こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
ギターアンプで世界的に有名なメーカーMashall(マーシャル)から、以前紹介した「Major V」から引き続き同シリーズとしては4年ぶりとなる最新作「Monitor III A.N.C.」を紹介します。
これ使ってみたんですけど、ちょっとナメてました。めっちゃいいですコレ。
主な特徴は以下のとおりです。
- Marshallシグネチャーサウンドを実現
- ノイキャンONで最大70時間の再生が可能
- カスタマイズ可能な「M」ボタンを搭載
- AACコーデックやLE AUDIOにも新たに対応
- ノイズキャンセリング・外音取り込み機能を搭載
- 空間オーディオに対応
- アプリにも対応
- 国内価格は54,980円
プロモーションには世界的パンクロックバンド「Green Day(グリーン・デイ)」のフロントマン「ビリー・ジョー・アームストロング」を起用。高校時代に「Dookie」や「American idiot」めっちゃ聴いてました。
価格は54,980円と他社のフラッグシップモデルと同じくらいの価格なんでかなり高い方だとは思います。
ただ、最近使ってきた50,000円台のヘッドホンの中でも一番使っていてテンションが上がったんですよ。
特徴だけを見ると、同価格帯のなかではスペックや性能が良いわけではなくシンプルな構造なんですけど、使用体験がスゴく良いんですよ。
今回は代理店の完実電気さんより紹介用に提供いただいたので、どのあたりが良かったのか?イマイチな点はないか?など徹底解説していきます。
Marshall Monitor III A.N.C. YouTube版はこちら
Marshall Monitor III A.N.C. 外観・付属品
それではMarshall Monitor III A.N.C.の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
Monitor IIIのパッケージはこちらですが、もはやこの時点でかっこいい。
開封するとこんな感じ。上質なケースとともに現れます。
付属品
- ヘッドホンケース
- USB Type-C to Type-C 充電ケーブル(約 22cm)
- USB-C to 3.5mm オーディオケーブル(約 1.23m)
- マニュアル
前作のMonitor IIはデニム調のポーチが付属していましたが、今回はかなり上質なハードケースが付属してきます。
なにこれ、内側ゴージャスすぎるやろ。今まで見てきた付属ケースの中でも一番コスト掛かってそう。
ケースの内ポケットにケーブルを収納して持ち運ぶこともできます。飛行機での出張とか、あとはスタジオでのモニタリングにも使えそうですね。
本体はMajorシリーズとは異なり、耳をすっぽりと覆うようなアラウンドイヤータイプになっています。
ハウジングにはシボ加工が施されていています。このクシャッとした質感がめちゃめちゃロックで好き。
ロゴは前作のMonitor II A.N.C.やMajor Ⅴは白ロゴでしたが、Monitor III A.N.C.はボリュームノブのカラーにあわせたゴールドデザインに変更されています。
いつも以上にゴージャスな装いになっていますね。
イヤーパッドは高級食パンかのようにモチモチふわふわの柔らか触感。食べたくなるくらい柔らかい。
アームの内側には「L」「R」と表記されています。そこまで目立たないので左右どっちに装着すればいいかわからなくなることが多かったですね。
個人的にはイヤーパッドの内側に大きく「L」「R」って記載してくれた方がわかりやすい。
ヘッドバンド部にもシボ加工が施されていますね。
ヘッドバンドの内側にはサポーターのようなものが付いていて、頭の形にそって優しく覆ってくれます。
ハウジング下部には充電用のUSB-C端子のみ搭載。3.5mmジャックは搭載しておらず、付属のUSB-C to 3.5mmケーブルで有線接続を行う形になります。
そしてギターアンプのノブを彷彿させるジョイスティック風のゴールドボタン。
そしてハウジングを支えるヒンジ部に「ANCボタン」と「Mボタン」が備わっています。この部分にボタンを搭載するとかデザインセンス良すぎるやろ。
Monitor III A.N.C.のデザインを損なわせず、ボタンとしても機能させる最高のデザインです。
このMボタンが超絶便利だったので、また後半にお伝えします。
本体は画像のように超コンパクトに折り畳めます。アラウンドイヤー系だと一番コンパクトに折りたためるんじゃないかな。
付属の小型ケースにもスッポリと収まるので、携帯性も抜群です。
そう、この価格帯のヘッドホンってどれもケースが大きくて、持ち運びが大変なんですよね。
コレくらいの大きさなら出張時でも荷物が嵩張らなくていいですね!
