今回は珍しくバカでかいスピーカーです。
みんな大好き世界的に有名なスピーカーブランド「JBL」より、超大型のネットワーク対応本格スマートスピーカー「Authentics 500」を紹介します。
JBLといえば最近はイヤホンとかポータブルオーディオの方が有名になりつつありますけど、本命はやはりスピーカーですよ。
今回紹介する「Authentics 500」は1970年代に世界各国で爆発的な人気となった「JBL L100 Century」を彷彿させるデザインを踏襲しつつ、Wi-Fi6にも対応しているので「Amazom Music」や「Spotify」などのストリーミングサービスも気軽に聴けます。
そしてその音質は、JBLの名機パッシブスピーカー「4312M2」も顔負けするレベルですよ。
価格は99000円!バカ高い! 4312M2より高ぇ!!
バカ高いっ!って思うかもしれませんけど、パッシブスピーカー+プリメインアンプ+ネットワークプレイヤーを組んだら安くても普通に10万〜15万とか超えるんですよ。
そのシステムを超お手軽オールインワンシステムで組めると考えれば、意外と高くない気もせんでもないことも、いや高いけど。
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JBL Authentics 500 外観 付属品
外観がこんな感じ。デカすぎてカメラに収まるかどうかギリギリライン……。パッケージはデカすぎるので今回は割愛でお願いします。
デザインのモチーフには1970年代に世界各国で爆発的な人気となった「JBL L100 Century」を彷彿させるオーセンティックデザインを採用。
レトロモダンな雰囲気でインテリア性も高いデザインとなっています。個人的にもデザインはかなり好み。
関係ないけどJBLのL100 Classic(1本あたり20万円)ふつうに欲しい。
3.1Ch 計7基のスピーカー構成
スピーカーはホーン搭載25mm型アルミニウムツイーターが3つ、70mm径のミッドレンジドライバーが3つ。
そして165mmの超大口径ダウンファイアリング方式サブウーファーが1つの合計7基3.1Ch構成となっています。
背面にはJBL独自のバスレフポート「SlipStream™︎ポート」を搭載。
この独自ポートによってクリーンで深みのあるパワフルな低音を実現し、音質をさらに高めているとのこと。
このポートの形状は風切音を最小限に抑えるように設計されていて、バスレフポートから生まれがちなノイズや歪みを大幅に削減し低音の伸びとダイナミックレンジを向上させることができるようです。
上部にはボリュームとBASS、TREBLEノブ、マイク
上部にはボリュームとBASS、TREBLEノブが備わっています。いずれもアルミニウムでできているのでめちゃ質感が高いです。
すんごいスルスルとノブが動きますけど、個人的にはもう少し重めの挙動の方が好みだった
そして上部には高性能のデュアルマイクも装備しており、部屋の音環境を把握して自動でサウンドをチューニングする「自動チューニング機能」を搭載しています。
また音声アシスタントには、世界初「Googleアシスタント」と「Amazon Alexa」の同時待受に対応しています。同時待受ってスゴイな。どっちかしか使わんと思うけど。
ボクはスマートホーム系はAlexaメインで使っているので、スマートスピーカーとしても普通に役に立ちそうね。
総合270Wアンプとコンスタントサウンドフィールド技術
アンプ部にはクラスDアンプを採用。全てのドライバーを専用のDSPとアンプを個別に駆動し、制御を行っています。
さらにEQによる調整とJBL独自のアルゴリズム・DSPを組み合わせることにより、ダイナミックレンジの広い最良な音色を実現。
総合270Wのパワフルなアンプと、新開発の「コンスタントサウンドフィールド」技術によって、部屋全体に超高音質のワイドレンジサウンドで包み込んでくれます。
ドルビーアトモスに対応
またドルビーアトモスにも対応し、対応音源を聴くことでまるで最前列で生演奏を聴いているかのような臨場感あふれる音楽体験が実現できるとのことです。
ドルビーアトモスはJBL Oneアプリ経由で対応ストリーミングサービスから利用できます。
入力端子
入力端子には3.5mm AUX-in、Bluetooth、Wi-Fi、Ethernetに対応。
3.5mmの入力に対応しているので、レコードプレーヤー(フォノイコ内蔵のものが必要)とも繋げてミニマルなオーディオ環境も作ることができます。
レコードプレーヤーも欲しいね〜。あれは会社員時代に使ってたんですけど、あまりに沼が深すぎて思わず手放しました。本格的にハマったらお金の減り方がエグいですよ、アレ。
Wi-Fi6にも対応でストリーミングサービスも気軽に聴ける
最新のWi-Fi6にも対応しており、ストリーミングで非圧縮音源も再生可能。
