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ゼンハイザーからHD500シリーズの最新作「HD 505 / HD 550」が登場! それぞれの違いは?さっそく試してみた

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

ゼンハイザーから、大人気「HD500」シリーズの最新作「HD 505」「HD 550」が登場しました。

HD 505はすでに発売済みですが、HD 550は2025年4月2日に発売となります。

どちらもパッと見もモデル名も似ていますが、中身はけっこう違いますよ。

まずHD 505は軽量さと高い耐久性、そして快適な装着感で国内外問わず高い評価を得るHD 500シリーズに、音響性能にさらなる磨きをかけ、低域の滑らかなレスポンスを実現したヘッドホンとなります。

次にHD 550は550はHD 620Sと同じ振動板・マグネットシステムの組み立て部品を共有しており、HD500シリーズとしてインピーダンスと周波数特性を大幅に向上させたモデルとなります。

こちらは以前紹介したミドルクラスの密閉型ヘッドホン「HD 620S」を開放版に近い感じでしょうかね。

HD 505がAmazon専売モデルHD 550が量販店や専門店でも販売されるモデルとなるようです。

それぞれどれほどの実力なのか、AmazonでもベストセラーモデルのHD 599 SEや、HD 620Sと比べながら検証していきましょう。

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

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HD 505 / HD 550 外観・付属品

それではHD 505 / HD 550の外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

HD 505 / HD 550のパッケージはこちら。

HD 550は従来のゼンハイザーらしいシックなデザインですが、HD 505はダンボール調の業務用感が漂うデザインになっています。

付属品

付属品一覧
  1. 6.3mm変換アダプター
  2. キャリングポーチ
  3. マニュアル

付属品はどちらも共通で、6.3mm変換アダプターとキャリングポーチ耳のシンプルな構成になっています。

本体・ケーブル

HD 505 / HD 550の本体はこちら。どちらもパッと見はHD 599 SEとそこまで変わらないですね。まさにHD 500シリーズって感じの見た目。

ハウジングはメッシュグリルで覆われた開放型構造になっています。

カッパー色で縁取られているのがHD 505、シルバー色の方がHD 550になります。一番右がHD 599 SE。

イヤーパッドはどちらもベロア地のイヤーパッドは質の高い生地を採用。ベロアの表面がフロントで起こるサウンドの反射を吸収し開放感のあるサウンドを生成しているとのこと。

HD 599 SEのベロアとパッと見は同じですが、HD 505 / HD 550の方が少し柔らかく、耳にも負担なくフィットしそうです。

HD 660S2のほど肉厚なベロアパッドではないので、側圧はそこまでキツくはならなさそうですね。

ヘッドバンド部の素材は合皮。HD 599 SEと比べると手触りが上質に感じますね。

アーム部は段階式で調整可能.

ヘッドバンドはHD 599 SEとも異なる素材で、イヤーパッドと同じく少し柔らかく上質な素材になっています。

内側を覗き込むと、HD 599 SEとは異なりドライバーがそれぞれ剥き出しで見えるようになっています。

ケーブルの着脱にも対応しており、HD 599と同じく2.5mmのロック機構タイプのものになっています。

4.4mmバランスケーブルも別売りであるので、バランス化したい方も容易にできますね。

ケーブル長は180cmなので、デスクでも使えますし、ギリギリ歩きながらでも使える長さです。

プラグは3.5mmストレートタイプになっていて、ねじ込み式の6.3mm変換プラグがはじめから装着された状態になっています。

HD 505 / HD 550のドライバー / スペック

HD 505のドライバー構造

HD 505は自社アイルランドのファクトリーにて自社製造の高品質な120オームのトランスデューサーを搭載。

サウンドのコアな部分である振動板にはポリマーブレンド素材と軽量のボイスコイルを採用。

振動板の特性に合わせてメッシュダンピングリングをドライバーに搭載。これによって、3~4kHzあたりの高音成分を滑らかにし、ベースサウンドのまとまりを強化しています。

