こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回は水月雨(MOONDROP)より、SNSで発売前からかなり注目を集めていた最新ポータブルUSB-DAC「MOONRIVER3」を紹介します。

- Dual CS43198 DACチップ搭載
- 最大出力500mW(4.4mmバランス / 32Ω)、4Vrms
- PD充電対応(最大60W)で接続デバイスへの給電が可能
- 100段階ボリュームノブ+物理DSP切替ボタン搭載
- Moondrop Linkアプリでカスタムイコライザ(PEQ)対応、オンライン共有も可能
- ステンレススチール製ユニボディシャーシ+半透明バックパネル
- ddHiFiによる高品質な着脱式USB Type-Cケーブル
MOONRIVER2-Tiの後継モデルとして登場した本機、同じDual CS43198を搭載しながらアンプ回路を一新し、出力を500mW(4.4mm / 32Ω)まで引き上げてきました。

さらにPD充電対応、100段階ボリュームノブ、物理DSP切替ボタンまで追加し、MOONRIVER2-Tiよりも利便性まわりを一気に改善してきたモデルです。このPD充電対応がアツいんですよね。
今回はメーカーさんからレビュー用に製品を提供いただいたので、前モデルMOONRIVER2-Tiと比較しながら紹介していきます。
YouTube版はこちら
MOONRIVER3 外観・付属品
MOONRIVER3のパッケージはこちら。MOONDROPらしさに、プラスで絵画のように美しいパッケージ。

開封するとこんな感じ。


- ddHiFi製カスタムUSB Type-Cケーブル(
- USB Type-C to Type-Cアダプター
- USB Type-A to Type-Cアダプター
- 取扱説明書・保証書
ケーブルはddHiFiとのコラボで、PD充電に対応したカスタム仕様のType-Cケーブルが付属します。品質は普通に良いかと。

本体はこちら。ステンレススチール製のユニボディで、MOONRIVER2-Tiのチタンとはまた違った質感。手に持つとヒンヤリした金属感がしっかりあります。質感は良いですね。

ただ、思ったよりズッシリきます。けっこう重いです。そりゃステンレス使っているからそうなるか……。
背面は半透明パネルになっていて、MOONDROPのキャラクター「Yuki」のカットアウトパターンが入っています。

MOONRIVER2-Tiと大きさを比べるとこんな感じ。バチクソでかくなっとるやないか。

後継機というよりは上位モデルじゃね?っておもうくらいのサイズ感の違い……。
表面には100段階のボリュームノブを搭載。MOONRIVER2-Tiは100段階のボタン式ボリュームだったのですが、ノブの方が一気に音量を上げ下げできて便利ですね。

こちらはボタンにもなっていまして、プッシュで再生/一時停止、曲送り / 戻し、長押しで音声アシスタントも呼び起こせます。
さらに側面にはDSP切替ボタンも装備。ここであらかじめ設定したイコライザーをスイッチの切り替えで呼び起こすことができます。MOONRIVER2-Tiにはなかった機能ですね。

底面にはUSB Type-C入力端子。

天面には3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの2つの出力端子。MOONRIVER2-Tiと同様の構成ですね。

