こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
コスパの高さで定評のあるイヤホンメーカー「Edifier(エディファイア)」から、約1万円で買える新たなワイヤレスイヤホン「W260NC」が登場しました。
- ハイレゾ認定コーデックLDACに対応
- 10mm+6mm同軸配置デュアルダイナミックドライバーを搭載
- 最大-45dBのノイズキャンセリング
- 再生時間は本体8時間、ケース込みで最大32時間
- マルチポイント対応
- 片側に3つのマイク&AI通話ノイズリダクションを採用
- 価格は11,990円 →セール価格で10,000円以下に
約1万円という価格でありつつ、デュアルドライバー、ノイズキャンセリング、LDAC、マルチポイント対応など、最近のトレンドに合わせてスペックもかなり高めになっています。Edifierということもあって、音質にも期待できそうですね。
Edifierは大体セール価格で販売していることが多いので、実質1万円以下と考えても良いかと。
今回はレビュー用にEdifierさんより提供いただいたので、実機を使ってどれほどの実力か検証していきます。
▼動画版はこちら▼
Edifier W260NC 外観・付属品
それではEdifier W260NCの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
Edifier W260NCのパッケージはこんな感じ。いつものEdifierらしい感じ。
開封するとこんな感じ。
付属品|
- イヤーチップ3ペア
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
充電ケース・本体
Edifier W260NCの充電ケースはフェイクレザーとメタルプレートを採用したデザイン。これによって皮脂や汚れがめだちにくく、かつ上質な質感を演出しています。
サイズもそこまで大きくなく、胸ポケットに収まるほどの大きさ。
充電端子はUSB Type C。急速充電にも対応しており、15分の充電で2時間再生可能です。
ただ、残念なことにワイヤレス充電には対応していません。この価格帯では対応している機種も多いのに、非対応はちと痛い。
充電ケースを開けるとこんな感じ。
スティック部がけっこう奥まで収納されてしまうみたいで、イヤホンを取り出す際に本体上部しか摘むことができなくて取り出しにくいんですよね。もうちょっと浅く収納してほしい。
本体はAirPods Proのようなスティック型を採用したカナル型のイヤホン。最近のモデルとしてはスティック部が結構長め。
スティック部もフェイクレザーが採用されていて、皮脂や汚れがつきにくくなっています。
内側はどシンプル。
再生時間は本体最大8時間、ケース込みで32時間。ノイズキャンセリングONで本体6時間、ケース込みで24時間となっています。まあ平均的な感じ。
ノズルは楕円形。イヤホンケースの収納部が狭いので、他社のイヤーピースを使う際は軸が短めのタイプを推奨。
最後に重さですが、総重量は50.0g、本体片耳の重量は4.9gです。
Edifier W260NC レビュー
装着感|スティック型で圧迫感が少ない
Edifier W260NCの装着感ですが、スティック型を採用していることもあり、圧迫感の少ない装着感で良好です。
実際につけてみるとこんな感じ。
前から見るとこんな感じ。
屋外で使う分には問題なく、装着感を気にすることなくストレスなく使えますね。ただ、ジョギングなどスポーツ用途で使う場合はやや安定しにくいとは思います。
装着感的には同社のNeoBuds Pro 2よりも良いと思います。
装着感 | (4.6) |
ノイズキャンセリング|低域を中心にカットしてくれる
Edifier W260NCのノイズキャンセリング性能は、まあ大体価格相応くらいって感じですかね。
電車の走行音のような下から響く音はわりとしっかり目にカットしてくれますが、高域側はそこまでカットできていない印象ですね。
窓の外の風の音でさえ入ってくるような感覚があります。まあ高域側は音楽を聴いていればそこまで気にならないかもですけどね。
圧倒的にNeoBuds Pro 2の方が強いです。まあ価格も2倍近くしますけどね。
ちなみにノイズキャンセリングレベルはアプリで「高」「低」「風切り音低減」の3つから選べます。ちなみにアプリは「Ediffier ConneX」っていう新しいアプリに切り替わっていますので、今までEdifier製品を使っていた人は注意。
ちなみに「高」にした状態でこの評価になります。
ノイズキャンセリング | (4.0) |
外音取り込み|価格を考えればかなり自然
Edifier W260NCの外音取り込み性能は、価格を考えればかなり自然な方だと重ます。
外音取り込み量もアプリで±3で調整が可能です。
+3にすると0の状態より少し聞こえやすくなるので+3がおすすめ。
イヤホンをつけた状態でもレジでのお会計時でも店員さんの声を聴き取れますし、家族ともふつうに会話ができます。音楽を小音量で聴いた状態でもギリギリながら聴き用途で使えますね。
外音取り込み時もホワイトノイズや高域がキツく聞こえることもなく、自然に集音してくれるので、ストレスなく使えますね。
外音取り込み | (4.4) |
操作性|割りふれる項目が少ない
Edifier W260NCの操作性ですが正直イマイチですね。
操作はタッチパネルで行います。欲を言えばEdifierの他のモデルみたいにスティック部分をつまむだけで操作できるような仕様にしてほしかった。
- 再生/停止 → R側を2回タップ
- 曲送り → R側を3回タップ
- 曲戻し → カスタマイズで対応
- 音量を上げる → カスタマイズで対応
- 音量を下げる → カスタマイズで対応
- 外音モードの切り替え → L側を2回タップ
- ゲームモード → L側を3回タップ
