こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は中華イヤホン界の重鎮「NiceHCK(ナイスエイチシーケー)」より人気モデル「NX8」の特別仕様モデル「NX8 Special Edition」を紹介します

元モデルのNX8は1DD+6BA+1PZT(ピエゾドライバー)の8ドライバー構成で、価格は約30000円ほどで販売されています。
そして今回紹介する「NX8 Special Edition」は日本製フィルムコンデンサーを新たに採用し、高音域がよりクリアに。
プラグは3.5mm / 4.4mmどちらかしか選べませんでしたが、今回は付属品のみで切り替えが可能になりました。
フェイスプレートも「NX8 Special Edition」用の新しい星座模様になり特別感を演出。

一般販売価格は34,800円(税込)となっていますが、今回はクラウドファンディング製品となりまして、早期特典20%オフで27,840円〜での購入が可能となっています。NX8より安い!
NiceHCK(ナイスエイチシーケー)といえば、昔からあるTHE・中華イヤホン&ケーブルメーカーという印象で、イヤホンマニアの方はリケーブルでお世話になった方も多いのでは無いでしょうか。
年々品質も良くなっている印象で、ついにはe☆イヤホンなどの専門店でも取り扱いが始まりましたね。
今回は代理店のフォーリーフさんから先行で紹介依頼をいただいたので、元モデルのNX8と比べながらどのような音なのか徹底解説をしていきたいと思います。
▼動画版はこちら▼
NX8 Special Edition 外観・付属品
それではNX8 Special Editionの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
NX8 Special Editionのパッケージはこちら。星空ァっ!

付属品

- ケーブル
- 交換用プラグ(3.5mm / 4.4mm)
- イヤーピース(S/M/L)各1ペア
- イヤーピース(XS/S/M/L)各1ペア
- キャリングケース
- 交換用ノズル1ペア
- ブラシ
付属品は2種類のイヤーピースから堅牢なキャリングケース、ブラシなどとても充実しています。
イヤーピースは「NICEHCK 07」というバランスの取れたパワフルでダイナミックな音にするイヤーピースと、NICEHCK CC04という広がりのある音場やクリアさを重視したイヤーピースの2種類が付属。

今回は元々装着されていた07で検証しています。
本体・ケーブル
NX8 Special Editionのイヤホン本体はこちら

シェルは3Dプリントによるレジン製で、アルミニウム合金製のフレームで覆われた星雲模様のフェイスプレートが特徴。
元モデルは紫味を帯びた銀河!ギャラクシー!って感じのデザインでしたけど、今回は夜空の星座チックなデザインに変更されていますね。

プレートの縁はゴールドになりました。ここは余計な装飾はしない方が嬉しかった。
内側はほんの少し凹凸があるような設計になっていますね。

ドライバー10mmの二重磁気回路ダイナミックドライバー、6基のカスタムBAドライバー、そして超高域用のピエゾセラミックドライバーを組み合わせたトライブリッド構成。
そこに日本製フィルムコンデンサーを採用したことにより高音域性能をブラッシュアップさせたとのこと。
公式の周波数特性をみてみるとこんな感じになっています。

元モデルもそうだけど、価格に対してのドライバー構成がすごいよね。
ケーブルは着脱可能でフラットタイプの0.78mm 2Pin仕様になっています。

ノズル口径はおおよそ一般的な大きさですが、軸はやや短め。くるくると回すとノズルが外れるような仕様になっています。

一応他ブランドの一部のモデルのノズルと互換性はあるみたいですが、さすがにマニアックすぎひん?
付属のケーブルは、単結晶銅と銀メッキのミックスケーブルで、ほどよい弾力がありつつも、取り回しの良い感じ。

コネクタ部はワイヤーが形状固定型の2Pinを採用。

分岐部はこんな感じ。

NX8と同じ素材のケーブルではありますが、プラグ部だけ3.5mm / 4.4mmで交換できるようになっていますね。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。

NX8 Special Editionの概要・スペック
スペック
■ スペック | |
---|---|
ドライバー構成 | トライブリッド型 (1DD+6BA+1PZT) |
インピーダンス | 19Ω |
音圧感度 | 109dB |
再生周波数帯域 | 20~30,000Hz |
ケーブル仕様 | ケーブル長:1.2m コネクタ:2Pin 0.78mm プラグ:3.5mm / 4.4mm から選択 |
本体重量 | 表記なし |
付属品 | ・イヤーピース(S/M/L)各1ペア ・イヤーピース(XS/S/M/L)各1ペア ・キャリングケース ・交換用ノズル1ペア ・ブラシ |
NX8 Special Edition レビュー
装着感
まず装着感にいて、こちらはNX8と変わりはなく軽快かつ安定した装着感という印象でしょうか。
実際に装着してみるとこんな感じ。

