こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
Xでこんなポストがバズって話題になっていました。
「音質はもう一旦これで良いから、ここが破れない材質にしてくれ」──ヘッドホンユーザーなら、この気持ちに激しく同意する人は多いんじゃないでしょうか。
まあ多いからこそバズっとるんでしょうね。
イヤーパッドの合皮がベタベタになったり、黒いカスがポロポロ剥がれて服や耳につく。あの瞬間、何ともいえない悲しさがありますよね。今回はこの「ヘッドホンの加水分解問題」について書いてみます。
加水分解とは
加水分解とは、合成皮革(PUレザー)が空気中の水分と化学反応を起こして劣化する現象です。
ヘッドホンのイヤーパッドに使われている素材の多くがこの合成皮革で、ポリウレタンが水分によって分解されることで表面がベタついたり、ボロボロと崩れ落ちてしまいます。
これはヘッドホンに限った話ではなく、スニーカーのソールやバッグなど合皮製品全般で起こる問題です。劣化を早める主な要因は湿気・汗・皮脂・紫外線・体温の5つ。高温多湿な日本ではとくに進行が早いかと。
メーカーさん、もうちょっとイヤーパッドに本気出してくれませんか
Xでも話題になっていた通り、ヘッドホンの技術って音質面ではかなり成熟してきていると思うんですよね。ドライバーの進化、ノイズキャンセリングの精度、空間オーディオへの対応……毎年のように新技術が投入されています。
でも、イヤーパッドの耐久性ってここ10年くらいほとんど変わっていない気がしませんか?
数万円するヘッドホンを買って、2〜3年でイヤーパッドがボロボロになる。交換パッドを買い直すにも数千円かかるし、そもそも純正パッドが廃盤になっていることも珍しくない。ユーザーにとってはけっこう切実な問題なんですよ。
バズったポストに1万件以上のいいねがついたのは、それだけ多くの人がこの「あるある」に共感しているということ。メーカーには次の手として、イヤーパッドの素材開発にもう少し本気で取り組んでほしいですね。ボロボロにならないイヤーパッドとかね。
ユーザー側でできる対策
メーカーの対応を待つだけでは仕方ないので、今できる対策もまとめておきます。
使用後にパッドを拭く
汗や皮脂が合皮に染み込む前に、柔らかい布で軽く拭き取るだけでも劣化の進行を遅らせられます。地味だけど、習慣にするとかなり効果的です。
保管環境に気をつける
湿度50%前後を保つ、直射日光を避ける、風通しの良い場所に置く。密閉された引き出しの中は湿気がこもりやすいので避けたほうが良いです。ヘッドホンスタンドに掛けておくのがベストですね。
イヤーパッドカバーを使う
汗や皮脂がパッドに直接触れるのを防ぐという意味では、カバーの装着も有効です。ボクの引用ポストでも紹介しましたが、「EarProfit」は開口部を塞がずにパッド部分だけカバーできるので、音質への影響を抑えつつパッドを保護できます。カバー部分だけ洗えるのも便利ですよ。
ボロボロになったら交換する
すでに劣化してしまった場合はパッド交換が一番確実です。純正品があればベストですが、サードパーティ製も多く出ています。ただしパッドによって音質が変わることがあるので、その点は注意してください。
まとめ
加水分解は合皮を使っている以上、完全には避けられません。ユーザー側でできる対策はあるけれど、根本的には素材そのものが変わらないと解決しない問題です。
音質競争がひと段落した今こそ、メーカーには「長く使えるヘッドホン」という方向での進化にも期待したいですね。Xでのバズが示しているように、ユーザーの声は確実にあるので。











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