また120オームのインピーダンスでありながら、音量もしっかりとれるとのこと。

HD 599 SEと比べてもさらに躍動感のある中域と、伸びやかな高域が特徴。サウンドステージが広く、細かい音までしっかり分析できるので、低音から高音までリアルで解像度の高い音を楽しめるとのことです。

HD 550のドライバー構造

HD 550は自社のアイルランドファクトリーで製造した高品質な150オームのトランスデューサーを採用。

さらに、特別なコーティングを施した振動板と軽量なボイスコイルを採用し、高音の響きを抑えて、より自然で繊細な音を表現できるようになっています。

HD 620Sと同じ振動板とマグネットシステムを採用し、ボイスコイルはアルミニウム製。

HD 620Sとの違いとして、HD 550には振動板の近くに音響ダンパーが搭載されています。一方、HD 620Sはオープンバック構造を採用しており、音の広がりを重視したモデルになっています。

また、HD 550のインピーダンスはHD 620Sと同じ150オームに設定されていて、これによりHD 599と比べて低音と高音のレンジが広がり、全体的によりニュートラルでバランスの取れたサウンドになっています。

6Hzから39.5kHzという広い周波数レンジを持っているので、音の広がりや細かいディテールもしっかり再現可能となっています。

スペック比較

スペックHD 505
HD 550
価格¥46,000 (税込み ¥50,600)¥49,500 (税込み ¥54,450)
サウンドより分析的なサウンドを持ち、低音の強調が控えめよりニュートラルなサウンドで、低音が強め。また、高音域にもより広がりがある
メカニカル
パーツ
インピーダンス ​120 Ω150 Ω
周波数特性12 – 38,500 Hz6 – 39,500 Hz​
感度107.9 dB (1 kHz / 1 Vrms)106.7 dB (1 kHz / 1 Vrms)
本体重量237 g237 g

インピーダンスが120Ω、150ΩとHD 599 SE(50Ω)よりも高くなっているため、パソコンやスマホ直差しだと出力が確保できず、少し薄めの音に感じるかもしれません。

ちなみにボクのメイン機のMacBook Proは150Ωのヘッドホンに接続時は、最大3Vrmsの出力があるようなので、DAC/アンプなしでもしっかり目に鳴らせました。MacBook Proパネェ。

HD 505 / HD 550 装着感

まず装着感についてですが、これはどちらも良好ですね! 装着感にはそれぞれ違いがないように感じました。

実際に装着してみるとこんな感じ。

HD 505

HD 550

パッと見はHD 599 SEと同じですが、パッド部が上質になっている影響で、耳あたりが良くなっていますね。

側圧もほどよく、長時間装着していても耳が痛くなりにくいように感じました。

HD 620Sよりも軽快で閉塞感もないですし、開放的に使えるかと思います。

装着感(4.6)

HD 505 / HD 550 それぞれの音質について

試聴環境
  • DAC:iFi-Audio ZEN DAC 3
  • アプリ:Apple Music
  • 接続方式:6.3mm接続
  • エージング:50時間ほど

今回はリケーブルなしでどちらも6.3mm接続で検証しましたが、ZEN DAC 3(約4万円ほど)ほどのDACアンプがあれば、ドライバーは十分に駆動できると思います。

HD 505 音質|HD500シリーズの正当進化

HD 505 の音質についてですが、HD500シリーズの正当進化という印象でしょうか。

HD 599 SEと比べましたが、レンジの広さや解像度の高さなど全体的に音質はHD 505の方が上のように感じました。

音の特長

4.6

高音

4.6

中音

4.6

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
フラット
高域寄り

音の傾向

音のバランスはHD 599 SEに近いですが、HD 599 SEほどウォームにはならず少し分析的な傾向になっていますね。

といっても極モニターサウンドという感じではなく、従来のHD500シリーズらしい聴きなじみがよくバランスの良いチューニングで、どんなジャンルにも合わせやすく万人受けしやすいサウンドのように感じます。

