない部分もあるので、実機を使ってどれほどの実力か検証していきましょう。
YouTube版はこちら
MeloBuds Pro 外観・付属品
それではMeloBuds Proの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
MeloBuds Proのパッケージは白地のシンプルなデザイン。ちゃんとハイレゾロゴとLDACロゴ入りです。
開封するとこんな感じ。
付属品
- USB Type Cケーブル
- イヤーピース3ペア
- マニュアル
インナーイヤー型なんでイヤーピースは入っていないので、付属品はめっちゃシンプル。
充電ケース・本体
今回ホワイトを提供いただきましたが、卵っぽいというか真珠っぽい配色。白だと傷も目立ちにくそうですね。
筐体サイズもかなりコンパクトで胸ポケットにすっぽり収まるほどの小ささ。
同社のMeloBuds Proと比べるとこんな感じ。MeloBuds ANC(HT05)、AiliyBuds Pro+と比べるとこんな感じ。
充電端子はUSB-Cに対応
ワイヤレス充電には残念ながら対応していないみたいです。
充電ケースはAiliBuds Pro+と同じく前面からパカっと開くようなタイプ。
ケースを開いた状態でも本体上部の方からつまめるので、取り出しやすさは問題なしですね。
イヤホン本体は鏡面仕上げのテッカテカハウジングが目立つデザイン。個人的にはもっとマットな質感の方が好み。
内側はどシンプル。
MeloBuds ANCやAilyBuds Pro+と比べるとこんな感じ。
最後に重さですが、総重量は43.4g、本体片耳の重量は4.6gと、ワイヤレスイヤホンとしてはかなり軽めです。
スペック比較
製品名 | MeloBuds Pro | MeloBuds ANC |
ドライバー | 12mmダイナミックドライバー | 10mmダイナミックドライバー |
Bluetooth | 5.3 | 5.2 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体:7.5時間 ケース込:30時間 | 本体:7時間 ケース込:26時間 |
充電端子 | Type C | Type C |
防水 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | ◯ | – |
低遅延モード | ◯ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | – |
ノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング -46dB | アクティブノイズキャンセリング -40dB |
外音取り込み | ◯ | ◯ |
空間オーディオ | ◯ | – |
Amazon参考価格 ※セール時の価格 | 5,584円 | 4,580円 |
MeloBuds Pro レビュー
装着感|とても軽やか
MeloBuds Proの装着感についてですが、かなり好印象ですね。
装着してみるとこんな感じ。わりとスタイリッシュ。
前から見ても耳からの飛び出しが少なめ。
スティック型を採用しているおかげで圧迫感が少なくて、長時間装着していても耳が痛くなりにくい印象でした。
そのわりには耳から落ちる心配も少ない印象で、しっかりと耳に固定されているような感覚です。
あとこの価格で自動装着検出まで対応しているのはスゴイ! 5000円台では初めて見たし、1万円以下でもなかなかないですよ。ただ、たまに誤検知して勝手に通知音が鳴ったりします。
装着感には全然不満がないですね。
装着感 | (4.7) |
音質|機能性と価格を考えれば十分すぎる
MeloBuds Proの音ですが、5000円台という価格と機能性の高さを考えれば十分すぎる実力かと。音質にこだわりが強すぎない限りはふつうに高音質と感じると思います。
前回レビューして高く評価したMeloBuds ANC(HT05)をも超える実力ですね。
今回の検証ではiPhone 15 ProでAAC接続であえて検証しています。
MeloBuds Proの音の特長は次のとおりです。
3.8
高音
3.9
中音
3.8
低音
音の傾向はややボーカル寄りで低音や高音に偏らず、バランスがとても良くて万人受けしやすい音作りですね。
同価格帯のコスパ最強系のワイヤレスイヤホンと比べると、やや寒色系の音のように感じますね。
高音は価格に対してかなりクリアで、こもり感はほとんど感じないですね。シンセサイザーやブラス系楽器もスパッとレスポンス良く鳴らしますね。