Amazon MusicやSpotifyでスマホ経由で再生したり、Apple MusicをAirPlay2経由で再生したりするのがメインの使い方になるかと思います。
またスピーカーをグルーピングして同時に再生するマルチルーム機能も搭載。
部屋中にAuthenticsシリーズを置くことで、家のどこからでもJBLサウンドを体感できるという贅沢な使い方もできます。
JBL Authentics 500 / 300 / 200 の大きさを比較
JBL Authentics 500 / 300 / 200で大きさを比べるとこんな感じ。
300と200は割と近いサイズ感ですけど、500になって一気にバカデカくなりますね。
スピーカーは大きさ=低音の量感につながることが多いので、出力が確保できる限りはデカいほど正義ではあるんですけど「家のどこに置こう……」とはなりそう……。
実際に置くスペースがなくて乱雑にデスクの上に置くハメに……。次の家にお引っ越ししたらちゃんと設置できそう。
ちなみにAuthentics 300のみバッテリー搭載モデルなので、ハンドルがついています。
JBL Authentics 500 / 300 / 200 スペック比較
スペック | Authentics 500 | Authentics 300 | Authentics 200 |
---|---|---|---|
総合出力 | 270W | 100W | 90W |
ドライバー | 25mm径アルミドームツイーター x 3 70mm径ミッドレンジ x 3 165mm径サブウーファー | 25mmツイーター x 2 + 133mmウーファー + 165mmパッシブラジエーター | 25mm径ツイーター x 2 125㎜径ウーファー 150㎜径パッシブラジエーター |
周波数特性 | 40Hz ~ 20kHz(-6dB) | 45Hz~20kHz(-6dB) | 50Hz~20kHz(-6dB) |
オーディオ 入力 | AUX入力(ステレオミニ)、Bluetooth、Wi-Fi、イーサネット、USB (サービス専用) | AUX入力(ステレオミニ)、Bluetooth USB (サービス専用) | AUX入力(ステレオミニ)、Bluetooth USB (サービス専用) |
コーデック | SBC,AAC | SBC,AAC | SBC,AAC |
Dolby Atmos | ◯ | × | × |
サウンド システム | 3 ウェイ 3.1 チャンネル | 2 ウェイ ステレオ | 2 ウェイ ステレオ |
対応ストリーミング | Chromecast Built-in、Alexa MRM、AirPlay 2、Spotify Connect | Chromecast Built-in、Alexa MRM、AirPlay 2、Spotify Connect | Chromecast Built-in、Alexa MRM、AirPlay 2、Spotify Connect |
バッテリー | – | ◯(最大8時間再生) | – |
サイズ | 447 x 240 x 255.7 mm | 342 x 195.6 x 180.3 mm | 267 x 172 x 168 mm |
重量 | 7.8 kg | 4.9 kg | 3.2 kg |
価格 | 99,000円 | 66,000円 | 49,500円 |
スペックで比べてみると、Authentics 500の出力だけバカ高いですね。あとはドライバー構成もそれぞれ異なります。
Bluetooth接続にも対応していますが、SBC、AACまでなので、基本はネットワーク機能で使った方が良いと思います。
オーディオ環境を気軽かつ本格的に構築したい場合は500、バッテリー駆動できて家中どこでも聴ける環境を作りたい方は300、500だと高すぎるけど予算5万円くらいに抑えて本格的に音楽を楽しみたい方は200という感じですかね。
JBL Authentics 500 レビュー
Wi-Fiの接続もアプリから超簡単にできて敷居が低い!
まず使い始める前にAuthentics 500をWi-Fiに接続しましょう。
オーディオ機器のネットワーク接続って敷居が高そうなイメージがありますけど、めちゃめちゃめちゃめちゃ簡単です。Bluetooth接続並みに敷居が低いです。
なんだったら一度ネットワークに接続してしまえば、iPadでもパソコンでもスマホでも、どの端末からでもペアリングなしで再生できるようになるので、Bluetoothよりお手軽で高音質なんですよ。
まずは連携アプリの「JBL ONE」をダウンロードして起動しましょう。
JBL One
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すると、Authentics 500の電源が入っていれば、自動でアプリと接続してくれます。
その後、Wi-Fiのネットワーク接続設定が表示されるので、いつも使っているWi-Fiの「SSID」の「パスワード」を入力するだけ。これで接続完了です!
