こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
ギターアンプで世界的に有名なメーカー「Mashall」から、同シリーズとしては4年ぶりとなる新作「Major Ⅴ」が登場しました。
見てこれ、パッケージから超絶かっこいい!
Majorシリーズはいつかほしいと思ってんですけど、今回は紹介依頼を受けて提供いただけることに。ありがてぇっ……!!
なんでほしかったかというと、とにかくデザインがめっっっっっっっっっちゃカッコいいんですよ。Majorシリーズ以上に男心をくすぐるデザインのヘッドホンないですよ。単純にそれだけです。
主な特徴は以下のとおりです。
- MARSHALLシグネチャーサウンド
- 最大約100時間の再生に対応
- カスタマイズ可能な「M」ボタンを新たに搭載
- ワイヤレス充電に対応
- AACコーデックやLE AUDIOにも新たに対応
- アプリにも対応
あとで前作のMajor Ⅳとの比較表を見せますけど、めちゃくちゃパワーアップしてますよ。
どれほどの実力なのか、前作のMajor Ⅳも比較用に貸出いただいたので、実機を使って検証していきます。
Major Ⅴ YouTube版はこちら
Major Ⅴ 外観・付属品
それではMajor Ⅴの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
Major Ⅴのパッケージはこちらですが、もはやこの時点でかっこいい。
開封するとこんな感じ。本体がめっちゃ折り畳まれて収納されちょる。
付属品
- 3.5mmヘッドホンケーブル
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
本体は耳の上に乗せるだけのタイプである「オンイヤー型」を採用したヘッドホンとなっています。
ハウジングにはシボ加工が施されていて、ギターアンプと同様にMsrshallの白ロゴが浮き出るように印字されています。
このコンパクトなハウジングデザインが超絶かっこいいんですよね。
ちなみに前作のMajorⅣはシボ加工がなく、ツルッとしたハウジングだったので、デザイン面でも改良が加えられていますね。ボクはMajor Ⅴのハウジングの方が断然好き。
イヤーパッドはオンイヤー型のため小ぶりですが、モチモチとした肉厚仕様になっています。
アーム部分には「V」と印字されており、長さも無段階で調整可能です。
アームの内側には「LEFT」「RIGHT」とめっちゃかっこいいフォントで印字されています。
ヘッドバンド部にもシボ加工が施されていますね。
パッと見はMajr Ⅳと同じなんですけど、触ってみるとMajor Ⅴのほうがクシュっとした触感になっているんですよね。ビニール袋をくしゃくしゃにして詰め込んだ感じの触感に近い感じ。
Major Ⅴに使用されているプラスチックの86%がリサイクル素材を使用しているみたいで、その兼ね合いでクシュっとした触感になっているのかもですね。地球に優しいやつ。
この触感だからって別に不快感があるわけでもないです。
ヘッドパッドは少し薄めですが、本体自体が軽いので頭頂部への負担は少なそうに感じますね。
そしてQi規格のワイヤレス充電にも対応しているので、ワイヤレス充電機をお持ちの方であれば乗せるだけで充電できます。
ヘッドホンでワイヤレス充電に対応しているのはかなり珍しいですね。
ハウジング下部には充電用のUSB-C端子と3.5mmヘッドホンジャック、そしてギターアンプのノブを彷彿させるジョイスティック風のゴールドボタンと
今回新たに追加された、あらゆる機能を割り振れる「M」ボタンが左側に配置されています。
このMボタンが超絶便利だったので、また後半にお伝えします。
本体は超コンパクトに折りたためるので、バッグにも気軽に入れて持ち運べます。
ただ、キャリングポーチのようなものは付属していないので、傷をつけずに携帯したいという方は百均とかで売っているポーチをつかうことをおすすめします。
最後に重さは188.1g。めちゃくちゃ軽い!
この軽さなら装着感も良さそうですし、バッグに入れても重さを感じにくそう!