本体も軽量でそこまで大きくも無いので、圧迫感のようなものは少なめ。
樹脂筐体なので冬場に使ってもヒヤッとしないのもいいですね。HIMALAYAは寒い時期に使うとマジで体温奪われそうになるから……。
イヤモニ系のようなガッチリホールドするようなタイプではないですが、わりと安定した装着感です。
音質
NX8 Special Editionの音質についてですが、公式が謳っている通りNX8よりも高域の表現がさらに伸びやかになっていますね。
- DAP:NW-WM1AM2
- アプリ:Apple Music
- 接続方式:4.4mmバランス接続
- イヤーピース:付属シリコンイヤーピース
- エージング:100時間ほど

4.9
高音
4.7
中音
4.7
低音
音の傾向
音の傾向は基本的にNX8と同じではありますが、もともと得意だった高域の表現をさらに主張してきたようなバランスになっていますね。
弱ドンシャリ気味の傾向で、抜け感の良いカチッとした開放的な高音と、ほどよくドッシリとした低音、ほどよく余韻を加えられた中域が特徴の寒色系サウンドという印象です。
8ドライバー構成にしては全体的にまとまりのある音で、各帯域ごとにバランスの良い音を楽しめます。
音場
音場は縦には広いですが、横方向は狭いというか迫ってくるような勢いのある音場感。
総評するとふつうくらい。ロックやポップスを聴くとエネルギッシュな音に感じられると思います。
高域
高域は約30000円と考えればとても粒立ちがよくクリアな印象。
元モデルのNX8も高域はBA特有のシャープさもありつつ、それでいて芯をしっかりと感じられる高音でしたが、その主張がさらに強くなっています。
カリッとした硬質さを持ちつつもほどよく余韻も加えられたような高音で、NX8よりもハイハットやシンバル、ストリングス、アコースティックギターの音がさらに主張してくるようになりました。
ピエゾドライバーとしてのシャキッとした超伸びやかな高音の主張は控えめで、超高域を自然に伸ばすためにほんの少しだけ手を添えるだけって感じですね。複数BA+ピエゾ構成なのに、とても自然な音にまとめられていますね。
高域の主張が強くなったからといって刺激が強すぎるわけではなく、耳障りに感じるような刺さりを抑えられています。
低域
低域はNX8と同じような印象ですが、高域側にバランスが寄った分、相対的にドッシリとした迫力のあった低域が少し控えめになって、主役を高域に譲っているかのようになっていますね。
NX8はドン!シャキ!って感じでしたけど、NX8 Special Editionはドン!シャキ!くらいのバランスになっています。
沈み込みは控えめですが立体的で空気を纏うような迫力があり、レスポンスも良く、もたつきのないリズミカルな音のように感じます。
中音
中域の表現はNX8と同じような印象ですね。
高域の主張が大きめのバランスではありますが、ボーカルもしっかりと前に出てきます。
低域の主張が弱くなった分、ボーカルがよりクリアに感じるかもしれません。
とくに女性ボーカルはハリが良く、ほどよく余韻の加えられた艶感のある声になります。
ボーカルにフォーカスを当てつつも、楽器とのバランスを崩さないように調整されており、ボーカルと楽器の距離感が絶妙にまとまっています。
おすすめのジャンル
おすすめのジャンルはポップスなどの歌モノ全般、または邦楽ロック全般といったところでしょうか。女性ボーカルや高い男性ボーカル者などが特に向いているかと思います。
最新チャート曲だとAdoやYOASOBIあたりがおすすめですね
また、高域の粒立ちと伸びが良くなっているため、ストリングス系や弾き語り系の楽曲との相性も良くなっていますね。
もっと圧のある低音で楽しみたい方は元モデルのNX8の方がいいかも。
NX8 Special Edition まとめ
NX8 Special Editionをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.8/5
NX8 Special Edition

- 高解像度かつバランスの良いサウンド
- NX8よりも高域がさらに伸びるように
- 最新チャート曲に合うレスポンスの良いサウンド
- 充実した付属品
- 3.5mm / 4.4mmプラグの切り替えができる
- 元モデルよりも低域の主張はやや弱めに
4.9
高音
4.7
中音
4.7
低音
4.7
解像度
4.5
迫力
4.5
装着感
NX8 Special Editionはこんな人におすすめ
すでにNX8をお持ちの方は買い替えるほどでもないとは思いますが、これからNX8を買おうとしている方はSpecial Editionを選んでみてもいいと思います。
もともと得意だった高域はさらに伸びるようになっていますし、プラグは交換式になって便利になりましたし、クラファンで安く買えますしね。
気になっている方は、クラファンで安いうちに検討してみてください。
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