この携帯性の高さもMonitor III A.N.C.を高く評価しているポイントです。
最後に重さは247.3g。この価格帯のヘッドホンとしてはやや軽めですね。
この軽さなら装着感も良さそうですし、バッグに入れても重さを感じにくそう!
Marshall Monitor III A.N.C. スペックを比較
Major ⅤとMajor Ⅳのスペックを比較するとこんな感じです。
製品名 | Monitor III A.N.C | Monitor II A.N.C | Major Ⅴ | Major IV |
ドライバー | 32mm | 40mm | 40mm | 40mm |
Bluetooth | Bluetooth®5.3 | Bluetooth®5.0 | Bluetooth®5.3 | Bluetooth®5.0 |
コーデック | SBC,AAC,LC3 | SBC | SBC,AAC,LC3 | SBC |
再生時間 | 最大100時間 ANC ON:最大70時間 | 最大45時間 ANC ON:最大30時間 | 最大100時間 | 最大80時間 |
クイックチャージ | 約15分の充電で約12時間再生 | 約15分の充電で約5時間 | 約15分の充電で約15時間再生 | 約15分の充電で約15時間再生 |
充電端子 | Type C | Type C | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 |
防水 | – | – | – | – |
自動装着検出 | ◯ | – | – | – |
低遅延モード | – | – | – | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | ◯ | – | – |
外音取り込み | ◯ | ◯ | – | – |
空間オーディオ | ◯ | – | – | – |
アプリ | ◯ | ◯ | ◯ | – |
マルチポイント | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Spotify Tap | ◯ | – | ◯ | – |
Mボタン | ◯ | ◯ | ◯ | – |
イコライザー | ◯ | ◯ | ◯ | – |
Auracast | ◯ | – | ◯ | – |
付属ケース | ハードタイプ | ソフトタイプ | – | – |
価格 | 54,980円 | 42,980円 | 22,980円 | 20,980円 |
大きな進化ポイントとなるのは「Bluetoothバージョン」「AAC / LE Audio対応(予定)」「最大再生時間の増加」「空間オーディオ」「Spotify Tap」「ハードケース」といったところでしょうか。
それ以外にもスペック上では見えない音質やノイズキャンセリング性能もどうやらパワーアップしているようです。ドライバーサイズは小さくなっていますが気にしなくても良さそう。
iPhoneユーザーとしてはAACコーデックに対応したのはうれしいですね。
Marshall Monitor III A.N.C. レビュー
装着感|包み込まれる上質な装着感
Monitor III A.N.C.の装着感はとても良好です。
Major Vはオンイヤー型にしては耳が痛くなりにくい印象でしたが、やはり装着感はアラウンドイヤー型の方が上。耳元をふわモチのイヤーパッドで包み込んでくれます。
実際に装着してみるとこんな感じ。Major Vと同じくデザインが最高っ!
前から見ても耳の飛び出し感は少なめ。
可愛さやカジュアルさはMajor Vの方が上ですが、Monitor III A.N.C.は男らしさ、カッコ良さ重視のデザインって感じです。
ゴールドロゴになったおかげで前作よりも高級感を醸し出しつつ、かといってギラギラとしすぎないバランス感が良いですね。
首に掛けてもかっこいいですし、ヘッドホンとしてだけではなくファッションアイテムとしてもふつうに使えます。
長時間装着していても耳が痛くなりにくく、後述する音の傾向から長時間のモニタリングやミックスなどの編集作業にも向いています。
装着感 | (4.8) |
自動装着検出も搭載
自動装着検出も搭載で、ヘッドホンを耳から外すと音楽が止まり、着けると自動で音楽が再生されます。個人的にはヘッドホンで必須の機能。
この機能がないと、ヘッドホンを外して首に掛けた時に、音楽を止めないとガンガン音が漏れるんですよね。
前作がこの機能を搭載されているかどうかのソースが見つからなかったのですが、多分搭載されていなかった?