操作が2回タップからとなっており、アプリでも割り振れる項目が左右に対しての2回タップ〜3回タップの4項目しか割り振れません。
外音モードの切り替えは左側長押しがいいのに、長押しの操作項目さえない……。
本体のみでゲームモードのONができるのは強いけど、その前にもっと操作できる項目を増やしていただきたいです。
マルチポイントについて
Edifier W260NCは約1万円という価格でありつつマルチポイントにも対応しています。ここは強い。
ただし、LDACとマルチポイントの併用は不可で、どちらかをOFFにする必要があります。ここは残念……。1万円台でLDACとマルチポイントを両立できたらかなり強いのに……。
挙動については、iPhoneとXperiaで接続して挙動を確認してみましたが、iPhoneで音楽を流している間にXperiaで音楽を再生しても、Xperia側の音声は割り込まれないような仕様になっています。
別デバイスで自動で再生したいってときは不便かも。
通話品質|ふつう
Edifier W260NCのマイク性能は、まあまあといったところですかね。
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
ある程度のノイズは抑えられますが、音声もあわせて若干こもる感じになってしまいますね。こだわりがない限りは通話用途でもある程度は使えるかと。
音の遅延|動画くらいであれば問題なし
音の遅延についてですが、YouTubeなど動画コンテンツの視聴くらいであれば問題ありません。
ゲームモードも搭載しているので、ONにして音ゲーをしてみたところ、わりとタップのタイミングがズレてました。
ゲームモード対応とはいえ、FPSや音ゲーなどタイミングがシビアなゲームとの相性は良くなさそうです。
カジュアルにゲームをしたい人向けって感じですかね。
音質|透き通るようなボーカルが心地よい
Edifier W260NCの音質ですが、どこを基準にするかにもよりますけど、たとえばセール価格で1万円以下になっている前提で伝えるとすればとても良い方だと思います。
1万円台中盤あたりと比べると流石に負けるかなって感じですけどね。
Edifier W260NCの音の特長は次のとおりです。
4.0
高音
4.2
中音
4.0
低音
音の傾向はデュアルダイナミックドライバーにしては意外と軽やかな印象で、バランスが良くクリアに聴かせるようなタイプです。
特徴的なのはボーカルの質感。同価格帯の機能性重視のワイヤレスイヤホンのなかではボーカルが特にクリアで、抜け感が良く澄み渡るような歌声を聴かせてくれます。
かといってボーカルだけにフォーカスを当てたモッサリとしたサウンドではなく、低域と高域のバランスも保ったままボーカルを一歩前にした距離感でクリアに聴かせるような傾向ですね。
高域はNeoBuds Proのようなシャリつきはなく、クリアだけど刺激の少ない聴きやすいバランスですね。低域も同じような感じで、程よい量感で不足なく、豊かに聴かせるような感覚です。
ジャンル的にはボーカルを軽やかに聴かせるような曲がやはり得意で、miletの「Anytime Anywhere」や、幾田りら feat.anoの「青春謳歌」、亜咲花の「SHINY DAYS」あたりが良かったですね。アニソン系は相性が良く感じましたね。
意外と宇多田ヒカルやMISIAなどしっとり系のボーカルは上擦る感じがあったので、個人的にあまりハマらなかったですね。
Edifier W260NC まとめ
Edifier W260NCをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
Edifier W260NC
- 機能性と価格に対して音質は良好
- ボーカルラインが澄み渡るようにクリア
- 外音取り込み機能が優種
- ケースに傷や汚れが目立たない
- マルチポイントに対応
- LDACに対応
- マルチポイントとLDACの併用ができない
- ケースから取り出しにくい
- ワイヤレス充電に対応していない
- 操作項目の割り振りが少ない
4.0
高音
4.2
中音
4.0
低音
4.5
装着感
4.0
ノイズキャンセリング
4.4
外音取り込み
4.0
マイク性能
4.0
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体6時間/ ケース込み24時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC | 充電時間 | 約◯時間 |
ドライバー | 10mmダイナミック +6mmダイナミック | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IP54 |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | ◯g/◯g |
外音取り込み | ◯ | ゲームモード | – |
自動装着検出 | ◯ | 保証 | ◯年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
Edifier W260NCはこんな人におすすめ
- 予算1万円ほどでワイヤレスイヤホンを探している
- ボーカルを軸に音楽を聴くことが多い
- 音質を重視しつつも機能性もある程度こだわりたい
実質1万円以下と考えると、音質・ノイズキャンセリング・外音取り込み、そしてマルチポイント対応と各機能が優秀なので、ふつうにアリだと思います。ちょいちょい欠点もありますけどね。
音質はさすがの実力で、他の1万円以下の機能性重視のモデルと比べても一歩リードした実力のように感じます。
機能性も重視したいけど、やはり音質を一番重視したい!とくにボーカルはクリアに聴きたい!という方はぜひ検討してみてください。
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