重さは実測66g。MOONRIVER2-Tiが約30gだったので約2倍重たくなっています。けっこうズッシリきますからね。

MOONRIVER3 概要・スペック
スペックはこちら!
| スペック比較 | MOONRIVER3 | MOONRIVER2 Ti |
|---|---|---|
| DACチップ | Dual CS43198 | Dual CS43198 |
| 対応フォーマット | PCM 32bit/384kHz DSD256 | PCM 32bit/384kHz DSD256 |
| THD+N | 0.00018% | 0.00014% |
| S/N比 | 4.4mm:131dB 3.5mm:126dB | 4.4mm:131dB 3.5mm:123dB |
| ダイナミックレンジ | 131dB | 131dB |
| 最大出力 | 4.4mm:500mW(32Ω) | 4.4mm:280mW(32Ω) |
| 出力端子 | 3.5mm SE / 4.4mm BAL | 3.5mm SE / 4.4mm BAL |
| 入力端子 | USB Type-C(着脱式) | USB Type-C(着脱式) |
| PD充電 | 対応(最大60W) | 非対応 |
| ボリュームコントロール | 100段階ボリュームノブ | 100段階ボタン式 |
| DSPボタン | あり(物理ボタン) | なし |
| PEQ | Moondrop Linkアプリ対応 (オンライン共有可能) | Moondrop Linkアプリ対応 |
| 本体素材 | ステンレススチール | TC4チタン合金 |
MOONRIVER2-Tiからの一番の変更点は、アンプ回路が大幅に強化されたこと。4.4mmバランスの最大出力が280mW→500mWと数値上は約1.8倍にパワーアップしてます。
出力の大幅強化に加えて、PD充電対応、ボリュームノブ、DSPボタン、着脱式ケーブルと利便性まわりがかなり充実しています。
一方でTHD+Nは0.00014%→0.00018%とわずかに高くなってますが、正直この差は聴いてもわからないレベルかなと。
MOONRIVER3 レビュー
音質|3万円前後ならかなりおすすめ
MOONRIVER3の音質についてですが、3万円前後のDACの中では特に良く感じました。かなりおすすめ。
MOONRIVER2-Tiのクリーンでクセのない音の方向性はそのままに、駆動力が上がったことで低躍動感とレンジが明確にレベルアップしていますね。

- スマホ:iPhone 17 Pro
- アプリ:Apple Music
- イヤホン:ゼンハイザー IE900
- ヘッドホン:ゼンハイザー HD 660 S2
- 接続方式:4.4mmバランス接続
音の特徴は次のとおりです。
4.7
音質
音の傾向は全体的にはニュートラル寄りの美音系サウンド。他のニュートラル系のDACと比べると少し余韻感がプラスされた美しさがあります。
MOONRIVER2-Tiの音色はそのままに、アンプ強化の恩恵によってパワフルになり、一音一音の鳴り出しがしっかりしてきた印象があります。
約1万円のDAWN PROとも比べましたけど、やはり1ランク上の実力を感じますね。
高域はやや硬質でカリッとした透明感のある良い音。煌びやかさがありつつも刺さらない絶妙なバランス。MOONRIVER2-Tiと比べると高域のレスポンスが良くなっていて、少しキレのある音になったように感じますね。
中域はMOONRIVER2-Tiから引き続きナチュラルでボーカルの質感がかなり良く、声の芯を捉えつつも艶感のある美しい描写をしてくれます。
男性ボーカルも女性ボーカルもどちらも得意ですね。ここはMOONRIVER2-Tiからの大きな差は感じませんでした。
で、一番変わったのが低域。駆動力があがったことによる恩恵がかなり出ていて、タイトで解像感に優れた上質な低音を鳴らしてくれます。
MOONRIVER2-Tiだとベースラインがちょっとぼんやりするかな〜と感じることもあったんですけど、MOONRIVER3はキレよくタイトに鳴らしてくれます。ミッドベースのボヤけにくくなり、サブベースも深く沈み込むように。バスやタムもより立体的な躍動感を持つようになりました。
ボクも聴き比べると、やはりMOONRIVER3の方が好きでしたね。元気な音が好きなんで。
3〜4万円クラスのポータブルDACって激戦区で、他にも良い製品はいくつもあるんですけど、MOONRIVER3はその中でもかなりバランスの良い製品かなと思います。音質面での評価は個人的にはとても高め。
出力について
ヘッドホンも使う場合は、出力が上がったMOONRIVER3の方が明らかに余裕がありますね。HD 660 S2を繋いでも音痩せ感がなく、とても密度のある音で鳴らせてます。
インピーダンス300Ωのゼンハイザー HD 660 S2で検証しましたけど、過不足なく少し余裕を持ってドライブできています。ドングルDACとしてはかなりの出力の高さかと。
ヘッドホンで比較すればMOONRIVER2-Ti Tiと全然違います。圧倒的にMOONRIVER3の方がいいです。
イヤホン中心で使うなら、MOONRIVER2-Tiでも十分出力は確保できますけど、もう少しキレや躍動感が欲しい方はMOONRIVER3への乗り換えもおすすめ。
携帯性|ズッシリ重たく、やや悪め
MOONRIVER2-Tiと比べるとひと回り大きくなっていることと、本体重量も重たくなっていることもあり、携帯性はそこまでよくないですね。