挙動としてはヘッドホンを外してから大体2秒後くらいに音楽が止まるような感じでやや遅め。ただ、無いよりは全然マシです。
音質|バンドサウンドに対する解像度が高すぎる
Monitor III A.N.C.の音質ですが、ボク的に想像以上に良かったです。
同価格帯のなかで音質にとくに優れているわけでもないんですけど、どちらかといえば好みの問題で良かったって感じです。
Monitor III A.N.C.の音の特長は次のとおりです。
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
音の傾向は以前紹介したMajor Vとは異なり、名前の通りモニター傾向で各楽器隊の見渡しが良く、歯切れが良くもスッキリとししたサウンドです。
とくに印象的だったのがバンドサウンドに対しての解像度の高さ。ここでいう解像度とは、音の緻密さや粒子の細かさではなく、ギター・ベース・ドラムといった楽器に対する理解力の高さという意味合い。
まず、エレキギターの表現が完璧すぎます。ギターがアンプやエフェクトを通して歪み、フロアに広がっているような残響感を見事に再現するのですよ。ギリギリ耳に刺さりそうなギターのリアルな刺激感や歯切れの良さがとても心地よいのですよ。
また、そのギターの表現もテレキャスターのようなキレの良い音からレスポールのような厚みのある音まで、各メーカーのギターらしさを実直に再現してくれます。
「ギターを掻き鳴らす」という表現をどのヘッドホンよりも一番リアルに表現してくれるような感覚がありました。もう、さすがギターアンプメーカーですよ。
低域は一聴するとスッキリとしているように聴こえますけど、楽器が持つ低音を実直に引き出すような感覚で、厚みや迫力もしっかりあります。
エレキベースの解像度もとても高く、サビでギターがどれだけ轟音で掻き鳴らしていてもベースラインの輪郭は常に追えるように聴こえます。「なにこれ、ベース専用のモニタリングヘッドホンかよ」って思うくらい耳でクッキリと追えますよ。
ドラムも某ドラマーが作ったイヤホンかのようにリアルなスナップ感と刺激感を再現するキレの良い音ですが、聴き疲れがしない程度にほどよくスポイルされています。
モニター傾向のやや無機質なサウンドだからこそ、バンドサウンドの良さを十二分に引き出せているような感覚で、洋楽から邦楽まであらゆるロックミュージックを聴きなおしたくなりますよ。最高ですね!ロック好きにはたまらん!
できるだけシンプルな構成のバンドの方がMonitor III A.N.C.の良さを引き出せるような感覚で、洋楽だとそれこそ「Green Day」とか「The Strokes」「Nirvana」などがおすすめ。というか洋楽ロック全部おすすめ。
邦楽の場合だと、ストリングスやブラスサウンドを多用した大編成の楽曲より、「結束バンド」のようなシンプルな構成も方が合いますね。
ボクが好んで聴く「ストレイテナー」「BUMP OF CHICKEN」「凛として時雨」「the band apart」「People in The Box」あたりもこの価格帯で聴いたどのヘッドホンよりも最高に聴こえました。
「ずっと真夜中でいいのに。」のような大編成のサウンドでも各楽器隊をゴチャゴチャにさせず、キレの良い整ったサウンドで鳴らしてくれます。ただギターなどのバンドサウンドが他の楽器隊よりも際立って聴こえるような感覚がありますね。
味付けが少なめで定位感も良いので、ふつうにモニターヘッドホンとしても使えます。
空間オーディオも使える
空間オーディオも今回から対応しました!
