こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
普段、接続機器の拡張のためにBelkinのドッキングステーションを使っています。
こちらにもイヤホンジャックはついていますが、機能は最低限のもの。とても音質は良いとは思えません。
DACとドッキングステーションが一緒になった機器が販売されたら需要がありそうなのにな〜と思っていたところ、中国のオーディオメーカーIKKO(アイコー)から、理想通りの製品が登場しました!
それが今回紹介する世界初!高音質DAC内蔵ドッキングステーションITX01です。
USB端子、HDMI、SDカードスロットを搭載し、さらにDACを内蔵で3.5mm端子だけでなく4.4mmバランス端子も搭載。
「ドッキングステーションもDACも欲しい」をどちらも叶えた究極の全部入りドッキングステーションです。
果たしてどれほどの実力なのか?ドッキングステーションとしても便利に使えるのか?
今回メーカー様よりレビュー用に提供頂いだいたので、実機を使ってレビューしていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
総合評価
4/5
ITX01
- 一般的なUSBハブと比べると音質が良い
- MOVIEモードで動画を迫力のある音で楽しめる
- ドッキングステーションとして優秀
- DACとしては出力が低め
- 欲を言えばUHS-IIに対応して欲しい
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
3.9
解像度
3.8
迫力
4.5
利便性
動画はこちら!
ITX01 外観・付属品・スペック
外観・付属品
ITX01のパッケージは緑のロゴが際立つデザイン。
開封すると説明書が封入された紙が出てきました。
付属品一覧は次のとおりです。
- ポーチ
- マニュアル
ITX01の付属品はシンプルで、マニュアルを除けばポーチのみです。
ベロア調の素材でホコリがつきやすそうですが、ITX01を持ち運ぶときに便利です。
本体はダークグリーン調の金属筐体。IKKOのロゴが大きく印字されています。思ったより大きい……。
192kHz/32bitの音源に対応しているので、ハイレゾシールもついています。
側面は拡張端子がズラリ。USB-A(USB3.2対応)端子は側面に2つと、USB-C端子(USB3.1対応)を1つ搭載。
反対側にも1つの計3つのUSB-A端子が備わっています。
SDカードスロットは、通常サイズとmicroSDの計2つを搭載。こちらはUHS-Iまでなので高速伝送には対応していません。
HDMIも搭載しており、4K60Hzまでの映像出力に対応しています。
HDMIのとなりは100wの給電に対応したUSB-C端子が備わっています。こちらからパソコンを充電しつつドッキングステーションとして使えますね。
そして上面にはITX01の最大の特徴である4.4mm5極と3.5mm3極をデュアル搭載。
他社のドッキングステーションと比べると、明らかにイヤホンジャック部の品質が違いますね。
ケーブルはきしめん状になっており、長さは大体15cmほど。
ケーブルの取り外しは不可となっています。ケーブルの取り外しができたらデスクの好きな位置にITX01を置くことができて便利そうだったんですけどね。
スペック
スペックはこちら!
スペック一覧 | ITX01 |
---|---|
DACチップ | SNC8600 |
対応ビットレート | PCM 最大32bit/192kHz |
THD+N | 0.01% |
周波数帯域 | 20Hz-40kHz |
出力端子 | 3.5mmシングルエンド × 1 , 4.4mmバランス ×1 |
搭載ポート | USB3.2 × 3, Type-C × 1, TYPC-C(PD) ×1, SD x 1, MicroSD x 1 |
HDMI | 最大4K(60Hz)出力 |
転送速度 | 最大10Gbps |
保証期間 | 1年 |
PCMは最大32bit/192kHzまで対応しており、Apple Musicなどでのハイレゾ音源の視聴は可能。
ただしDSDやMQAには対応していないため、オーディオマニア向けではない印象を受けます。
出力の高さやS/N比などは非公開になっていますね。
IKKO ITX01 レビュー
それではITX01をしばらく使ってみましたので、詳細なレビューをお送りします。
音質|一般的なUSBハブと比べると明らかに良い
ITX01の音質は一般的なUSBハブと比べるとレンジの広さや臨場感、解像度感が明らかに違いますね。間違いなくパワーアップしています。
音にメリハリ感が生まれ、よりダイナミックな音になるような印象でした。スマートフォンやパソコン直差しよりワンランク上の音に進化しましたね。
音の傾向は柔らかすぎず固すぎず、ほどよく余韻感を加えてリスニングライクに聴かせてくれるような鳴らし方。ポップスやロックとの相性が良いように感じました。
他のDACと比べると?