弦楽器は価格なりの雑味を感じることもありますが、全然悪くはないかと。
ボーカルラインが価格に対してとても明瞭で、男性女性ボーカル問わずにクリアな歌声を伝えてくれます。ボーカルが他の楽器隊より一歩近い感覚なので
低音は少し解像度が甘めでボヤッとした感覚はありますが、広がりすぎずに中高域を阻害しない締まりの良い音で鳴らしますね。迫力もしっかり感じられます。
音場はふつうくらいですかね。
おすすめジャンルはポップス全般といったところでしょうか。Adoの「残夢」の全曲を聴きながらレビューを書いてましたけど、全曲相性が良かったと感じましたよ。
接続安定性について
接続安定性はLDACの990kbpsだとブチブチと途切れてしまって使い物になりませんでしたね。
接続優先(330kbps~990kbps)だと音途切れはあまりありませんでした。iPhoneのAAC接続だと音途切れは一度もなし。
LDACの接続優先とiPhoneのAAC接続で聴き比べもしてみましたけど、正直そこまで大きな差はないように感じました。
空間オーディオにも対応
そしてこの価格では非常に珍しい空間オーディオにも対応。
こちらをアプリでONにすると、音像が左右に広がってサラウンドのように立体的な音になります。
1万円以下のイヤホンの空間オーディオは不自然になるものが多いのですが、MeloBuds Proはなかなか自然に音を広げてくれますね!
ライブ音源を聴いたら、リアルなホール感が出て楽しいですよ。
ただ、空間オーディオをONにすると、LDACが使えなくなるので注意。
YouTubeなどでライブ音源を聴く時にワンポイントで使う感じになるかと思います。
ノイズキャンセリング|価格にしてはかなり強め
ノイズキャンセリング性能は価格に対してかなり強めですね!5000円台で買えるワイヤレスイヤホンのなかではNo.1の実力かと思います。
カフェで音楽を聴きながら使ってましたが、周りの音をしっかりカットできています。
高周波帯にも強く、キーボードの叩く音や人の声なども抑えられています。前の席で2時間くらいイチャイチャしてたカップルの声も、音楽を聴いていれば見事に消せて超快適でした。あとは視界だけが鬱陶しかった。
外でも使いましたが、後ろから車が来ているのに気づかずにビクッとする瞬間もありました。5000円台のイヤホンでこの経験をするのは初めて。
アプリでは「アダプティブ」「室内」「通勤」「騒がしい」「風切音カット」の5つから選択可能です。
アダプティブにすると、周りの環境に応じて自動でノイズキャンセリング性能を最適化してくれます。
風切音も割と抑えてくれますし、ノイズキャンセリングは価格に対してすばらしい性能を持っていると思います。
ただ、動作が不安定なことが多く、たまに勝手にノイズキャンセリングがOFFになったりします。
ノイズキャンセリング | (4.3) |
外音取り込み
外音取り込み性能はまずまずといったところです。
アプリで「1~6」の間でレベル調整が可能で、6にするとかなり聞こえやすくなります。小音量で音楽を聴いていても会話ができるレベルになりますね。
ただ、レベルを上げるとホワイトノイズが多くて、高周波帯の音も際立ちすぎて不快感があります。
自然に取り入れるなら「3〜4」あたりがおすすめですかね。
外音取り込み | (4.0) |
操作性|カスタマイズ性が高い
MeloBuds Proの操作性は、複数タップの感度がやや悪め。
操作方法一覧は次のとおりです。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | L or R側を2回タップ |
曲送り | R側を3回タップ |
曲戻し | アプリで設定可能 |
音量を上げる | アプリで設定可能 |
音量を下げる | アプリで設定可能 |
外音モードの切り替え | R側を長押し |
音声アシスタント | L側を長押し |
ペアリングモードへの移行 | 充電ケースのボタンを長押し |
アプリでL/Rの1〜3回タップに対して操作の割り振りが可能です。
はじめは1回タップは誤動作防止のために「無効」になっているので、操作項目を増やしたい場合は1タップにも割りっても良いかと。
誤動作は発生しやすくなりますが、1タップだけで再生・停止ができるようになるので、操作に対するストレスは減ります。
マルチポイントの挙動について
MeloBuds Proには5000円台という価格でありつつ、2台のデバイスに同時接続ができるマルチポイントに対応しています。