こちらの空間オーディオの完成度もめちゃめちゃ高く、ライブ音源を聴いた時のライブハウスやホールのリアルの残響感まで見事に再現してくれます。
ライブ音源はむしろ空間オーディオをONにしないと物足りなく感じますね。ふつうのステレオ音源だとOFFのほうがいいですけど。
さらに空間の広さもアプリで調整することが可能で、「小」「中」「大」「特大」の4つから選択できます。
たとえば閲覧するライブ映像がライブハウスなら「小」、ドーム公演なら「大〜特大」と会場に合わせて自分好みの残響感に調整できたりします。これはスゴイ。
ずっと真夜中でいいのに。のライブ映像とか見たら、もはやリアルコンサートレベルですよ。
ライブ音源を良く聴くという方は「M」ボタンに空間オーディオのON/OFFを割り振ることも可能です。
高音質コーデックに対応していない
ただ、高音質コーデックに対応していないのはデメリットになりますね。LDACかaptX系列には対応して欲しかった。
iPhoneユーザーの場合はどちらにしてもAAC接続までなので気にしなくていいです。ボクもiPhoneユーザーなので今回AACに対応してくれたことがうれしかった。
LE Audioにも対応予定のようですが、今の所Xperia1ⅥとはLC3では接続されないですね。
LE AUDIOに正式に対応すれば、Androidスマホでも極力音質劣化なしで伝送できそうな気がします。
有線で聴いてみると
有線でも聴いてみましたが、Bluetooth接続時と同じ音のバランスを保ちつつ、Bluetoothによる音の劣化のない緻密なサウンドを体感できました。
Xperia 1ⅥでAAC接続と有線接続で比べると、分かりやすすぎるくらい音質差を感じます。
ちなみにMajor Ⅴとは異なり電源OFF時では駆動しません。必ず内部の回路は通るような仕様になっているみたいです。その代わり有線でありつつノイズキャンセリングや外音取り込み機能も併用できます。
ちなみにUSB-C to Cケーブルで接続しても認識はしませんでした。デジタル接続は不可です。
ノイズキャンセリング|それなりには実用的
ノイズキャンセリング性能はそれなりには実用的。海外レビューによると前作よりノイズキャンセリング性能はアップしているとのこと。
ノイズキャンセリングの切り替えは左アーム部の「ANC」ボタンで切り替えが可能で、オフを挟まずにノイズキャンセリング↔️外音取り込みのループで切り替えが可能です(アプリでOFFを挟む設定に変更も可能)
ただ、他の5万円台クラスと比べると遮音性は弱めに感じますね。この価格帯はもっと強烈なノイズキャンセリング性能を持つヘッドホンがゴロゴロといますから。
低音に対する遮音性はやや弱めで、音楽を聴いていてもゴォォォという振動音が耳に入ってくる感覚があります。
人の声や雑踏音などガチャガチャとした音は無音時だと気になりますが、音楽を流しておけばほぼ気になりません。
遮音性重視というより、音楽鑑賞時に悪影響を及ぼさない程度に効くノイズキャンセリングって感じですね。
ただ、ノイキャン非搭載のMajorシリーズと比べると、屋外での音楽の聴きやすさは全然違いますね! 電車の中とかはとくに。
ちなみにアプリではノイズキャンセリングの量感も調整できます。まあ基本常時MAXだと思いますけど。
ちなみにノイズキャンセリングをONにすると音楽鑑賞時の低音がやや増えます。屋外で聴くならむしろ少し増えてくれた方がありがたい。
ノイズキャンセリング | (4.0) |
外音取り込み|けっこう聞こえやすい
外音取り込み機能はノイズキャンセリング以上に実用的ですね。他の3〜5万円クラスと比べても、平均よりはやや聞こえやすいように感じます。
めちゃめちゃ自然に周りの音を取り込めるというわけでもないですけど、音楽を止めていればふつうに会話ができますね。
ノイズキャンセリング | (4.4) |
操作性|ジョイスティック風操作が神
Monitor III A.N.C.の操作はジョイスティック風のゴールドボタンで行うのですが、これがめっちゃ操作しやすいんですよ。
物理ボタンで単純に押すだけではなく、ゲームのコントローラーのように上下左右に倒して直感的に操作ができるんですよね。
操作方法はこちら。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | ボタンを1回押す |
曲送り | ボタンを右に倒す |
曲戻し | ボタンを左に倒す |
音量を上げる | ボタンを上に倒す |
音量を下げる | ボタンを下に倒す |
外音モードの切り替え | ANCボタンを1回押す |
イコライザー機能 | Mボタンで設定可能 |
音声アシスタント | Mボタンで設定可能 |
物理ボタンだから誤操作することもないですし、再生・停止 / 曲送り / 音量調整まで全ての操作を網羅できているので最高すぎますね!