高域

高域はHD 599 SEのように、伸びが少し抑えられて面で攻めるようなタイプではなく、もう少し伸びが良くて粒立ちが良いサウンドのように感じます。

従来のHD500シリーズらしいある程度刺激を抑えたマイルドさはありますが、HD 599 SEよりはキレの良さを感じられます。

最新チャート曲でももたつくことなく、レスポンスよく高域を表現しますね。

中域

中域のボーカルラインは、後ほど紹介するHD 550よりは近めに感じますね。HD 599 SEと比べるとスポイルされる感覚も少なく、しっかりと声を伸ばしてくれますね。

HD 599 SEと比べて声がクリアなだけではなく、細部に渡る解像度もアップしており、細かな音やボーカルの吐息の消える部分まで雑にならずしっかり描写しているように感じます。

星野源や藤井風、宇多田ヒカル、MISIAのようなしっとり系ボーカルが得意なように感じますが、中高域がより明瞭になった分「YOASOBI」や「Ado」などハイトーン系ボイスも難なくこなせるようになりました

低域

HD500シリーズらしい中低域から支える豊かで広がるような低音。

ドスドスと迫力良く鳴らすようなタイプではなく、楽曲の基盤を支えるような感じ。

ただ、HD 599と比べるとスナップ感のある迫力が加わっていて、低域の輪郭もボヤけにくくなっていますね。

おすすめのジャンル

おすすめジャンルについては、基本何でもOKです。

ゼンハイザーが得意とするジャズやクラシックはもちろん、中高域にハリが生まれた影響か、ロックやポップスなどの最新チャート曲にもあわせやすくなりました。

低域をガツンと出すようなタイプではないため、ヒップホップやEDMなど重低音をゴリゴリと鳴らすようなジャンルは苦手です。

総評

HD 599 SEが「これでいいや」と思えるレベルだとすれば、HD 505は「HD 599 SEだと物足りないけど、HD600シリーズだと音がちょっと暗いし……HD 620Sは密閉型だし、HD 660S2まで行くと高いし……間が欲しいんだよ、間が!!」と悩んでいる方にはちょうどいいヘッドホンだと思います。

ただ、HD 599 SEよりも駆動力は必要なので、パソコンやスマホ直差しだと本領発揮端にくいように感じました。

HD 550 音質|HD 620Sの開放型バージョンのようなサウンド

次にHD 550の音質についてですが、HD 505と印象はけっこう違いますね。

こちらはHD 620Sの開放型バージョンのようなサウンドになっています。

HD 505とHD 550の関係を、ただ単に「Amazon版」「量販版」と考えるのは危険ですよ。

音の特長

4.7

高音

4.7

中音

4.7

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
フラット
高域寄り

音の傾向

HD 505は従来のHD500シリーズらしく、少しウォームで聴きなじみの良いテイストでしたが、HD 550はもっと現代的な立ち上がりの良いサウンドのように感じました。

HD 505がフラット傾向だとすると、HD 550の方が低域と高域が少し強調されたメリハリ感のある音のように感じましたね。

まさに開放型バージョンのHD 620Sという印象を受けましたね。HD 620SとHD 550を交互に聴き比べても、音の傾向がほとんど一緒のように感じましたもの。

ただ開放型と密閉型による特性の違いは少し出ているようで、HD 620Sが密閉型なのに開放型のような音場の広さや抜け感があるとすれば、HD 550はそのまま開放型らしい音で自然で抜け感良く鳴らすような感覚です。

高域

高域は伸びやかだけど、不快感を与えず鋭く伸ばし過ぎない角の取れた音。

耳あたりのよい高音のでもモッサリとはせずに一音一音のレスポンスが良く、現代的な楽曲にも合うキレの良さにつながっているように感じます。

HD 505よりもさらにレスポンスが良く、キレのある音になっていますね。

ストリングス系の外に抜けるような伸びやかな高音から、トランペットやサックス、シンバルなど弾けるような芯のある高音など、率直にその楽器の特性を引き出すような感覚です。