「Amazon Music」や「Spotify」と連携する場合は、JBL ONE経由で各サービスにログインを行うだけで簡単に連携が完了します。
ストリーミングを気軽に高音質で楽しめる
あとは各アプリで音楽を再生する際に、ネットワーク上に表示されている「Authentics 500」を選べば、簡単にストリーミング再生ができるようになります。
ね、簡単でしょ?
Authentics 500の強みは、「電源を入れる」→「スマホ操作で音楽を流す」だけでJBLのオールインワンシステムで作られた高音質サウンドを超気軽に体感できるところです。
なんだったらボクは電源入れっぱなしにしてます。
「Amazon Music Unlimited」であればハイレゾ音源もAuthentics 500から非圧縮で直接再生できるので、妥協なく高音質で楽しめますし、Dolby Atmosにも対応した音源があるので、また違ったサラウンド感のある音でも楽しめるようになります。
「Apple Music」の場合だと直接再生はできず、AirPlay 2経由になります。こちらはダウンコンバートはされるので、Amazon Music Unlimitedと比べると僅かに劣化している感覚があるんですよね。その代わりアプリが使いやすいので気軽に再生しやすいです。僕はなんだかんだAirPlay2で使うことが多かったですね。
一番気軽に再生できるのは「Spotify」ですかね〜。こちらもアプリ経由でAuthentics 500から直接再生できるので、Spotify→Authentics 500に関しては劣化なしと考えてもOKかと。
ただ、Spotify自体がハイレゾ音源に対応していないので、他の2サービスと比べると音質面で劣ってしまうんですよね……。
Spotifyもハイレゾの配信がされるとかされないとか噂されていますけど、早くきてくれないかしら……。
使いやすいし連携もしやすいし楽曲も開拓しやすいから音質以外は一番好きなんですよね。ハイレゾの配信が始まったらすぐ乗り換えるよ?
Alexaも使えるのが神
Authentics 500の特に良かったポイントは「Alexa」を使えるという点でしょうか。こちらもアプリから連携が可能です。
このAlexa、「なんか音楽を聴きたいけど、選曲ほどでもない」「ラジオ感覚でランダムで音楽を聴きたい」ときに最高なんですよね。ボクそういう聴き方をよくするんで。
「アレクサ〜なんかBGM流して〜」とか「カフェミュージックを流して〜」とか、ざっくりとした要望を伝えれば、それっぽい楽曲をチョイスしてくれます。
AlexaもAmazon MusicだけではなくApple MusicやSpotifyにも対応しているので、Alexaに連携しているストリーミングサービスにあわせて選曲もしてくれますね。
ランダム性のある選曲を、まるでカフェで流れるBGMかのように流してくれるのが良いところです。
ちなみにEchoデバイスと同じような感じなので、ニュースや天気予報なんかも聞けば教えてくれます。
ただ、Alexaの反応が悪め
Alexaさん非常に便利なんですけど、ひとつ欠点がありまして、Authentics 500のマイクの反応がやや悪めなんですよね……。
AmazonのEchoシリーズと比べると「アレクサー」と言った時の反応率が悪く、軽くボソっと言っただけではガン無視をキメてます。耳が遠いので「アレクサー!」とハッキリと言ってあげましょう。
音楽をそれなりの音量で流していると、豊かなサウンドのせいでマイクが声を拾えなくなってしまうようで「アレクサァァー!!!」と大きな声を出しても反応してくれないことが多いです。
音をノリノリで鳴らすのに夢中になっちゃって、人の声を聞けなくなっちゃうんだね〜。かわいいね〜、シバくぞ。
音質について
Authentics 500の音質ですが、まあ〜さすがにこのサイズと価格ですよ。4〜5万クラスのBluetoothスピーカーと比べても音の広がり方から低音の臨場感まで格が違います。
今回の検証ではAmazon Music Unlimitedを使って検証しています。
音の傾向はJBLらしさのある低域と高域が少し強調された弱ドンシャリ型。Bluetoothスピーカーの「Flipシリーズ」「Chargeシリーズ」と比べると低域の量感や広がり、中高行きの解像度などレベルが圧倒的に違いますね。