このジョイスティック風の操作は他のメーカーもぜひマネしていただきたい。
Spotify Tapが神
さらに良かったのが「M」ボタン。こちらアプリで以下のような設定が可能です。
- Sotify Tap
- イコライザー
- Soundstage
- 音声アシスタント
- 何もしない
ボクは「Sotify Tap」に設定しているのですが、これがまた神なのですよ。
「なんか音楽を聴きたいな〜」「けど選曲するのはめんどくさいんだよな〜」と思った時にMボタンを一回押せば、Spotifyがユーザーに最適化されたプレイリストをランダムで再生してくれるのですよ。
ラジオ感覚でなんでもいいから音楽を聴きたいって時に超絶便利なんですよこれ。他社でもこの機能を搭載しているヘッドホンはありましたが、ボクもしょっちゅう使ってました。
あらかじめSpotifyをダウンロードしている必要がありますが、ランダムで再生するだけなら無料会員でも十分使えます。
プレイリストをランダムで再生しているだけなのでスキップ制限もかからない点も良いんですよね。まあ、無料会員だとCMがちょいちょい入りますけどね。
操作音が超かっこいい
Monitor Ⅲ A.N.C.は操作がしやすいだけではなく、
まず電源ON時は「ディディディ↑ディン・ディン」のような歪んだギター音が流れます。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のイントロのワンフレーズみたいな感じ。
Mボタンを押せば「ディディン」とスナップ感を効かせた重めのギターサウンドを聴かせてくれますし、一つ一つの操作音にテンション上がりますよ。
アプリについて
Monitor III A.N.C.は前作から引き続きアプリにも対応しています。
アプリでできることは次のとおりです。
- ノイズコントロールの切り替え
- イコライザー設定(プリセット5種、カスタム1種)
- Mボタンの設定
- Soundstageの設定
- Spotify Tapの詳細
- 操作音のON/OFF
- バッテリー保護機能の調整(最大充電を90%に制限、充電即を抑える、充電による温度の調整)
- スタンバイ タイムアウト(再生時ない時の電源OFFまでの時間、接続していない時の電源OFFまでの時間の調整)
- バージョン情報など
カスタムイコライザーでは5バンドに対して細かな調整が可能です。
元のMarshallイコライザーでも気に入っているので、ボクはそのままでも良いかなと思っています。
マルチポイントも対応
Monitor Ⅲ A.N.C.には、2台の同時接続を行うマルチポイント機能も備わっています。
この機能があれば、iPhoneでは音楽を聴きつつ、iPadやMacで映画やアニメを見たくなったら、わざわざペアリングをし直さなくてもすぐに接続先を切り替えられるようになります。
切り替え時は割り込みでの再生などはできず、はじめに再生しているデバイスが優先されるようです。
切り替えはそこまでスムーズではなく、2台目のデバイスを再生しようとしても、1台目の再生が止まってから5秒後くらいにようやく再生できるような感じですね。
まあ、マルチポイントがついているだけでもありがたいです。
通話品質|実用的
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
Monitor III A.N.C.