中域

中域は程よく厚みがある音で、ボーカルラインは少し遠めではありますが、しっとりと聴かせるようなタイプ。

宇多田ヒカルやMISIAのようなR&Bテイストのしっとり系女性ボーカルや、星野源や藤井風のような男性ボーカル系も得意ですね。

かといってYOASOBIやAdoといったハイトーン系ボイスもハリ良くフレッシュに聴かせるので、苦手なボーカルがないという感じですかね。

ただボーカルを軸に聴くなら、もう少しボーカルが前に出てくれるHD 505の方がおすすめですかねー。

低域

HD500シリーズらしい中低域から支える豊かで広がるような低音なのですが、バスドラムやサブベースあたりの低い周波数帯がとてもレスポンス良くズンズンと鳴らしてくれるのですよ。

もちろんゼンハイザーらしくアコースティック楽器の表現も見事で、ウッドベースの弦が震えて床を伝わってフロアに広がっていく表現がなかなかリアル。

ジャズを聴くと超心地よいですね。ビル・エヴァンス・トリオの「Waltz for Debby」のベースだけで飯を食えるレベル。

定位感

定位感も意外に良くて、モニターヘッドホンかのように音の距離感や方向性もわかりやすいんですよ。

ゲーミング用途やASMRにも向いていますね。

おすすめのジャンル

その音の特徴からロックやポップスなど最新チャート曲はもちろん、映画やアニメ、ゲームの壮大なサウンドトラック系との相性も良いですね。

総評

実力的にはHD 505よりもHD 550の方が上のように感じましたが、音の傾向もけっこう違いますね。

バランス重視、ボーカル重視であればHD 505の方が良いと思いますし、メリハリ感・躍動感重視であればHD 550の方が良いと思います。

ボクはHD 550の方が好みでしたが、バラードなどボーカルを軸に聴きたい時はHD 505の方が良く感じましたね。

出力が足りない場合はバランスケーブルの買い足しもあり

HD 599やHD 620S用に用意されている4.4mmバランスケーブルも使えるので、もし出力が足りないと感じたらリケーブルをしてみても良いと思います。

組み合わせるDACにもよりますが、音の分離感も増しますし、音に厚みが生まれたり躍動感が良くなったりもします。

ドングルDACやDAP直差しだと出力を確保しにくいので、ポータブル機で運用しようと思っている方はバランス化をおすすめします。

ただ、ZEN DAC 3のような高出力据え置きDACをお持ちの方であれば、ムリにバランス化しなくてもいいとは思います。ケーブルけっこう高いんで。

HD 505 / HD 550 まとめ

HD 505 / HD 550をまとめると以下のとおりです。

スペックHD 505
HD 550
価格¥46,000 (税込み ¥50,600)¥49,500 (税込み ¥54,450)
個人的な感想HD500シリーズの上位モデル
バランスの良いサウンド
開放型版HD 620S
メリハリ感の聴いたサウンド
高域(4.6)(4.7)
中域(4.6)(4.7)
低域(4.6)(4.7)
インピーダンス ​120 Ω150 Ω
周波数特性12 – 38,500 Hz6 – 39,500 Hz​
感度107.9 dB (1 kHz / 1 Vrms)106.7 dB (1 kHz / 1 Vrms)
本体重量237 g237 g

HD 505 / HD 550はこんな人におすすめ

ナンバリングがどちらもHD 599より低くなるから、一見下位モデルか同等モデルっぽく見えますけど、実際はHD 500シリーズとしての最上位モデルくらいのポジショニングだと思った方がいいかと思います。

どちらも比べてみた結果、HD 505の方がバランスが良くてクセがない音だと思いますが、ボクはメリハリ感のある音の方が好みなのでHD 550派ですかねー。

セールによって価格差が大きく広がったりすることもあるので、価格とのバランスや音の好み次第で”どちらがおすすめ”かは変わると思います。

HD 599 SEからステップアップしたいという方にもおすすめです。

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