iPhoneユーザーの方や、MagSafeを使える方は、素直にDAC POCKETを使ってあげた方が幸せになれます。

ただし、ボリュームが隠れてしまい操作しにくくなってしまうので、その点はご注意ください。ジャック側を上部面一くらいで装着すれば、ボリュームは回せなくもない……。
アプリについて
専用アプリMoondrop Linkアプリにも対応しておりまして、独自のPEQを使って音をなかなか自由自在に調整できます。

物理DSP切替スイッチのON/OFFをイコライザーを瞬時に切り替えることもできます。デフォルトと調整後、2つの音を瞬時に比べられるのはありがたい。

また、PEQ設定をオンラインで共有したり、他のユーザーや公式のプリセットをダウンロードできたりもします。

他のユーザーが作ったチューニングを試せるのが面白いですよ。
PD充電が超便利
一番便利に感じたのはPD充電。
側面のUSB-C端子に充電ケーブルを挿入することで、スマホを充電しながらMOONRIVER3で聴くことができるのですよ。DAC使用中にスマホのバッテリーが減っていく問題が解消されますね。
そう、ボクもDACのレビューをしている時、長時間スマホにDACを差しっぱなしにするので、夕方ごろにはiPhoneのバッテリーが10%くらいしか残っていないことが多いんですよね。
MOONRIVER3であれば充電しながら使えるので、これが思ったより便利でした。歩行中に使うのは難しいですけど、オフィスやカフェではなかなか使える機能ですよ。全DACに導入して欲しいくらい。
ボリュームノブと相まって、ちょっとした据え置き機で使っているような感覚になりました。
ちなみに外部電源を使って出力を高めるような効果はないらしく、聴感上は音質に影響はないように感じました。
その他
発熱はMOONRIVER2-Tiと同じくらいで、長時間使ってるとほんのり温かくなる程度。500mWの出力でこれなら優秀ですね。
ただPD充電をしながらだと、結構熱くなりますね。
ホワイトノイズはほぼ感じません。IE900のような高感度イヤホンで無音時に耳を澄ましても気にならないレベルなので、イヤホン派の方も安心して使えるかと思います。
気になる点はボタンの挙動が思ったより軽いので、誤操作してしまうことが多かったですかね。もうちょっとボタンが触れられないようにカバーしたり、ボタンの押し心地を固くしたりしてほしかったですね。
MOONRIVER3 まとめ
総合評価
4.9/5
MOONDROP MOONRIVER3

- 3万円前後のDACで比較すれば音質はとても優秀
- 高い駆動力でヘッドホンでもしっかりドライブ
- 高級感のあるでデザイン
- PD充電対応でスマホを充電しながら使える
- 100段階ボリュームノブ+DSP物理ボタンで
操作性も優秀 - 付属のケーブルの品質が高い
- アプリのカスタマイズ性が高い
- 本体が大きく、重ため
- ボタンの挙動が軽めで誤操作を起こしやすい。
4.7
音質
4.0
携帯性
4.3
拡張性
4.5
利便性
- 3万円前後でおすすめのドングルDACを探している
- イヤホンだけでなくヘッドホンでもポータブルDACを使いたい方
- DAC使用中にスマホの充電が減るのがストレスな方
- 少し余韻のあるカリッとした美音サウンドが好み
前作から音質面のグレードアップに加えて、利便性が大きく改善されています。とくにPD充電がとても便利!
3万円前後でドングルDACを買おうと考えている方にはぜひおすすめしたいモデルだと思いました。MOONRIVER2-Tiユーザーの方も乗り換えもおすすめできます。
以上!MOONDROP MOONRIVER3のレビューをお送りしました。









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