Major ⅤとMajor Ⅳのスペックを比較
Major ⅤとMajor Ⅳのスペックを比較するとこんな感じです。
製品名 | Major Ⅴ | Major IV |
Bluetooth | Bluetooth®5.3 | Bluetooth®5.0 |
コーデック | SBC,AAC,LC3 | SBC |
再生時間 | 最大100時間 | 最大80時間 |
充電端子 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 |
防水 | – | – |
自動装着検出 | – | – |
低遅延モード | – | – |
ノイズキャンセリング | – | – |
外音取り込み | – | – |
アプリ | ◯ | – |
マルチポイント | ◯ | ◯ |
Spotify Tap | ◯ | – |
Mボタン | ◯ | – |
イコライザー | ◯ | – |
Auracast | ◯ | – |
価格 ※Amazon参考価格 | 22,980円 | 20,980円 |
相変わらずノイズキャンセリングや外音取り込み機能などは搭載していませんが、AACやLC3などのコーデックに対応しただけではなく、アプリ・マルチポイント・イコライザーなど機能面もかなり追加されています。
iPhoneユーザーとしてはAACコーデックに対応したのはうれしい!
そして新たに追加された「M」ボタンによるSpotify Tap機能が超絶神!こちらは後半にお伝えします。
Major Ⅴ レビュー
装着感|オンイヤー型でも痛くなりにくい
Major Ⅴの装着感ですが、オンイヤー型でありつつも耳が痛くなりにくく、とても良好ですね。
メガネとオンイヤー型のヘッドホンって相性が悪いことが多くて、側圧がきつすぎて耳の付け根が痛くなることが多いんですが、Major Ⅴは痛みがかなり発生しにくいように感じました。
実際に装着してみるとこんな感じ。やはりデザインが最高っ!
ストリートファッションのショートヘアー金髪の女の子にぜひ着けてもらいたい! ボクじゃMajor Ⅴのデザイン性を最大まで引き出せない!!
ということでちょうどいいところに、ショートヘアの髪の毛を染めた女の子(妻)がいたので写真を撮らせてもらいました。そう、こういう感じがいいんですよ。愛してる。
音楽が聴けるだけでなく、ファッションアイテムとしても十分使えると思います。全国のオシャレ女子につけてもらいたいヘッドホン個人的No.1です! 野郎はどうでもいい。
ちなみにノイズキャンセリングは搭載していないため、周りの音は少し入りやすいように感じますね。
装着感 | (4.5) |
音質|ギターの残響感が気持ちいいっ!
Major Ⅴの音質ですが、さすがギターアンプメーカーですね。 エレキギターの表現力がとくにすばらしいです。約2万円のワイヤレスヘッドホンとして相応の実力も十分にあると思います。
Major Ⅴの音の特長は次のとおりです。
4.4
高音
4.3
中音
4.4
低音
音の傾向は低域と高域がやや強調されたドンシャリ型のサウンド。
特に印象的だったのは中低域〜中高域にかけてのエレキギターの表現力。ギターが歪み、空間に広がっているような残響感を見事に再現してくれますね。味のあるサウンドという感じですかね。
ワンポイント的に入れているギターサウンドも、むしろメインディッシュかのように主張してきます。意識せずともボーカルよりギターの方が耳に入りますからね。
低域はドッシリとした迫力があり、少し膨れながらも臨場感のあるサウンドで鳴らします。こちらもバスドラム・エレキベースの音がガンガン主張してきます。
ボーカルラインは少し引っ込みがちにはなりますが、こもり感はなくフレッシュな歌声を届けてくれます。
ストリングスやブラスアレンジなどアコースティック編成の楽曲はやや苦手な印象を受けますが、バンドサウンド系全般はやはり得意ですね。低域の迫力と広域のハリ感がいいのでエレクトロやヒップホップなんかも合いますね。
Major Ⅳと比較すると
Major Ⅳと比較すると、ドライバーがもつ音質自体は大きく変わってないように感じました。各帯域のつながりが滑らかになり、より丁寧な音作りになったという印象ですかね。
それよりもAACコーデックに対応した影響が大きいみたいで、iPhoneで聴き比べをすると、一音一音の解像度感の荒さがなくなり、輪郭がクッキリとした音になったように感じましたね。
MajorⅣよりも音質だけでなくスペックや機能性も大幅にアップして、2000円差なら間違いなくMajor Vを買った方が良いと思います。
高音質コーデックに対応していない