Major V
マイク品質はクリアですが、ややバックのノイズが入っているような感覚ですね。通話用途には十分使えるレベルだとは思います。
マルチポイントもついてますし、通話用のヘッドセットとして使うのも十分アリかと。
音の遅延|ライブ映像を見るくらいなら問題なし
音の遅延はYouTubeで動画を見る分には問題なしでした。低遅延モードは搭載していないので、ゲーム用途だとズレが結構気になりましたね。
YouTubeでライブ映像を見るくらいであれば、ズレはほとんど気になりませんでした。
LC3に正式に対応したら、対応スマホで接続すればかなり遅延は少なくなりそう。
模造品には注意
最後にですが、Marshallは模造品がかなり多く、楽天やAmazonでも出品されているのが多くみられます。
見た目は同じですが、音質や質感が全然違います。めっちゃ音悪いです。
たまに楽天スーパーセールで「Major Ⅳが半額!」みたいな表記になっていることがありますが、まあほぼありえません。
Amazonで購入する場合は出荷元と販売元が「Amazon.co.jp」か「Marshall公式ストア」になっていることの確認を。楽天で購入する際も「Marshall公式ストア」か、販売元が全国展開の楽器屋かe☆イヤホンなどの専門店、または各家電量販店になっていることを確認しておきましょう。
聞いたことがない販売元で格安になっている場合は、ほぼ100%の確率で模造品です。
たまにXでインフルエンサーっぽい人が「Marshallが楽天スーパーセールで半額!」みたいな煽りをしているのを見ますけど、あれもアウトですからね! ホント気をつけて。
Marshall Monitor III A.N.C.まとめ
Monitor Ⅲ A.N.C.をまとめると以下のとおりです。
総合評価
5/5
Monitor III A.N.C.
- バンドサウンドに対する理解力が超高い
- 空間オーディオの表現力が素晴らしい
- デザインがとにかくかっこよすぎる
- コンパクトに折りたたみができて携帯しやすい
- 付属ハードケースが上質
- ジョイスティック風の操作感が神
- 「M」ボタンによるSpotify Tapの呼び出しが神
- 操作音が超かっこいい
- 同シリーズ初AACに対応
- LDACやaptX系列など高音質コーデック非対応
- 価格に対してノイキャンなど機能性はイマイチ
4.7
高音
4.7
中音
4.7
低音
4.5
装着感
4.0
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.0
マイク性能
4.8
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 最大70時間 |
コーデック | SBC,AAC,LC3 | 充電時間 | 約2.5時間 15分の充電で12時間再生可能 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 | 250g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
Monitor III A.N.C.はこんな人におすすめ
- ロックやバンドサウンドが好き
- ライブ音源を好んで聴く
- デザイン性・携帯性の高さに惹かれた
- 高音質コーデック・ノイズキャンセリングにはこだわらない
この子、ボクのワイヤレスヘッドホンとして愛機入り決定です。3〜5万円台のワイヤレスヘッドホンで現状一番好みだコレ。ごめんねMarshallさん、今までもっとイロモノ扱いしてました。
オーディオ・ガジェットマニア的には価格に対してのスペックや機能的には気に入らない方も多いかもしれませんが、一旦そこは気にせずに一度使ってみてほしいヘッドホンですね。
ボク自身が価格に対してのスペックを気にするタイプなんですけど、Monitor III A.N.C.は気にならなくなりましたもん。それほど音質が好みでしたし、使用感が良すぎました。
まあ多分ボク自身がロックがめっちゃ好きだし、Marshallのデザインが好みってのもあるんでしょうね。なので客観的には評価できていないと思います。
でもスゴく良く感じたもの、しゃーないやん、最終決めるのはフィーリングよ。ロック好きの方やデザインに惹かれたという方は、もうぜひ使ってみてください。
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