ただ、オーディオマニア目線でみると音質は特別グレードが高いわけではなく、どちらかというとガジェット好き向けの製品のように感じましたね
音質だけにこだわるならFiiO KA3の方が良いと思いますし、あくまでドッキングステーションが欲しいけどヘッドホンでもそこそこ良い音質で聴きたいというガジェット好きやオーディオ初心者向けの製品のように感じました。
ITX01の魅力は一台でDACもドッキングステーションも両方備えられるという点かなと思います。
4.4mmで接続すると?
4.4mmで接続すると少し分離感は上がりますが、他のDACほどの解像度の向上や出力アップは見込めないような印象でした。3.5mm接続と音質はそこまで変わっていないように感じましたね。
SENNHEISER HD660 sで聴いてみましたが、鳴らしきれていない感が否めない印象。T3-01のバランス接続でもギリギリドライブできているくらいの出力でしたね。
1万円前後の有線イヤホンをバランス接続で聴く程度がちょうど良さそうですね。ただ、感度が良い有線イヤホンだと音量調整が難しいです。ミュートから2つほど音量を上げただけでちょうど良いくらいになります。
ドッキングステーションとして優秀
ITX01はドッキングステーションとしても優秀で、接続端子がとても豊富です。
- USB-A端子×3(USB3.2対応)
- USB-C端子×1(USB3.1対応)
- USB-C端子(PD 最大100w)×1
- HDMI(4K60p)×1
- SDカードスロット×1
- microSDカードスロット×1
※SDカードスロットはUHS-I
個人的にも使っていたBelkinのUSBハブ(6000円ほど)よりもUSB端子が一つ多く、拡張性も高いですね!ドッキングステーションとしても実用的な機能を備えています。
試しにHDMIで映像出力しながらハイレゾ音源を聴きつつ、SDカードの読み込みもしてみましたが問題なく動作しました。
要望を言えばケーブルを分離できて、デスクの好きな場所におけるような仕様であればありがたいですね。大型のドッキングステーションに本格DACを搭載したオールインワンモデルが今後発売しても面白そうですね。
iPadでも使える
ITX01はiPadでも使えるのも便利な点です。
外出先でiPadひとつでブログを書きにいくこともありますが、有線イヤホンで音楽を聴きたいと思った時にプレイヤーやDACを忘れてくることも多いんですよね。
USBハブも常時入れておきたいけど、2つとも持ち運ぶと荷物になるし…と思った時にITX01を常時持ち歩いていると、音楽も高音質で聴けるし、SDカードで写真も読み込めるしと色々役に立つのですよね。
自宅にDACはあるという方は、ポータブル用のUSBハブ兼DACとしてITX01を忍ばしておくのもありなのではないでしょうか。
3つのモードを搭載
ITX01には以下の3つのモードを搭載しています。
- MUSICモード(黄色)
→ノーマルモードのようなもの。音楽鑑賞時はこのモードでOK - MOVIEモード(青色)
→映画鑑賞に特化したモード。効果音や低音の迫力にフォーカスを合わせたチューニングに変更する - GAMEモード
→MUSICモードのままだと認識しない「Nintendo Swich」や「Play Station」との接続が可能になる。
液晶部を1.5秒間ほど長押しするとモードが切り替わります。
MOVIEモードの音の変化がけっこう面白いですね。音楽鑑賞に使うと明らかに変な音のバランスになりますが、アニメとか映画を見ると普段使っているイヤホンでも映画館のような臨場感あふれるサウンドに変化します。
タブレットやパソコンで有線イヤホン・ヘッドホンを使って映画・アニメを見る人にもおすすめできそうですね!
IKKO ITX01 まとめ
総合評価
4/5
ITX01
- 一般的なUSBハブと比べると音質が良い
- MOVIEモードで動画を迫力のある音で楽しめる
- ドッキングステーションとして優秀
- DACとしては出力が低め
- 欲を言えばUHS-IIに対応して欲しい
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
3.9
解像度
3.8
迫力
4.5
利便性
IKKO ITX01はこんな人におすすめ
- DACもドッキングステーションもどちらも欲しい方
- パソコンで聴く音質を少しでもパワーアップさせたい方
- 出先でも有線イヤホンとドッキングステーションを使いたい方
※タブで切り替えができます
ITX01は世界初の高音質DAC搭載ドッキングステーションということもあり、人によってはドンピシャな製品だと思います。
自宅用のドッキングステーションとして、DACも含めオールインワンとして使うのもよし。持ち運び用にいつでも有線で高音質で聴けるUSBハブとして使うのもよし。メインでもサブで使える唯一無二の製品ですね。
超高音質というわけではないのでオーディオマニア向けではないですが、ガジェット好きの方には刺さりそうな製品ですね。個人的にもサブ機として持ち運び用に使います。
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