ただ、高音質コーデックに対応していないのはデメリットになりますね。LDACかaptX系列には対応して欲しかった。
LE Audioにも対応しているようですが、こちらも対応しているはずのXperia5ⅣとはLC3では接続されず。LE Audioまわりは相変わらずよくわからん。
有線で聴いてみると
有線でも聴いてみましたが、Bluetooth接続時と同じ音のバランスを保ちつつ、Bluetoothによる音の劣化のない緻密なサウンドを体感できました。
ワイヤレスヘッドホンの場合、有線接続だとバランスが崩れるものや音質が悪くなるものが多いですが、Major Ⅴは有線接続でも普通にアリですね。
ちなみに電源OFFでも駆動しますし、電源ONでも問題なく使えます。
バーチャル試聴
YouTube版ではダミーヘッドを使ったバーチャル試聴も行っています
バーチャル試聴環境(タップで開く)
- ダミーヘッド(収録用マイク):サザン音響 SAMREC 2600
- オーディオインターフェイス :RME Babyface Pro FS
- 録音ソフト:iPhoneビデオアプリ
- スマートフォン:iPhone 15 Pro
操作性|ジョイスティック風操作が神
Major Ⅴの操作はジョイスティック風のゴールドボタンで行うのですが、めっちゃ操作しやすかったんですよね。
物理ボタンで単純に押すだけではなく、ゲームのコントローラーのように上下左右に倒して直感的に操作ができるんですよね。
操作方法はこちら。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | ボタンを1回押す |
曲送り | ボタンを右に倒す |
曲戻し | ボタンを左に倒す |
音量を上げる | ボタンを上に倒す |
音量を下げる | ボタンを下に倒す |
イコライザー機能 | Mボタンで設定可能 |
音声アシスタント | Mボタン側で設定可能 |
ペアリングモードへの移行 | ボタンを2回押す |
物理ボタンだから誤操作することもないですし、再生・停止 / 曲送り / 音量調整まで全ての操作を網羅できているので最高すぎますね!
このジョイスティック風の操作は他のメーカーもぜひマネしていただきたい。
Spotify Tapが神
さらに良かったのが「M」ボタン。こちらアプリで以下のような設定が可能です。
- Sotify Tap
- イコライザー
- 音声アシスタント
- 何もしない
ボクは「Sotify Tap」に設定しているのですが、これがまた神なのですよ。
「なんか音楽を聴きたいな〜」「けど選曲するのはめんどくさいんだよな〜」と思った時にMボタンを一回押せば、Spotifyがユーザーに最適化されたプレイリストをランダムで再生してくれるのですよ。
ラジオ感覚でなんでもいいから音楽を聴きたいって時に超絶便利なんですよこれ。他社でもこの機能を搭載しているヘッドホンはありましたが、ボクもしょっちゅう使ってました。
Major ⅤはMボタンを一回押すだけだから、さらに気軽なんですよね。
あらかじめSpotifyをダウンロードしている必要がありますが、ランダムで再生するだけなら無料会員でも十分使えます。
プレイリストをランダムで再生しているだけなのでスキップ制限もかからない点も良いんですよね。まあ、無料会員だとCMがちょいちょい入りますけどね。
操作音が超かっこいい
Major Ⅴは操作がしやすいだけではなく、
まず電源ON時は「ディディディ↑ディン・ディン」のような歪んだギター音が流れます。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のイントロのワンフレーズみたいな感じ。
Mボタンを押せば「ディディン」とスナップ感を効かせた重めのギターサウンドを聴かせてくれますし、一つ一つの操作音にテンション上がりますよ。
操作音も録音してみましたので、聴いてみてください。
アプリについて
Major Ⅴはシリーズとしては初、アプリに対応しました。
アプリでできることは次のとおりです。
- イコライザー設定(プリセット5種、カスタム1種)
- Mボタンの設定
- Spotify Tapの詳細
- 操作音のON/OFF
- バッテリー保護機能の調整(最大充電を90%に制限、充電即を抑える、充電による温度の調整)
- スタンバイ タイムアウト(再生時ない時の電源OFFまでの時間、接続していない時の電源OFFまでの時間の調整)
- バージョン情報など
カスタムイコライザーでは5バンドに対して細かな調整が可能です。
元のMarshallイコライザーでも気に入っているので、ボクはそのままでも良いかなと思っています。
マルチポイントも対応
Major Ⅴには、2台の同時接続を行うマルチポイント機能も備わっています。