このサイズだけはあって低域の量感や迫力はエグいです。完全にサブウーファーを増設しているような音で、部屋の隅から隅まで臨場感のある低音を広げてくれます。
7〜8年くらい前に、JBLの4312M2という今では1ペア8万円ほどするパッシブスピーカーを4〜5万クラスのプリメインアンプに繋げて聴いていたこともありましたけど、あの環境で使っていた時よりも超しっかり目に低音を出してくれますね。
ただ迫力で攻める感じでもなく、ベースラインも輪郭が破綻せずにクッキリと描いたまま迫力で押し出すような感覚ですね。
豊かな低音に対して中高域も埋もれることなく、JBLのワイヤレスイヤホンと同様にシャキッとしつつも刺さり感のないフレッシュなサウンドで鳴らしてくれます。
また音の広がりも素晴らしく、スピーカーの直線上にいなくとも部屋の隅々まで低域だけでなく中高域も輪郭良く聞こえてくるような感覚があります。部屋中に音を広げてくれるのでカフェでしっとりとBGMに浸っているような感覚になります。リビングのような広い部屋で聴くのにピッタリです。
昔の記憶を頼りにではありますけど、中高域の解像度感も4312M2を使っていた時と比べてもそこまで大きな差がないようにも思いますね。プリメインアンプ次第ではありますけど。
Authentics 500はBluetoothスピーカーのような気軽さなのに、音質は予算10万円以内で組んだパッシブスピーカー+プリメインアンプ+ネットワークプレイヤーには勝てなくとも近いレベルを出せるのが良いんですよね。
そりゃ〜欲を言えばJBLのL52 Classicを10万クラスのプリメインアンプとネットワークプレイヤーに繋いで鳴らした方が音は良いでしょうけど、その場合は総額30〜40万クラスになるわ、設置場所は考えないといけないわ、配線も目立つわ、一つ一つの電源を入れるのもめんどくさいわと色々と敷居が高いんですよね。
あとはサイズが大きいとはいえ移動も容易にできるので、コンセントさえあれば家中どこでもAuthentics 500の大迫力サウンドを体感できるのも強みです。
イコライザーの調整も可能
アプリ、または上部のノブからイコライザーの設定も可能です。
個人的にはデフォルトだと中域ラインが出すぎている感覚があったので、中域をやや抑えて低域と高域をさらに強調させたイコライザーに設定しています。
3バンドしかないので細かくは調整できませんが、わりと好みの音には仕上げやすくなっていますよ。
Authentics 200や300と比べると
今回エントリーモデルのAuthentics 200とAuthentics 300もお借りしているので比べてみましたが、やはり500の音質は圧倒的ですね。出力の高さや低音の迫力の余裕さ、音の広がり方が全然違います。
お手軽だけど妥協のない音質で聴きた方にはぜひ500をおすすめしたいところ。
ただ、Authentics 200もAuthenticシリーズのなかでは4万円台とお手頃価格で、ちゃんとお気軽にストリーミングサービスも利用できますし、同価格帯のBluetoothスピーカーと比べてもWi-Fi経由で非圧縮で伝送できるため、コスパの高さを感じさせる音質の良さを持ち合わせています。
そしてAuthentics 300は200よりもさらに高出力でありつつ、さらに最大8時間再生可能なバッテリー機能付きでハンドルもついているので、庭やキャンプでも使える豪華なアウトドアスピーカーとしても役に立ちます。防水性能はないので注意は必要ですけど。
まとめ
99000円ならふつうのスピーカーとアンプを買えよ!って思うかもしれませんけど、手軽にホームオーディオクラスの高音質でストリーミングを楽しみたいなら、なかなか良い選択肢なんですよ。
ボクもスピーカー+プリメインアンプ時代でも、電源を入れるのがめんどくさくなってBluetoothスピーカーに浮気してたくらいなんで……。
それらのシステムを組むこと自体が楽しい方にとってはおすすめできないですけど、ストリーミングで良い音を聴きたいけど、「スピーカーやらアンプやネットワークプレーヤーまでどれを買えばいいかわからない!」という方には、Authentics 500はとても良い選択肢になるかと思います。
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