こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
2024年5月に、JBLから久々のミドルクラスワイヤレスイヤホン「LIVE BEAM 3」が登場しましたが、今回は、LIVE BEAM 3の形状違いモデル「LIVE BUDS 3」を紹介します。
こちらは本体がビーンズ型になっているので、耳の形状によってはLIVE BUDS 3の方がフィットするかもねって感じですね。
それ以外の性能はLIVE BEAM 3と一緒です。詳しくはLIVE BEAM 3の記事をご覧ください。
と言いたいところなんですけど、その音質とか性能がけっっっこう違うんですよ。
特に音質については、「なにしてくれとんねん!」って思うレベルで違うんですよね……。
基本性能はLIVE BEAM 3と同じなので、機能が同じ部分は以前アップしたBEAM 3の記事を参考にしてもらいつつ、今回はLIVE BEAM 3と異なる部分のみをピックアップして紹介していきます。
▼動画版はこちら▼
JBL LIVE BUDS 3とLIVE BEAM 3の性能の違い
LIVE BUDS 3とLIVE BEAM 3の違いは、以下のスペック表を見ていただいた方が早いです。
製品名 | JBL LIVE BUDS 3 | JBL LIVE BEAM 3 | JBL TOUR PRO 2 | JBL LIVE FREE 2 |
ドライバー | PET+PU+Ti (チタニウム)10mmドライバー | PU+PEEK 10mmドライバー | PEN+DLC 10mmドライバー | 11mmドライバー |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 | 5.3 | 5.2 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC LEオーディオ対応予定 | SBC,AAC,LDAC LEオーディオ対応予定 | SBC,AAC LEオーディオ対応予定 | SBC,AAC LEオーディオ対応予定 |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体:8時間 ケース込:32時間 | 本体:10時間 ケース込:40時間 | 本体:8時間 ケース込:32時間 | 本体:6時間 ケース込:22時間 |
充電端子 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 | Type C ワイヤレス充電 |
防水 | IP55 | IP55 | IPX5 | IPX5 |
自動装着検出 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ビデオモード | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
空間サウンド | ◯ | ◯ | ◯ | – |
マルチポイント | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スマート充電ケース | ◯ | ◯ | ◯ | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
外音取り込み | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
アプリ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
プライベート通話モード | – | ◯ | – | – |
Personi-Fi | 3.0 | 3.0 | 2.0 | – |
価格 | 26,950円 +ポイント10% | 25,500円 | 30,000円 | 15,950円 |
LIVE BEAM 3のドライバーはPU+PEEK素材でしたが、LIVE BUDS 3にはPU+Ti (チタニウム)が採用されているのですよ。この部分による音の傾向が結構違うくて、イヤホンの形状云々より音の違いで選ぶ人も多いかと思います。
音質の違いについては後半でお伝えします。
再生時間はLIVE BEAM 3の方が長かったり、プライベート通話モードも使えたりと、性能は少しだけBEAM 3の方が上です。
価格は26950円とBEAM 3よりも高く見えますが、公式ストア専売のため必ず10%のポイントを加味した価格になっています。ポイントを考慮すればBEAM 3よりも1000円ほど安くなっていますね。
JBL LIVE BUDS 3 外観・付属品
それではLIVE BEAM 3の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
LIVE BUDS 3のパッケージはいつものJBLらしい感じ。BEAM 3と変わりないですね。今回はブラックをお送りいただきました。
開封するとこんな感じ。プラスチックフリーそうに見えて、めっちゃプラスチック使ってた。
付属品
- イヤーピース4ペア
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
充電ケース・本体
ケースはBEAM 3と同じくディスプレイ付きのスマート充電ケースとなっています。
LIVE BEAM 3、JBL TOUR PRO 2、LIVE FREE 2と比べるとこんな感じ。
デザインだけで見れば、LIVE BEAM 3との違いは全くわからないですね。
一応、背面に型番が表記されているのでこちらで確認することができます。
充電端子はUSB Type Cに対応。
さらにワイヤレス充電にも対応しています。
ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる!」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。
ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ!