この機能があれば、iPhoneでは音楽を聴きつつ、iPadやMacで映画やアニメを見たくなったら、わざわざペアリングをし直さなくてもすぐに接続先を切り替えられるようになります。
切り替え時は割り込みでの再生などはできず、はじめに再生しているデバイスが優先されるようです。
切り替えはそこまでスムーズではなく、2台目のデバイスを再生しようとしても、1台目の再生が止まってから5秒後くらいにようやく再生できるような感じですね。
まあ、マルチポイントがついているだけでもありがたいです。
通話品質|
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
マイク品質はクリアですが、ややバックのノイズが入っているような感覚ですね。
マルチポイントもついてますし、通話用のヘッドセットとして使うのも十分アリかと。
音の遅延|動画くらいであれば問題なし
音の遅延はYouTubeで動画を見る分には問題なしでした。
低遅延モードは搭載していないので、ゲーム用途だとズレが結構気になりましたね。
動画鑑賞程度にとどめた方がよいかと。
模造品には注意
最後にですが、Majorシリーズは模造品がかなり多く、楽天やAmazonでも出品されているのが多くみられます。
見た目は同じですが、音質や質感が全然違います。めっちゃ音悪いです。
たまに楽天スーパーセールで「Major Ⅳが半額!」みたいな表記になっていることがありますが、まあほぼありえません。
Amazonで購入する場合は出荷元と販売元が「Amazon.co.jp」か「Marshall公式ストア」になっていることの確認を。楽天で購入する際も「Marshall公式ストア」か、販売元が全国展開の楽器屋かe☆イヤホンなどの専門店、または各家電量販店になっていることを確認しておきましょう。
聞いたことがない販売元で格安になっている場合は、ほぼ100%の確率で模造品です。
たまにXでインフルエンサーっぽい人が「Marshallが楽天スーパーセールで半額!」みたいな煽りをしているのを見ますけど、あれもアウトですからね! ホント気をつけて。
Major Ⅴ まとめ
Major Ⅴをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
Major V
- デザインがとにかくかっこよすぎる
- コンパクトに折りたたみができて携帯しやすい
- ジョイスティック風の操作感が神
- 「M」ボタンによるSpotify Tapの呼び出しが神
- 操作音が超かっこいい
- 同シリーズ初AACに対応
- ヘッドホンでは珍しいワイヤレス充電に対応
- 自動装着検出非対応
- LDACやaptX Adaptiveなど高音質コーデックが非対応
- ノイズキャンセリングや外音取り込みは非対応
4.4
高音
4.3
中音
4.4
低音
4.5
装着感
–
ノイズキャンセリング
–
外音取り込み
3.8
マイク性能
4.5
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 | 最大100時間 |
コーデック | SBC,AAC,LC3 | 充電時間 | 約3時間 15分の充電で15時間再生可能 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | – |
ノイズキャンセリング | – | 質量 | |
外音取り込み | – | ゲームモード | – |
自動装着検出 | – | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
Major Ⅴはこんな人におすすめ
- デザイン性の高さに惹かれた
- ロックやエレキギターのサウンドが好き
- ファッションアイテムの一部として使いたい
- プレゼント用にヘッドホンを探している
ボクは約2万円という価格で、ノイズキャンセリングや外音取り込み機能などが搭載していない製品をあまり高く評価することはないのですが、Major Ⅴは別枠です。
「とにかくデザインがカッコイイ!」 それだけで評価は高いですし、Mashallらしい重厚なサウンドと、操作のしやすさや操作音のかっこよさ、Spotify Tapによる気軽な選曲など、すべてが楽しく気軽に音楽を体感することにつながっています。
使っているだけで気分を上げてくれる、そんなヘッドホンです。
ボクもかなり多くのヘッドホンを持ってますけど、ぶっちゃけデザイン性の高さと操作のしやすさだけでメイン機にしたいくらい気に入りました。
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