この機能によって、片側はiPhoneに繋げて音楽鑑賞をしたり、もう片側にはパソコンやタブレットに繋げてYouTubeを鑑賞したりオンライン会議でヘッドセットとして使ったりすることができます。
めっちゃ便利なんで、僕は基本マルチポイントをついている機種じゃないと愛機として使いません。
MeloBuds Proでその挙動を確かめてみましたけど、問題なく動作しますね。電源OFF後も自動で2台のデバイスに同時接続されます。
ただ、LDACとマルチポイントの併用はできないため、どちらかの機能をアプリでOFFにする必要があります。
5000円台で買えるイヤホンでノイズキャンセリング、マルチポイント、LDAC、それぞれに対応しているイヤホンってないんですね。この時点でコスパがあまりに高すぎる。
通話品質|ノイズがしっかり抑えられている
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
背景ノイズがしっかり消えていて、それでいてマイク音声もクリアでなかなか品質は高そうです。
インナーイヤー型だから、自分の声も頭の中で響かないですし、マルチポイントもついていますし、通話用ヘッドセットとしても使いやすそうですね。
通話品質 | (4.3) |
音の遅延|気軽にゲームができるほど
音の遅延については、YouTubeで動画鑑賞をするくらいであれば問題なし。LDAC接続時も音ズレはほとんどありませんでした。
次にゲームモードをONにして音ゲーをしてみましたが、遅延はかなり少ない方ですが音ゲーは厳しい印象。
FPSや他のゲームをカジュアルにプレイするくらいなら使いやすいと思います。
本体操作のみでゲームモードをONにできる点もポイントが高いです。
そのほか気になったところ
ノイズキャンセリングと外音取り込みモードの切り替え時に、必ずノーマルモードを挟んでしまうこと。ここが個人的に気になる部分なんですよね。
ノイズキャンセリングイヤホンは、基本「ノイズキャンセリング」か「外音取り込み」しか使わないのに、ノーマルモードを挟むことによって「外音取り込み」から「ノイズキャンセリング」に移行するために2回の操作が必要になってしまうんですよ。これがわずらわしい。
メーカーによっては「ノーマルモード」をオフにすることもできますが、QCYはまだ対応できていないようです。
こちらとワイヤレス充電にも対応したら、完璧レベルの性能かと思います。
MeloBuds Pro まとめ
MeloBuds Proをまとめると以下のとおりです。
総合評価
5/5
MeloBuds Pro
- 価格に対して音質が良い
- 価格に対してノイズキャンセリング性能が高い
- アプリのカスタマイズ性が高い
- マルチポイント対応
- LDACに対応
- 自動装着検出対応
- ゲームモード搭載で低遅延でゲームもできる
- 空間オーディオが自然
- ワイヤレス充電非対応
- 外音取り込みのレベルを上げるとノイズが多い
- 外音モード切り替え時にノーマルモードを挟む
- マルチポイントとLDACの併用ができない
- ノイズキャンセリング、自動装着検出、アプリがたまに不安定になる
3.8
高音
3.9
中音
3.8
低音
4.7
装着感
4.3
ノイズキャンセリング
4.0
外音取り込み
4.3
マイク性能
4.3
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体7.5時間/ ケース込み30時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | 充電時間 | 不明 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 4.3g/36.9g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
MeloBuds Proはこんな人におすすめ
- 予算5000円台ほどでワイヤレスイヤホンを探している方全員
さすがQCY、前作のMeloBuds ANCも大概すごかったですけど、マルチポイントや自動装着検出にも対応し、ノイズキャンセリング性能や音質もパワーアップさせて、さらにコスパ最強になりましたね。
定価は6980円にはなっていますけど、QCYのことだから大体クーポンかセールで5000円台で買えるでしょうし、むしろ安くなってなかったら買わなくてOKです。
予算5000円台で探しているなら今のところぶっちぎりでおすすめです。
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