本体を開くとこんな感じ。
コロンとした形状なので、BEAM 3と比べると滑りやすくて落ちそうで怖いですね。
本体は冒頭でもお伝えした通し、ビーンズ型を採用。
内側は耳の形に合わせて凸凹とした形状になっています。
パッと見は前作のLIVE FREE 2と同じように見えますが、体積が10%コンパクトになっていて、さらに0.3g軽くなっているので、装着感も改善されていそうです。
ノズルはBEAM 3と同じくイヤーピースの形状に合わせた楕円形デザインになっています。
他社のイヤーピースを使う場合、充電ケースの収納部がかなりギリギリなので、軸が短めの完全ワイヤレス向けのイヤーピースを選ぶ必要がありますね。
最後に重さですが
JBL LIVE BUDS 3 レビュー
装着感|LIVE FREE 2より圧迫感が少なくなった
まず装着感についてですが、前作のLIVE FREE 2より圧迫感が少なくなった感覚がありますね。
実際に装着してみるとこんな感じ。
前から見るとこんな感じ。
ボクの耳はどちらかといえばBEAM 3のようなスティック型の方がフィットするみたいですが、LIVE BEAM 3も装着感に関しては不満のないレベルでした。
ただ、スポーツやワークアウト用途で使うのはおすすめできなさそうですね。
装着感 | (4.0) |
ノイズキャンセリング|BEAM3よりも高域が抑えられている
ノイズキャンセリング性能ですが、こちらもBEAM 3と比べて違いがあります。
BEAM 3は低域側に対して強く遮音しているのに対して、BUDS 3は低域側は耳栓効果で遮音しつつノイズキャンセリングの処理は中高域を中心に遮音を行っています。製品説明会でもそのように伺いましたね。
実際に試してみると、説明会通りの違いがありました。
電車の中での下から響くような振動音や、空調のゴォォォォとした音はLIVE BEAM 3が抑えられている印象。
人の声やキーボードのタイピング音などの中高域帯は、LIVE BUDS 3の方がしっかり遮音できているような感覚がありましたね。
どちらの帯域も満遍なく抑えられているのがTOUR PRO 2って感じ。
どのモデルもノイズキャンセリングは優秀なので、まあどれを選んでもいいかなとは思います。
ノイズキャンセリング | (4.4) |
外音取り込み・操作性・アプリ・音の遅延などはBEAM 3と違いなし。
外音取り込み・操作性・アプリ・音の遅延などはBEAM 3と違いはありませんでしたね。なのでこちらは割愛。
ざっくり伝えると、外音取り込みは音楽を止めていれば会話は普通にできるレベル。
操作性はタッチパネル式で問題はないけど、相変わらず音量操作は実質割り振れない感じ。
音の遅延はYouTubeとか見る分には問題なし。ゲームはアプリでビデオモードをONにすればギリギリできるレベルだけど、FPSや音ゲーは厳しいって感じですね。
アプリはカスタマイズが超豊富で、スマート充電ケースは相変わらずそれなりに便利って感じです。
ここら辺は以前のBEAM 3をご覧ください。
音質|LIVE BEAM 3と全然違うがな
音質についてですが、冒頭で伝えた通りLIVE BEAM 3と全然違います。
そして、ボクはLIVE BUDS 3の方が好みです。「どちらかと言えば」とかそういうレベルではなくLIVE BUDS 3の方がふつうに好みです。
LIVE BEAM 3の音の特長は次のとおりです。
4.4
高音
4.5
中音
4.4
低音
音の傾向はいつものJBLらしい弱ドンシャリ型の明るいサウンドなのですが、LIVE BEAM 3と比べて、中高域が明瞭になっていて、ボーカルラインがよりフレッシュに聴けるようになっています。
TOUR PRO 2低域と高域の躍動感を抽出したものがLIVE BEAM 3だとすれば、LIVE BUDS 3はTOUR PRO 2の中高域のキレの良さやボーカルのハリの良さを抽出したような感じですね。コレがチタンを採用した影響かしら。
音場はワイヤレスイヤホンとしてはふつうレベル。BEAM 3よりやや広く感じますね。
高域はBEAM 3と同じく刺さりのない音で、パワフルでありつつ聴き疲れのしにくい音で鳴らします。中高域がBEAM 3よりも距離が近い感覚で、エレキギターやシンセサイザーの音もよりキレ良く聴こえますね。
相変わらずストリングスなどのアコースティック系の表現は苦手ですが、電子楽器系全般は得意です
低域の量感はBEAM 3の方が多い印象。LIVE BUDS 3はJBLらしくスナップ感のある低音ですが、BEAM 3のようにゴリゴリ攻めた感じではなく、あくまで主役は中域を中心としたボーカルラインに譲っているような感覚ですね。
得意なジャンルはロックやポップス、アニソン、エレクトロ、ヒップホップという感じ。ただ、BEAM 3よりもボーカルラインが近くなった分、よりポップス向けになったような印象を受けましたね。
LIVE FREE 2と比べても明らかに音質が良くなっているので、TOUR PRO 2のやや下くらいのレベル「ミドルハイクラス」って感じの音質ですね。
気になるところ
LDACの990kbps接続時に音途切れが多い
最後に気になるところですが、LDACを990kbps接続にすると、音途切れがけっこう多いという点。
スタバでXperia5Ⅳを使って990kbps接続で聴いてみましたけど、席の上にスマホを置いた状態でも音が途切れ過ぎてまともに聴けませんでした。BEAM 3も同じ環境で検証しましたけど、こちらも同じく途切れましたね。
またLDAC接続時は、Personi-Fi(個人の耳に対するイコライザー最適化)やSpetial Sound(空間オーディオ)が使えなくなるなど、他にもデメリットがあります。
LDACの可変(330kbps~990kbps)にしたら音途切れがだいぶマシにはなるので、こちらで使うことをおすすめします。
JBL LIVE BUDS 3 まとめ
LIVE BEAM 3をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
LIVE BUDS 3
- LIVE BEAM 3よりもボーカルラインがクリア
- デザインがカワイイ
- ノイズキャンセリングや外音取り込み機能が優秀
- 空間サウンドやビデオモードなどでマルチに使える
- LDACとマルチポイントの併用が可能
- スマートケースで気軽に設定の変更ができる
- マイク性能がかなり良い
- LDACの990kbos接続時は接続が安定しない
- 音量操作を実質割り振れない
4.4
高音
4.5
中音
4.4
低音
4.0
装着感
4.4
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.5
マイク性能
4.7
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体8時間/ ケース込み32時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC LC3(対応予定) | 充電時間 | 10分で4時間再生可能 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C Qi |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IP55 ケース:充電ケース:IPX2 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | |
外音取り込み | ◯ | 低遅延モード | ◯ |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
LIVE BEAM 3はこんな人におすすめ
- 予算2万円ほどで音質と機能性のバランスが取れたTWSを探している
- ポップスなどボーカルを中心とした最新チャート曲を好んで聴く
- LDACが使えるAndroidユーザー
- 通話やゲーム、映画鑑賞などマルチに使いたい
- スティック型よりバッズ型の方が好み
LIVE BEAM 3とLIVE BUDS 3、どちらを選ぶべきか非常に迷うかと思いますが、ボクは装着感重視ならLIVE BEAM 3、音質重視ならLIVE BUDS 3って感じですかね。
ただ、音の好みの方が重要なので、ボクだったらLIVE BUDS 3を選びます。ただもう少し予算を出せるならTOUR PRO 2を選ぶと思う。
問題は、LIVE BUDS 3は公式サイト専売モデルなので、家電量販店などでは実機を展示していないんですよね。
迷われている方がいらっしゃれば、今回の記事が参考になれば幸いです。
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